【正答率60%以下】結婚の常識・マナークイズ~職場編~
仕事や結婚準備で日々忙しい「嫁リーマン」の皆さん! 職場への報告は済ませましたか? 実はここ、社会人としてのマナーが問われる場面ながら、「勘違いしていた!」という花嫁さんが約半数も。そこで今回は、誤解しがちなマナーをクイズ形式でご紹介。今後の円滑な人間関係に役立ててくださいね。
結婚報告・ご招待編
1問目 上司への結婚報告/思い込み度54%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
一般的には「職場での報告は直属の上司から」がセオリーですが、職場の同僚とはいえ、プライベートでも仲良くしているなら、今後もずっとお付き合いしたい友人の一人ですよね。
だったら真っ先に伝えたいし、相手も嬉しい報告を待っているはず。「上司に言うまで、知っていることを内緒にしてくれる?」とさりげなく頼んでおけば、八方うまく収まると思いますよ。
2問目 同僚への結婚報告/思い込み度40%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
ここは報告される側の立場になって考えてみましょう。結婚報告を受けたとき、まず気になるのは、「自分は招待されるのかどうか?」ということ。そこまで親しくない相手なら「ご祝儀も必要だし、服も新調しないといけないし、ちょっと面倒だな」と思うかもしれません。できれば報告の際に「式は身内だけで行う予定です」とひと言伝えておけば、相手も気兼ねなく祝福できるはずです。
逆のケースもあります。お世話になっていて招待したい気持ちはあるものの、職場関係者を呼ばず、近しい人だけで行うことをすでに決めている場合。こちらも「本来ならお招きすべきところですが、相手側の意向もあり、身内だけで行うことになりました」と、きちんと報告時に伝えておくといいでしょう。
3問目 主賓はどうする?/思い込み度76%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
こちらは「主賓スピーチ」の本来の意味を考えてみましょう。新郎や新婦がどんな人物なのか、お祝いの言葉とともに、その人となりを語ってくださるのが主賓です。ゲストの中には、結婚式で初めて新郎(または新婦)と会う人も多いので、そういう意味でも、主賓は双方立てるのが望ましいのです。
仕事を辞めていて頼める上司がいない場合は、新婦のことをよく知る親戚の方や、学生時代の恩師などにお願いしてみてはいかがですか?
結婚式当日編
4問目 主賓あいさつはいつ?/思い込み度42%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
本来は、主賓が新郎新婦の人柄をスピーチで語り、そしてその流れでふたりに乾杯をするのが自然ですが、順番を入れ替えても問題はありません。ちなみに欧米や宮中の晩さん会でのスピーチは、デザートの前に行うのが一般的ですし。
「プログラムの都合で、お食事しながらお話しいただく失礼をお許しください」と、スピーチしていただくタイミングを伝えながらお願いすると、角が立たないと思います。
一方、予定通り乾杯の前にお願いする場合、まさか話を短くしてほしいとは言えませんので、「進行の都合上、3分以内でお願いできると助かります」とやんわり切り出すといいでしょう。
5問目 乾杯の発声/思い込み度57%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
一般的には主賓に準ずる方にお願いすることが多いようですが、どうしてもお願いしたい方がいれば、そちらに頼んでも問題はありません。その際は司会者から、どのような間柄の方なのか軽く触れてもらいましょう。
ただし職場関係者を大勢お招きしていたり、職場の慣習がある場合は別です。例えば仲が良いからという理由だけで同年代の同僚に頼んでしまうと、「上司を差し置いて、自分が引き受けてもいいんだろうか?」と、本人を悩ませてしまうことも。ケース・バイ・ケースで判断することが大切です。
6問目 家族のあいさつまわり/思い込み度64%
<マナー講師 岩下先生からのアドバイス>
控室できちんとあいさつができていれば、無理にお酌をして回らなくても構わないと思います。可能なら、両家の親と一緒に披露宴会場の入り口に立ち、お出迎えしながらあいさつをすれば十分です。時間がない場合は式後でもいいでしょう。
またゲストにしてみれば、お酌に来られると食事の手を止め、場合によっては立ち上がってあいさつを返さなくてはいけなくなりますよね。マナーの本質は、自分の都合で何かを行うのではなく、相手をおもんぱかること。そこさえ頭に入れておけば大丈夫ですよ。
先輩花嫁が困った「こんなときどしたらいいの?」
【ケース1】転職したばかりで……
転職したばかりだったので、迷いながら上司はお招きしないことに。ただ、祝電をいただいたので、後日口頭のみでお礼を伝えましたが、本当にこの対応でよかったのか、いまだに悩んでいます。(佳乃子さん)
岩下先生からの回答
お招きしないことも、祝電のお礼を口頭で伝えたことも、その対応で何の問題もありませんので、安心してください。
なお、最近は凝った祝電も増えていて、中にはギフトを兼ねた5000円以上するものも。そのような祝電をいただいた場合は、お礼の言葉とともに新婚旅行のお土産を渡してみてはいかがでしょう。きっと喜んでくださると思いますよ。
【ケース2】元同僚の肩書、どうする?
彼が会社の同期仲間を呼ぶ予定です。ただし、同期とはいえ年が上の人もいれば、すでに転職をして職場を離れている人も。皆さん一律に「新郎の職場同期」とするのはおかしいですか?(ベルさん)
岩下先生の回答
転職した人の肩書については、「元職場同期」や「元職場同僚」がいいでしょう。また、年上でも同期には間違いないのですから、「先輩」ではなく、「職場同期」または「職場同僚」で大丈夫です。
【ケース3】気を使わせたくないんです
職場の同じ部署の人は公平に呼ばなくてはいけないと思い、あまり親しくない人も招待しましたが、案の定、当たり障りのない理由で欠席のお返事が。何だか「余計な気を使わせてごめんなさい」という気持ちです。どうすればよかったのでしょうか?(MAIMIさん)
岩下先生の回答
この判断で大丈夫。同じ部署の人を呼ぶ以上、仲の良しあしにかかわらず、全く声を掛けないことの方が失礼ですよね。相手も予想通りお断りしてくれるのだから、それはそれでいいのです。そもそも返信はがきに出欠欄が設けてあるのは、そういう状況を見越してのこと。ここは大人の対応でいいと思います。
From 編集部
職場に戻っても円滑に
会社関係の人は結婚した後にも関わっていく人たち。だからこそきちんとした対応で今後の人間関係をより円滑にしましょう!
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事長。企業をはじめ、学校・商工会議所・公共団体などで、マナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、ゼクシィでも悩める花嫁さんへの愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
取材・文/南 慈子 イラスト/岡田 丈 デザイン/田島ふみ(THE PAGES) 監修/岩下宣子(現代礼法研究所) 構成/小田真穂(編集部)
※記事内のデータならびにコメントは2017年6月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー107人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2017年8月時点のものです
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