「水合わせの儀」で両家がつながる♪個性あふれる現代風アレンジ12選

両家の水を合わせ、ふたりが築く新しい家庭の幸せを願う儀式

「水合わせの儀」とは、ふたりが生まれ育った異なる環境の両家の水を合わせ、これから新しい家庭を創り上げることを決意し、幸せを願う儀式です。

その由来は、北陸地方の「合わせ水」といわれています。「合わせ水」は、花嫁さんが嫁ぎ先の玄関で両家の水を合わせたものを飲み、「両家の水に合いますように」と願う婚礼儀式です。

最近では形を変えて全国的に広がり、和装スタイルの人前式で行われることが多いようです。挙式当日朝に両家がそれぞれにくんできた水を持ち寄り、挙式で一つの器に合わせて、ふたりで飲みます。

新しい家庭を築く決意と幸せへの願いはそのままに、スタイルを進化させた現代風アレンジバージョンがいろいろ。次からは全12実例をご紹介します。

植樹式も兼ねたら「こんなセレモニー初めて！」の声も！

「オリーブの木は雄木と雌木があり実をつけることから、“夫婦の木”“幸福を呼ぶ木”と言われています」という案内ボードを受付に置き、まずは一人ずつオリーブの鉢に土をひとすくい入れてもらいました。それを洋装の人前式で“植樹式”として披露。両家から水を持参するのが難しかったので、水は会場で調達。多くのゲストが「こんなセレモニーは初めて」と嬉しい感想を。皆さんの印象に残る儀式を行うことができ、またわが家に遊びに来たときは結婚式を思い出してもらえるので大満足です。（Aさん夫妻）

人前式で三三九度も行って、両家が一つになるように願う

彼の出身地の千葉のお酒、私の出身地の愛知のお酒を両家の父母に運んでもらい、司婚者からはお酒の解説をアナウンス。ふたりで銚子（ちょうし）にお酒を合わせ、家族総出で順番に小の杯、中の杯、大の杯にお酒を注いでもらい三三九度を執り行いました。家族を巻き込んで一緒にできたことも嬉しく、また地酒を使うことで両家が一緒になる意味を込められました。（美紀さん・Tさん）

ゲストにもスポットを当て、ハイボールで乾杯！

あまり見たことのないような夫婦の共同作業の演出を行いたくて、ウイスキーとソーダ水を合わせるハイボールセレモニーに。親友と後輩にサプライズで前に出てきてもらい、４人で乾杯もしました。新婦中座中は新郎がウイスキーバーに立ち、皆さんにも振る舞って。そこには地元愛知のクラフトウイスキーや、ふたりが好きな沖縄の泡盛を使ったウイスキーも用意。想像以上に盛り上がり、たくさん写真も撮ってくれて楽しかったです。（Rさん・Kさん）

取材協力：八芳園

「食べるの大好き！」な両家らしい演出に

家族だけの披露宴で、両家のご縁を結ぶ・絆やつながりを深める意味合いのセレモニーをしたくて、土鍋ご飯を炊く水合わせの儀を行いました。岡山と福岡の両家の水を土鍋で合わせて、約１時間後にご飯が炊き上がると「きた！きた！」と大盛り上がり。ふたりも両家もみんな食べることが大好きなので、家族全員が喜んでくれて（笑）。たい茶漬けにしておいしくいただきました。（Rさん・Mさん）

取材協力：八芳園

「一生の記念になった」という父母へのサプライズ演出に

沖縄らしいセレモニーとして、琉球ガラスのつぼに泡盛を合わせる儀式をプランナーさんが提案してくれました。そのときに「水合わせの儀」の意味も教わって素敵だなと思って♪両家親がそれぞれに泡盛をつぼに注いでから、さらにふたりで注ぎ、ふたを閉めてフィニッシュ。親たちにはサプライズの演出でしたが「一生の記念になる」と言ってくれて良かったです。今はリビングに飾っています。（Aさん・Ｒさん）

デザートビュッフェに並べて、お酒の飲めない人やキッズにも好評！

ゲストの印象に残る、楽しいセレモニーにしたくて、「水合わせの儀」の意味も込めたタピオカアイスミルクティーを作りました。タピオカの入ったジャーに、私はアイスティー、彼はミルクを注いで出来上がり。デザートコーナーに置き、私たちはテーブルラウンドしながら約120名にカップとストローを配りました。お酒を飲めないゲストやお子様にも喜ばれましたよ。（なっぴさん・たかぴさん）

取材協力：函館国際ホテル

大好きな和装に合うセレモニーになった！

七五三で着物を着た瞬間のワクワクは今でも鮮明に覚えているほどで、以来、着物が大好き！結婚式ではおばあちゃんが仕立ててくれた大事な振り袖を着るため、和装にちなんだセレモニーをSNSで探して行いました。当初は両家のふるさとの地酒を用意するつもりでしたが持ち込みが難しく、会場にあるお酒の中から新居の地酒をセレクト。同じお酒で、ゲストの皆さんと祝杯をあげました。（Mqiさん・shuさん）

大切な家族に見守られて、ふたりで“新たな水”をつくっていく決意ができた

プランナーさんに教わった「水合わせの儀」の意味合いがとても素敵で、人前式に取り入れました。両家両親に朝一番の水をくんできてもらい、誓いの言葉を述べた後に水を合わせ、その水をふたりで飲んだんです。「新しい家庭や新しい環境を築いていけるように」という、私たちの願いと決意を、家族に見守ってもらうことができました。（S.Iさん・M.Iさん）

取材協力：エルム ガーデン

ケーキセレモニーではなく雅に和婚らしく

和婚だったし、ケーキセレモニーではないことをしたくて升タワーによる水合わせの儀を行いました。両家の水を入れた竹筒はご祝儀袋を付けた手作り。ドライアイスでスモークをたく演出はプランナーさんからの提案です。「升と升の間隔を少し空けた方がよりモクモクする」など試行錯誤してくださって♪新しい家族の誕生を意味する素敵な儀式になりました。（asakoさん・tomoyukiさん）

親もゲストも全員参加でみんなの思い出に

両家の両親に自宅から水を運んでもらい、ゲストが土をかけてくれたオリーブの苗で「水合わせの儀」を行いました。彼がブルーベリーやアボカドなど果樹育成をライフワークにしており、またアラフォーカップルなのでケーキセレモニーではなく落ち着いた演出にしたくて“ふたりの共同作業”として取り入れたんです。土を入れてもらうことで全員の祝福を受け、育ててもらった両親から受け取った水で、新居で苗を育てていくという物語に。幸せのお裾分けでオリーブオイルをプチギフトにしたことも喜ばれました。（テールちゃんさん・テールの夫さん）

ふるさとの水を注ぐとイルミネーションのようにキラキラ

彼は秋田出身、私は山梨出身で、水のきれいなところで生まれ育ったので、ふるさとにちなんだ「水合わせの儀」を行いました。ふたりきりの挙式でしたが、セレモニーのお陰でふるさとや親への感謝の気持ちが高まりました。光る演出は写真映えもとても良かったです。（rumix1118さん・HTさん）

両家の水をオリジナル演出で合わせた

窓の向こうに京都東山の景色が広がり、水のせせらぎも聞こえてくるチャペルでの人前式。洋装に、紙風船シャワーなど和の演出を組み合わせました。両家から持ち寄った水を合わせるセレモニーも、竹筒を使ってボウルの中のプルメリアに注ぎ、和と洋を織り交ぜて。（ayaさん・Ryomaさん）

構成・文／千谷文子　イラスト／田中麻里子　Ｄ／mashroom design
※掲載されている情報は2024年5月時点のものです

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