[全文掲載] 花嫁の手紙vol.8~女手一つで育ててくれた母へ感謝を伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「何一つ不自由なく育ててくれた母へ感謝の気持ちを伝えたかった」
今回ご紹介するのは、@um_327___さんのお手紙。女手一つで姉妹を育ててくれた母へ日頃の感謝を伝えたいと思い、手紙を読みました。
【基本DATA】
■2021年3月挙式(大阪城西の丸庭園 大阪迎賓館)
■招待ゲスト数…30名(家族、親族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式の2週間前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…7日
■事前練習の有無…有
■挙式で花嫁の手紙を読んだ時間…4~5分
@um_327___さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
お母さまからの愛情がたくさん伝わってきてGOOD!
ゲストの皆さまへの感謝の気持ちから始まる花嫁の手紙。お手紙からはお母さまの新婦への愛情がそのときの情景が浮かぶように、たくさん伝わってきました。そしてその愛情を新婦がきちんと受け止められている様子も伝わりました。
【A】には、母の優しさや愛情深さが感じられるエピソードが書かれています。母のサポートで夢を叶えたこと、素敵な親子関係が見て取れます。
【B】では、母から受け継がれる素敵な精神が書かれています。「お母さんの娘らしく」という言葉からも、お母さまのことを誇りに思っていらっしゃる気持ちが伝わってきました。お母さまにとっても嬉しい言葉であったと思います。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた@um_327___さんと、お母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうでした?
「泣かずに読めた……!」と読み終えてすぐ思ったのを覚えています。今でも実家に帰ると甘えてばかりで親孝行もできていませんが、女手一つで何一つ不自由なく育ててくれた母に日頃の感謝を伝えたいと思ったので、ちゃんと伝えられてほっとしました。
苦労&工夫したポイントは?
思ってることをなかなかうまく言葉にできず苦労しました。伝えたいことを思い付いたときにスマホに箇条書きで書き出していきながら、一番伝えたいことは何かを考え、要点を絞っていきました。そのメモを基に、通勤時間を使って少しずつ文章にしていきました。できるだけ定型文っぽくならないよう、自分の言葉で伝えられるように気を付けました。
ゲストへ伝えたかった気持ちは?
式の延期が正式に決まり、翌日には緊急事態宣言発令。おいしいものを食べに行くこともできない、友達にも会えない……と思うと急に悲しくなり、普段なら受け流せるようなことが受け流せなくなったのをみんなに支えてもらいました。
LINEで友人に延期のおわびを入れたのですが、みんなの返事が温かくて、優しくて、本当に幸せでした。式ではたくさん感謝を伝えられるようにしよう!と思いました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
私は2週間前から取り掛かり、清書は前日になってしまいました。式前1カ月を切ると準備のラストスパートで本当にバッタバタです。最終の打ち合わせにフィッティング、花嫁美容に仕事……と体も頭も常にフル回転です。ゆっくり手紙と向き合えなかったことに少し後悔しているので、ざっくりでも書きたいことや思い出エピソードはまだ余裕のある2~3カ月前くらいから書きためておけば良かったなと思います。
お手紙を受け取ったお母さまより
娘からの手紙は最高の表彰状をもらったような気分でした。小さい頃から片親で、寂しい思いや不自由な思いをたくさんさせてきたと思うのですが、娘なりにしっかり私を見てくれていて、こちらが「ありがとう」の気持ちでした。私としては当たり前と思ってやってきたことも感謝の気持ちを伝えてくれて、バトンが繋がったのが大変嬉しいです。コロナ下に来ていただくゲストの皆さまに対する心遣いもわが娘ながら誇らしく思いました。
From 編集部
絆が伝わるエピソードはゲストの感動を呼びます
管理栄養士として働いている新婦。「当時は当たり前と思って食べていた母の手料理も、いざ自分が主婦になると、母のようにレパートリーに富んでいて管理栄養士の目線から見てもバランスの取れている食事を毎日作ることは大変だったと思います。そんな母の姿を見て育ち、自分でも気付かないうちに食の大切さを感じ取っていたのかもしれません」と教えてくださいました。
花嫁の手紙に、当時のエピソードや、そのときに言われた言葉を具体的に盛り込むと、ゲストもその情景が目に浮かびやすくなります。その場にいる全員で当時の思いを体感でき、感動を呼びますね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング歴16年で2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。
花嫁より、手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2021年10月時点のものです
- 挙式
- 挙式・披露宴
- 結婚式準備全般
- アイテム検討期
- 感謝
- 感動
- 挙式演出
- 花嫁の手紙