【結婚式レポートin東京都】絶望が喜びに転じて。神聖な門出を迎えました
伝統的な儀式にざわついていた心が洗われて
オーストラリアの小学校では外国語学習を積極的に取り入れ、新郎は10歳で日本語に出会い、大学時代は沖縄留学も。一方、新婦は全国通訳案内士の資格を持ち旅行業に携わってきた。そんなふたりは、桜咲く春に海外からのゲストも大勢迎えて式を挙げる予定だったが、楽しくイメージしていたことがどんどん崩れていった。新郎の母国で購入した指輪が届かず、ファーストダンスの音楽を歌うはずのいとこをはじめ11カ国のゲストが来日できず、ギリシャ・キプロスハネムーンもお預けに。新婦はその時を「絶望」と振り返る。
秋に日延べをして迎えた当日。神社での神前式は、一つ一つの儀式も漂う空気も日本ならではのもので、これまで異文化への好奇心にかき立てられエネルギッシュに活動してきたふたりは得も言われぬ感動に浸った。誓いを立てた社殿からは、雨に濡れる境内が見えて幻想的。そして外に出ると空に虹が懸かり、ふたりの気持ちを照らしているかのようだった。祝宴にはオンラインを取り入れオーストラリア、アメリカ、台湾、マレーシア、香港、イギリス、スペインなどから82名も参列。スクリーン越しに会話も弾んで総勢149名の笑顔が溢れ、大きな輪に包み込まれる結婚式になった。
生涯連れ添った夫婦の祭神をまつる神社で、式を挙げた。都心にありながらも深い緑に包まれた境内を静かに参進。雅楽の演奏も心に響いた
三三九度や玉串奉奠(ほうてん)などの儀式は「西洋にはないもの」と新郎。日本の文化を肌で感じることができ感無量
湖で龍が舞う祝いの舞楽などは、日本人ゲストにとっても新鮮な体験に
オーストラリアスタイルも取り入れ、ケーキ入刀をしてキス、ふわり踊って、もう一度キス♪ 新郎のエプロンはふたりの初旅行、ラオスで購入した思い出の品。栄養学を学んだ新郎は保育園で国際交流員として勤め、食事も担当している。その姿を伝えることもできた
式後、披露宴会場ではブーケ&ガータートスのセレモニー。どちらも日本在住の外国人ゲストがキャッチ! バイリンガルの司会が盛り上げた
世界11カ国を繋げたオンラインパーティ。オンラインゲストとゆかりあるテーブルにはタブレットも用意。顔が見えるだけで嬉しくて、ふたりもゲストも笑顔が弾けた
彩り美しい料理も好評
千葉県市川市
森田健太さん(36歳)
田中智美さん(35歳)
挙式日:2020年9月6日
挙式会場:乃木神社
披露宴会場:白金 アートグレイスクラブ
来館ゲスト数:67名
オンラインゲスト数:82名
旅好きなふたりはラオス、台湾、ミャンマーへも一緒に繰り出した。今年こそハネムーンに行けるよう期待。
※ゼクシィ首都圏版2021年4月号より転載
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