家族だけの挙式って？家族結婚式の費用相場から花嫁実例まで紹介！

「家族だけの結婚式」とは、親やきょうだいなど、ごく近しい家族だけで行う少人数の挙式スタイルです。アットホームで肩肘張らない雰囲気の中で、大切な家族と親密に過ごし、感謝をしっかり伝えられる温かな結婚式として、最近は多くのカップルに選ばれるようになりました。

友人や仕事関係者などを招待すると、親もふたりもゲストにお礼を伝えるのに時間が取られがち。ゲストが家族だけなら、新郎新婦は家族のことだけを考えて、気兼ねなく思いを伝えることが可能です。手紙を読んだ一人一人一人に声をかけたり、自分たちらしい言葉や方法で、普段言えない愛と感謝を伝えることができます。

大勢の前だと緊張してしまうという人も、家族だけなら過度に気を使わず、自然体で過ごせるはず。いつも家族でいる時のような打ち解けた雰囲気で、リラックスして会話や笑顔あふれる結婚式を楽しめます。相手の家族ともかしこまらずに言葉を交わす機会が多いので、両家の距離もぐっと縮まるはず。

ゲスト数が少ない分、準備や式当日の段取りもシンプルです。ペーパーアイテム作りやプチギフトのラッピングなど、少人数のみなのでDIYも負担になりません。また、家族と一緒の時間を増やすためにお色直しをなくし、お気に入りの1着だけで過ごせば、衣裳代もヘアメイク代も節約できます。歓談重視のプログラムなので演出も最小限でOK。全体の費用が抑えやすいことも魅力です。

家族のみの結婚式にかかる費用はゲスト人数によっても変動しますが、おおよそ150万～200万円が目安となっています（ドレス、演出、装飾などのこだわり具合で変動あり）。

招待する家族の人数に合わせて内容を調整すれば、無理のない予算で結婚式が実現可能です。「ゼクシィトレンド調査2024（全国推計値）」によると、ゲスト人数別の結婚式総額の平均は10人未満では平均157万9000円、10～20人未満で192万3000円となっており、100万円台で結婚式を行っている先輩花嫁も多くいます。

自己負担額については、親族からのご祝儀やお祝いを結婚式費用に充てる花嫁も多く、親援助を含むふたりの自己負担額は50万～100万円で済むことが多いようです。

【挙式と食事会だけ】
キリスト教式、神前式、人前式など、家族に見守られて夫婦の誓いを立てた後、そのまま全員で会食を。両家水入らずでゆったりと過ごせます。 

【挙式＋会食＋写真】
挙式と食事会に、プロのフォトグラファーによる写真撮影も追加。お支度から挙式のみ撮影、食事会の前半のハイライト（ケーキ入刀など）までを撮影、結婚式の一日フルに撮影など、希望に合う写真を残せます。 
 
【写真メイン】
チャペルなどでのフォトウエディングで思い出を残し、後日家族と会食するスタイルも人気。フォトウエディングは家族の参加や見学も可能。

親族をたくさん招きゲストが多い場合は、通常通り【挙式＋披露宴】を行う花嫁さんも多くいます。ゲスト数や予算に合わせて、自分のスタイルで柔軟に行うことができるのも家族だけの結婚式の魅力。

貸し切り可能な邸宅やゲストハウス、ホテルや専門式場に設けられた少人数専用会場など、プライベート感があり、わが家のようにくつろげる会場が特に人気です。他の利用客がいない空間を選ぶことで、家族同士がゆっくりと会話したり、リラックスした時間を過ごせます。会場スタッフのホスピタリティーも要チェック。家族全員に居心地のいいサービスを提供してくれる会場なら、自然体で大切な一日を楽しめます。

広過ぎる会場は空間に余白ができて寂しく感じてしまうことも。少人数向けに設計された会場、料亭やレストランの個室ルームなどを選ぶと、人数とのバランスが良く、一体感のある温かな食事会が叶います。少人数とうたっているけれど、家族だけだと「少しだけ広い」と感じる会場も。余白が気にならない席次レイアウトを提案してもらえるケースも多いので、相談してみましょう。

家族だけの歓談メインの結婚式は、料理の印象が強く残るもの。料理がおいしいと自然に会話が弾み、ゲストの満足度が上がります。年配ゲストの比率も多いため、親に料理の希望や祖父・祖母の嗜好（しこう）などを事前に聞いておくと安心。事前にフェアなどで試食して、味、盛り付け、ボリューム、サービスなどを確かめてから会場を決めるのがおすすめです。

ここからは、家族だけで、ふたりらしい素敵な結婚式を叶えた卒花さんの実例を紹介。費用や感想など詳しく聞いたので参考にして。

彼の希望で両家計10人のファミリー婚に。家族とたくさん写真を残したくて、着たいブランドドレスの用意があり、けじめの日にふさわしい明るさと華やぎのあるフォトジェニックなホテルを厳選。当日は、挙式前の静かなチャペルで両家の親にふたりの婚姻誓約書を披露するファミリーミートからスタート。ふたりを大切に育ててくれた親たちに最初に晴れ姿を見てもらい、普段言えない感謝を伝えられた。
 
両家家族に見守られたキリスト教式は厳かかつ温かな雰囲気で進行。式後はホテル内のレストランで食事会を。装花はブーケのみ、家族だけなのでギフトやペーパーアイテムも省略。その分、ランクアップした和食のオリジナルコースを囲み両家水入らずの時間を満喫。忘れられない家族の思い出ができた。

DATA
挙式：ホテル内チャペル（キリスト教式）
食事会：ホテル内の和食レストラン
ゲスト人数： 10人（親4人、兄弟姉妹5人、祖父母1人）
 
結婚式の費用総額：122万8728円（自己負担0円）
・挙式料：パック料金に含む
・会場費：パック料金に含む
・衣裳代：パック料金に新婦20万9000円、新郎1万6500円を追加
・美容・ヘアメイク：新婦7万5000円、新郎5000円
・スナップ写真代：24万2000円
・装花・装飾代：パック料金に含む
・料理・飲物代：約14万円（料理1人9944円、飲物は実費）
・演出代：なし
・引出物：なし
・ペーパーアイテム：100円（12人分の席札のみ）

新郎新婦が主役の華やかな結婚式は苦手だったので、デートを重ねた思い出の地に、家族と親族計17人を招待。青い空と山々、高原の深緑に囲まれた牧草地での人前式は開放感いっぱいで、流れる時間もゆったり。軽トラックでの新郎新婦入場に歓声が上がり、ゲスト全員の笑顔を見渡しながら、笑顔あふれる誓いが叶った。
 
石造りの少人数会場での食事会は、絞りたてのジャージー牛乳の乾杯から始まり、和気あいあい。おいしい料理を囲んで、両家家族がリラックスしてたくさん交流できるアットホームなひとときを心ゆくまで楽しんだ。

DATA
挙式：牧草地のガーデン
食事会：ホテルの少人数会場
ゲスト人数：17人（親4人、きょうだい4人、祖父母3人、おじおばなど6人）
結婚式の費用総額：126万円（ご祝儀130万円、自己負担0円）
・挙式料：6万7100円（司会者・結婚証明書代含む）
・会場費：3万3000円
・新郎新婦衣裳代：約20万円
・新郎新婦美容代：7万4800円
・スナップ写真代：7万円
・装花・装飾代：11万円
・料理・飲物代：25万800円（料理1人1万3200円、飲物1人2200円）
・演出・BGM等：1万3200円
・引出物：約10万円
・ペーパーアイテム：6600円（席札など）

親への手紙や記念品贈呈は定番ですが、家族だけの結婚式では、より温かく心に染みる瞬間に。新婦だけでなく新郎も手紙を読んだり、フォトフレームやアルバム、名入れギフトなどをプレゼントとして渡すことで、思い出として長く残ります。挙式前のチャペルで親に晴れ姿を披露する「ファミリーミート」で手紙を渡す演出も人気。親だけでなく、祖父・祖母やきょうだいに手紙やギフトで感謝を伝えるのもおすすめです。

挙式では、家族全員の手で結婚指輪を届けるリングリレー、結婚証明書へのファミリーサイン、誓いの言葉を家族が投げかける演出などが、家族の絆を再確認できるセレモニーとして喜ばれています。家族全員との感謝のハグや握手セレモニーなども感動的。

新郎新婦も家族の近くでゆっくり料理を楽しめるのも家族だけの結婚式ならでは。コース料理を楽しむ中で、新郎新婦が感謝のスピーチをしたり、家族全員から祝福メッセージをもらうなど、和気あいあいと愛と感謝を伝えることができます。全員で家族の思い出をたどるムービーを見たり、ケーキ入刀時に家族を指名してサンクスバイトをするのも人気。両家家族が一つになって盛り上がり、思い出深いシーンになります。