[犬・猫etc.ペットと一緒の結婚式]どう準備する?ゲストケアは?
「家族の一員であるペットと結婚式を挙げたい!」という声がたくさん届いています。愛犬や愛猫とお出かけをしたことはあっても、結婚式となるとハードルがちょっと高そう…。そこで、実際にペット同伴の結婚式を挙げたカップルさんから、リアルなノウハウを集めました。さらに、ペットと一緒の結婚式を豊富にプラニングしているプロからの貴重なアドバイスも、どうぞお見逃しなく!
ペットと一緒に挙げる結婚式の“魅力”って?
お話を聞いたのは…
ペットフレンドリーなホテル「キンプトン新宿東京」で犬、猫、鳥と一緒のウエディングをプランニング。好奇心旺盛で、流行に敏感。ペットが登場する演出アイデアも、多彩に提案。
ペットと一緒の結婚式が挙げられる
“会場探し”のポイントは?
ペットOKの先にある“制約”も細かくCheck!
ペット婚の第一関門は、ペットOKの会場を見つけること。「結婚式 エリア名 ペットOK」で検索している人が多いよう。くれぐれも「ペットOKだから即決!」と慌てないで、ペットがどんな状況で過ごせるのか細かな確認が必要です。
From Couples
[写真1]絶対にリングドッグをしたかったので、最優先でこれを叶えられる会場を探しました。(Yさん・Aさん)
[写真2]結婚式は、愛犬と一緒が絶対条件!ドッグフレンドリーな軽井沢にある会場に。パーティ会場には入れなかったけれど、窓越しに高砂席を視認できるテラスに待機させることができました。寂しいと鼻を鳴らす2匹だけど、リラックスしてウトウト(笑)。(大希さん・みなみさん)
家から会場までの移動が長いとペットの負担になるので、アクセスが良いことを大事にしました。(しらこさん)
[From Planner]準備中の打ち合わせ部屋に入れるかも大事
ペットが参加できるのは、挙式までなのか、披露宴もOKなのか、通路や床を歩かせられるか、マナーウエアは必須かなど、制約についてチェックしましょう。特にホテルのじゅうたんなどでは制約が厳しい傾向です。ペットを会場に慣れさせるために、打ち合わせから頻繁に連れていけるのがベストなので、「打ち合わせスペースに入れられるか否か」も聞いてみてくださいね。(プランナー・堀田さん)
犬と一緒の結婚式、
どんな“準備”が必要?
ゲストとペット、双方に配慮した準備が必須
当日は、ゲストにもペットにも快適に過ごして楽しんでほしいですよね。そのための準備は3ポイント。まずは時間をかけて根気よく、ペットを当日の状況に慣れさせましょう。食事や排せつなど、ペットの日常を再現する準備も大事。またゲストの中には、動物が苦手な人もいるかもしれません。ペット参加のアナウンスなど、ゲストの快適を確保する準備も忘れずに。「ペットのお披露目ではないことを念頭に準備した」というカップルもいました。
From Couples
[写真1]マナーウエア必須の会場でしたが、今まで着けたことがなく、慣れさせるために1カ月前からレッスン。最初は怒っていましたが、3回目から慣れたようで当日も問題なし。(Yさん・Aさん)
[写真2]会場下見や、会場での前撮りなど、準備もイベントもできる範囲で一緒に過ごしました。結婚指輪の制作アトリエもペットOKだったんですよ♪当日は家族に見てもらうことも検討しましたが、よく行くトリマーさんに相談すると、快くシッターを務めてくださいました。(勝吉さん・圭さん)
[写真3]ゲストワンちゃん11頭も参列してくれたので、一室を借りてトイレシートを敷き詰めて排せつに困らないようにしたり、水飲み場を設けたりしました。ゲストワンちゃん用のマナーウエアや靴も用意。席次は会場のセンターのテーブルに。周囲のゲストがいろんなワンちゃんを見て楽しめるレイアウトにしました。(拓巳さん・さくらさん)
ホテルの部屋にパピー犬が待機していたので、メイク30分前~式後の外出も想定して24時までシッターさんに依頼。用意したアイテムは以下の通りです。(Nさん・Aさん)
[ホテルが用意]サークル、ベッド、フード、トイレシート、ごはん皿、水皿
[自分で用意]トイレ、ごはん皿、給水器、タイルカーペット、ドッグフード、おやつ、お気に入りのおもちゃ、ハーネス、スリング
[From Planner]ペット対策もゲスト対策も初期段階から
準備の初期段階で、面倒を見てもらう人を決めましょう。新郎新婦の親御さんは出番が多く忙しいので、きょうだいなど近しく頼みやすい人に依頼し、挙式まで何回もペットと交流させておくこと。可能であれば、打ち合わせのたびにチャペルや披露宴会場にも入り、当日のスタッフに顔合わせするのもオススメ。ゲストにはsave the dateのようなもので、「ペットOKのホテルで愛犬も一緒だよ」などと前振りしておくとスムーズです。招待状では動物アレルギーの有無を聞き、対象となる動物と、どの程度のアレルギーかしっかりヒアリング。プランナーに相談し、その人とペットが交わらない進行にしましょう。(プランナー・堀田さん)
ハードルが高い“猫参加の準備”って?
その他の動物も一緒に挙げられる?
無理はしない。状況次第で諦める判断も心に準備を
猫の外出は難しい場合が多いけれど、愛猫と一緒のウエディングを叶えたカップルさんもいます。どんな工夫をしたのか聞いてみました。猫の性格を見極めて、無理をしない選択肢も残しておきましょう。
From Couples
[写真1]動物好きな友人にアテンドを依頼。「仲良くなれるように」と、何度か家に来てくれました。愛猫の性格を書いた資料を用意し、「ダメそうだったら、友人の判断で演出なしにしてOK」と共有。ホテルの部屋で待機中に使える簡易テントやペットカートを購入し、安全地帯になるよう事前練習も。猫の砂も持ち込みました。ところがホテルステイは、誰よりも猫が楽しんで、簡易テントも不要でした(笑)。(Nさん・Aさん)
[写真2]猫の外出は性格を見極め、向き不向きの確認が肝心。愛猫は動じない性格なので、子猫から家でハーネスに慣れさせ、キャリーケースをベッド代わりに。外出も、最初は洗濯ネットに入れてからキャリーケースに入れ、少しずつ距離を増やしました。ハーネスが抜けて迷子になる可能性もあるので、二股に分かれるリードに、首輪とハーネスを繋ぎ、迷子札も付けています。結婚式参加は写真のみにしました。(文仁さん・葉瑠さん)
[From Planner]愛猫の待機部屋を確保し、愛用品を持ち込む
猫の場合、披露宴参加OKであっても、記念写真のみ、挙式のみとするケースが多い傾向です。そのため、愛猫がリラックスして待機できる部屋を確保することがとても大事。猫が泊まれるホテルなど、自由に過ごさせることができる部屋がある会場を検討してみましょう。会場ではどんな猫アイテムを用意してもらえるのか確認の上、普段愛用しているマットや爪とぎなどのアイテムはぜひ持ち込んでください。(プランナー・堀田さん)
鳥、亀、ウサギも参列!無理せず写真撮影だけでも◎
ブーケ代わりに、アンティークなかごに愛鳥を入れて挙式入場したり、水槽に入れた亀を高砂席付近において装花とコーディネートしたり。犬猫以外でも、参加可能な場合があるので会場に相談してみて。「うさぎはとてもデリケートな動物なので、参加させるなら“静かな環境で短時間”、できれば日帰りを心掛けた方が良いと思います。普段からケージに布を掛け、当日はキャリーケースではなく、ケージと布を持参すると一番落ち着きます。無理せず、写真撮影のみでもいいですよね」(動物病院に勤める卒花の葉瑠さん)
ふたりとペットの“衣裳”はどうするの?
ペット同伴OKか衣裳サロン・ショップに確認。靴など対策が必要な場合も
いつものようにペットを抱っこした写真も残したいけれど、「ドレスを着て叶えられる?」の疑問も湧いてきますよね。ペットの衣裳についても、カップルさんに聞いてみましょう。
From Couples
[写真1]会場提携のドレスショップは犬抱っこNGだったので、他のショップでドレスをレンタル。愛犬の衣裳は、犬の洋服作家さんにアプリでオーダー。サイズがぴったりでした。(Yさん・Aさん)
[写真2]愛犬は、蝶ネクタイ付きのスタイ風から、大きなリボンが付いたワンピースにお色直し。マスタード色の蝶ネクタイは、私の両親のふるさと、八丈島の「黄八丈」という布なんです。親族も喜んでくれました。(勝吉さん・圭さん)
[写真3]白のレンタルドレスはゲスト犬も含め、犬たちに靴を履かせるルールでした。犬たちが伸び伸びできるよう、お色直しはオーダーメイドドレスに。一緒に再入場する愛犬がドレスの裾で寝てしまい、慌てた一幕も(笑)。愛犬のベールは手作りしました。(拓巳さん・さくらさん)
[写真4]軽井沢ウエディングだったので、現地で愛犬と愛猫の首輪をオーダーメイドしました。(文仁さん・葉瑠さん)
[From Planner]抜け毛が目立たない色選びもポイント
ドレス同様に、タキシードもペットNGの場合があるので、最初にペットを抱っこしてもOKか否か確認しましょう。ベージュ系だとペットの抜け毛が目立たない傾向ですが、ご本人が気にならないようであれば黒を選ばれる方もいらっしゃいます。またペットの衣裳は、花嫁さんとコーディネートしてお色直しをする場合がほとんど。普段、洋服を着慣れていないなら、マナーウエア同様に事前のレッスンが必要ですね。(プランナー・堀田さん)
ペットと一緒にどんな“演出”ができる?
失敗しても成功しても、みんなが笑顔になる名場面ばかり
ペット演出といえば、リングドッグが人気だけれど、それをクイズ付きにしたり、結婚証明アイテムに肉球スタンプを押したり。スムーズにいかなくても、そこにいるだけでほっこり、一気にアットホームになるペット演出は取り入れたいですね。
From Couples
[写真1]自宅で愛用しているティピーにバルーンを付けて、シッターさんとゲストを出迎え、みんなに可愛がってもらいました。リングドッグは「まっすぐ行く」「お友達にあいさつする」「動かない」「脱走する」の4択クイズも絡めて、とても盛り上がったのでおすすめです。誓いのキスにも登場しました。(勝吉さん・圭さん)
[写真2]あらかじめレコードに愛猫と愛犬の肉球スタンプを押していたものに、皆さんからサインをいただいて結婚証明アイテムに。お披露目する際に、愛猫の肉球スタンプのパフォーマンスをしました。そして新郎中座のエスコート役は、まさかの愛猫に。透明のバッグに入って、盛り上がったようです。(Nさん・Aさん)
全力疾走のリングドッグ(笑)。フォトグラファーさんに連写を依頼するのを忘れたのが残念!(拓巳さん・さくらさん)
[From Planner]リングドッグ成功のカギは新郎の前身頃
圧倒的な人気演出のリングドッグ。成功率を上げるには、新郎の胸ポケットにおやつを潜ませ、チョンチョンと揺らしてみてください。おやつをそのまま見せちゃうと、高速で来てしまうことが多いんです。複数頭いる場合は、リモコンで運転できる車に乗せるのもいいですね。(プランナー・堀田さん)
リングドッグは、リングの固定も大事なポイント。猫用のパール風ネックレスに通したり、衣裳のリボン部分にレースのリボンで結び付けたり。どちらも落ちにくく、取りやすいのでおすすめ。
[From Planner]アクシデントを回避しよう
「排せつをしてしまった」「吠えだした」などのアクシデントは許容範囲。動物なので「そういうこともあるよね」ぐらいの感覚で、ワイワイ楽しむのがおすすめです。ただ準備段階から会場に来てるワンちゃんでも、初対面のヘアメイクさんには攻撃的になったり、メイク道具をいたずらすることもあります。心配な場合はゲージなどに入れましょう。
そして飼い主のおふたりから見て「ペットにストレスがかかっているな」「緊張しているな」と感じたら、「すぐにスタッフに伝えてください」とお願いしています。おふたりがソワソワして結婚式に集中できなくなってはいけませんし、ペットの負担も避けたいです。そういう場合に、ペットが退避できるお部屋を用意しておく必要がありますね。(プランナー・堀田さん)
ペット同伴の結婚式実例をチェック!
From 編集部
全員が笑顔になる“ペットと一緒の結婚式”を成功させよう
ペット同伴の結婚式は、自然とアットホームな雰囲気になり、ペットとの記念写真や動画を記録することができるので、ぜひ一緒に挙げたいですよね。成功させるには、細やかな準備が欠かせませんが、プランナーさんや先輩カップルさんのアドバイスを参考に、じっくり検討してみましょう。「うちの子には負担が大きい」と思ったら、無理をしないことも大事です。
構成・文/千谷文子 イラスト/naohiga D/mashroom design
取材協力/キンプトン新宿東京(Nさん・Aさんの愛猫・愛犬ウエディング)、KYUKARUIZAWA KIKYO, Curio Collection by Hilton(文仁さん・葉瑠さんの愛猫・愛犬ウエディング)
※記事内のコメントは、2024年7月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー 23人と、過去3年以内にペット同伴の結婚式を挙げた110人が回答したマクロミル調査によるものです。
※掲載されている情報は2024年9月時点のものです。
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