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[全文掲載] 花嫁の手紙vol.53~手紙を通じて人生の歩みを伝える~

花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない…なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?

「『子育ての卒業式』と聞いて、『節目の日だからこそ伝えよう』と思った」

「披露宴のクライマックスといえば花嫁の手紙」という印象を当初から持っていたゆまさん。家族にこれまでの感謝の言葉を伝えることが生まれ育った家庭を巣立ち、新たな家庭を自分の力で築いていく節目の儀式のようにも感じていました。

いざ読むとしたら、少し気恥ずかしいな…と思ったこともありましたが、「結婚式は親にとって子育ての卒業式」といわれていることを知り、やはりこの節目の日だからこそ恥ずかしがらずにこれまでの感謝の言葉を伝えるべきだと思い、手紙を読むことにしました。

■招待ゲスト数…39名(家族、親族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…式の約3週間前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…下書き約2週間、清書1日
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…3分間

ゆまさんの「花嫁の手紙」

手紙を読む花嫁
花嫁の手紙前半
手紙を読む花嫁と聞いているゲスト
花嫁の手紙後半

【GOODポイント&感動ポイント】

数々のウエディングで司会という枠にとらわれず、たくさんの花嫁さんの結婚式の演出や「花嫁の手紙」の相談にも乗っている優月さんにコメントを頂きました。(優月りなさんInstagram/@ mc_yuzuki_rina)

積み重ねてきた時間が感じられてGOOD

お手紙全体から、お母さまを一人の女性として深く尊敬していることが伝わってきました。【A】では、冒頭にて時系列を表す表現によってインパクトが強くなり、聞き手が一気に引き込まれる展開だなと思いました。「脇目も振らず家に帰った」という表現には、花嫁さまの喜ぶ姿が目に浮かびました。下線部の表現も、お母さまの愛情の深さと当時のお気持ちが伝わってきます。

【B】では、お母さまと同じ年齢になった今だからこそ感じる思いが書かれています。お母さまの苦労と愛情のバランスが描かれていて、深い愛情で育ってこられたかのかがよく伝わってきて、花嫁さまの成長を感じました。

【C】では、「ありがとう」「申し訳ない」という言葉だけではなく下線部のようにこれからの時間への希望を込める終わり方が見事です。子育ての卒業だけではなく、新たな旅が始まるような前向きなすがすがしい読後感とストーリー性があるお手紙でした。(優月さん)

花嫁の手紙「読んでどうだった?」「受け取ってどうだった?」

今回のお手紙を書いたゆまさんとお手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。

手紙を読んでどうだった?

花嫁の手紙を読むことで叶えられたことがありました
花嫁

母が涙をこぼしながら聴いてくれている姿を見て、私もすごく嬉しくなりました。手紙に書いたエピソードは、母にも思い入れがあることばかりなのではと思っています。「子育ての卒業式」でもある結婚式の日に、母に花を持たせられたこと、感謝を伝えられたこと、彼やゲストの前で長年の子育てを褒めたたえるような時間になったことは、花嫁の手紙を読まなければ叶わなかったことだったなと思いました。

エピソードはどう選んだ?

彼と家族との記憶を語り合う中で思い出したエピソードを選びました
花嫁

体調不良や進学のことなど大きなエピソードはもちろん印象に残っていましたが、子どもの頃にお菓子を作ってもらっていたこと、キャンプなどのイベントを体験させてもらったことで楽しい思い出や学びの記憶があることは、彼と話をする中で思い出せたことでした。当たり前に受け取っていたささやかな日常でしたが、その日常は母の努力や思いやりがあったからこそ送れていたものだと、手紙の中で改めて感謝を伝えました。

苦労&工夫したポイントは?

書き出しや手紙の構成にはかなり頭をひねりました
花嫁

母が大学時代に日本文学を専攻していたこともあり、自宅の本棚には夏目漱石、森鴎外、太宰治などの名著が並んでいました。そんな母を前に普通の手紙は書けないな(笑)と思ったのと、一つのお話のような、作品ともいえるような手紙を書きたいと思い、書き出しや手紙の構成を考えるのに、かなり頭をひねりました。

後輩花嫁さんにアドバイスを

親の愛情に改めて気付くためにも、花嫁の手紙を書いてみては?
花嫁

誰にも褒められることのない子育てをやり遂げた親へ、大勢のゲストの前で感謝し花を持たせることは娘である花嫁にしかできないと思い、私は読むことにしました。手紙を書く中で、記憶の底に沈んだままの思い出も浮かび上がりました。

子育ての卒業式である結婚式の日に、親へ心からの感謝を伝えるため、ご自身も親御さんの愛情に改めて気付くためにも、花嫁の手紙を書いてみてはいかがでしょうか。

お手紙を受け取ったお母さまより

言葉にしていなかった当時の気持ちに気付いてくれたのかと嬉しく思いました
新婦母

祖父母に可愛がられて、明るく朗らかに、かなりのんきに育っているように見えていたので、親の苦労とか努力とかは本当には知らないだろうと思っていましたし、それでいいと思っていました。

でも、結婚式でもらった花嫁の手紙を読み、大人になっていろいろな経験をしたり、さまざまな境遇の人に出会って話を聞いたりしたことで、言葉にしていなかった当時の私の気持ちに気付いてくれたのかなと嬉しく思いました。

From 編集部

過去・現在・未来をつなぐ人生の歩みを花嫁の手紙で伝えよう

「一つのお話のような、作品ともいえるような手紙を書きたい」と思って手紙を書いたゆまさん。手紙の中で、過去への感謝、現在の理解、そして未来への展望をつづり、一冊の本のように、ストーリー性を持たせました。「迷惑をかけたりけんかしたり、山あり谷ありの関係性の母子でしたが、花嫁の手紙を書く時間を通して改めて母からの愛情に感謝する時間になったと思います」と教えてくれました。

「過去」について書くことは、読み手と聞き手の間に共通の記憶を呼び戻し、「現在」では、今なら理解できることなど正直な気持ちを伝え、「未来」では感謝や思いを未来につなげる。ストーリー性のある手紙は聞き手の心にも届くはずです。丁寧に言葉を選び、手紙の中でストーリーを紡いでみてくださいね。

監修優月さん
Profile

優月りなさん MC・司会者・ナレーター・ラジオDJ

ウエディング業界歴18年で東京を中心に全国出張可能な司会者。幅広いスタイルの結婚式で新郎新婦らしさに溢れた人前式や、パーティの演出も提案。ブライダルモデル育成の経験から新婦の立ち居振る舞い、音 楽やお手紙の相談など幅広く行っている。また、講師としても15名以上の司会者を輩出し、プロ司会者へオーダーメイドレッスンも行っている。

構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2025年7月時点のものです

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