お色直しは何のためにするの?意味や由来、メリットについて解説!
披露宴で花嫁が衣裳を替える「お色直し」。結婚式で人気の演出一つとして定着していますが、実は深い意味や古くからの由来があるって知っていましたか?今回は、そんなお色直しの意味や由来について解説しつつ、披露宴で取り入れるメリットや最近のお色直し事情、人気のお色直しパターンまで幅広くご紹介。お色直しをするか迷っている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
披露宴で花嫁が衣裳を替える「お色直し」。結婚式で人気の演出一つとして定着していますが、実は深い意味や古くからの由来があるって知っていましたか?今回は、そんなお色直しの意味や由来について解説しつつ、披露宴で取り入れるメリットや最近のお色直し事情、人気のお色直しパターンまで幅広くご紹介。お色直しをするか迷っている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
お色直しとは、披露宴の途中で新婦や新郎が衣裳を着替える演出のこと。現代では、ウエディングドレスからカラードレスへ着替えたり、和装から洋装へのスタイル変更など、お色直しのパターンが豊富に進化していますが、お色直しの元々の由来は「挙式で身に着けた白無垢から色打掛へと着替えること」です。
白無垢は「嫁ぎ先の家の色に染まる」という純粋さを象徴し、色打掛は「新しい家庭の一員となる喜び」を表していたと言われています。こうした意味合いから、お色直しは、花嫁が新しい人生を歩み始める大切な節目の儀式としてみなされていました。
現代では、披露宴を華やかに彩る演出としても人気。また最近は、衣裳を変えずにヘアスタイルやブーケをアレンジすることで印象を変える「プチお色直し」を取り入れる花嫁も増えてきています。
お色直しをすることで披露宴の流れにメリハリと華やかさを加えることができます。会場の雰囲気が一斉に高まる瞬間を演出でき、印象的な時間となるはず。
和装や洋装、ドレスなど、花嫁自身の個性やセンスを反映した衣裳を選ぶことで、「魅せたい自分」を演出。自分らしさを表現する楽しさを味わえます。
異なる衣裳姿を記録として残すことで、思い出の写真や映像がよりバラエティーに富んだ内容に。衣裳ごとに変わる雰囲気や表情を楽しむことができ、記念としての価値も高まります。
中座後の再入場は、ゲストの注目が新郎新婦に集中する瞬間!お色直しをすることで、「次はどんな衣裳で出てくるのかな?」と、ゲストの期待と高揚を高めることができます。
中座することで緊張を和らげつつ、ひと息つける時間を持てることも大きなメリットの一つ。披露宴中は少し遠慮がちになってしまう水分補給や休憩ができるため、披露宴後半に向けての気持ちの切り替えを行うことができます。
「お色直しをした」と回答した花嫁は全体の約8割で、多くの花嫁にとって、お色直しは定番の演出となっていると言えそうです。一方、「衣裳は変えずにヘアスタイルやコーディネートを変更した」というプチお色直しをした人が5.9%。「お色直しはしなかった」という花嫁は1割強存在するという結果に。
以下より、それぞれのお色直しをした理由・しなかった理由について見ていきましょう。
ウエディングドレスに加えて、どうしてもカラードレスを着たかったので、お色直しをしました。また、ドレスの色当てクイズ&答え合わせの再入場という演出にも憧れていたので、私の中でお色直しは外せませんでした。(あやかさん)
神社での挙式だった為、挙式では白無垢を着て、披露宴は色打掛に着替えて行いました。ですがどうしてもウエディングドレスを着たい夢を諦め切れず、お色直しで着用することにしました。(木村さん)
少人数の家族婚かつ遠方から参列してくれた親族もいたため、なるべく短時間で式を終えるようにしました。披露宴でお色直しをしなかった代わりに、前撮りでカラードレスを着用しました。(ねもちんさん)
とにかくお気に入りのウエディングドレスに出合ったので、できるだけ長く着ていたいと思い、お色直しはしませんでした。(Chikaさん)
披露宴での衣裳の着用数の平均は、約2着(1.96着)という結果に。披露宴でのお色直しは「1回」が大多数ということがわかりました。ちなみに、衣裳着用数の割合は以下のとおり。
▼2着目、3着目、4着目の着用率
・2着目あり…80.9%
・3着目あり…10.0%
・4着目あり…5.5%
披露宴では2着にとどめる人が多数派ではあるものの、「(披露宴では着なかった)和装やカラードレスは前撮りで着た」という声も目立ちました。披露宴当日と前後を含めると、2着以上の衣裳を楽しんでいる花嫁が多数いると言えそうです。
不動の人気はやっぱり「ウェディングドレス」!何と約97%もの花嫁が着用している結果に。次ぐ「カラードレス」もほぼ9割の花嫁が着用しており、「ウエディングドレス+カラードレス」は定番中の定番の組み合わせと言えます。一方で、本来のお色直しの由来である白無垢や色打掛といった和装を着用した花嫁の割合は1割未満と、意外にも低い結果となりました。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によると、新婦の衣裳総額の平均は50.9万円。各衣裳の平均費用は以下のとおりです。
▼各衣裳の平均費用
・ウエディングドレス…29.0万円
・カラードレス…26.7万円
・白無垢…19.5万円
・色打ち掛け…27.8万円
この結果から、1着あたりにかける費用は約20~30万円程度が平均値であることがわかります。「お色直しをする・しない」「どんな衣裳を着るか」は、結婚式にかかる費用の総額に少なくない影響を与えます。衣裳については、予算とも相談しながら検討するのがおすすめです。
これまでの流れからも予想が付くとおり、お色直し人気パターン第1位は「ウエディングドレス+カラードレス」。着用順もウエディングドレス→カラードレスとした人が多く、定番の白から華やかなカラーへチェンジするというのが王道中の王道と言えそうです。
1着目はミカド生地で作られたクラシカルなデザインが好みで、式場の雰囲気にもぴったりだったウエディングドレスを選択。2着目に選んだのは、つるっとした生地感とシルエットが可愛い赤のカラードレス。披露宴の途中で演奏したサックスのゴールドにも合う色で、お気に入りの一着です。(せりさん)
披露宴の衣裳着数/2着
お色直しの順番/ウエディングドレス→カラードレス
会場タイプ/専門式場
お色直しにかかった時間/約30分
お色直し人気パターン第2位は「ウエディングドレス+ウエディングドレス」という、白&白の組み合わせ。実際にこの組み合わせを取り入れた花嫁たちからは「どうしても1着のウエディングドレスに絞ることができず、2着着ることにした」という声が多く寄せられました。
1着目のドレスは、とろんとした素材とシルエット、全体のデザインが理想としていたドレスのイメージにぴったりで、ひと目ぼれでした。2着目には、1着目とはガラリと雰囲気を変えた、個性的なデザインのドレスをピックアップ。それぞれの衣裳で雰囲気を変えることができて大満足です。(wd___kkさん)
披露宴の衣裳着数/2着
お色直しの順番/ウエディングドレス→ウエディングドレス
会場タイプ/ゲストハウス
お色直しにかかった時間/約20分
少数派ではあるものの、神社やお寺での結婚式など、和婚を行なった花嫁の支持を集めたのが「和装+ウエディングドレス」の組み合わせ。着用する順番としては、「ウエディングドレス→和装」がやや多い結果となったものの、「挙式を和婚で行い、披露宴でドレスへのお色直しをした」という花嫁たちもちらほら。和装・ドレスの着用順は、挙式スタイルによって左右されると言えそうです。
神社での挙式だったため、1着目に白無垢を着用。白無垢に綿帽子という「日本の花嫁姿」に憧れていたので、実現できて嬉しかったです。また、式を挙げた神社の神紋が入った、特別感のある一着でした。そしてお姫さまのようなウエディングドレスへの憧れもあり、披露宴のお色直しではスカートがふんわり広がるプリンセス風ドレスへとチェンジ。肌の露出が控えめで、スパンコールのキラキラがとても可愛いお気に入りの一着です。(みっこさん)
披露宴の衣裳着数/2着
お色直しの順番/白無垢→ウエディングドレス
会場タイプ/ゲストハウス
お色直しにかかった時間/約20分
ここまででお色直しについて紹介してきましたが、「お色直しをしない」という選択肢ももちろんありです。その際、以下のポイントをぜひ参考にしてみてください。
お色直しをしない場合は、披露宴のプログラムにメリハリがつくように工夫をこらしましょう。ふたりのプロフィールムービーを上映してゲストの注目を集めるなど、ゲストを楽しませる演出を盛り込んでおくことで、披露宴が間延びするのを避けることができます。
お色直しをしない場合でも、新郎新婦が少し休憩したり、ゲストが歓談や写真撮影を楽しんだりするために「中座」の時間を設けるのがおすすめです。
両家の親には、お色直しをしない理由について事前に説明し、理解を得ておくと安心です。特に「お色直しをすることが当たり前」と思っている可能性がある場合は、前もってふたりの考えを共有しておきましょう。
自分が好きなデザインや憧れていた衣裳を着ることは、花嫁にとって披露宴の醍醐味(だいごみ)とも言えるもの。それだけで特別感がありますが、お色直しの意味や由来を理解することで、より思い入れの深い演出になるはず。好きな衣裳を身にまとい、異なる雰囲気の花嫁姿をぜひ楽しんでくださいね。
構成・文/島袋芙貴乃 イラスト/EccO D/mashroom design
※記事内のコメントは2025年7月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー81人が回答したアンケート、データは結婚2年以内の女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※記事内の衣裳費用に関するデータは「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によるものです。
※掲載されている情報は2025年9月時点のものです