味だけじゃない!【試食付きブライダルフェア】でチェックすべき6つのこと
料理の試食ができるブライダルフェアは魅力的だけど、確認したいのは味だけではありません。さまざまな試食会を体験した花嫁さんやプランナーに聞いたチェックポイントは、心からのおもてなしをするのに重要なことばかり。これを参考にして、料理でも大満足の会場選びを!
見学の前にどんな料理でもてなしたいか考えてみよう
今どきの会場はどこもおいしいからこそ、事前準備が必要
試食会を体験した卒花さんたちの声を聞くと、味はもちろん、彩り、食材などいろいろなチェックポイントが! 式当日の料理が食べられるわけではないので、確認しておかないといけないことも多数。
その試食会に参加するためには「どんな料理にしたら、ゲストに喜んでもらえるか」を事前に考えて、理想の料理を描いてみる必要が。
「結婚式の料理はどの会場もおいしくなり、もはやおいしくて当たり前。でも、会場によってこだわりも違いますし、サービスや対応にも違いが。だからさまざまな面から料理の比較をすることが大事。そのためにまず『どんなおもてなしをしたいか』考えて、試食に臨みましょう」(ウエディングナビゲーター・清水 恩さん)
卒花の「理想の料理と会場選び」
[体験から軸となる料理を考えた]
料理の選択肢が多いと迷うし、値段を上げれば満足というものでもない。今まで出席した結婚式で食べておいしかったものや、取り入れたいものを考え、それを軸にバランスのよい料理を出してくれるレストランを選びました。(なつさん)
[妥協したくなくて自由度の高い会場に]
旬の食材を使った季節感のある料理で、構成から見た目、量、値段まで納得のいくコースにしたかったのです。そのため、オリジナル料理への変更が可能で、前菜からデザートまで一品一品チョイスできる自由度の高い会場をセレクト。(KMさん)
[会場の雰囲気だけで決めて失敗]
試食会も参加したけれど、一番高いコースの一部しか食べられなくて参考にならず、会場の雰囲気で決めてしまって後悔。見学前に少なくとも「こんな料理が食べられたら、ゲストはうれしいだろうな」って考えておけばよかった。(kurikoさん)
知ってる? 試食会にもさまざまなタイプがある
試食できる品数や量は会場によって違い、同じ会場でも開催日によって異なります。主なタイプは以下の4つですが、料理の質のチェックはどんな試食会でも可能。
1.結婚式と同じ量のフルコース試食会(試食を兼ねた模擬披露宴として開催されることも)
2.コース全品を少量ずつ一皿に盛ったワンプレート試食会
3.主な料理3~4品のハーフコース試食会
4.肉料理とデザートの2品、肉料理のみなど一部だけの試食会
【チェックポイント1】メインディッシュの肉料理
多くの人が重要と話すのがメインディッシュの肉料理。会場によって肉の種類、産地、大きさ、焼き加減、硬さ、食べやすさ、ソースがさまざまで、食べ比べると「一番違いが出る」という人も多数。「値段が同じでも会場によって全然違う」、「同じ会場でも、高い方がいいとは限らない」という人も。
「肉料理は牛と思い込んでいる人が多いのですが、おいしいブランド豚もありますし、カモ肉も。カモ肉をリーズナブルなお肉と勘違いしている人もいますが、実際は高級食材なのです。牛肉も国産よりニュージーランドなど外国産の方がよい会場もあるので、先入観を持たずに、じっくり味わってみて」(清水さん)
卒花の「肉料理の比較術」
[同じ種類のお肉で比較検討を]
肉料理もいろいろあるので、牛肉と決めているなら牛肉のメニューを重点的に試食し、比較した方がよいです。金額やどのコースの肉料理なのかも確認するべき。(えみりぃさん)
[何度か試食すると違いが見えてくる]
同じ国産ヒレ肉ステーキでも、食べ比べると肉質や調理方法に違いを感じました。良い肉を使っているのに焼き加減が下手なのか、お肉自体が安物なのか……。複数の会場で試食を重ねていくと、違いが見えてきます。(メロンジュースさん)
[2種類の肉料理を比較]
違う料金のコース2種類を試食することで、肉の軟らかさの違いまで確認できました。金額が低いコースのお肉の方が軟らかかったなんてことも。(ガロさん)
写真:A「黒毛和牛のヒレステーキ。ソースは和風で、しょうゆの香ばしさとうま味が口いっぱいに広がりました」(朝野公香さん)
B「特選牛ヒレ肉のロティ。おろしポン酢ソースはさっぱり味」(えみさん)
C「近江牛のヒレ肉。付け合わせは茄子とマッシュポテト」(あきさん)
D「国産牛ロース肉のグリルとヒレ肉のオーブン焼き。2種類のステーキが出てきて、ぜいたくな試食会に」(りりぴさん)
E「お肉の周りが野菜とピンクとイエローのソースで彩られていておしゃれでした」(misonoさん)
【チェックポイント2】料理の彩りや盛り付け方
会場差がつくのは盛り付けという花嫁も多数。華やかな料理は晴れ舞台にふさわしいですよね。
「最初に出てくる前菜が美しいと、ゲストのファーストインプレッションが断然アップ。料理に対する期待度が一気に上がります。SNS映えも考えたい花嫁さんなら、華やかさのある前菜を重視して」(清水さん)。
少量の試食会の場合は、料理のパンフレットで彩りや器も含めた盛り付けのチェックを!
卒花の「盛り付け比較術」
[式当日の料理の盛り付けも要確認]
どの会場もきっとおいしいと思います。だからこそ味以外の比較が大事だし、盛り付けは料理を見て楽しむために絶対重要と思いました。当日も試食会と同じ盛り付けができるかも確認して。(Sakiさん)
[比較のための写真撮影を忘れずに]
盛り付けなど大体皆同じようなものだろうと思っていましたが、会場によっていろんな工夫が凝らされていることを知りました。写真を撮っておくと後で比較する際に思い出しやすいですよ。(りりぴさん)
[盛り付けもコスパのよさの判断基準に]
値段のわりに盛り付けのクオリティーが低い会場、高い会場があります。見た目はやはり気になるので、コストパフォーマンスの良しあしを決めるという点においても重視するべき。(O.Rさん)
写真:A「半円状の前菜は海鮮と野菜。中央は軟らかいプリンのような食感でした」(林檎飴さん)
B「花冠をイメージした前菜は初めて見たとき、ステキ過ぎてワクワクしました」(ゆうのさん)
C「ソースであえたエビとお野菜の前菜が涼しげなガラスのお皿に」(あきさん)
D「1品ごとの料理名に松竹梅が入ったおめでたい和食の前菜・先付け。鶴の器や水引も使われていて華やか」(りりぴさん)
【チェックポイント3】料理の味付け
たとえ試食会の料理と式当日の料理が違っても、試食することで味付けに関する会場の方向性が見えてくる。「心からおいしい!と思えるかどうか」「その味があらゆるゲストの好みに合うかどうか」を見極め、自信を持ってゲストに提供できる料理のある会場を選びたい。
卒花の「味付け比較術」
[年配者が多い場合は万人受けする味に]
あまり変わった味付けや内容だと年配ゲストはおいしいと感じないと普段から祖父母を見ていて思っていました。年配ゲストが多い場合は、万人受けする味の選択が大切。(O.Rさん)
[お互いの感覚の擦り合わせ]
彼と私の出身地で微妙に味の濃さの感覚が違うので、一緒に試食して、どのくらいの濃さがベストか確認しました。試食会ではお互いの味覚の違いを知ることも大事。(朝野公香さん)
【チェックポイント4】シェフのこだわり
「メニュー構成に大差がなくても、こだわりや細かい気配りは違った」という卒花さんも。「旬のものを使って季節感を出す」「地産地消で地元の食材を使う」「食材そのものの味を生かす」など、食材や調理方法にこだわる会場も多いので、シェフやスタッフから聞く料理の説明にはちゃんと耳を傾けて。
そして式当日の料理が試食したものと違っても「ここなら任せられる」と思える会場を見つけたい。
フォアグラ、キャビア、伊勢エビなど高級食材を使いたい人は料理のパンフレットで、どのコースに入っているかチェックを。
卒花が見た「シェフのこだわり」
[料理の構成にも意味がある!]
シェフにはシェフの考えがあってコースを組み立てているので、「そのコースである意味」や「一品一品のこだわり」を聞いてみるとよいと思います。(おとねさん)
[料理説明の有無でこだわり度が分かる]
食材にこだわっている会場の場合、料理が提供されるときにとても丁寧な説明がありました。その説明があるかどうかもチェックポイントですよ。(がりみさん)
写真:A「この料理は野菜の下にお肉があり、その下には大きな茄子の輪切りが。お肉は軟らかく、味噌の味も程よくて、初めて食べた味に大感動」(yukieさん)
B・C「2つの前菜の見た目は違うけれど、食材や量は同じ。『披露宴のテーマに合わせて和風・洋風にアレンジし、新郎新婦の希望も生かす』というシェフのこだわりと新郎新婦への思いが伝わる逸品でした」(とくまちさん)
【チェックポイント5】オリジナル料理や料理のアレンジ
中には決められたコースのアレンジができない会場も。契約後にそうと知っても遅いので、料理にオリジナリティーを求めるなら、試食時に自分たちがどうしたいか、はっきり伝え、可能かどうかの確認を。どの会場にもシェフが現れるというわけではないが、来てくれると、ふたりの理想を具体的にどう実現するか、踏み込んだ相談ができることも。
「食物アレルギーのあるゲストへの対応も会場によって違うので、確認を」(清水さん)
卒花が感じた「対応の違い」
[会場によって縛りが違います]
食材の持ち込みや料理のアレンジができるかどうかが会場で違いました。持ち込みはダメでも、会場が仕入れて作ることはできるという所もありましたよ。(misonoさん)
[料理長にOKをもらうと安心]
「実家で育てたイチジクを使いたい」「彼と私の出身地の食材をコラボさせた料理やお互いの家庭料理を婚礼向きにアレンジしてほしい」という希望がありました。試食会の場で料理長にOKを頂いたので、その後の打ち合わせもスムーズに。(朝野公香さん)
[変更した場合の金額も要確認]
オリジナル料理可能な会場にしましたが、いざ打ち合わせをしたら「その食材を使うとプラスいくら」「1品増やすとプラスいくら」と値段がアップ。それなら同じ食材・品数でもっと金額が低い会場もあったのに……と後悔しました。オリジナルにした場合、金額がどう変わるかの確認も必要。(ひまわりさん)
【チェックポイント6】試食した料理と見積り&当日の料理との違い
見学時にもらう見積りは、試食した料理の金額ではないことが多いのに、そうとは知らず、式当日の料理を決める段階になって大幅にアップした卒花さんも。だから、自分から積極的に試食した料理の金額を聞いてみて。パックプランの料理や、各会場で用意されているコースの幅、新郎新婦によく選ばれるコースとその金額も確認を。
卒花の「ランクや金額の確認術」
[気に入った料理のランクを確認]
おいしいと思った料理が高額過ぎて、結局一つも取り入れられませんでした。おいしい料理があったらその場で「これはどのグレードのコースに含まれていますか」と確認を。(Y.Tさん)
[希望が反映された見積りをもらって]
私が試食した料理は中ランク以上だったのに、見積りは一番低い金額だった会場が多かったです。見積りの料理は自分たちの希望に沿った金額にしてもらって。(arisaさん)
[試食した料理のランクでも見積りを]
試食会では国産牛のヒレだったのに、見積りは豚肉なんてことも。だから、見積りの料理のランクを確認して。私は「今日の試食したのと同等ランクのもので見積りを作ってください」とお願い。(メロンジュースさん)
サービスの質はどうチェックするの?
たとえフルコースの試食会でも、式当日のスタッフがサーブするわけではない。ではどうやって確認したらいいでしょうか?
「式当日のサービスは、社員だけでは足りないので、どうしても外部スタッフが入ります。スタッフの質がよい会場は外部スタッフにもよいサービスを求めますから、外部スタッフの質もよいことが多いのです。大事なのはコミュニケーション力。会場随所にいるスタッフの表情や声の掛け方などをチェックして、気持ちよい接客をしているかどうか見て」と清水さん。
スタッフの質を確かめるためにドリンクやパンのお代わりを頼んでみたという卒花さんも。
From 編集部
卒花の生の声をあなたの会場選びに役立てて
今回は体験者だからこそ分かる試食のチェックポイントをご紹介しました。ふたりなりのおもてなしが叶うかどうかは会場次第。これから会場を探す人は、早速料理の理想像を描き、試食しながらしっかり確認を。よりゲストに喜んでもらえる会場選びができるはず。
清水 恩さん ウエディングナビゲーター
プリーマ ウェディング代表。結婚式会場、プロデュース会社でトータルプロデュースの経験を積み、独立。「しっくりと心になじむ結婚式」をモットーに結婚式を幅広くサポートしている。結婚式の有識者として『All About』のオフィシャル・ガイドをはじめ、執筆や監修も多数。
プリーマ ウェディング
https://prima-wedding.com
構成・文/渡邊博美 イラスト/篠塚朋子
※掲載されている情報は2020年3月時点のものです
※記事内のコメントは2020年2月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー76人が回答したアンケートによるものです
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