<タイミング別>結婚式費用 親援助の切り出し方
結婚式には何かとお金が掛かるもの。ふたりの貯蓄で賄えたらベストだけど、親からの援助があると、正直言って助かりますよね。でも露骨にお願いするのは気が引けるし、ちょっぴり申し訳なくて、なかなか言い出せない人は多いようです。そんな親からの援助にまつわるモヤモヤを解消し、いつどうやって切り出せばいいのか、先輩花嫁へのアンケートで親援助を切り出すタイミングとして多かった“3大タイミング別”にご紹介します!
そもそも、みんな親に援助してもらっているの?
「ゼクシィ結婚トレンド調査2023」によると、結婚式の費用として、親から何かしらの援助があったと答えた人は73.5%※。援助の内容は人それぞれで、足りない分を出してもらう人もいれば、「巣立っていくわが子への最後の務め」と、親から切り出すケースもあるようです。
Q.援助について、言い出したのはどっち?
A.親から……85%
自分から……15%
なんと、親から話を切り出された人の方が圧倒的。先輩花嫁の声を拾ってみると、「結納をしない代わりに、『支度金』という名目でまとまったお金をもらった」「この日のために貯蓄していたお金だから自由に使いなさい、と手渡された」「ご祝儀として式直前にもらった」など、渡し方やタイミングはさまざまなようです。
タイミング1.「結婚を報告したとき」
援助の話を切り出したり、または親の方から切り出される最初のタイミングは、結婚を報告したとき。先輩花嫁のアンケート回答によると、ここではまだふたりから頼むケースは少なく、ほとんどが親の方からのアプローチ。その状況を詳しく見てみましょう。
【ふたりから切り出した】
・「お金がないから式はしないつもり」と伝えたら、親が「そこは何とかするから挙げなさい!」という展開に。決して計算したわけではないんですが……。(歩さん)
【親から切り出された】
・プロポーズされたことを報告したら、「今まであなたが生活費として家に入れてくれた分を全部貯蓄してあるから、それを使いなさいね」と言ってくれた。(RINAさん)
・結婚したい人がいると伝えた際、「結婚式は挙げた方がいいよ、お金は援助するから」と言われました。(azuさん)
・彼が結婚のあいさつに来てくれた日、『使い道は任せるから、100万円渡す』と父の方から切り出してくれました。(真悠子さん)
親の出方をうかがいつつ、今後の対応を考えてみて
結婚報告をした際、親から「お金は大丈夫なの?」など、何らかの問い掛けをされた人もいるようです。親も援助したい気持ちはあるけど、うまく言い出せず、ちょっぴり探りを入れているのもしれません。親心のサインを見逃さず、好意はありがたく受け止めましょう。また支払いに不安があるものの、諸事情から援助が見込めないという人も。そんな場合は、頂く前提ではなく「ご祝儀で返すので、一時的に借してもらえませんか?」と相談を。案外道が開けるかもしれませんよ。
タイミング2.「結納・婚約食事会の場で」
金品のやりとりが行われる結納や、両家が顔を合わせる婚約食事会も、援助の話が自然にできる絶妙なタイミング。具体的にはどんなトークが飛び交うのでしょうか。ちなみに、ここでも親から切り出すケースがほとんどでした。
【ふたりから切り出した】
・両家の顔合わせの前、それぞれ自分の親に「費用は人数割りにしたい」と相談。当日は両家でその確認をしました。間接的な援助の打診ですね。(けいこさん)
【親から切り出された】
・結納金を、「結婚資金に」と言われて頂戴しました。(ななさん)
・婚約食事会のときに、新生活や式の準備が大変という話になり、その際、援助をほのめかされました。(さやさん)
・婚約食事会が終わり、上京していた彼の親をホテルまで送った際、「少ししかお祝いできないけど」と、その場で援助金を頂きました。(恵理さん)
「絵に浮かぶような」説明をすることが大切
結納や婚約食事会は、親にふたりの思いやふところ具合を知ってもらう絶好のチャンス。マナーのプロ・岩下宣子先生からもアドバイスを頂きました。「ただ単に『100万円援助して』と切り出すのではなく、何に必要な100万円なのか、双方の親に納得してもらうことが大事です。例えば『こういうプランを考えているけれど、そのためにはこれだけ費用が掛かりそう』というトークで切り出してみてはいかがですか? そこまで言うと親も察してくれるはずですよ」。ポイントは「絵に浮かぶような」説明の仕方。それが資金を出してくれる親へのマナーとも言えそうです。
タイミング3.「見積りが出たとき」
何にいくら必要なのかが分かると、具体的な金額の話がしやすくなります。ちなみに「見積りが出てくる時期」も、援助をお願いする大きなタイミングの一つ。実際の数字を前にすれば、親もどのくらい援助すればいいのかイメージできるはず。ここはふたりの踏ん張りどころ。見積りの提示に加え、フェアに参加したり、衣裳の試着に親を誘い、アイテムをその目で確かめてもらっても。
【ふたりから切り出した】
・兄も援助してもらっていたので、自分のときもおそらく援助してもらえるはず。おおよその見積りが出たタイミングで自分から話を切り出しました。(久美子さん)
・ブライダルフェアに両家の親を伴って参加しました。その際にアルバムや映像演出など「やってみたいけど、予算的に少し厳しい」という旨を正直に伝え、見積りを見せながら親におねだり! 結果は大成功です。(沙耶香さん)
【親から切り出された】
・「見積りが出たら見せて。少しは協力するから」と言われました。(かおりんさん)
お金の使い道を納得してもらうことも必要
「『いい結婚式にしたいから』『一生に一度のことなので』と、決して浪費ではなく、意味のあるお金であることを親に納得してもらいましょう」と岩下先生。100万円単位でもらうことが多い援助金は、親にとっても大事なお金。その思いをくみ取り、大事に使いたいものですね。
<番外編>グッと好感度アップ! 親に感謝の気持ちを伝える方法
親しき仲にも礼儀あり。援助を受けた後には、きちんと感謝の気持ちを伝えたいもの。先輩花嫁もさまざまな方法でお礼をしています。
【私たち、こんなお礼をしました♪】
・結婚式当日、親への記念品贈呈のときに、花束と旅行券を贈って感謝の気持ちを伝えました。(まるさん)
・援助金はありがたく受け取りましたが、ご祝儀を思いのほかたくさんいただいたので、結婚式後にほぼ全額お返しを。(寛子さん)
・結婚式のテーマを「親や家族への感謝」にし、プログラムや演出に取り入れました。(いちごさん)
・ハネムーンのお土産を買ってきたり、新居に招いて手料理をごちそうしたり、式後は今まで以上に密なコミュニケーションを図っています。 (愛子さん)
from編集部『親の思いをありがたく受け止めて』
「無事に結婚式を挙げさせてあげるところまでが、親の務め」と思っている親御さんも多いようです。親心って本当にありがたいですよね。もし援助してもらえたなら、遠慮せずありがたく受け取るのも一つの親孝行。そして援助を受けた後は、感謝の気持ちをふたりからきちんと伝えることもお忘れなく。
取材・文/南 慈子 イラスト/椙浦由宇 取材協力/岩下宣子先生(現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事長) 構成/赤松理恵(本誌)
※記事内のデータならびにコメントは、2015年3月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー100人が回答したアンケートおよび「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計値)※」によるものです
※掲載されている情報は、2015年4月時点のものです
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