“和装”試着前にやっておくべき5つのこと
ドレス以上に、選ぶのがちょっと難しそうな花嫁和装。でも大丈夫! 詳しい知識やセンスがなくても試着前にあるポイントを押さえておけば、自分にピッタリの一着を選ぶことができます。花嫁着物専門店「CUCURU」の加藤さんによるアドバイスと、先輩花嫁のアドバイスをご紹介。ぜひ参考にしてくださいね。
1.花嫁和装の3つのタイプを把握する
白無垢、色打ち掛け、引き振り袖の3タイプがあります!
まずは、基本のキをチェックしましょう。花嫁和装は大きく分けると次の3つ。それぞれにふさわしい挙式や披露宴のスタイル、会場のタイプもあるので、特徴を押さえておくと、判断しやすくなります。
【白無垢】
その名の通り、清純無垢な白一色の和装のことで、最も格式の高い正礼装。かつらに綿帽子や角隠しを合わせて、神前式で着られることが多いスタイル。現在では古くから親しまれる華やかな色合わせを楽しむ花嫁も増えている。
【色打ち掛け】
最も多く着られている花嫁和装。もともとは武家の女性の正装で、縁起物の柄や刺しゅうがほどこされており、最も華やかな印象を与える。披露宴で着られることが多い。
【引き振り袖】
白無垢や色打ち掛けのように、打ち掛けを羽織らないため、軽やかでスマートな印象。少人数やカジュアルなパーティにもお勧め。また帯の模様や結び方で着こなしに差をつけることもできる。
2.式の時期、スタイル、会場についてイメージしておく
イメージが固まらないときは、「誰に見せたいか」を軸に!
花嫁着物専門店「CUCURU」の加藤さんによると、試着時にお店としてアドバイスする上で知りたいのが次の項目でした。
・挙式時期・日取り
・挙式スタイル
・会場の広さや雰囲気、招待人数
・特に、誰に見てほしいのか
「例えば、挙式時期については季節に合わせた柄や色合いなどの提案の参考にさせていただきます。また、会場によって見え方や印象が変わってきますので、空間との相性も判断基準に。
どんな花嫁姿になりたいかイメージのわかない方には、誰に見てほしいのかというのを伺います。例えばおばあさまなら伝統和装をお勧めするなど、そこからイメージも広がっていきます」(加藤さん)
3.和装試着にふさわしい服装を知っておく
洋服の上に羽織るので、薄手で襟のない服を!
和装の試着は着ている洋服の上に羽織ることがほとんど。そのため、着ていく洋服については、厚手のニットやスエットなどは避けた方が無難です。また襟も詰まっていないものだとイメージしやすいようです。CUCURU加藤さんによると「鎖骨の間のくぼみが見えるくらいの首元の服であればOK」とのこと。「薄手のTシャツや七分袖がベストです」。
ヘアについては、和装は基本はまとめ髪やかつらを合わせるため、軽くまとめていくのがお勧め。ただし、CUCURUさんはじめ、和装やなりたいイメージに合わせてヘアセットしてくれるお店もありますので、がっちり固めて行き過ぎない方が無難です。
また、メイクは「華やかな和装の柄に負けないように、普段より濃いめのリップなどを持参していくとよいです」(加藤さん)
先輩はどうだった?
洋服の上に、白い半襟のようなものを付けてもらって試着したので、襟のない洋服を着ていった方がいいです。(みわさん)
洋服の上にそのまま羽織ることが多いので、服装はできるだけシンプルで厚みのないものの方がいいです。(ゆいさん)
メイクはきっちりしていった方がいいと思います。すっぴんでいった私は和装姿とつりあいが取れず、とても違和感がありました。(iiiさん)
4.スムーズに選ぶための資料やカメラを持参する
「好き」「嫌い」がわかる資料がカギ!
「当店では、試着に使う小物などの持参は特にお願いしていませんが、あると助かるのが、なりたいイメージ写真や資料です。
当店のインスタグラムから特定の和装を指名される方もいますが、具体的に決められない場合は、好みだけでなく、「これは嫌」というNGのタイプもお伝えいただくと、より判断しやすくなります」(加藤さん)
また、CUCURUさんでは試着姿を撮影して渡しているそうですが、お店側の撮影はない場合もあるので、撮影可能なお店ではカメラを持参するのがお勧めとの声も。撮った写真は客観的に比較検討する判断材料になります。
また、お店によってはタオルや足袋、肌襦袢(じゅばん)などの持参を求められるケースもあるので、予約の際に必要な小物についても確認しておきましょう。
先輩はどうだった?
カメラを持参しました。いろんな和装を試着し、自分が羽織っている写真を撮影。家で見返すことができるので、選ぶのに役立ちました。(みーさん)
念のため補整タオル、足袋を持参しました。足袋を履いていたので草履を履くことができ、よりイメージしやすかったです。(あやままさん)
イメージしている髪型や雰囲気があるなら、なるべく紙の資料を持参した方がイメージが伝わりやすいです。(みささん)
5.客観的意見が言える、同行者を選ぶ
ドレス以上に、ゲストへ与える印象を大切に考える人が多い和装。今回のアンケートでは多くの花嫁さんが、祖母や母と一緒に試着に行き、意見を聞いていました。和装に詳しい女性が一緒だと、見るべきポイントも明確になるようです。「式準備中の思い出になった」との声も。
また、同行をお願いするのが難しい場合は、洋装とは違う和装ならではのセレクトの観点も押さえておきたいもの。特に色打ち掛けや引き振り袖は柄が華やかなので、一見着こなしが難しそうに見えるものもありますが、合わせてみることで意外に似合うということもあります。ぜひ固定概念にとらわれず、試着してみましょう。
先輩はどうだった?
良しあしがわからず、スタッフさんも基本褒めてくれるので、母と行って正解でした。親や和装に詳しい、または、和装で結婚式を挙げた友人に同席してもらうことをお勧めします(Nanoさん)
和装は後ろ姿の柄がポイントだと思うので、後ろ姿の写真を寄りと引きでたくさん撮影してもらい、後からしっかり比較検討しました(ひねもすのたりさん)
洋服だと勇気のいる色も、和装だとしっくり来ることがあります。後悔のないように、気になるものは試着してみるべきです。(香呼さん)
【まとめ】和装選びに抑えておきたいチェックポイント
□和装には白無垢・色打ち掛け・引き振り袖の3つのタイプがあり。それぞれにふさわしいシチュエーションがある
□結婚式のイメージ(時期、挙式スタイル、会場の雰囲気、招待客数)が判断基準の一つになるので想定しておく
□伝統的、かわいい系など着たい和装姿をイメージ。迷う場合は、「誰に見せたいか」で考えてみる
□なりたい花嫁姿のイメージ資料を集めておく。好みだけでなく、NGなものも想定し、お店の人に伝える
□試着に同行する人を厳選。祖母や母がお勧め
□試着の際は薄手で襟の詰まってない服で臨む
□試着の際はゆるくまとめたヘアと普段より濃いめのメイクだとイメージしやすい
□試着にはカメラを持参。後を姿も忘れず撮影
□固定概念にとらわれず、気になったもの、勧められたものはできるだけ試着する
From 編集部
知っておくことを確認したら、すぐに和装探し!
和装試着のポイントを押さえたら、ぜひ早めにアクションをスタート! 加藤さんによると、「会場の提携ショップ以外で借りることも視野に入れているなら、会場決定前に動き始める方がいいです。指名したい衣裳があるなら、挙式予定日の空き状況も忘れず確認を」とのこと。特に、春夏は挙式、前撮りとも人気のシーズンなので、この時期が希望の人は、早めに動き始めて、とっておきの一着を見つけましょう。
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CUCURU
TEL03-5766-9960
花嫁和装に特化した専門店。独自の世界観で「着物をコーディネートする」楽しみを提案。着物のレンタルにとどまらず、フォトプランやヘアメイクプラン、オリジナルアイテムの販売も手掛ける
構成・文/小松七恵 イラスト/寺澤ゆりえ
※掲載されている情報は2018年6月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは2018年4月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー93人が回答したものと、過去2年以内に挙式・披露宴をした20~39歳の女性100人が回答したマクロミル調査によるものです
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