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結納のときって手土産は必要? 避けた方がいい品・渡し方etc.マナー解説

ふたりの婚約を結ぶために両家が集まる結納の儀。結納品に結納金、婚約の記念品など、それぞれの家で持参するものはいろいろありますが、その際、相手の家への手土産も用意していった方がいいのでしょうか。また、持っていくならどんなものがよいのでしょうか。結納の手土産について、知っておくべきこと、気を付けるべきマナーを押さえておきましょう。

手土産は家に残してきた家族を気遣うなら用意して

結納の際の手土産は、あってもなくてもどちらでも構いません。ただ、相手方の自宅以外の場所での結納で、相手方にきょうだいや祖父母など、家に残してきた家族がいるようなら、家族への土産として選んだものを手渡せば「気遣いがあるな」「配慮が行き届いているな」と良い印象を持たれることでしょう。「お留守を守ってくださっているご家族様と、今日のお話と共に、お菓子を召し上がってください」とひと言添えるとよいですね。

もちろん、相手方が家に残してきた家族がいない場合でも「お好きだと伺いましたので」「皆様で召し上がっていただけたらと思いまして」などのひと言と共に、手土産を差し上げるのも喜んでいただけることでしょう。

6割以上の親が結納のときに手土産を用意している

2年以内に結婚をした娘や息子がおり、結納を行った親110人(娘を持つ父母65人と息子を持つ父母45人)に、結納のときの手土産の有無についてお聞きしました。結果、手土産を渡した人は64%。手土産は必須ではないものの、持参する人の方が多いようです。お相手の家から手土産を受け取った方に、その感想をお聞きしたところ、「心配りを感じて嬉しかった」「頂いたものがおいしかった」といった声が多く寄せられました。手土産を渡し合うことで、両家の交流が深まったといえるかもしれません。

手土産を用意しなかった方からは「お互いに手土産はなしと事前に決めてあったので」といった回答も見られました。

親たちに聞きました

結納で手土産を受け取ってどう感じましたか?
父

【丁寧な応対で良い印象に】
丁寧なあいさつと共に、家族を紹介していただき、手土産も持参されて、良い時間をもてました。(新婦父・59歳・兵庫県)

父

【心配りに感謝した】
地元の名品と洋菓子の詰め合わせを頂きました。心配りに感謝しました。(新婦父・69歳・秋田県)

父

【珍しいもので嬉しかった】
手土産に、お相手の地元で有名な漬物を頂きました。地元でしか手に入らないという珍しいものでした。普段食べたことがないものだけに嬉しかったです。(新婦父・65歳・静岡県)

母

【好みに合わせた品でした】
地元老舗の菓子折りを頂きました。私が甘いものを好むため、用意してくださったようです。(新婦母・53歳・北海道)

母

【記憶に残るおいしさ】
お相手の地元で有名なパティシエのクッキーを頂きました。わが家はお酒も飲まないので、お菓子類が無難と思われたのかも。でも、さすが人気のお店のお菓子で本当においしかったのを覚えています。(新郎母・61歳・山口県)

手土産選びの前に、ふたりが間に立って情報の共有を

結納の日取りが決まったら、結婚するふたりが率先して、情報共有をしましょう。まずは手土産を用意するかどうか、親の意見も聞いて、事前に両家で調整しておく必要があります。また、嫌いなもの、苦手なものはあげないことが肝要ですから、家族構成と、好きなもの、苦手なものについて、情報交換をしておきましょう。結納の手土産は、親が購入することが多いため、情報は早めに親にも伝えておくと、親も選びやすいはずです。先々の家同士のお付き合いの上でも、家族の嗜好(しこう)にまつわる情報を互いに交換しておくことは役に立つことでしょう。

親たちに聞きました

事前のリサーチ、手土産選びにどう役立てた?
母

【相手の両親の好み】
娘から、相手側のお父さまがウイスキーが好きなことと、お母さまが甘いものが好きと聞いていたので、お菓子とお酒を選びました。(新婦母・62歳・東京都)

父

【お相手の親の嗜好】
お相手のお父さんが酒好きとのことだったので、新潟の銘酒を渡しました。(新郎父・68歳・福岡県)

父

【家族構成】
お相手の家には、おばあさまもいらっしゃるので、ご高齢でも食べやすそうな焼き菓子を選びました。(新郎父・59歳・神奈川県)

父

【家族の人数】
先方の家族構成を鑑み、食べきれる量の和菓子を購入しました。(新婦父・57歳・千葉県)

母

【服装と交通手段】
お相手が電車で来ることと、お母さまは着物とのことだったので、重くなく、かさばらないお菓子にしました。(新婦母・62歳・東京都)

相手のご家族が好みそうなものを選び、切るものは縁起の観点から避けて

金額はいくらのものでも構いませんので、相手のご家族が好みそうなものを差し上げるとよいでしょう。また、持ち帰りやすいように、あまり重くないものを選びましょう。

日持ちがして、持ち帰りやすい和菓子や洋菓子は、どなたにも喜ばれやすくおすすめです。ただし、結婚の贈り物では切り分けるものは「縁を切る」として縁起がよくないとされるので、長細いかたちをした「さおもの」のお菓子は避けた方がよいでしょう。なお、先にカットして個包装してあれば問題ありませんので、カステラやようかんなどは、小分けにしてあるものを選んでください。

なお、今回の調査では、5000円程度のお菓子や名産品を用意した方が最も多く、次いで多かったのは、いくつかの品物の組み合わせで1万円程度を用意した方でした。

縁起が良い食品や、地域の名産品など、喜んでいただけるものを

結納の手土産には、「消え物」である食品が適していますが、具体的にどのような品物を選ぶとよいでしょうか。

縁起物をかたどったお菓子は、結納というおめでたい場にふさわしいもの。例えば、松や鶴亀をかたどった、和三盆で作られた干菓子は、見た目にも美しく、上質な贈り物となりますし、中にあんを詰めたタイの形の和菓子などもよいですね。バウムクーヘンは「年齢を重ねる」意味があり、お祝い事にもふさわしいお菓子です。

お酒もお好きな方には喜ばれますが、持ち帰る際、重すぎないものを選びましょう。地域の名産品も相手の家にとって珍しいことから喜ばれます。いずれにしても、相手の好きそうなものを差し上げることを大事に、選んでみてください。

親たちに聞きました

どんな手土産を用意しましたか?その金額は?
母

【地元の銘菓】
まずは安心してお渡しできるポピュラーなメーカーにしようと、地元の銘菓の5000円のセットにしました。(新郎母・61歳・宮城県)

父

【漬物】
すぐに食べなくてもよい、保存が利くものにしようと、1万円程度の漬物にしました。(新婦父・59歳・奈良県)

母

【のりの詰め合わせ】
地元のものがよいだろうと5000円程度ののりの詰め合わせにしました。(新婦母・56歳・宮城県)

父

【昆布やするめを付けて】
地元の菓子がよいだろうと饅頭の菓子折り4000円に、昆布とするめのセット3万円を選びました。(新郎父・65歳・千葉県)

引出物として鰹節などを贈る場合も

結納の際、お菓子やお酒といった手土産のほかに、かつお節や昆布、赤飯など縁起物の食品や、食器などの記念品を用意した方もいます。110人中新婦側3人、新郎側6人と少数でしたが、どのようなものを用意していたか、金額もわかる範囲で回答いただいたものの一部をご紹介します。

・「昆布7000円、かつお節2000円、湯飲み8000円」(新婦母・73歳・岩手県)
・「高級ブランドの食器」(新婦父・61歳・埼玉県)
・「縁起物の食品を結納品店で調達。10万円」(新郎父・64歳・京都府)
・「縁起物の食品セットで3万円」(新郎母・66歳・大阪府)

こうしたお土産は「引出物」と呼ぶこともあります。地域によっても揃え方が異なりますから、親と相談したり、地域の結納品店に相談するとよいでしょう。

のし紙は赤白あわじ結びのものを選んで

結納の手土産は、きちんとしたお祝いの場にふさわしく、のし紙を掛けてお渡ししましょう。のし紙にはさまざまな種類がありますが、お祝い事には赤白の水引が描かれたのし紙で、水引の結び方は結婚にふさわしい「あわじ結び」を選びます。

表書きは「このようにしたいからお渡しします」と目的や中身がひと目でわかることが大切です。中身がわかるように「御菓子」「御酒」などと書くか、目的が伝わるように「御挨拶」と書いたり、「皆さまで召し上がってください」といった言葉を書いてもいいのです。名前は結納の場合は、すでに相手の家が自分たちを知っているため、姓だけを書きます。また、のし紙の掛け方は「外のし」にします。

いつ渡す?紙袋や風呂敷はどう扱えばいい?

手土産を渡すタイミングは、会食の終了後、帰り際にお渡しするのがよいでしょう。本来なら手土産の手渡し方には、風呂敷に包んでいたものを取り出して渡すといった作法がありますが、結納後の帰り際となれば、結納品や婚約記念品など手荷物もそれなりに多いでしょうから、相手にとっての受け取りやすさを優先して、紙袋に入れたままお渡しする方がスムーズです。

ただし、その際「紙袋のままで失礼ですが」とひと言添えましょう。そうすれば相手も「本来のマナーを知った上で、持ち運びしやすいように思いやってくれたんだな」とわかります。

紙袋で渡す際は、相手が持ち手の真ん中を持ちやすいように、袋の持ち手の両端を持って手渡しましょう。大切なのは、相手の気持ちになって考えること。そうすれば、あなたの心配りが相手にも伝わることでしょう。

From 編集部

結納の下準備が今後の両家の円満にもつながると思って

結納については、地域によって慣習に違いがある上、両家の親自身の経験によっても、進め方の希望が異なってくるものです。親がどのような形式の結納を考えているか、まずは、親自身の経験も含めて、よく聞いてみるといいですね。

手土産を贈ると決めたら、お相手の家のことをふたりがリサーチし、しっかりつなぎ合わせるようにしましょう。両家の親と相談しながら進めることは、お互いの家の考え方や価値観を知ることができるチャンス。今後の両家の円満な仲につながる機会としてください。

岩下先生
Profile

岩下宣子 マナーデザイナー

「現代礼法研究所」主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。全日本作法会の故内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学び、企業、学校、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーは愛。相手の気持ちになって考えて」と、花嫁さんへ愛あるアドバイスを送る。マナーに関する著書多数。

構成・文/河内千春 イラスト/別府麻衣
※記事内のデータおよびコメントは2025年2月に実施した2年以内に結婚した娘や息子を持ち、結納の儀を行った親110人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2025年4月時点のものです

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