【式に招待しない人への結婚報告】相手別のタイミングや伝え方って?
結婚報告の際、疎遠になっている人や式に呼べない人へ報告すべきかどうか迷う人も多いのでは?人づてに伝わるのもイヤだし、直接報告するほど親しく付き合ってもいないし……。そんなもやもやをここで解決しちゃいます。マナーデザイナーの岩下先生の解説や卒花のリアルボイスなどから、報告をする・しないの境界線を探ります!
式に招待できない人へ結婚報告、しないのはマナー違反?
冠婚葬祭のマナーとよく言われるように、冠は成人式・婚は結婚式・葬は人生最後のお別れの式。この3つを「人生の三大礼」といって大切にしたいイベントです。社会の一員として「結婚します」と周囲に報告することによって家庭を持つという自覚も生まれ、一人の人生から家庭人としての人生を歩むのだと思います。ですから式に呼ぶ、呼ばないにかかわらずこれからもお付き合いしていきたい人には結婚報告はきちんとしましょう。(岩下宣子先生)
【友人へ】の結婚報告の有無、どう決めたらいいの?
先輩花嫁のデータによると65%の人が式に招待できない人にも何らかの形で結婚報告をしていますが、報告をしていない人も35%。報告をしなかった理由としては「ご無沙汰しているのにお祝いを催促しているみたいだから」「ほとんど付き合いがないから」などが多く挙げられます。
報告したタイミングは「結婚が決まったとき」が一番多く、中でもグループで集まる友人や以前結婚式に招待してくれた人など、関係性の濃い人ほど結婚が決まったら早めに直接報告する傾向に。また「帰省したときだけ会う友人」や「昔付き合いがあった友人」など比較的関係性が薄い人の場合「結婚式が終わってからの報告」が多くLINEやメールで報告しているようです。
卒花に聞いた!
【定期的に会うグループの友人】
グループ仲間の中でも式に呼ぶのは女性陣のみ。人づてに伝わらないように同じグループ内で式に呼ぶメンバー、次に呼ばないメンバーの順で個別に電話で報告しました。(立脇香織さん)
【学生時代のサークル仲間】
5年以上も連絡を取っておらず、たまにSNS投稿で近況を知るレベルだったので、結婚式後にSNS上で結婚式の写真をあげてそれを報告の代わりにしました。(なーさん)
【定期的に会うグループの友人】
SNSでの一斉報告はしたくなかったので直接LINEで報告するようにしました。特に仲のいいグループ仲間には全員で会ったときに直接結婚することを伝えました。(あささん)
【昔付き合いのあった学生時代の友人や先輩後輩】
SNSで繋がっていることもあり、式に参加した友達から伝わったらいけないので、式後にLINEですぐ報告しました。(おふとんさん)
【年賀状だけのやりとりの人】
年賀状だけの相手には次の年賀状で知らせようと思って出しませんでした。でも相手から「結婚しましたハガキ」や「家族が増えましたハガキ」などがきてしまい、こちらもその返事として結婚報告ハガキを遅ればせながら出すことに。(まどかさん)
【親友以外】
祝福の言葉やお祝いを強要していると思われるのがイヤなので、最低限の人にしか伝えていないです。(あっさんさん)
【学生時代の友人や会社の同期】
学生時代の友人やあまり会わない会社の同期などには、幸せ自慢のような気がして気が引けてしまいあえて報告しませんでした。何か連絡を取る機会があったときにその都度報告しています。(タイコさん)
【今付き合いのない人】
一部の人にはLINEで報告をして、最近付き合いのない人には報告しませんでした。(こやみさん)
式に呼べない友人に報告する場合はこんな配慮を
結婚式前に報告するときは、「身内だけで行うので」など式に呼べない理由も添えましょう。また、同じ仲良しグループ内で時差が出ないように全員の前で一斉に報告するか、個々にする場合は短期間で。日頃からSNSなどで繋がっている人には婚姻届提出後、名字が変わったタイミングで報告を。(岩下宣子先生)
【職場の人へ】の結婚報告の有無、どう決めたらいいの?
先輩花嫁のデータによると9割の人が職場の人へ結婚報告をしています。タイミングは結婚が決まったときが最も多いですが、結婚式の日程が決まったとき、婚姻届を提出したときに報告した人も。本来、式に呼ばない人への報告は結婚式後でよいのですが、職場の場合、名字変更やハネムーンの休暇申請など、結婚に伴う手続きがあるため早めに報告するケースが多いようです。職場の人には結婚式に呼んでも呼ばなくても報告をした方がよいのですが、得意先などの仕事関係の方にはあえて報告しなくてもよいでしょう。
卒花に聞いた!
【職場で同じ部署の人】
婚姻届を出した翌日、朝礼のときに少し時間をもらいそこで報告をしました。(ゆかさん)
【社内で異動前同じ部署だった人】
婚姻届を提出したタイミングで、メールでみんなに報告しました。結婚した年の年度末には退職することも伝えました。(mitoさん)
【職場で同じ部署の人】
結婚が決まったとき、月一度の会議の最後に時間をもらい、報告しました。来月結婚することと、名前の変更についてのみ話をしました。同じ部署の人への報告が済んだ後、各部署を回って報告しました。(はむさん)
【すでに退職している先輩】
婚姻届を提出したとき、SNSで報告。結婚式に呼んでいただいた職場の先輩が何名かいらっしゃいましたが、その後退職されて接点がなかったのでSNSでの報告になりました!(みさまるさん)
【かつて同じ部署だった人】
社内で異動前同じ部署だった人には報告はしていません。特に報告するかどうか迷う相手はいませんでしたし、微妙かな?と思った時点で報告はやめました。(えりやんさん)
【前職の人】
前職でお世話になった人にはなんとなく連絡しづらくて報告していません。仲良しの同期や先輩後輩たちで気軽に話せる間柄の人たちには、食事会など集まるタイミングでプロポーズされたことを伝えたり、引っ越しの話をしました。(おふとんさん)
式に呼べない職場の人に報告する場合はこんな配慮を
「親族中心で行うので」「彼の方に人数を合わせるため」など呼ばない理由もひと言添えると話しやすいでしょう。職場の場合、氏名変更などの手続きもあるので担当部署の人には、婚姻届提出の3~4カ月前ぐらいには報告を。結婚を機に退職する場合は、早めに上司に伝えることも大事です。ハネムーン休暇中、業務を代わってもらう人には、引き継ぎをすると同時に「迷惑をお掛けして申し訳ない」という気持ちを伝えましょう。(岩下宣子先生)
上司や恩師など【目上の人へ】の結婚報告の有無、どう決めたらいいの?
先輩花嫁のデータによると直属の上司以外の役職の高い上司へはほとんどの人が報告していません。直接関わりがない上司への報告が必要な場合は、直属の上司から伝えてもらうケースが多いようです。なお恩師の場合、卒業後間がなく先生と生徒という関係性がまだ薄れていない場合や、年賀状や定例会を開いているなど、直接やりとりをしている場合は報告しているようです。恩師との関係性が濃いか薄いかどうかが境目と言えます。
卒花に聞いた!
【直属の上司へ】
海外挙式の予定だったので、結婚が決まってすぐ、直属の上司に「挙式は海外で行うので」ということを伝えました。(岸川はるかさん)
【直属の上司へ】
業務時間外に時間をとっていただきました。結婚することと式は親族・友人のみで行うことを伝えました。(mitoさん)
【業務で直接関わりのない役職の高い上司へ】
直属の上司に付き添ってもらい、結婚することと仕事を続ける旨報告しました。(タイコさん)
【恩師へ】
連絡先を知らない恩師がたくさんいたため、結婚式後に学校に電話をしたり、直接学校まで行って報告をしました。(及川遥加さん)
【恩師へ】
10月の結婚式だったので、ちょうどよい時期だと思い恩師には式後に年賀状で報告しました。(ムーミンさん)
【業務で直接関わりのない役職の高い上司】
直属の上司から伝えてもらったため、自分から直接報告はしませんでした。(デンデさん)
【上司】
私の会社は結婚式が決まると直前に電報用に社内掲示板で発表されてしまうので、そこで伝わればいいと思い、特に事前報告はしませんでした。社内掲示板を見て伝わっていたり、うわさ話を聞いて声を掛けてくれる上司もいました。(明音さん)
From 編集部
これからのお付き合いを大事にしたい人へはぜひ報告を
結婚報告をするかしないかは、相手との関係性が濃いかどうか、これからも付き合っていきたいかどうかが境界線と言えそうです。ただし職場の場合は、事務手続きなども発生するので、式に呼ぶ・呼ばないに関わらず、結婚が決まったら直属の上司や担当部署に早めに伝えることが大事ですね。
岩下宣子 マナーデザイナー
「現代礼法研究所」代表。マナーデザイナーとして企業をはじめ、学校、商工会議所、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、『ゼクシィ』でも悩める花嫁への愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
取材・文/富山閣子 イラスト/沼田光太郎 構成/小堀そら(編集部)
※掲載されている情報は2021年4月時点のものです
※記事内のコメントは、2021年2月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー84人が回答したアンケートによるものです
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