[全文掲載] 花嫁の手紙vol.19~家族へありったけの感謝と大好きを伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「自分の気持ちを短い時間で伝えるなら、手紙を書いて伝えようと思った」
普段から手紙を書くのが好きで、誕生日や母の日にお母さまと手紙のやりとりをしていたという瑞紀さん。「手紙を書くことに抵抗もなく、自分の気持ちをあの短い時間で伝えるとしたら、かなり言葉を選ぶ必要があると思っていました。手紙なら事前に準備もできるので手紙を書いて読むのは必然だったと思います」と花嫁の手紙を読みました。
【基本DATA】
■2021年3月挙式(ザ マーカススクエア 福岡)
■招待ゲスト数…69名(家族、親族、仕事関係、友人・知人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式3カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約3日間
■事前練習の有無…有
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約10分
瑞紀さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
ご家族への愛情と感謝がたっぷりつづられていてGOOD!
「家族へ」という書き出しから始まる手紙。大切な家族であるワンちゃん、弟さま、親御さま、新郎へと感謝と愛情が、エピソードと共にたっぷりつづられており、ご家族の絆がしっかり伝わる温かい手紙です。
【A】のように、読むとまるで情景が浮かぶようなエピソードがたっぷりと盛り込まれており、ご家族も当時の思い出を振り返りながらお手紙を聞くことができますし、ゲストの皆さまへもご家族の人柄がしっかり伝わったかと思います。このように、真面目なエピソードの中にユーモアを入れることで、文章にメリハリがつくだけでなく、より人となりが浮かび上がりやすくなりますね。
手紙の中盤に書かれた【B】の一文を聞いて、ご家族も安心したのではないでしょうか。
【C】の新郎さまへのメッセージからも、新郎さまが新婦の家族の一員となって、仲むつまじい関係を築いていることが伝わってきました。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回の手紙を書いた瑞紀さんと、手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうでしたか?
改めて家族への思いに向き合え、普段なかなか言葉にできない感謝や気持ちを自分の言葉で伝えられて良かったです。結婚式という大切な時間を大事な人たちと過ごせたことを誇りに、うれしく思いました。
厳しい姉ちゃんとして弟たちを引っ張ってきたので、素直な気持ちを伝えるのは恥ずかしくもありましたが、花嫁の手紙で伝えていなかったら一生「言わなくてもわかるでしょ?」と伝えずに終わっていたと思います。
苦労&工夫したポイントは?
自分の中で強い記憶に残り、感謝しているエピソードを選んで書いたのですが、長くなりすぎたので推敲しながら、自分らしい表現で一番伝わりやすいと考えた言葉だけ残して、後は全て省きました。
花嫁の手紙を後で家族一人一人に渡せるよう便箋を6枚に分けて書いたのですが、内容を削った代わりに、私から家族へ伝えたいことが伝わる曲を選び、家族一人に一曲ずつ曲名を便箋の一番下に書いて送りました。
書く前後で気持ちに変化は?
何でもなかった日常がすごく思い出に残っていることやその日常の思い出になぜかすごく救われていたことに気付いたり、居て当たり前だと思っていた家族という存在の大切さがわかりました。家族のいいところ探しをたくさんしながら手紙を書いたことで、「お父さんいつも無愛想だけど、一番居てほしいときにそばにいてくれたよね」とか改めていいところをたくさん見つけられて、家族が一層大好きになりました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
私は手紙を書きながら、家族の大切さや出来事を思い出し何度となく涙を流しました。家族それぞれに一枚ずつになるよう手紙を書いたのですが、みんな、今でも大切に手紙を取っておいてくれているみたいです。花嫁の手紙は、その演出を楽しみに来てくれるゲストもいるくらい注目されるものですが、気負わず自分らしい言葉で感謝が伝えられるといいと思います。
手紙を受け取ったお母さまより
娘からの一言一言がうれしくて涙が出ました。自分の結婚式だけど、母である私を含め周りのみんなを喜ばせようとたくさん準備をしてきたんだなぁと感じ、いとおしかったです。
「夫婦仲良く幸せになってね」という気持ちと「これからはふたりで力を合わせて頑張って」という気持ちでいっぱいになりました。
From 編集部
家族のいいところを探しながら手紙を書いてみて
手紙を書く中で、改めて家族という存在の大切さに気付いたという瑞紀さん。「家族へ」という手紙の始まりには理由があり、「小学生時代にコンクールで賞をもらったときの作文の題名が『家族って』というものだったので、それに寄せて改めて家族への思いを手紙に書きたいと思ったからです。弟たちがわざわざ立ち上がり、うなずきながら手紙を聞いてくれていたのが予想外でうれしかったですね」と教えてくれました。
今回の手紙のように、家族のエピソードをたっぷりと盛り込み、結婚式という場で家族をゲストに紹介できるのも花嫁の手紙の魅力ですね。あなたも家族のいいところ探しをしながら手紙を書いてみませんか。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング歴17年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。
花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2022年9月時点のものです
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