結婚10周年を祝う【錫(すず)婚式】スイートテンの過ごし方・おすすめプレゼント
結婚10周年は夫婦が迎える大きな節目の一つ。夫婦として年を重ね、無事に10年を迎えられた記念に、プレゼントを贈り合ったり、特別な過ごし方をするのは、なんとも素敵なこと。この記事では結婚10周年の意味や過ごし方についてご紹介します。
結婚10周年は夫婦が迎える大きな節目の一つ。夫婦として年を重ね、無事に10年を迎えられた記念に、プレゼントを贈り合ったり、特別な過ごし方をするのは、なんとも素敵なこと。この記事では結婚10周年の意味や過ごし方についてご紹介します。
結婚記念日には周年ごとに名前が付けられていて、結婚10周年は「錫婚式」と言います。錫は美しい銀白色の金属で、さびにくくて安全性が高いなどの特性を持っており、柔らかくて加工しやすいことから、よく食器や酒器などに使用されることで知られています。
結婚10周年の錫婚式とは、この錫の特性を夫婦の関係性に当てはめ、10年の年月を経て錫のように柔らかくしなやかな夫婦関係になったことを祝うもので、これからもその素敵な関係を続けていこうという思いも込められています。また、錫婚式はアルミ婚式と呼ばれることも。英語では結婚10周年のことを「スイートテン(sweet 10)」と言います。
結婚記念日の呼び方は1年目から15年目まで各年ごと、以降は20年目、25年目…と5年ごとに70年目まで呼び名があります。これはイギリス発祥のものとされ、有名なのは、結婚25周年の銀婚式、結婚30周年の真珠婚式、結婚50周年の金婚式などです。以下に、それぞれの意味をご紹介します。
【銀婚式】
結婚25年目の記念日。白色で美しく輝く銀のように25年もの歳月で絆を深めた夫婦をたたえる意味合いがあります。また、銀は磨けばより美しく光ることから、これからもさらに夫婦で輝いていこうという願いも込められています。
【真珠婚式】
結婚30年目の記念日。長い歳月をかけて美しく成長する真珠のように、夫婦の愛情や信頼がしっかりと熟成されたことを祝う意味合いがあります。真珠は富や健康を象徴するとされ、これからも夫婦で豊かに健やかに暮らしていこうという願いも込められています。
【金婚式】
結婚50年目の記念日。金のような輝きと価値を持つ夫婦関係を称える意味合いがあります。半世紀もの間、苦楽を共にした夫婦の関係は貴重で、子どもや友人、知人などが盛大にお祝いをするケースも少なくないようです。
英語で結婚10周年を表す「スイートテン」は、某ダイヤモンド企業のキャンペーンのおかげで、現在では結婚10周年に夫から妻へ10個のダイヤモンドあるいは1.0カラットのダイヤモンドを飾ったジュエリーを贈る習慣へと意味を変えました。そのため、結婚10周年にはダイヤモンドの指輪などを贈るケースが多いようです。また、腕時計や財布、バッグなど身に着けるもののほか、妻が好きな花やスイーツなどを贈るのも素敵です。
妻のリクエストでハイブランドのバッグをプレゼントしました。20万円と高額で、最初は驚きましたが、妻が子どものように喜んでいたので、こちらもうれしくなりました。(ビビさん)
10年の感謝の気持ちを込めて、10万円ほどの指輪をプレゼントしました。妻が「うれしい」と言ってくれ、思い切って贈ったかいがありました。(ぴろぴさん)
腕時計や財布、バッグなど常に身に着けるもの、日常的に使用するものなどを贈るケースが多いようです。夫の好みに合ったもの、イニシャルを入れるなど特別感があるものがおすすめです。
ふたりとも旅行が好きなので、思い出の写真を飾っておけるようにと10万円くらいの写真立てを奮発して贈りました。夫からは記念日を「大切にしてくれてうれしい。これからも素敵な思い出をたくさんつくっていこうね」と言われました。(けんさん)
結婚後からこれまでに撮りためた写真をコラージュした作品をプレゼントしました。私自身も作成中は懐かしい思い出に浸れましたし、夫にも喜んでもらえました。(つばさん)
ペアウオッチなどお揃いのもの、あるいは食器や家電など夫婦の生活を豊かにするものなどがいいでしょう。ふたりで何か新しいこと体験し、思い出を増やすのも素敵なアイデア。
それほど高価なものではありませんが、ふたりでペアのワイングラスを購入。結婚記念日当日はこのグラスでささやかなお祝いをしました。(みつさん)
結婚記念日には毎年、ペアウオッチを贈り合うことにしていて、10周年も変わらずペアウオッチにしました。新しいペアウオッチをふたりで身に付けて、これからも同じ時を刻んでいこうとの思いを新たにしました。(レッドの星さん)
結婚10周年のプレゼントの予算は数千円程度から50万円まで、さまざまなようです。「スイートテン」などの影響もあり、高価なものを贈らなくてはと考える向きもあるかもしれませんが、価格にこだわる必要はありません。低予算のささやかな贈り物でも、気持ちがこもっていれば素敵な記念の品となるはずです。
結婚10周年では家族が増えた人も多く、子どもたちと一緒ににぎやかにお祝いをしたという人も少なくないようです。夫婦だけの記念日というよりは、家族の記念日として楽しむのも、素敵な思い出になるでしょう。
結婚記念日がクリスマスと重なっているので、子どもたちも含めて家族4人で、結婚式を挙げた会場でクリスマスディナーを楽しみました。子どもたちはワクワク、私たちは懐かしい気持ちになり、素敵な一日になりました。(NYさん)
当日は仕事を休み、子どもが学校に行っている間は夫婦水入らずの時を過ごし、夜は家族全員で少し豪華なディナーを楽しみました。これからも家族のために頑張ろうと、気持ちを新たにできました。(K.Sさん)
結婚10周年といえば、小さな子どもがいたり、職場で責任ある仕事を任されたりと、慌ただしい毎日を送っている夫婦も多いことでしょう。そんな夫婦には、結婚10周年の記念日をふたりだけで落ち着いた時間を過ごす日にするのもおすすめ。改めてゆっくりと夫婦が向き合う時間を持つことは、これからの生活の活力にもなるはずです。
子どもを親に預け、レストランでアニバーサリーランチを楽しみました。子ども抜きで過ごせるのは、結婚記念日くらい。リラックスして、ワクワクとした時間を楽しみました。(レッドの星さん)
子どもを親に預けて、夫婦共に大好きなテーマパークへ。子どもが生まれてからは夫婦だけで行ったことがなかったので、とても懐かしい気持ちに。夫婦で「いつまでも恋人時代の気持ちを大切にしていこうね」と確認し合いました。(ビビさん)
記念の旅行に出かけるのもおすすめ。非日常の場所に身を置くことで、素直な気持ちでいままでの道のりを振り返りつつ、未来への思いを新たにできるでしょう。行き先は近場の温泉から海外のリゾートまでさまざま。旅行先でもう一度プロポーズをしたり、記念撮影をするなど、思い出に残ることをするのも素敵です。
結婚10周年を記念して家族でハワイへ。楽しく過ごすとともに、あっという間だった10年間を夫婦で振り返りました。「これからもよろしく」との言葉をお互いにかけて、ステーキディナーで締めくくりました。(SEさん)
家族で温泉へ行き、のんびりしました。旅館のおいしい料理に舌鼓を打ちつつ、「もう10年たったんだね。これからも頑張ろう」と夫婦で話し、リフレッシュできました。(maさん)
そこまで特別なことはせず、あまりお金もかけずにお祝いをするのは、現実的ながら心温まる過ごし方です。自宅で少し手の込んだ料理を作ったり、家族で今までの写真を見て思い出を語り合ったりなど、それぞれの工夫で結婚10周年の記念日をお祝いしてみましょう。
夜ご飯にギョーザやマーボー豆腐など夫の好きな中華料理を作り、フルーツタルトのデザートまで用意。乾杯してあっという間の10年間を振り返り、「これからもよろしく」とお互いに伝え合いました。(momoさん)
手料理ではありますが、前菜から始まって魚料理や肉料理までコース料理のように準備して、ビールや酎ハイで乾杯しました。10年間いろいろあったけれど、「これからも感謝を忘れずに過ごしていきたいね」と、気持ちを伝えました。(H.Mさん)
バウリニューアル(Vow Renewal)とは、夫婦が改めて愛を誓い合う儀式のこと。欧米発祥のセレモニーで、結婚記念日や家族の記念日などに行われたり、結婚当初に結婚式を挙げられなかった夫婦が行ったりすることが多いようです。決まった方法はなく、自由にふたりらしいスタイルで行えるのも魅力の一つ。とはいえ、人前式に似たようなスタイルで行うケースが多いよう。結婚10周年の記念に、初心を思い出すとともに、これからの夫婦の未来のために新たな誓いを立てるバウリニューアルを行うのも素敵ですね。
ここからは結婚10周年を迎えた夫婦に聞いた「10周年目の本音」をご紹介。これから夫婦として歩んでいくふたりはぜひ参考にして。
結婚に対して肯定的な意見を持つ人が多かったことを受け、夫婦の関係性についても「安心感が増した」や「絆が深まった」などポジティブな意見が目立ちました。一方で、「変わらない」という意見も多く、恋人の時からの愛情がそのまま継続している様子も見て取れます。
交際時はケンカもよくしましたが、夫婦として時を重ねるうちに、言葉に出さずともお互いの思いが分かるようになり、安定感のある関係になってきたかなと思います。(そはるいろさん)
お互いの喜怒哀楽のポイントが分かるようになり、イラッとくることが減って、穏やかに過ごせるようになりました。(ドライフィグさん)
いい意味でお互い気を使わなくなったので、本音や素を見せられるように。お互いにそれを許容した上で、一緒にいられることの幸せを感じるようになりました。(人生前のめりさん)
この問いにも、「このまま変わらず仲良く」や「いつでも助け合える関係」、「感謝し合える夫婦でいたい」など、前向きな意見が多数寄せられました。10年は長いようで短い期間。夫婦生活はこれからまだまだ続いていくので、10周年は夫婦生活を考える上で最初の大きな節目といえそうです。
お互い理解できないところ、嫌なところがあるのは仕方ない。それでも寄り添って、笑い合って過ごしたいと思います。感謝の気持ちは常に持ち続けていたいですね。(たろみちゃんさん)
子育てを終えていろいろ乗り越えた後で、一緒に思い出を楽しく語り合える夫婦になりたいと思います。(m.aさん)
それぞれの考えや思いをきちんと伝え合って、困難に直面しても支え合いながら乗り越えていける関係でありたいです。(H.Mさん)
結婚10周年という節目は、相手への思いを再確認し、ふたりの絆を改めて見つめ直すチャンスといえるでしょう。プレゼントを贈り合ったり、記念の食事をするなど、お祝い気分を楽しみつつも、これまでを振り返り、これからの10年をどう過ごしたいか。そんな未来の会話を交わす時間にしてみては?
文/粂 美奈子 イラスト/EccO D/mashroom design 構成/山崎裕香子(編集部)
※記事内のデータおよびコメントは2025年9月に実施した過去2年以内に結婚10周年を迎えた110人が回答し たマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2025年11月時点のものです