【For賃貸派】ふたりの新居の家賃は?間取りは?実態調査&アドバイス
結婚準備の中でも特にワクワクする「新居探し」。でも、実際にどんな家を選べばいいのか、彼と意見が合わないことも 。そこで、先輩カップルの実際の新居選びを大調査。家賃はいくら?間取りは?さらに職場までの距離やこだわりポイントまで紹介。SUUMO副編集長の笠松美香さんに教えてもらったポイントも参考に、大満足の新居を見つけましょう。
今回お話を伺ったのは
新婚の部屋探しは、不動産会社に行く前にふたりで話し合うことが大切。生活の中で何を大事にしているのかなど、ふたりの間にはきっと大きな違いがあります。お互いが「違う」ということをわかることが大事なので、譲れないところは譲れないとはっきり言い合って、ふたりの希望条件をそろえてから物件を見にいきましょう。
ギモン[1]:新居の「家賃」どれくらい?
家賃は理想よりちょっとUPの 月収の2~3割が約半数
新居探しの前に彼と話し合っておきたい重要なテーマの一つが「家賃」。一般的に「月収の3割以内」が無理のない家賃の目安とされていますが、先輩カップルのアンケートを見ると、月収の1~2割未満を理想としつつ、現実には「2~3割未満」の物件を選んだ人が約半数でした。皆さん、将来の収入の変化なども考えて、堅実に設定しているようです。
「家賃」はどう決めた?
【理想通り:月収の2割以上3割未満】
どちらかの収入だけになっても払い続けられる額にしました。新しくはないけれど、駅からのアクセスや部屋の数などが希望通りだったので選びました(ゆうなさん)
【理想より安くなった:月収の1割以上2割未満】
本当はもっといいところに住みたかったけれど、いずれマイホームを購入するのに家賃を払い続けるのはもったいないと思い、築年数が古く、部屋も狭い物件を選びました(Yukaさん)
【理想より高くなった:月収の3割以上4割未満】
夫婦の時間を長くしたかったので、通勤アクセスの良いところに住んで通勤時間を短くしました。ただ、結婚してから一番節約できるのは子どもが生まれるまでの期間だと思うので、もう少し節約したかった(TAKEさん)
ふたりの「優先順位」を話し合って
例えば夫婦の月収が合計40万円として、家賃を3割に設定すると12万円。「ただし、エリアを広げたり、広さや駅からの距離や急行が停まらない駅にするなど、何かの条件を譲れば、9万円や10万円に収められることも。賃貸物件は家賃の幅が広く存在しているので、条件次第で予算に近い物件が見つかるでしょう」と笠松さん。「住まいにどれだけお金をかけるかは、どう生きていきたいかの価値観に近いです。ふたりの時間をつくるために、家賃が高くなっても職場の近くに住むという考え方もあります」。何が譲れないのか、優先順位についてふたりで話し合いましょう。
ギモン[2]:新居の「エリア」どう決めた?
「職場に近い」「子育てのサポートを受けやすい」エリアが人気
どこに住むのかといった「エリア」も新居探しにおける重要なテーマの一つ。先輩カップルのアンケートによると、ふたりの働き方などに合わせて「夫」「妻」「お互い」の職場の近くで探すといったコメントが多くを占めました。また、子育てを視野に入れて新居を探すカップルの中には「子育て支援が充実しているエリア」や「子育てのサポートを受けやすい実家近く」などで探したというケースもありました。
「エリア」はどう決めた?
【お互いの職場に便利なエリアで】
ふたりの職場が同じ方面にあるので、どちらにも電車の乗り換えなしで行ける沿線・駅という意見で一致しました(Mさん)
【夫の職場に近いエリアで】
私は在宅勤務もあるし、定時で仕事を終えやすいので、そうではない彼の職場近くにしました(つまるさん)
【妻の職場に近いエリアで】
夫は在宅のため、特に場所にこだわりはありませんでした。私は毎日出社でしかも朝が早いので、私の職場に近くで家賃が抑えられる地域を選びました(いくらさん)
【子育て支援が充実しているエリアで】
子育て支援が充実していて、子どもが伸び伸び過ごせそうな場所、かつ都心へのアクセスが良いところを選びました(さきさん)
【子育てのサポートを受けやすい実家近くで】
共働きで、彼の帰宅が遅く、平日の家事は100%私になるため、私の職場の近くで、家事や子どもが生まれた場合のサポートを受けやすいよう、私の実家の近くにしました(Rinさん)
職場、子育て、新婚を楽しむことも視野に入れて
住むエリアを決めるとき、職場へのアクセスや子育てのしやすさを重視する人が多いよう。「賃貸であっても長く住む予定、すぐに子育てに入る予定の場合は、学校の選択肢など子育てのしやすさも大事になってきます。しばらくは賃貸で夫婦ふたりの生活なのであれば、仕事を基軸に考えていいでしょう。また、新婚の今しかできないことをめいっぱい楽しむ、と割り切って、例えば飲食店の充実した街に住む、という考え方もいいと思います」(笠松さん)
ギモン[3]:新居の「間取り」どう選んだ?
「2DK・2LDK」が半数近く。「1DK・1LDK」を選んだカップルも
新居探しでは部屋数などの「間取り」も大事。先輩カップルへのアンケートによると、皆さん当初は「2DK・2LDK」を理想としていた人が半数以上だったものの、最終的には「1DK・1LDK」や「3K以上」を選んだカップルも。子育てよりも、今のふたりの働き方に合わせて選んだ人が多いようです。
「間取り」どう決めた?
【1DK・1LDK】
家で過ごす時間がふたりとも短く、一緒にいるときは別々の部屋で過ごすのではなくリビングに集まりたいと思ったから、部屋は寝室だけで十分だと思いました(るんるんさん)
【2DK・2LDK】
私がテレワークが必要だった時期に部屋探しをしていたので、リビングの他に寝室と私の部屋が必要だろうと、個室が2部屋ある間取りになりました(おがちさん)
【3K以上】
ふたりで住むなら、当初は2DK・2LDKくらいで十分と感じていましたが、もう1部屋ある間取りに。ただ、部屋数はあるものの、各部屋が狭いので、扉を外して大きな1部屋として使っています(ぴーちゃんさん)
広さがあれば、部屋数は重要でないことも
在宅ワークのため部屋数にこだわって探す人もいる一方、「最近ではLDK重視で、個室は狭くていいという考え方も増えてきました。広いリビングの端にワークスペースを設けて、ふたり並んで仕事をする場所があれば、部屋数はそんなにたくさんいらないのかもしれません。また、今はあまり物を持たずにサブスクで、という人も多く、広さに対するこだわりがなくなってきています」(笠松さん)
ギモン[4]:新居選びのその他の「こだわり」ポイントは?
新婚カップルは「駅からの距離」「築年数」へのこだわりが強め
新居探しでのこだわりポイントは人それぞれ。「駅からの距離」が近い物件は、新婚カップルでなくても人気の傾向が。新婚カップルの中には新築や築浅にこだわる方も多いですが、家賃は古いものに比べ高めです。
新居の「こだわりポイント」は?
【駅からの距離】
夕ごはんの材料の買い物に、駅近の方が便利なので駅近で探しました(なぎささん)
【セキュリティ】
彼が不在の時間が多いので、オートロック必須で管理が行き届いているところを選ぶようにしました(ゆりちゃんさん)
【収納】
お互い1人暮らしの家から引っ越すに当たり、物や服が多かったので、収納が多いところを選びました。2LDKでそれぞれの部屋にクローゼットがあってよかった(Nさん)
【キッチン】
2人とも料理が好きなので、2コンロ以上で作業スペースが広いことは必須でした(ひまわりさん)
見た目だけではわからない「快適さ」も要チェック
新婚カップルに限ったことではありませんが、「入居前にこだわる人が多いのは、広さ、駅近、間取りなど。ただ、住んでみて不満が挙がるポイントとしては、結露する、底冷えがするなど、快適さに関わる項目が増えてきます。断熱性や防音性などは、見た目だけでは判断がつきにくいですが、不動産会社の人に詳しく聞く、窓を開け閉めしたり、壁や床などに近づいて音を確認するなどしてみましょう。アパートや木造というと防音性や耐震性に劣ると思われがちですが、性能面は年々進化しているので先入観を持たずに内見してみましょう」(笠松さん)
ギモン[5]:新居選びで「後悔した」ポイントは?
焦って決める、どちらか一方が決める、はNG
新居探しで後悔しているカップルのコメントを見ると、「焦ってすぐに決めてしまった」「どちらか一方が決めた」などの声がチラホラ。ふたりでじっくり話し合うことの大切さがわかります。
新居の「後悔した」ポイント
【決断の早さ】
すぐに決めてしまったので、後から他の物件が良かったかなとちょっと後悔しました。だけど賃貸だったので、彼に「まぁ住んでみて気に入らなければまた更新のとき考えればいいし」となだめられました(もこさん)
【彼にお任せしすぎた】
物件のクローゼットが小さく、物が多い私は実家に荷物を残さなければならなくなりました。彼に新居探しをお任せしていたので、もっと自分も積極的に一緒に探せばよかった。(ゆりちゃんさん)
物件を見にいく前に、ふたりでよく話し合って
今は物件情報がネットに充実している時代。「不動産ポータルサイトには、室内や周辺環境などの写真も多く、動画があることもあります。ふたりでじっくり話し合い、互いに気になる物件を共有しながら、意見の相違をすり合わせし、内見したい物件に絞ってから不動産会社に連絡して見せてもらうのが効率的です」(笠松さん)
From 編集部
ふたりのこだわり&優先順位をじっくり話し合って
結婚式の準備は大変。でも新居選びは、結婚式が終わってからもずっと続いていく「生活」の場を決めることなので、焦らず、ふたりでじっくり話し合って決めることが大切といえそう。将来のライフスタイルの変化やマイホーム購入計画などをシミュレーションしながら、たくさん話し合って、納得の新居を選んでくださいね。
取材・文/前川ミチコ イラスト/泰間敬視 D/mashroom design 構成/金子朱里(編集部)
※記事内のグラフおよびコメントは2024年5月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー88人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2024年7月時点のものです
- 新居・家具
- 新婚生活
- 結婚準備全体
- お金
- 新婚の家計
- 悩み解決