マナーは?手配は?「引出物・引菓子・プチギフト」の基本をまるっと解説
結婚式に出席してくれたゲストへ、感謝の気持ちを込めて渡す引出物や引菓子、プチギフト。でも、いざ用意しようと思うと、いつ・どこで・何を選べばいいのか意外と分からないもの。今回はそんな“知っておきたい結婚式のギフトのあれこれ”を、まるっとご紹介します♪
引出物
引出物はどこで手配する?
8割以上が会場または会場提携のギフトショップでオーダーしています。また約4割の人たちが引出物の情報収集も会場で行っているよう。見学やフェアの際に実物を確認する機会があることや、プランナーさんに気軽に相談できることなども会場で選ぶ人が多い理由でしょう。
一方、自分たちで探した外部のショップやWEBサイト(引出物の宅配サービスなど)を利用した割合は18%。料金的にお得なケースもあるけれど、会場によっては持ち込み料が発生することも多いので、そのあたりも含めてじっくり検討しましょう。
引出物の1人当たりの平均額はいくらくらい?
引出物にかける費用は全国平均で6500円。平均額は一見高めですが、新郎新婦との間柄によって品物や金額を変えるケースが実際には多く、親族ゲストや主賓には5000~6000円、同年代の友人ゲストには3000~4000円程度の品物を選ぶ人が多いようです。
また、引出物の費用は地域差があるのも特徴です。例えば北海道や青森・秋田・岩手などの北東北エリアでは、会費制の結婚式を行う人が多く、ギフト全般にあまりお金をかけない傾向にあるため2000円台前半と控えめですが、品数をたくさん用意する新潟などの北陸エリアでは9000円前後と全国平均よりもかなり高くなっています。
引出物の手配スケジュールは?
多くの花嫁が挙式5~3カ月前には情報収集をスタートしています。(※)会場や招待するゲストの顔ぶれが決まったら、親の意向も確認しつつ早めにリサーチを始めましょう。どんな品物がいくらするのか相場をつかむだけでも、その後の準備がスムーズに進むはず。
特にゲストに応じた「贈り分け」を予定している人は、複数の引出物を検討しなくてはいけないので、じっくり検討する時間を設けて。その後、見込みの個数を伝えて仮予約を入れ、ゲストの出欠が確定した段階で正式にオーダーを。
引出物の品物はどう選ぶ?
最も人気が高いのはカタログ式ギフトで、冊子タイプとWEB上で選ぶタイプを合わせると実に89%がこちらを選んでいます。あらゆるゲストのニーズに対応でき、同じ見た目で金額帯だけを変えられるので、金額の差が目立つことなく、ゲストごとに贈り分けができるところも人気。続いて選ばれているのが食器類の23.6%、タオルなどの生活用品15.5%など。
持ち帰る際の負担を考慮して「なるべく軽量のものを」と考える人が多い一方で、地域によっては「引出物は重いほど良い」とされているところもあるので、しきたりを含め何を重視するのかを親とも相談しながら選びましょう。
引出物の品選びの注意点
引出物に関しては最初に親の意向を確認することをおすすめします。地域のしきたりや慣習はもちろん、中には「自分の親族には絶対これを贈りたい!」という強い希望を持っている親がいるかもしれません。
また、両家のしきたりが異なる場合は必ずしも合わせる必要はなく、親たちの了解を経た上で別々の品を用意しても大丈夫。その場合は各自で費用を持つなど、不公平感のない方法を検討してみて。
引菓子
引菓子はどこで手配する?
引出物と同様、8割以上の人が会場や会場の提携ショップで手配していて、引出物とセットで注文する人が多いよう。
外部ショップやWEBサイトで申し込んだ人は約15%。こちらも会場に持ち込む場合は「持ち込み料」が発生することが少なくありませんが、ショップによっては引出物・引菓子・紙袋などをセットにしてお得な料金で提供しているプランなどもあるので、じっくり比較検討するといいかもしれません。
引菓子の1人当たりの平均額はいくらくらい?
全国平均は1400円という結果。引出物と比べると品物や金額の相場もある程度決まっているため、エリアによる差はあまり見受けられません。
ただし新潟のみ平均額が2500円と突出して高め。実はこれには理由があり、新潟の引菓子といえば「2段重ね」が一般的なので、豪華な分だけ平均額もアップ傾向にあるようです。
引菓子の手配スケジュールは?
引出物と一緒に手配することが多いため、情報収集からオーダーまでのスケジュールも引出物とほぼ同様。(※)ただし引出物を決めた後で、引菓子の内容や予算を検討したいという人は、リサーチの段階でいくつか候補を考えておくと◎。
こちらも式の2~1カ月前に見込みの数量を伝えて仮予約を入れ、ゲスト数が確定した段階で正式に発注しましょう。持ち込みをする人は、会場にも確認の上、ショップに納品日を伝えておくのもお忘れなく。
引菓子の品物はどう選ぶ?
引菓子としておすすめなのはある程度日持ちのする洋菓子。調査によると、一番人気はバウムクーヘンの49%で、次いでケーキ類やクッキーなどの洋菓子が選ばれています。特にバウムクーヘンは切り口が木の年輪を思わせるため、「これからふたりが年月をかけて愛を育んでいく」という意味を持つ、おめでたいお菓子の代表。
ちなみに引出物と異なり、引菓子は全員に同じものを用意する人が多いようです。
引菓子の品選びの注意点
結婚式では「切る」が忌み言葉とされているため、引菓子もできればナイフを入れずに食べられるものを。元々の形状がおめでたいバウムクーヘン以外は、個包装のものを選びましょう。
賞味期限が短いと食べきれない恐れがあるので、マドレーヌやクッキーなど日持ちのする焼き菓子がおすすめです。
プチギフト
プチギフトはどこで手配する?
引出物・引菓子とは異なり、プチギフトは会場以外のショップで手配した人が過半数で、さらに外部ショップの中でもWEBで調達した人が47%と全体の半数近く。食べ物から雑貨まで選択肢が幅広いので、ショップを回るよりもネットでサクッと検索する方が楽という人が多いのかもしれません。
また手作り派も比較的多く、約16%の人が自身や友人・親族が作ったギフト(お菓子などを大量買いし、自分でラッピングするケースなども含む)を持ち込んでいました。
プチギフトの1人当たりの平均額はいくらくらい?
全国平均は277円。200~400円未満という人が過半数で、ふたりの顔写真をプリントするなどの付加価値を添えると費用がちょっぴりアップ。とはいえ多くても600円未満というのがプチギフトの相場のようです。メッセージを添えたり自分でラッピングする人は、その材料費のことなども頭に入れておきましょう。
プチギフトの手配スケジュールは?
引出物や引菓子とは違い、会場を通さずに用意する人が多いことや、ギリギリに購入しても何とか間に合うというイメージがあるので、動き出しは少し遅め。(※)ただしギフトに顔写真をプリントしたり自分たちでラッピングを行う人は、その分の時間も見越して早めに進める必要があります。小さなものだけど、ふたりのセンスがさりげなく光るアイテムでもあるので、こだわりたい人は計画的に準備に取り掛かりたいものですね。
プチギフトの品物はどう選ぶ?
プチギフトを選ぶ際の基準として多かった回答は、「費用が手頃であること」と「好き嫌いが分かれない無難な品であること」。さまざまなアイテムをプチギフトとして用いることができますが、多くの人が手軽に食べられるちょっとしたお菓子やジュース、実用的な雑貨などを選んでいるようです。
最近では時節柄、アルコールジェルやマスクケースを配る人も目立ちます。さらにタグを付けたりキュートにラッピングするなど、見た目にもこだわりましょう。
プチギフトの品選びの注意点
お見送りの際にプレゼントすることの多いプチギフト。できれば手渡ししやすい形のものが◎。またニューノーマルの基準で考えると衛生面での配慮も不可欠です。そういう意味で手作りのお菓子などは、今は避けた方が無難かもしれません。
From 編集部
計画的な準備こそが、素敵なギフト選びの第一歩!
大事なゲストへの贈り物だから、時間をかけてじっくりセレクトしたいもの。そのためには相場を知り、きちんとリサーチして臨むことが必要です。地域のしきたりといった基本のマナーも抑えつつ、ゲストが喜んでくれるギフト選びを叶えてくださいね。
取材・文/南 慈子 イラスト/山本あゆみ 構成/伊藤りつ子(編集部)
※記事内の無印のデータは「ゼクシィ結婚トレンド調査2021」(全国推計値)、※のデータは2021年9月に「ゼクシィ花嫁会」メンバー134人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2021年11月時点のものです(2024年11月更新)
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