[全文掲載] 花嫁の手紙vol.25~思い出の曲に乗せて、大切な人へ思いを伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「普段伝えられていない感謝の気持ちや本音を伝えたいと思いました」
今回ご紹介するのは、絢子さんのお手紙。「家族全員おしゃべりなのですが、あまり面と向かって感謝を伝えたり真面目な話などはしないので、花嫁の手紙を通じて、家族一人一人に感謝の気持ちや今思っていることを伝えたいと思ったんです」と思い出の曲に乗せて花嫁の手紙を読みました。
■2022年5月挙式
■招待ゲスト数…40名(家族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…式当日(内容は約3カ月前から検討)
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約2時間
■事前練習の有無…無
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約4分
絢子さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
ご縁の素晴らしさを感じる温かい手紙でGOOD!
新婦さまにとって大変な時期も、ご家族の支えと愛犬がいてくれて乗り越えられたことがつづられており、感謝の想いとご縁の素晴らしさを感じる温かいお手紙でした。
【A】に書かれたお父さまへの感謝では、お父さまの優しさと、お父さまがくれたきっかけで運命が変わった素敵なエピソードが書かれています。ドラマチックで、人とのご縁の素敵さが凝縮されていますね。
【B】に書かれたお母さまとの関係性からは、お互いを信頼している様子や仲の良さも伝わり温かい気持ちになりました。
【C】の妹さまとのエピソードでは、これから一緒に両親を支えていこうという決意が書かれています。ケンカを経て姉妹として絆が強くなり、両親を一緒に支えていくというメッセージは、親御さまもとても喜ばれたことと思います。お手紙朗読を通じ、ご家族の絆がより一層強くなられたのではないでしょうか。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた絢子さんと、お母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうでしたか?
本当に読んで良かったと思います。なかなか恥ずかしくて伝えられない感謝の気持ちや本音を伝えることができました。母が花嫁の手紙を、今まで渡した手紙などと一緒に大切に保管してくれていて、「宝物だ」と言ってくれているので、心にも形にも残るプレゼントができて良かったです。当日書き上げたので手紙を読む練習はできませんでしたが、その分、アレンジをして読んだりできたので、結果良かったな、と思っています。
BGMにはこだわった?
花嫁の手紙はBGMありきのものだと思っており、選んだのは私も母も大好きで、一緒に来日公演にも行った『The Perfect Fan/Backstreet Boys』でした。この曲はどんな時でも自分の一番のファンでいてくれた母への感謝を歌った曲で、私の気持ちをそのまま歌っているような曲でした。手紙の入りや終わるタイミングと曲の長さが合うよう、当日の音響の方と細かく打ち合わせしました。
苦労&工夫したポイントは?
ゲストがたくさんいる前で読むので、聞いている人が飽きない構成を意識しBGMの長さに合わせてまとめました。ゲストと夫の家族への配慮の一文を最初に入れ、内輪だけがわかるような書き方にせず、初めてそのエピソードを聞いた人にも理解してもらえるような文章を心がけました。説明口調になりすぎないようにも気を付けました。また、できるだけインパクトに残るような文章にしました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
定番だからこそ、わかりやすく両親に感謝の気持ちを伝えられるし、実は、ゲストの中には「花嫁の手紙」を楽しみにしているという人もいたりします。それに真っ白な便箋に向かう時間も、心を落ち着けていろいろなことを考えるいい時間だったりします。手紙自体は書いても、恥ずかしくて当日は読まない、というのもありだと思うので、思っていることを素直に自由に書いてみるとよいですよ。
手紙を受け取ったお母さまより
ふたりとも忙しい中、ゲストの皆さんに楽しい時間を過ごしてもらいたいと一生懸命企画し、準備をしたのが十分伝わってきました。素敵な披露宴でした。その中でも花嫁の手紙は、私たち家族への心のこもった言葉がとても印象的で、胸がいっぱいになりました。特にお父さんへの感謝の言葉に心打たれました。これからいっぱい幸せになってくださいね。
From 編集部
花嫁の手紙を通じて、未来を創っていって
大変な時期も家族の支えで乗り越え、愛犬の存在で家族の絆を強くした新婦。共に歩んできた過去を振り返り、大切な人へ感謝を伝えていました。過去を振り返ることで、「これからどうやって進んでいくか」と未来への気持ちを新たに持つことができ、その気持ちが未来を創っていきます。感謝と決意を素直に伝えられる場で、花嫁の手紙を通じ未来を創っていってくださいね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴18年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。
花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方 をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2023年3月時点のものです
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