結婚式の見積りを左右する!「固定費」と「変動費」って知ってる?
結婚式の見積りはたくさんの項目が並んでいて、見方がよく分からない! だけど「固定費」と「変動費」に分けて考えると、結婚式費用のかけどころを整理できるんです。結婚式のお金の「固定費」「変動費」について細かく見ていきましょう。
初回見積りから最終的な支払額で平均102万円UP
100万円以上UPした人が約35%も
アンケート調査によると、見積りから最終の支払額で金額が上がった人が77.6%、変わらなかった人は12.8%、下がった人は8.1%だった(無回答1.5%)。最初の見積りよりも上がりがちな結婚式の費用。上がる理由は大きく分けて「新郎新婦のこだわりが強かったから」「ゲストのおもてなしのため」が大きい。結婚式費用を「固定費」と「変動費」に分けて、金額が変わりがちな理由や先輩花嫁の実例エピソード、大幅アップを防ぐ方法を解説します。
結婚式をするときにかかる「固定費」とゲスト人数にかかる「変動費」
固定費=ふたりのこだわり、変動費=ゲストへのおもてなし
<固定費>ゲスト人数にかかわらず披露宴にかかる固定の費用のこと
挙式料、会場使用料(控室、ブライズルーム使用料含む)、音響照明料、介添料、司会者、衣裳、ブーケ、ヘアメイク、写真・ビデオ、装花、演出など
<変動>出席人数によって変わる費用のこと
料理、飲物、ウエディングケーキ、引出物、引菓子、ペーパーアイテムなど
このように結婚式費用には、ベースとなる「固定費」と、ゲスト人数によって変わる「変動費」とがある。結婚式を挙げるなら一定の「固定費」がかかり、それに加えゲスト数に応じて変動費が上がっていく。ただ、ゲスト数が増えると頂くご祝儀も増えるため、自己負担額が多くなるとは限らない。
主にふたりの憧れやこだわりにかかる「固定費」と、ゲストへのおもてなしにかかる「変動費」。それぞれの金額が変わる要因をチェックしよう。
【固定費UPの要因1】衣裳
最新デザインやプラン外の衣裳を選んで金額UP
固定費の中で見積りの金額がアップしがちなのは、衣裳、写真・ビデオ、演出、装花。衣裳に関しては数十万円単位でアップした花嫁が多かった。「最初の見積りにはウエディングドレス1着分しか入っていなかった」「見積りの金額でレンタルできる衣裳には限りがあった」「フルオーダーすることにした」など、好きなドレスや和装を選んだ結果、金額が大幅に上がるケースが目立った。
先輩花嫁の金額UP体験談
最初の見積りでウエディングドレス代は19万円。実際に試着して気に入ったドレスのレンタル料は29万円で10万円アップ。彼は最初お色直しせず、シャツと小物だけを替える予定だったけど、私がカラードレスにお色直しするときに彼も同じ色のトーンのフロックコートに着替えることになり8万円アップしました。(ランさん)
和装の見積りは最初25万円だったけど、レンタル料60万円の色打ち掛けを選んで35万円アップ。他は手作りや外注で工夫したので金額は大きく変わらなかったけれど、和装のアップが総費用の増額につながりました。(みずほさん)
衣裳が見積りの基本料金ではシンプルすぎて、両家の親の意見を取り入れてアップグレードしたら30万円もアップしました。(ししまるさん)
衣裳の大幅UPを防ぐには
ウエディングドレス、カラードレス、和装など、どんな衣裳を何着着たいかまずイメージしておこう。結婚式会場を決定する前に「この見積りの金額でレンタルできるショップや衣裳の種類はどんなものがあるんですか?」と聞いておくと、後で「これだけしか選べないの!?」という失敗を防ぐことができる。持ち込みの可否や、持ち込みOKの場合の「持ち込み料」(保管料という名目の場合もある)の金額も事前に確認して。
【固定費UPの要因2】写真・ビデオ
撮影カット数、アルバムの仕上がり、データなどで金額が変わる
衣裳に次いで、金額がアップした体験談が多かったのが写真とビデオ。今どきは写真や動画にこだわるカップルが多いこともあり、当日スナップ、前撮り、動画などを追加・アップグレードすることで見積りから金額がアップしていた。
先輩花嫁の金額UP体験談
ビデオ撮影費は最初の見積りに入っていなかった。きちんと動画で残したくて最後に追加し、一気に22万円アップしました。(美月さん)
最初の見積りに前撮り費用が入っていませんでした。和装でロケーション撮影したのですが、衣裳がふたり合わせて着付け代込みで21万円、生花代5万円、ロケーション撮影費7万5000円。遠距離のため追加費用1万800円かかりました。(nさん)
祖父母が結婚式に来れなくなり、写真だけでもいいものを見せたくてアルバムを追加しました。親族の集合写真だけではなく、挙式・披露宴・当日の別撮りをアルバムにまとめたもので新郎新婦分、両家分に加えて祖父母の分もお願いして20万円程度かかりました。(ミニーさん)
写真・ビデオの大幅UPを防ぐには
見積りに含まれている写真・ビデオ代の内容を詳しくチェック。撮影カット数、アルバムのページ数、データの有無、アルバムの品質、納品形態などを細かく見本などで確認しよう。最初はシンプルな内容で見積りされていることが多いので、「写真にはこだわりたい」「挙式だけでなく披露宴も動画で残したい」など具体的な要望を伝えて見積りに反映してもらおう。フォトグラファーや動画撮影は持ち込みNGなことが多いので、持ち込みの可否や持ち込み料についても要確認。
【固定費UPの要因3】装花、演出
最初はイメージがなく、後になって確定し金額UP
次に多かったのは、会場装花と演出。初回見積り時は具体的な演出や装花のイメージがなく、2回目・3回目と打ち合わせが進むうちに金額がアップしていったパターン。装花や演出は、会場見学やブライダルフェアで見た内容が見積りに入っているとは限らないので、初回にしっかり確認しよう。
先輩花嫁の金額UP体験談
最初の見積りの装花は、あまり好みの花材ではなかったし量も少なめ。親に「ケチったみたいで貧相に見える」と言われて、高砂席、ウエディングケーキの装花、テーブル装花に力を入れて、12万円アップしました。写真が華やかになって満足です。(美紀さん)
映像演出関係が見積りから漏れていたので、その分28万円UPしました。プロフィール映像などの編集は私も彼も得意ではないので会場にお任せ。挙式や披露宴の風景を盛り込んだエンディング映像などお金はかかったけど、記念に残りました。(萌さん)
ソファ高砂席の背後にフラワーカーテンを設置して、約12万円アップ! ゲストがたくさん撮影しに来てくれました。(アンナさん)
【変動費UPの要因1】料理、飲物
おもてなしでコース内容や食材を豪華にして金額UP
変動費では金額がUPしたアイテムと、逆にDOWNしたアイテムとがあり、先輩花嫁たちが金額DOWNできたのは招待状や席札などのペーパーアイテムだった。
最も金額UPの体験談が多かったのが「料理・飲物」。最初はスタンダードなコースの見積りだったけど、試食したり親の意見を聴いたりして、ゲストのおもてなしのためにと豪華なコースに変更する人が多かった。飲物もアルコールやソフトドリンクの種類を増やして、さまざまなゲストに楽しんでもらえるように変更していた。
先輩花嫁の金額UP体験談
料理のコースを1人1万2000円から1万8000円に変更し、34名分で約20万円の増額。料理がゲスト満足度に一番直結すると思い、前菜と魚料理と肉料理をランクアップして好評でした。(ハラミさん)
料理のコースにオプションでローストビーフを付け、1人当たり3000円アップした。60名分で18万円の増額でしたが、余興としてローストビーフを切る演出ができました。(美音さん)
フリードリンクを1人3000円から5500円に変更し、80名で20万円増額。当初のプランでは飲物の種類が少なかったけど、お酒好きのゲストが多かったのでスパークリングワインや日本酒も飲み放題のコースを選びました。(ウイングさん)
料理、飲物の大幅UPを防ぐには
「ゲストの満足度を上げるために」と金額がアップしがちな料理・飲物。人数分を掛けるので一気に金額が上がる。最初の見積りで思い切って高めなコースやフリードリンクを選んでおき、試食してみてボリュームを確かめて品数などを減らすか、他のアイテムで節約するなど、料理・飲物の予算を最初から多めに取っておくとよい。
【変動費UPの要因2】引出物、引菓子
親の意見や習慣もあり、金額が上がりがち
変動費の中で次に予算アップになりがちだったのは引出物・引菓子。新郎新婦の感覚で選んだ後、親に確認すると「地元の風習なのでこの品を入れて」「親族にはもう一品付けて」と金額がアップするエピソードが目立った。
先輩花嫁の金額UP体験談
引出物で見積額が上がりました。祝辞や乾杯をしていただいた方への引出物を高いものにしたのと、夫側の親族が多くご祝儀を出す文化とのことで、彼の両親の意見を聞き引出物を高めのものに変更したためです。(マリモさん)
カタログ式ギフトと焼き菓子を最初選んでいましたが、親から「カタログはやめて食器類などに。品数を増やして奇数にして」と言われて、金額がアップしました。(オレンジティーさん)
引出物、引菓子の大幅UPを防ぐには
引出物は習慣やしきたりが残るアイテム。演出や装飾は新郎新婦の好きに選んでも、引出物・引菓子については親にどんなものがいいか確認しておいた方が安心。結婚式の打ち合わせの前に「親族にはどんな引出物を用意したらいい?」と確認しておこう。
【変動費DOWNの要因】ペーパーアイテム
節約アイテムとして手作りや持ち込みで工夫
UPしがちな結婚式費用の中で、金額DOWNになることがあるのはペーパーアイテム類だった。手作りしたり、外部ショップから持ち込みすることで、最初の見積りよりもお得にした花嫁コメントが多かった。
先輩花嫁の金額DOWN体験談
招待状、プロフィールパンフレット、席札、メニュー表などを全て手作りして、見積りから-16万円。最初に持ち込みが可能か確認して、全部手作りすることで節約しました。(ふみおさん)
ペーパーアイテムやウエディングツリーなど、持ち込み可能なものは手作りして金額DOWN。浮いたお金を料理のランクアップなどに回しました。(香織さん)
手作り=節約にならないことも……
持ち込み料を確認しておかないと、せっかく手作りしてもさほどDOWNできないこともある。また手作りが得意な人はいいけれど、不慣れだと失敗して材料が無駄になったり、余計に費用がかかることもあるので、作るアイテムやかかる費用を考えて手作りにチャレンジしてみて。
From 編集部
自分たちのこだわりとゲストのおもてなしのバランスを考えて
結婚式の固定費は主にふたりのこだわり、変動費はゲストへのおもてなしにかかる費用。どちらかを極端に削るとバランスが悪くなってしまう。彼と見積りを見ながら「ふたりの夢」の固定費と「おもてなし」の変動費にどのように予算を配分していくか考えてみよう。
構成・文/竹本紗梨 イラスト/ 高篠裕子(asterisk-agency)
※掲載されている情報は2019年11月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは、2019年10月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー75人が回答したアンケートおよび、過去1年以内に結婚式を挙げた20~40代の女性107人が回答したマクロミル調査によるものです
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