彼と私の親が初対面!「親あいさつ」を成功に導くスムーズな会話術
彼女の親への初めてのあいさつに臨むとき、「どんなふうに会話が進むのかな」「問題なく終えられるかな?」と不安を感じる男性も少なくないでしょう。そこで、彼が「親あいさつ」に来たときのスムーズな会話術をご紹介。マナーデザイナーの岩下さんにもアドバイスしていただきました。女性側の親にあいさつに行く前に一読してみて。
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親あいさつ時に好感度UP♪な
振る舞い・会話のポイント3
1)相手に好感を与える態度や言動を
「丁寧で正直だな」と感じてもらえるような態度や言動を心掛けて。答えにくい質問に対しても隠したりごまかしたりせず、「まだ決めていないんです」「お答えできるほど決意が固まっていないので、もう少し時間をください」などと正直に答えるようにしましょう。
2)あいさつはハキハキ&笑顔で
あいさつはハキハキと元気な印象を与えるよう心掛けて。聞き取りやすいよう、明るく、一つ一つの言葉をはっきりと発声しましょう。また、笑顔は“あなたに好意を持っているという証し”。あなたのハキハキしたあいさつや笑顔が相手の笑顔も引き出すでしょう。
3)できるだけ前向きな発言を心掛けて
彼女の親に心配をかけてしまいそうなマイナスな言葉や言い回しは避けた方がベター。自己紹介をするときも、「頑固な性格」→「意志が強いと言われます」などと、ネガティブと思われがちな表現をポジティブに受け止められるよう言い換えてみて。
親あいさつ時は誰でも緊張するのは当たり前。これらのポイントを押さえておけば、彼女の親からの好感度もUP♪
ここから親にあいさつするときの状況をイメージしながら、各シーンでどのような会話が行われるか見ていきましょう。
彼女の親と初対面。
あいさつや自己紹介はどうする?
彼女の親との対面は以下のように進んでいきます。
会話の際は「会話のキャッチボール」を心掛けて。
【1:彼女が双方を紹介】
まず最初に彼女が彼に対して「父と母です」と紹介。次いで、彼のことを親に「お付き合いしている、〇〇〇〇さんです」とフルネームで紹介します。
【2:彼が自己紹介】
ここで彼から改めて簡単に自己紹介。「初めまして〇〇〇〇と申します。本日はお招きいただきありがとうございます」と伝え、手土産があれば「お口に合うかわかりませんが……」などと添えながら袋から出して渡しましょう。
【3:お掛けくださいと促されてから着席】
自己紹介後、彼女の親から「どうぞお掛けください」と促されてから、座りましょう。座った後は、場を温めるような会話から始めて。天気の話題、彼女の家までの道のりや家の雰囲気で感じたこと、ペットを飼っているようならペットの話題などがおすすめです。
場を温めるための話題に困ったら「話の継ぎ穂」を参考にして
話が途切れたときや場を温めたいときの話題に困ったときには、話をつなぐきっかけとなる「話の継ぎ穂」と言われる“きどにたてかけし衣食住”を思い出してみましょう。きっと話の糸口がつかめるはずです。
【き】……季節の話題
【ど】……道楽や趣味の話題
【に】……ニュースの話題
【た】……旅の話題
【て】……天気の話題
【か】……家族や家庭の話題
【け】……健康の話題
【し】……仕事の話題
【衣】……ファッションや服装の話題
【食】……食べ物の話題
【住】……住まいや地域の話題
親あいさつの場で出がちな話題って?
「結婚のあいさつ」に来たことが明らかな場合は、以下のような結婚式についてや結婚後の生活のイメージなどの話題が出るでしょう。
(例)結婚のイメージや将来設計/結納や両家顔合わせ/挙式・披露宴/結婚することになった理由/新居や今後の予定 など
そうでない場合は、ふたりの付き合いについてや彼自身についての質問などが出ることが考えられます。
(例)親やきょうだいについて/仕事/趣味や休日の過ごし方/彼女とのなれそめや付き合うきっかけ/彼女の好きなところ など
話題に出そうなことに対しては答えを準備したり、彼女と答えの方向性を目線合わせしておくと安心。当日、心に余裕が持てますよ。
彼についての理解を深めてもらうために、どのようなことを伝える?
彼の人となりを知ってもらうには、「休日の過ごし方」や「趣味嗜好(しこう)」、「仕事の内容や、仕事に対するやりがい」などを伝えると、理解を深めてもらうきっかけになるでしょう。ただ、相手から聞かれる前に彼自身がどんどん話し過ぎると圧が強いと感じられてしまう可能性が。彼女から「休みはどんなことして過ごしてるんだっけ?」「仕事は最近どう?」などと彼が自然に自分のことを伝えられるよう、話を振ってあげると良いです(岩下さん)。
「こんなときどうする?」
親あいさつを成功に導く会話術
【1】結婚のあいさつに来た場合はどう会話を切り出す?
「結婚のあいさつに来た彼がなかなか話を切り出さないので、私の親から『そういう話だと聞いているけれど?』と切り出した(ななさん)」など、緊張した彼がなかなか結婚の話を切り出せなかったというケースもあるようです。結婚のあいさつに来た場合は本題にいきなり入るより、前述の「話の継ぎ穂」を参考に場を温めてから、「今日はお願いがあって参りました。〇〇さんとの結婚を考えています」や「〇〇さんと良い家庭を持ちたいと思いますが、お許しいただけますでしょうか」などと本題に入るのがおすすめです。
【2】答えにくい質問が来たらどう答える?
答えに詰まるような質問があったときには、焦らずに対応しましょう。その場で答えられない場合は、「考えがまだまとまらないので次回までに整理しておきます」や「すみません、そこまでまだ考えていなかったので、しっかりこれから考えていきます」などと正直に伝えてOK。いい加減な返答をしてごまかしたりするより誠実な対応だと感じてくれることでしょう。最初にNGな話題を彼女から親に伝えておいてもらうと安心ですね。
【3】初対面で避けた方がいい話題、表現は?
政治的思想や宗教問題、容姿、悪口や下ネタなどの話題は初対面では避けた方が無難。また、相手のことや相手の発言を否定しないよう留意しましょう。卒花アンケートでは、「あいさつの場で私をけなすような発言があった。親は笑っていたが、心配をかけたくないから控えてほしかった(もてさん)」というコメントが寄せられました。たとえジョークであっても、親の前で子どもをけなす表現は避けた方がベター。相手のことはとにかく褒めましょう。
【4】会話が途切れたらどうする?
途中まで話が盛り上がっていたのに、ふと会話が途切れ誰もが沈黙……なんて状況になっても、焦って沈黙を埋めようとしないで。深呼吸して部屋を少し見渡して、ふと目に留まったものを会話のきっかけにしてみるのはどうでしょうか。「彼女の幼い頃のアルバムがあれば見せてください」と話を切り出すのもおすすめです。事前に彼女と「沈黙になったら助け舟を出してね」と擦り合わせしておくのも良いかもしれません。
【5】敬語が苦手なんだけどどうしたらいい?
卒花アンケートでは「彼が拙い敬語を使っていてヒヤヒヤ(T.Sさん)」という声が寄せられました。完璧な敬語を使えるか不安に感じている人がいるかもしれません。敬語が完璧である必要はありませんが、自分や身内のことを話すときに「俺」や「パパ・ママ」などではなく、「私(わたくし)」「父・母」と言うなど、一般的に社会人として外で話すときのような表現は押さえておくとベター。
ワンポイントアドバイス
親あいさつ時は、直接親と顔を合わせて互いを知るチャンス。自分のことを話すより、「聞く力」と「質問力」が大切です。質問は自分に興味を持ってくれているなと感じるもの。彼女から親の話をあらかじめ得ておいてそれについて質問したり、当日出た話には相づちを打つ、身を乗り出して前傾姿勢で聞くなど会話に積極的に参加するようにしましょう。(岩下さん)
「親あいさつ」を卒花がナイスアシスト!
な事例集
彼と彼女の親の初対面・あいさつを円滑に進めるために、彼女のアシストは必要不可欠。卒花アンケートからナイスなアシスト例をご紹介します。
事前に彼、親双方にそれぞれの情報を少しでも伝えておく
親のプロフィール、彼のプロフィールをそれぞれに共有しておくことで、共通点を見つけたり「こんなこと話そうかな」なんて事前にイメージもできます。相手へのNGな話題も共有しておくとより良いですね。
私がナイスアシスト!
父親は仕事の話になると冗舌になるタイプ。あいさつに来るまでの1カ月間、彼は父の得意なジャンルの情報を得るなどしてくれたおかげで、当日話題に尽きることはありませんでした。(陽菜さん)
私の親と彼の親の共通点を探して伝えておきました。話題がなくなったときに、彼から「お義父さんと共有の趣味があると伺っていて……」と話を振れていたので良かったと思います。(もてさん)
沈黙時や言葉に詰まったときは、彼女が助け舟を
ふと会話が途切れたとき、彼が言葉に詰まったときにどうするか、訪問前に相談しておくと安心です。
私がナイスアシスト!
彼も親もすごく緊張していてひと言目がなかなか出てこなかったので、嬉しかった思い出エピソードを交えて彼のことも親のことも紹介したところ、和やかな空気になりました。(たけこさん)
転職して2年ということもあり、前職はどんなことをしていたのかという話になると 少し答えづらそうだったので、「転勤が多かったけど長く勤めたんだよね?」と助け舟を出しました。(りんごさん)
最初に彼女の母親と対面する機会を設ける
最初に彼女の母親を紹介してもらっておくと、当日は彼女の母が彼女や彼の味方となって場を盛り上げたりアシストをしてくれることも。
私がナイスアシスト!
あらかじめ母には会わせておき、当日会話を回してもらうように頼みました。(愛美さん)
母には何でも話せるので、前情報をいろいろ話した上でまずは母にだけ会わせて味方になってもらうようにしました。その上であいさつに来てもらったのですが、私がフォローするより母がフォローした方が間違いなく効果があるので、母のサポートを得て無事にあいさつを終えました。(ぽんこさん)
From 編集部
事前にイメージして備えておくことで、当日はよりスムーズに
事前に質問されそうなことの答えを用意したり、場の流れをイメージしておくと心の準備になるのでおすすめ。ご紹介した会話のポイントや会話術を読んでおけば、いざというときのお助けになるかもしれません。ふたりであいさつ前に擦り合わせしつつ、当日はふたりらしさを大切に臨んでくださいね。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所代表。NPO法人マナー教育サポート協会相談役理事。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏に師事。企業や学校などでマナーの指導、研修、講演などを行う。著書も多数。
構成・文/RIE☆ イラスト/徳丸ゆう
※記事内のコメントは2023年7月に「ゼクシィ花嫁会」メンバー71人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2023年9月時点のものです
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