【結婚式レポートin宮城県】おばあちゃん、あの時の振り袖を皆に見せられたよ
亡き祖母から贈られた振り袖で装った花嫁姿
「成人式で着た振り袖を結婚式でもう一度着たい」と、強い思いを抱いていた莉奈さん。振り袖は祖母から贈られた大切なもの。莉奈さんは祖母にとって初孫であり、唯一の女の子の孫。かわいがってくれた祖母は成人式を前にしたとき、病床にあり着物選びは共にできなかったが、祖母の金庫には「振り袖代」と書かれた封筒がずっとしまわれていた。しかし、成人式を待たずに祖母は天国へと旅立ち、着物姿を見せられなかったことがずっと心残りだったという莉奈さん。結婚式で最後の振り袖姿を皆にお披露目することで、天国の祖母に改めて感謝を伝えたい。そんな思いで引き振り袖にリメイク。皆で紙風船をトスする演出や抹茶のデザート、そして自ら手作りした桜の和ブーケなど、振り袖を軸に和の演出やアイテムも工夫。胸を感謝で満たし、当日を迎えた。
和装へのお色直し入場は、弟と共に。家族の席に向かうと、皆が振り袖に祖母を重ね、花嫁姿をまぶしそうに見守った。花嫁の手紙では、「ママとおばあちゃんと旅行がしたかった。それは叶いませんが、きっとおばあちゃんは誰よりもこの日を楽しみにしてくれていたはず」。ずっと伝えたかった気持ちを天国へ贈り、彼女は晴れやかな笑みを浮かべた。
母にポケットチーフを差してもらい、花婿支度の完成
大階段ではリボンシャワー。お姫様抱っこでの登場に歓声はひときわ高く
結婚宣誓書には両家の親が書いたメッセージと、今年亡くなった彼の父の写真がこっそりあしらわれ、サイン中宏一さんは思わず涙
彼女へサプライズビデオを贈った新郎。映像の中で皆から集めた花束を持って堂々の入場。拍手喝采に包まれた
ケーキのサンクスバイトは友人へ
振り袖に合わせデザートは和風の抹茶のテリーヌに
野球男児だった彼ならではの野球ボールトス
反抗期のときから「パパ」と呼ぶことがなくなった新婦。十数年ぶりに「パパへ」と手紙を読むと、父がとびきりの笑顔で応えてくれた
和装入場の後は全員で紙風船をトス
思い入れの深い振り袖での入場は弟と。家族も大喜び
宮城県仙台市在住
加藤宏一さん（28歳）
莉奈さん（28歳）
挙式日：2018年4月7日
会場：ファウンテンヒルズ仙台
招待客：80名
新婦の自宅で開催した鍋パーティで共通の友人を通じて出会う。１年後教会でプロポーズ。
※ゼクシィ宮城・山形版2018年9月号より転載
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