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引出物の「のし紙」はどれに付ける?正しい名前の書き方とマナー解説

結婚式に招待したゲストに渡す引出物にかける「のし(熨斗)紙」にもマナーがあること、知っていますか?この記事では引出物に適した「のし紙」の選び方、新郎新婦の名前の書き方、のし紙をかけなくても失礼にならない今どきのラッピング術など、のし紙にまつわる基礎知識をマナー講師の岩下美和子先生に聞いてみました。

目次
監修
監修者

岩下美和子先生

マナー講師

この記事のまとめ

  • のし紙の水引の色は赤白、10本の「結び切り」が基本。表書きは「寿(壽)」か「御礼」
  • 送り主は「両家の名字」「新郎新婦の名前」が一般的だが、他の書き方もある
  • のし紙を付けるのは主にメインの引出物。引菓子や縁起物は自由
  • 品物や贈る相手、ラッピングの仕方によってはメインの引出物でも、のし紙を省くケースもある

「のし紙」とは?水引や名前の
書き方など引出物ののし紙の基本

「のし紙」とは「水引」や「のし」が印刷された紙のことで、結婚などおめでたいことやお歳暮、お中元などの贈答品に付けます。昔は長寿や繁栄の意味があるアワビを薄くのばして干した「のしアワビ」を添えましたが、簡略化され、「のし紙」を使うようになりました。

結婚式で使うのし紙の水引は赤白の
結び切り、表書きは寿(壽)が一般的

  • 結婚式で使うのし紙の水引は赤白の 結び切り、表書きは寿(壽)が一般的

結婚式で使う
のし紙の基本と基本以外の方法

項目 のし紙の基本 基本以外の方法
水引の形、色、本数 結び切り、赤白、10本の水引 あわじ結び、金銀、赤金、赤銀、5本、7本の水引を用いることも
表書き 「寿」「壽」 「御礼」にするケースも
送り主の書き方 新郎新婦の名字または名前を並記 新姓だけなど他の書き方もあり
のし紙のかけ方 当日渡す場合は「外のし」が一般的 宅配する場合は「内のし」が一般的
のし紙が必要な品物・不要な品物 メインの引出物は付けるのが一般的。他の品物はどちらでもよい メインの引出物でも品物やラッピングの仕方次第では不要な場合も

結婚式で使うのし紙は新築・出産など
他の慶事で使うのし紙とは異なる

のし紙は引出物を注文する時、一緒に頼みます。のし紙にも多くの種類があるので、水引の形、色、本数に気を付けて結婚式にふさわしいものを選びましょう。
 
【水引の形】
 
出産や新築・引っ越しなどのお祝い、お中元、お歳暮など何度あってもよい時には簡単にほどけ、何度でも結び直せる「ちょう結び」の水引にしますが、一度きりにしたい結婚式では、一度結ぶとほどけない「結び切り」の水引が印刷されたのし紙を使います。引くほど固く結ばれ、「末永いご縁や夫婦の固い絆」を表す「あわじ結び」の水引を用いることも。
 
【水引の色】
 
赤白が一般的。地域や品物、ギフトメーカー、ショップによって金銀、金赤、赤銀が用いられることも。
 
【水引の本数】
 
「結婚では『夫婦ふたり』ということで、5本の水引を2束使って10本描いたのし紙を用います。ただし、品物やショップなどによっては10本の水引ののし紙がなく、慶事に用いられる5本や7本の水引を使用することもありますが、奇数は縁起のよい数とされているため、問題ありません」(岩下先生)

送り主の書き方は品物や個々の考え方、
式を行うタイミング、慣習でも異なる

  • 「送り主」は両家の名字が主流だが、 名前並列、新姓のみにする人も

まずは品物別に一般的な書き方をご紹介しましょう。
 
【メインの引出物】

「両家の名字か新郎新婦の名前並記が一般的。名前並記は、友人中心のカジュアルな結婚式ではよく見られますが、親族や職場の人への引出物でも失礼になりません」(岩下先生)
 
【引菓子】


「引菓子にのし紙をかける場合、『新郎新婦からの幸せのお裾分けのギフト』という意味で、新郎新婦の名前を並記する人が多いようです」(岩下先生)
 
【縁起物・名披露目(なびろめ)】

縁起物(長寿や円満などを意味する縁起がいい物)にのし紙をかけるなら、両家の名字または新郎新婦の名前を並記。
 
東海地方の一部の慣習となっている「名披露目」は新郎新婦の名前を覚えてもらうために贈るものなので、新郎新婦の名前を並記したのし紙が必須。

夫が婿養子に入る場合は?

「以前は名前の配置を左右逆にするケースも多く見られましたが(右が新婦、左が新郎)、今はそのようなことはせず、一般的な配置(右が新郎、左が新婦)が多いようです。地域や両家の考え方次第でもあるので、婿養子に入ってもらう場合は名前の位置も両家で話し合って決めましょう」(岩下先生)

名前の書き方は上記以外にも、さまざまな方法があります。すでに婚姻届を提出していて、新姓が知れ渡っている場合や招待状に新姓しか入れていない場合は、上の図の「その他の書き方」のように、新姓だけ入れる、あるいは新姓の下にふたりの名前を並記しても。

「右に新郎のフルネーム、 左下に新婦の名前を記す方法や、「○○家」「○○家」と両家の名字を並べる方法もあります。いずれも婚礼で用いられてきた表記で誤りではありません。現在は、どちらもあまり用いられなくなりましたが、表記の仕方もさまざまなので、地域や両家の習慣も踏まえて、ふたりに合った書き方を選ぶとよいでしょう」(岩下先生)

卒花に聞きました。
「送り主はどのように書いた?」

今回、アンケートをとった卒花85人の回答を見ると、ここまで紹介した書き方全てが使われており、贈る相手によっても違いがありました。

●親族のメインの引出物……1位:両家の名字を並記 2位:両家の名字に「家」を入れて並記 3位:新郎新婦の名前を並記

●友人のメインの引出物……1位:両家の名字を並記 2位:新郎新婦の名前を並記 3位:右に新郎のフルネーム+左下に新婦の名前他

のし紙のかけ方にも
「内のし」と「外のし」がある

  • のし紙のかけ方にも 「内のし」と「外のし」がある

「内のし」は品物の箱にのし紙をかけてからラッピング、「外のし」はラッピングしてからのし紙をかけます。
 
「引出物を式当日渡す場合は外のし。宅配する場合は内のしにして、のし紙が汚れないようにするのが一般的です。もし品物がそれより大きいダンボール箱に入れられて宅配される場合、外のしにしても構いません。
 
もっとも婚礼では地域や会場、ギフトメーカー、ギフトショップごとの考え方による違いもあるので、厳密な決まりはないと思います」(岩下先生)

のし紙ってどの引出物にも必要?
のし紙が不要なケースは?

メインの引出物には付けることが
多いが、引菓子や縁起物は人それぞれ

  • メインの引出物にはつけることが多い。引菓子や縁起物は人それぞれ

「のし紙は婚礼の正式な贈り物であることや送り主を示すもの。メインの引出物だけはのし紙を付けるのが一般的です。引菓子や縁起物にはのし紙を付けない人が増えていますね。
 
近年はのし紙を付けない代わりに、サンクスカードやメッセージカードを添えて感謝の気持ちを伝えるスタイルも増えています。もともとのし紙は相手の幸せを願い、敬意や祝意を形にして表す日本の贈答文化。大切なのはのし紙そのものではなく、相手を思う気持ちなので、そのような方法もよいでしょう。ただし、贈答マナーを気にする方にはのし紙を用いた方が無難です」(岩下先生)

引菓子や縁起物はメーカー指定のラッピングとなり、のし紙対応をしていないケースもあります。

のし紙なしでも失礼ではない。
最新のおしゃれな引出物ラッピング

のし紙の代わりに、おしゃれなラッピングをしてくれる品物・ショップもあります。親族や上司への引出物にはのし紙を付けるけれど、友人や同僚への引出物には付けないで、ラッピングにこだわる人も。実際、友人へのメインの引出物には3人に1人がのし紙を付けていませんでした。

  • 丁寧さも伝わる!のし紙を使わない 最新の引出物ラッピング

【QRコード付きのカード式カタログギフトはおしゃれなケースに】
 
カタログギフトは冊子に掲載されている商品の中から好きな物を選んでもらうタイプのギフトですが、冊子がないカードタイプが新登場。このカードにはQRコードが付いていて、スマートフォンで読み取ると専用サイトに移動。ネットショップのように、そこで品物を選ぶという手軽さが受け、スマートフォンを使い慣れた人への引出物に人気となりました。
 
カード式の場合、おしゃれな専用のケースにカードを入れて贈る人が多いようです。のし紙対応不可の商品(ショップ)も多いので、のし紙を付けたい人は、対応している商品(ショップ)を選びましょう。

【リボンをかけてサンクスタグを添える】

もともと結婚式の引出物であってものし紙を付けず、リボンをかけるのが定番のブランドもありました。リボンをかければ、のし紙不要。リボンの結び目にひと言メッセージを書き込んだサンクスタグを付けると一層おしゃれになります。タグをサービスしているショップも多数。リボンを扱っていなかったら、包装だけ頼んで、自分好みのリボンをかけても。
 

【和紙で巻いて水引ゴムをかける】

のし紙の代わりに和紙を巻き、その上にあわじ結びや梅結びの水引が付いたゴムをかけるというラッピングが売りの商品(ショップ)もあります。幅のある和紙を用いれば、表書きや送り主も記載できるのでより丁寧。和紙も水引ゴムもネットなどで購入できるので、自分たちで行うこともできます。

ちなみに、「『梅結び』も一度結ぶとほどけにくい上、吉祥など梅の花に由来する縁起の良さから、水引ゴムに使われるようになりましたが、格式にこだわるなら、あわじ結びがおすすめです。また水引ゴムの水引にはさまざまな色がありますが、赤白など婚礼らしい色を基本に」(岩下先生)とのこと。

【水引飾りを付ける】

水引飾りは赤、白、金、銀などの水引を松竹梅や円などの形に結んで華やかにした飾りのこと。デザイン性を重視した商品のラッピングに使われることがあります。裏にシールが付いていて、貼り付けるだけになった水引飾りも販売されているので、引菓子や縁起物など、「のし紙までかけなくてもいいけれど、ちょっと結婚式らしくしたい」と思った品物に使ってみても。

【風呂敷で包む】

商品の中には風呂敷に包み、結び方にこだわったものもあります。その結び目にサンクスタグを付けても。風呂敷を使った場合、のし紙は不要。
 

のし紙を付けてもらえない場合、
どうしたらいい?

のし紙対応していない商品に、自分たちでのし紙を付けることは可能です。代表的な方法は以下の2通り。

1.のしと結び切りの水引が印刷された市販ののし紙を購入して、自分たちで表書きと送り主を書き入れる
2.ネット上にあるのし紙のテンプレートから結び切りののし紙をダウンロードして表書きや送り主を入れ、印刷する

市販品はA4、A3、B4、B5などサイズが決まっているので大きさに注意。自分たちで印刷する場合も、ベストなバランスになるようサイズを調整しましょう。

最終チェック!親族・ゲストに
失礼がないための引出物確認リスト

以下は引出物を注文する直前から結婚式までの間、気を付けたい「チェックリスト」です。間違いや失礼がないように、確認しながら進めましょう。

【注文前~注文時】

□ 誰に何を贈るか決め、品物ごとに必要な個数を確認する
□ のし紙を付ける品物を決め、注文する会場・ショップにのし紙の有無や水引の形、色、本数を確認する
□ のし紙の表書き(寿、壽、御礼)と送り主の書き方を決める(両家の名字、新郎新婦の名前など)
□ 引出物の内容や、のし紙を付ける品物、送り主の書き方などについて、両家の親に確認する
□ のし紙を頼む時、送り主の漢字に間違いはないか確認する(特に斉藤、斎藤、齋藤など新字体と旧字体の違い)
□ 引出物の数の変更が可能な期限を、注文した会場・ショップに確認する
 
【注文後】

□ どの席の誰にどの引出物を渡すのか(メインの引出物も引菓子も贈り分けする場合、どの組み合わせのセットを渡すのか)を席次表に書き込んでプランナーに渡す

※外部ショップに引出物を頼む人や、引出物をゲストの家に宅配してもらう人は以下についても要チェック。

【外部ショップに手配する場合】

□ 会場に直送してもらう場合、会場に納品希望日を聞いてショップに伝える
□ 自宅に送ってもらい、自分たちで持ち込む場合、会場に搬入日を相談。それに合わせて配達希望日をショップに伝える
□ 会場に直送する場合、何がいくつ届くか伝えておき、配達日に品物が届いているかどうか、数量に間違いがないかどうか確認する
 
【宅配する場合】

□ 当日渡す品物と宅配してもらう品物を決める
□ ゲストの住所と名前、電話番号に間違いがないか確認して、会場やショップに伝える
□ 式当日以降1週間以内を目安に、より多くの人が受け取りやすい日を検討して会場やショップに伝える
□ 品物をダンボール箱に入れて配達されるか、品物をラッピングした状態で配達されるか確認し、それによって「外のし」か「内のし」にするか決める
□ 引出物が宅配で届くことや配達日をどのように知らせるか決めて準備する(その旨を記載したカードを作って式当日渡す、司会者から伝えてもらう、新郎新婦からの謝辞の中で伝えるなど)
□ 配達日に引出物が届いているか確認する

From編集部

マナーを押さえた上で
感謝が伝わる引出物の準備を!

「メインの引出物には赤白・結び切りの水引ののし紙を使い、表書きと新郎新婦の名字または名前を入れる」、これが基本中の基本です。でも、名前の書き方一つとってもいろいろな方法がありますし、メインの引出物でものし紙なしOKのケースも。引菓子や縁起物はのし紙の有無も自由です。基本を心得た上で、ふたりからの気持ちが伝わるように準備しましょう。

構成・文/渡邊博美 イラスト/二階堂ちはる D/ロンディーネ
※記事内のデータは2026年7月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー85人が回答したアンケートによるものです
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