全皿紹介!おもてなしの心をたっぷり込めた「婚礼料理」実例集
結婚式の料理はゲストへの最大のおもてなし――。そう考える花嫁が多く、今どきは料理選びにこだわるケースが大半!そこで今回は3人の卒花の婚礼料理をクローズアップし、それぞれの全皿をお見せします。ゲストへの思いを込めた料理選びのヒントにしてくださいね。
華やかさにこだわった、オリジナルメニュー
ayakaさんの婚礼料理 全6品
一からオリジナルメニューで組み立てられる、五つ星ホテルの婚礼料理。「シェフへは、ゲストが味だけではなく目でも楽しんでいただけるようにと、華やかな仕上がりをお願いしました」(ayakaさん)
そんなふたりの料理のテーマは“大人可愛いコース料理”で、提供されたのは春らしくカラフルなおいしい品々。桜を思わせるスープやハート形の野菜が並ぶ一品に、可愛らしいデザートプレートまで、どれもがまるで美しい絵画のよう!またその中にはふたりの思い出が隠された一皿も。「なす嫌いの新郎が、あるお店で食べたなすのおいしさに驚き、それ以降食べられるように。その思い出として、料理になすを取り入れてもらいました(笑)」(ayakaさん)
婚礼料理という特別なおいしさと華やかさに、ほほ笑ましいエピソードをも添えたコースは、ゲストからも大好評。皆に楽しんでほしいという思いはしっかり届いたようです。
おもてなしを込める料理とは?
コース料理に取り入れたい食材が浮かばないときは、ふたりで行った思い出のレストランでの食事を参考にすると良さそう。「あの時のあれがおいしかった!」といったいろいろなアイデアが浮かぶと思います(ayakaさん)
●DATA
挙式年月:2023年3月
ゲスト1人当たりの料理価格:2万円+飲物(当日実数計算)
ゲスト数:親族30名、主賓・上司10名、同僚・友人42名
会場:ホテル
●WEDDING MENU
【1】ホタテムースとチキンコンソメジュレ イタリア産キャビア添え 鮮魚のカルパッチョ
季節のサラダと小さなお野菜 色鮮やかなピューレ
【2】ソラ豆ポタージュ ピンクカプチーノと共に
【3】サクラダイポワレ なすピューレ バジルオイルのアクセント 彩り野菜のパナシェ
【4】ピンクグレープフルーツシャーベット
【5】国産牛サーロイングリル 香り高いトリュフソース 季節野菜の庭園風
【6】いちごのミルフィーユ ピスタチオアイスクリーム 彩りフルーツ
和テイストを取り入れた、“日本”のフレンチ
おこささんの婚礼料理 全7品
会場は、日本の交通の要・東京駅にあるホテル。だからこそ“日本”を感じさせるフレンチを、と内容を選んだ新郎新婦。また、もう一つ大切にした基準は“ゲストがゆっくりとご飯を味わえること”。結婚式での食事は限られた時間で余興などの進行とともに進めるものであり、加えて、通常とは服装が異なるため食べられる量も違うはずと考えたそう。「ゲスト全員に料理を楽しんでもらうのはもちろん、披露宴の時間内に余裕をもって食べられるよう、豪華すぎない中間のコースが最適と考えて選びました」(おこささん)
その内容は、和の要素を取り入れた“日本”のフレンチがテーマとなっており、和食ならではの食材や調理法を随所に生かしつつ、フォアグラなどフレンチならではのメニューも並ぶもの。ユニークなのは、メインの肉料理とともに提供した“ちまき”で、これは以前同ホテルのレストランで食事した際に出されたもの。「『フレンチにちまきなんて!』と驚いた思い出から、特別に追加しました」(おこささん)
王道と新鮮さが織りなす料理の数々は、ゲストにも大好評だったそう。
おもてなしを込める料理とは?
高級素材使用や品数の多さでランクが高いものもありますが、私たちのゲストにはアレルギーのある方や偏食の方が多く、全員が不安やストレスがないようにと考えました。一方で物足りないと感じる品数も避けたく、最適だったのが会場では中間ランクのコース。さらにここにオリジナルメニューを加えるなどの工夫も。ゲストのことを考えつつ自分たちのカラーを出せると良いと思います(おこささん)
●DATA
挙式年月:2021年11月
ゲスト1人当たりの料理価格:1万9800円(コース料理+デザート)、追加ちまき330円、ドリンク6600円(飲み放題)
ゲスト数:親族11名、主賓・上司2名、同僚・友人46名
会場:ホテル
●WEDDING MENU
【1】<ごぼうとマッシュルーム>
ごぼうとマッシュルームの軽いクリームスープ トリュフを載せたカプチーノスタイル
【2】<秋冬の海幸>
クエの昆布締め タイラ貝の軽い網焼き 大トロマグロの炙(あぶ)り それぞれの味わいを生かして
【3】<フォアグラのスペシャリテ>
TSHスペシャル フォアグラの手まり風パイ包み焼き
きのこのデュクセルソース ナッツの香りのエスプーマ 季節野菜のチュイールを添えて
【4】<ドーバーソール>
キャビアを載せたドーバーソールのガトー仕立て バターソテと2種の味わい ルージュとブランのワインソース
【5】<グラニテ>
加賀梅酒のグラニテ 若桃のコンポート
【6】<黒毛和牛づくし>
牛ロースの炙り 塩こうじの香りにわさびを添えて 牛肩肉の赤ワイン煮込み トリュフ風味
【7】<ショコラのデセール>
ショコラのミルフィーユ仕立て 季節のアイスとフルーツを添えて
出身地の美食を伝えたい!老舗料亭の味でおもてなし
Kiraraさんの婚礼料理 全12品
Kiraraさん夫婦の地元・新潟は美食の地。その魅力を県内外から訪れるゲストに知ってほしいとの思いから、地元で随一と称される料亭を結婚式会場に決定。「繊細な味わいと共に、料亭の和食ならではの器も含めた美しさや季節感で、おもてなししたいと考えました」(Kiraraさん)
提供された料理は、料亭だからこそ叶えられる洗練の和の味わい。結婚式実施時期である春が旬の食材を用いた皿に、丁寧にとられたおだしのおわん(吸い物)、濃厚なうまみのお造り(刺し身)など、味の濃淡や食感がバランスよく楽しめる内容。またデザートには地元の有名菓子店のパティシエが手掛けるブリュレをオーダー。「パティシエがその場で仕上げる演出で盛り上がり、味も、特に女性ゲストに大好評でした」(Kiraraさん)
地元が誇る味を自信を持って届けたふたりの元には「料亭での結婚式の良さを感じた」といった嬉しい声が続出。「普段はなかなか入らない名店ということもあり親族にも喜んでもらえて、親孝行にもなりました」(Kiraraさん)
おもてなしを込める料理とは?
会場により料理の特徴はさまざまです。また、料理はゲストにとって楽しみでもあり、強く印象に残る重要な要素です。まずは「ゲストにこんなお料理を楽しんでもらいたい!」というイメージを膨らませて、それを軸に会場選びをするのもありだと思います(Kiraraさん)
●DATA
挙式年月:2022年4月
ゲスト1人当たりの価格:3万1550円/コース料理+デザート(出張料込み)+ドリンク飲み放題等)※「婚礼パック」として会場装花等含んだ総額を人数割りした額
ゲスト数:親族17名、主賓・上司7名、同僚・友人37名
会場:料亭
●WEDDING MENU
【一~四】<前菜四品>
・サクラダイずし 花弁ユリネ ソラ豆(イラスト手前)
・イイダコ桜煮(イラスト右上皿の右手)
・バイ貝酒潮(イラスト右上皿・左奥)
・春野菜浸し(イラスト左上)
【五】<おわん>ハマグリ真薯(しんじょ) タケノコ ワカメ 花弁 木の芽
【六】<御造り>あら 本マグロ ツマ一式
【七】にいがた和牛炭火焼き ホワイトアスパラ ラディッシュ タラノメ からしだれ
【八】ホタテ赤飯蒸し 三つ葉 わさび あんかけ
【九】<炊き合わせ>マス菜種 タケノコ フキ 桜麩(ふ) エンドウ
【十】エビ真薯 こしあぶら レモン 藻塩
【十一】とろろそば
【十二】ルーテシアデザート(ベリーの抹茶クリームブリュレ)
From 編集部
おもてなし料理で、ゲストと幸せな時間を共有しよう!
おいしい料理には食べる人の気持ちを豊かにするパワーがあり、その味わいのひとときは強く記憶に刻まれるから、結婚式の料理はやっぱり大切です。またゲストが喜ぶ顔を想像しながら料理を考えることは、ふたりにとっても至福の時間になるはず。皆の心を豊かにする婚礼料理選びを、存分に味わい楽しんでくださいね。
取材・文/弘中栄美 イラスト/篠塚朋子
※掲載されている情報は2023年9月時点のものです。
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