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ふたりとゲストにしか作れない、「思い出を物語る」結婚証明アイテム8

ウエディングの誓いを形にする結婚証明アイテムは、年輪が美しい一枚板で作ったもの、星空モチーフ、香水、趣味のスノーボードをDIYなどさまざま。そこには、ふたりとゲストの思いがギュッと詰まっているようです。「どうしてそのデザインに?」からひもとく、8つの結婚証明アイテム物語をお届けします。

[Story1]“香水”の結婚証明アイテム

ゲストもまとった祝福の香りは、“混ざり合う”コンセプトから誕生

4つのビーカーにエッセンシャルオイルが入っていて、ゲストが1滴ずつチョイスする写真。完成した香水は結婚証明書に吹きかけて完成。その香りは1年後の記念日にもまとった写真

○どうして“香水”の結婚証明アイテムに?

性格も好きなものも考えも、すべてがあべこべのふたり。反発し合いながらも、未来に向かって“混ざり合い”歩いていくことを、結婚式のコンセプトにした。香水は彼の趣味の一つ。「人は香りで思い出を記憶する」と耳にしたことがあり、ゲストのイメージする香りが混ざり合った、世界に一つの香水を作って結婚証明アイテムにすることに。

受付に4つの香りを用意。新郎側ゲストは新郎を、新婦側ゲストは新婦をイメージする香りを1人1滴ずつ選んでもらって瓶の中へ。完成した香りはゲストも自由にまとって、式の余韻と共に帰路へ。ふたりは式後の誕生祝い、ハワイハネムーン、挙式1周年記念の会場での食事でも祝福の香りをまとった。

「大事な節目につけると、新鮮な気持ちで晴れやかに。結婚式がすぐに胸の内によみがえります」(俊介さん・すみれさん)

○準備
材料:香水の瓶、精油4種、無水エタノール、ビーカー、スポイト、和紙の証明書、額縁、ムエット
制作時間:和紙の証明書作成に30分
材料費:3万円

[Story2]“一枚板”の結婚証明アイテム

始まりは一枚板のダイニングテーブル探しから。誓いの言葉はレーザーで刻印

クリノキの一枚板に英文で誓いの言葉が刻印されている写真。式では、ふたりの名前の間に「&」のピースを付けて完成。レーザープリンターを使う制作中のショットや新郎お手製の丸椅子写真も披露

○どうして“一枚板”の結婚証明アイテムに?

彼は木工が趣味で、お皿やおわん、丸椅子、まきを入れるかごまで手作り。これらはふたりが好きなキャンプでも大活躍。新居にしつらえるダイニングテーブルもぬくもりある一枚板を探していて……一枚板の結婚証明アイテムがひらめいた!

材料は知人が譲ってくれたクリノキの廃材。年輪が美しく、加工せずともそのまま自然の形を生かせるフォルムが気に入った。その一枚板とデータ化した誓いの言葉をホームセンターに持ち込んで、レーザー加工機を60分間レンタルして刻印。ニスをかけ、やすりで磨き、ふたりでDIYしたことも楽しい思い出に。

当日に披露するとゲストからは「ふたりらしい!」の声。「今は新居に飾ってわが家らしいインテリアになっています」(ようさん・かなさん)

○準備
材料:一枚板、illustratorのテキスト、仕上げ用ニス、やすり
制作期間:1週間
費用:5700円(レーザープリンターレンタル代とニス代)

[Story3]“星空”の結婚証明アイテム

ひこ星と織り姫のような遠距離恋愛が実った“七夕婚”でお披露目

夜空を描いた誓いの書。ゲストが押した星のスタンプがまたたいている写真。ドレスも髪飾りもケーキも照明も星や月をモチーフにしているショットも

○どうして“星空”の結婚証明アイテムに?

彼は5月7日生まれ、彼女は9月7日生まれで、ちょうど中間の7月7日に婚姻届を提出、翌年の7月7日に結婚式を挙げた。遠距離恋愛だったふたりは、ひこ星と織り姫に思いをはせて──。

ゲストは家族12名。両家も遠く離れていて、挙式当日に初顔合わせだったため、新郎から「みんなで一つのものを作りたい」と提案があった。そこで七夕婚の“星”をテーマにしたウエディングらしく、夜空に星のスタンプを押してもらう結婚承認アイテムにした。

「結婚証明書をみんなで作ることそのものが初めてという人が多く、星というテーマも分かりやすくて楽しんでもらえました。今はリビングに飾っています」(Mさん・Aさん)

○準備
材料:台紙、額縁、星のスタンプ、インクなど
制作時間:2時間(台紙の夜空とメッセージは自宅で出力)
費用:500円

[Story4]“5色の砂”の結婚証明アイテム

“海の日”に、海を一望する会場で、みんなと作った

「結婚生活に大切だと思う色」の砂を3杯すくっていれる男性ゲストたち。ふたりは「感謝」の茶色を入れて式で完成。茶、白、薄赤、水色、オレンジの5色が層になった結婚証明アイテムが完成。当日の海ロケ写真も紹介

○どうして“5色の砂”の結婚証明アイテムに?

ふたりが同居していた部屋には観葉植物がいっぱいで、自然を求めて海に繰り出すことも。選んだ会場も目の前に海が広がっていたことから、結婚式のテーマをナチュラルウエディングにして、結婚証明アイテムはサンドアートを選んだ。

当日は5色の砂を用意。ブラウン→感謝、白→信頼、レンガ色→愛情、水色→笑顔、オレンジ→お金として「結婚生活に大切だと思う色」をすくってもらいフレームの中へ。ゲスト70名の美しい層ができて、新郎が「感謝」のブラウン、新婦が「愛情」のレンガ色を入れると拍手喝采。

「ゲスト全員が考えながら楽しそうに参加してくれました。日頃から『お金が大事!』とよく話している上司が、最後にオレンジを全部入れちゃってお金が分厚い層に(笑)。新居では玄関に飾っています」(航平さん・こころさん)

○準備
材料:フレームや砂などセットでネット注文。ボウルやスプーンは自ら用意
制作期間:注文から1週後に納品
費用:1万6000円

[Story5]
“前撮り写真”の結婚証明アイテム

春夏秋冬に前撮り4回、結婚式にも写真演出&装飾を取り入れたふたりらしく

デニムスタイルで撮影した秋前撮りの写真をキャンバスにプリント。ふたりの周囲にゲストに直筆でサインしてもらった。顔にも真っ白な服にもペイントした夏前撮りや写真入りアイルランナも紹介

○どうして“前撮り写真”の結婚証明アイテムに?

「写真は見返すたびにそのときの気持ちや情景を思い出すことができるから、写真に残すことを大切にしています」とふたり。「前撮りは結婚式前にしか撮れない貴重なショット」と春夏秋冬、ロケーションや衣裳、フォトグラファーを変えて行った。

結婚証明アイテムに選んだ写真は、秋にデニムを取り入れたお気に入りショット。絵の具を4色用意し、ゲストには個性や性格が出るよう直筆サインをお願いした。ピンク→愛情、オレンジ→思いやり、黄色→感謝、青→忍耐として「結婚生活に大切だと思う色」を選んでもらって。

その結婚式は、アイルランナーも生い立ち写真をプリントした手作りで、会場にはゲストの写真も飾り、写真の演出や装飾がいっぱい!「結婚証明アイテムは、結婚式当日を思い出せる私たちふたりの宝物です」(なおきさん・ももこさん)

○準備
材料:F21号のキャンバス、絵の具、皿、筆、説明書き、見本
制作期間:キャンバスプリントを印刷会社に注文し1週間後に納品
費用:8000円

[Story6]“スノボ”の結婚証明アイテム

雪山で仲を深めたふたりが、今も未来も熱中する趣味をモチーフに

スノーボードにグリーンや白の一筆書きペイント。そこにふたりが挙式でサイン。スノーボードをしているふたりの写真も

○どうして“スノボ”の結婚証明アイテムに?

ふたりとも毎年・毎週、雪山に繰り出すほどスノボに熱中。もちろんふたり一緒に何度もゲレンデを滑走し、スノボはより一層、特別な趣味になった。

結婚証明アイテムは、出会った頃に花嫁が使っていたボードを使用。天気の良い日にベランダでペイントし、ビンディングを取り付ける部分に自らデザインしたアクリル板を設置(制作は知人のサイン事業者にオーダー)。当日はゲストに、結婚式のコンセプトカラーであるグリーン・ベージュのアクリルガッシュで一筆描きをしてもらった。

「私たちがスノボに夢中なことはみんな知っているので、オリジナリティーある結婚証明アイテムになりました」(なおきさん・まゆこさん)

○準備
材料:ボード、白い塗料、はけ、ゲスト用のアクリルガッシュ、アクリル板
制作期間:塗装から乾くまで1日
費用:3000円(アクリル板はプレゼント)

[Story7]
“枝葉を広げた木”の結婚証明アイテム

自然が大好きなふたりらしく欧米の農場での結婚式をイメージした会場で披露

モノクロの木のイラストに、カラフルな指スタンプ。自然が好きなふたりらしく、干し草の高砂席や、自然の中での逆プロポーズ写真もご紹介

○どうして“枝葉を広げた木”の結婚証明アイテムに?

小学3年生の彼は、彼女に淡い恋心を寄せて、高校生になると恋人に。13年間のお付き合いの中で何度も彼から結婚の話が出たけれど即答できず、ようやく彼女の心が固まり、自然の中に友人たちと繰り出して、逆プロポーズ!

そんなふたりは、欧米の農場のような世界観で結婚式を挙げたくて、披露宴会場も緑あふれる装飾に。なんと高砂席はフカフカの干し草にした。そして結婚証明アイテムは枝葉を広げる木のイラストを選んで、ゲストに指スタンプをしてもらってお披露目。

「自然は人の心を豊かにするから、東京に住んでいてもいつも大地のエネルギーを感じて過ごしているんです」と声楽家の花嫁。「結婚証明アイテムを見るたびにあの日のあの時間を思い出します」(Kazukiさん・Reikaさん)

○準備
材料:紙、インク、会場ロゴ入りファイル
制作時間:数時間
費用:数百円

[Story8]
“レザークラフト”の結婚証明アイテム

時間の経過とともに味わい深くなるのも楽しみ

青空の下、ヌメ革の結婚証明アイテムを披露するふたり、両サイドに母。花嫁がハンマーで打刻している様子の写真や、ふたりが贈り合ってきた革小物(バッグや財布など)の写真も

○どうして“レザークラフト”の結婚証明アイテムに?

彼女がバッグや財布など革製品を愛用していたことから、誕生日やクリスマスに革製品を贈り合うように。お揃い感もあり、エイジングを楽しみながら長く使っていこうという気持ちも込めて──。

結婚証明アイテムはオリジナリティを求めて検討していたところ、卒花のレザークラフトを見つけ「私たちにもぴったり!」と採用。まずは作業のコツをネット検索。文字の打刻に向いているヌメ革を選び、進行がスムーズに運ぶよう、承認してもらう両家母とふたりの名前は1文字だけを当日に打刻するよう準備した。

「母たちも初めての作業でしたが、スムーズに完成してお披露目。控えめな母たちの出番を設けることもでき、ふたりらしい結婚証明アイテムになりました」(たかみさん・しおりさん)

○準備
材料:ヌメ革、ハンマー、刻印、下敷き用ゴムマット
制作時間:デザイン決めから事前準備の打刻まで数時間
費用:7000円

From 編集部

ふたりとゲストが創造するメモリアルアイテム

ふたりの物語を宿す結婚証明アイテムは、当日、ゲスト全員の手によって完成させることで、他には二つとないスペシャルなメモリアルアイテムに。挙式中やプロフィールブックなどで、結婚証明アイテムにまつわるストーリーを紹介するのもおすすめです。皆さんも、ふたりらしいデザインを探ってみて。

構成・文/千谷文子 D/mashroom design
※掲載されている情報は2023年12月時点のものです

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