【結婚式当日】会場&ゲストにお願いした件の「思っていたのと違ったこと」
会場やショップ、親、ゲストにいろいろなお願い事をして迎えた式当日。ふたを開けてみれば、なんだか思っていたのとは違う展開や仕上がりに……。「意図するところはそうじゃなかったんだけどな」と花嫁が感じたエピソードを集めました。伝え方不足に、頼まれた側の勘違いやミス、自分の期待値とのズレなど、原因はさまざま。可能な限りの対策とともにご紹介します。
式当日の「そういうことじゃなかったんだけどな」どんなことで起こる?
オーダーメイド案件と、読み切ることの難しい「人」の行動で起こりがち
結婚式当日、会場やゲストにお願いした件で、展開や仕上がりが思っていたのと違っていたことを卒花184名に聞いたところ、多かったのがウエルカムスペースをはじめとした会場装飾と、ヘアメイクにまつわる体験談です。結婚式はオーダーメイド。会場装飾やヘアメイク、ブーケなどは、当日にならないと仕上がりが見えないため、事前の擦り合わせをしていても、イメージとズレることは起こりやすいようです。
また、結婚式は多くの人が関わるライブなイベントでもあります。スタッフやゲストが依頼されたことに対し、ミスや勘違い、思わぬ行動を取ってしまい、思っていたのと違う結果になったという体験談も数多く寄せられました。
1.会場装飾
ウエルカムスペースや高砂席「もっと素敵になると思ってた……」
結婚式では高砂席、ゲスト卓などさまざまな場所がふたりのオーダーに合わせて装飾されますが、持ち込みアイテムでの装飾が主で、ふたりの自由度が高いのがウエルカムスペースです。でも、空間の広さに適したボリュームのアイテムを用意し、センス良く配置するのは、なかなか難しいもの。
事前に自分で飾り付けが可能だったケースでは「素人が素敵に仕上げるのは難しいと思った」、アイテムを会場に預けて装飾を委託するケースでは「オーダー通りにならなかった」「思っていたより質素だった」「用意したアイテムが少なすぎた」などの声が寄せられました。
花嫁たちの想定外エピソード
【テーブル装飾がスカスカ】
アイテムが思っていたより大きいテーブルに飾られていて、スカスカな印象になってしまいました。小さめのテーブルに飾ってほしい、などサイズ感まで事前に伝えておくべきでした。(寺岡紗希さん)
【フォトガーランドが机上に】
想像以上にウエルカムスペースが狭かった上、壁に飾る想定で作ったフォトガーランドが机上に並べられており、ごちゃごちゃした印象に。希望のレイアウトを事前にプランナーさんに伝えるべきでした。(くりかぼちゃさん)
【仕上がりがイメージと違う】
セッティング依頼書を送ってましたが、当日見た時、イメージとは違う仕上がりに、依頼書の意味は?となりました。担当者が気を悪くするのでは、と気遣って言えなかったのですが、やっぱり少し手直しさせてもらえば良かったです。(彩友果さん)
【淡い色の風船が良かったのに】
夫婦共に好きな某アイドルをテーマにした披露宴。高砂席の側に、メンバーカラーの風船を飾ってほしいと頼んだのですが、色は合っているもののTHE・原色。メンバーカラーにしつつ淡い色みが良いと伝えていたので、少し残念でした。(YKさん)
【会場装飾編】予防・解決策は?
当日、自分でウエルカムスペースを手直しする時間は、ほぼ取れないというつもりでいましょう。ウエルカムスペースの広さやテーブルのサイズ、装飾可能な場所の確認はしておいて。
また、同じ会場で結婚式を挙げた花嫁さんのウエルカムスペースの写真を見せてもらったり、SNSで検索しておくと、スペースの使い方や用意するアイテムのボリュームの参考になるはずです。
再現してほしい飾り方があれば、指示書を用意しておくのがオススメですが、そこまでしても、安全面動線などの都合で会場側が指示通りにできないことはあるので、100%イメージ通りに再現されるわけではないと思っておきましょう。
2.ヘアメイク
想像以上に時間がない!?「直してほしい」と言いにくい……
ヘアメイクが「リハーサルのときと比較していまひとつ」「イメージと違う」と感じてしまった花嫁さんは多いようで、アンケートに回答した卒花のなんと4人に1人から、思っていたのとは違う仕上がりになったとの声が集まりました。
結婚式当日のヘアメイクは時間との戦い。「時間がなくて、好みやイメージと違っていても、雰囲気的に直したいと言い出せない」という花嫁の声も複数。特にお色直しのメイクで時間のなさを感じるようです。
花嫁たちの想定外エピソード
【イメージと違うと言えず】
披露宴の時の髪型がトップをかなり立たせてあり、イメージと違うと感じたのですが、時間が押していた上に、ヘアスタイリストさんが「完璧」って感じを出していたので、直してもらえなかったことが残念。(MMMさん)
【クオリティーが低くて残念】
ヘアメイクのリハーサルの時はうまくいっていた髪型が、当日は時間がない中ということもあり、思っていたよりクオリティーが低くて残念だった。(はんぺんさん)
【髪飾りの花の数が少ない】
髪飾りに生花を頼んでいて、もっとボリュームが欲しかったが準備してある花の数が少なくちょっと物足りなかった。具体的にこの程度お花を盛りたいと言葉ではなく写真で見せておけば良かったです。(M.Iさん)
【ヘアメイク編】予防・解決策は?
当日のヘアメイクでの想定外を少しでも減らすため、リハーサルはなるべくやっておきましょう。リハの時のヘアメイク写真やイメージする髪型見本はスマホに入れておくのではなく、プリントしておいた方がいつでも担当者に確認してもらえるので安心。また、先輩花嫁からは、お色直しのヘアメイクは自分の希望が、時間内でかなうものかどうかも前もって確認した方が良い、とのアドバイスもありました。
3.衣裳
「きつくて苦しい」「ゆるくて落ちる」フィッティングしたはずなのに……
自分で試着して選んだ花嫁衣裳で、想定外のことが起こるわけがない、と思いたいところですが、意外とあるのが「サイズ感」のトラブル。数日前にフィッティングをして、自分のサイズに合わせてもらったはずなのに、ドレスがぶかぶかだったり、きつすぎたりした、しつけ糸で思いがけないものが縫い込まれてしまった、などの声が複数寄せられました。
花嫁たちの想定外エピソード
【3日前よりドレスがきつい!?】
カラードレスが最終フィッティングの3日前よりすごくきつくなっていて、痛みを訴えながら最後まで着続けました。なぜあんなにきつくなったのか謎です。(ゆっきーなさん)
【ドレスがズレてインナーが……】
事前にドレスのサイズを合わせたはずが、当日少し大きくてズレてしまい、背中からインナーが見えてしまっていました。衣裳のサイズ調整をしてもらった後に、もう一度試着できればいいのに……。(M.Mさん)
【ファスナーが縫われて脱げない】
ドレスがゆるくて急きょ詰めてもらったら、お色直しで脱ぐ時に、ファスナーも一緒に縫われていたため、全く脱げなくなりスタッフさん大慌て。3人がかりでやっと脱げました。(maiさん)
【衣裳編】予防・解決策は?
数日前にフィッティングしたのに、当日体のサイズに合っていないというケースは、花嫁自身で回避するのは難しいところ。ジャストフィットにしてもらうのが一番ですが、ゆるめかきつめか、でいえば、きつすぎて途中でゆるめてもらったという花嫁さんもおり、苦しくて結婚式が楽しめないという事態にもなりかねないので、あまりきつくしてもらうのは避けた方が良さそうです。
4.ブーケ・装花
好みの雰囲気と違う仕上がりに「もっと細かく指定しておけば……」
ブーケ、ブートニア、会場装花など、打ち合わせでイメージを伝えていても、仕上がりが当日まではわからないのが結婚式のお花です。プロのフローリストさんだから大丈夫!とお任せしたつもりが、好みと違う仕上がりになり、伝え方不足を後悔する花嫁さんも。好みではない花材が使われていた、ブーケのサイズが思ったよりも小さかった、花が安っぽい感じだったなどの声が寄せられました。
花嫁たちの想定外エピソード
【白一色にしたかったのに】
「白いブーケで」と念を押していたのに、ピンクの花が使われていた。好みを伝えるだけではなく、入れてほしくないものも伝えておくべきでした。(みぃさん)
【イメージより小さいブーケに】
「ブーケはめっちゃ大きく!」と写真と身ぶりで伝えていましたが、実際のブーケは確かに大きめではあるけれどイメージよりは小ぶりでした。何cmと具体的に数字で伝えれば良かったです。(kiyoka17さん)
【装花が想像より派手でした】
テーブル装花が自分の思っていたものより色みも多く、派手でした。イメージは伝えていましたが、もっと色も絞っておけば良かったし、イメージの写真を探して伝えれば良かったと思いました。(吉田麻見さん)
【ブーケ・装花編】予防・解決策は?
思っていたのと違う花になってしまった花嫁からは、好きなイメージを伝えるだけでなく、逆に「好みじゃないもの」も伝えておいた方がいい、というアドバイスが。テイスト、サイズ感、花材など、写真見本をつけると、フローリストさんにいっそうわかりやすく伝えることができます。
5.進行・プログラム・演出
予想外の展開に「まさか、そうくるとは思っていなかった」
演出が予想と違う形になって後悔が残ったり、挙式や披露宴の進行・プログラムが思い通りにならないことも。司会が場を盛り上げようとふたりやゲストに、打ち合わせにないトークを振って困ったというケースもいくつか。また、BGMをはじめ、タイミングにこだわりのある演出が、指示不足などでオーダー通りにいかなかった、という花嫁さんもいたようです。
花嫁たちの想定外エピソード
【リングガールがマスクしたまま】
リングガールにはマスクを外してほしかったが本番はしたままでした。リハでは外していました。マスクは外してもらうように、会場スタッフや本人の親にお願いしておけば良かったです。(ぐなっちゃんさん)
【司会からまさかのリクエスト】
司会者との打ち合わせでエピソードの掘り下げをしている時に「プロポーズがなかった」という話をしたら、当日、司会に突然言われ、まさかの公開リベンジプロポーズをすることに。こうした演出は得意ではなかったので、びっくりしたしとても恥ずかしかったです。(中野野依さん)
【BGMのタイミングが惜しい】
扉が開く瞬間に流してほしかったBGMが、扉が開く前から流れていました。流す部分は細かく指定していたのですが、流すタイミングまで指示しておくべきでした。(みぃさん)
【進行・プログラム・演出編】予防・解決策は?
司会者との打ち合わせ時に、サプライズをしてほしくない場合や、アドリブでの会話が苦手そうなゲストがいれば、その意向は伝えておいた方がいいでしょう。タイミングが大事な演出については、指示書を作り、会場のどのスタッフでもわかるように詳細に記入を。
6.写真・動画
今日、この日しかないのに「憧れのカットが撮れない!」
フォトグラファーやビデオ撮影業者、ゲストに事前依頼しておいた結婚式の当日撮影。当日、予想していないハプニングや、根回し不足などで、撮りたかったカットが撮れないことも。結婚式の写真や動画は一生の宝物なだけに、無念の体験談が寄せられました。
花嫁たちの想定外エピソード
【撮影機器の故障と電池切れ】
挙式の写真はプロにお願いしたけれど、挙式後の身内だけの食事会の写真や動画は、両家の父が担当してくれることに。ところが食事会が始まってすぐに私の父のデジカメが動かなくなり、彼のお父さんのビデオも食事会半ばでバッテリー切れに……。(A子さん)
【定番カットもオーダーが必要!?】
同じ会場で式を挙げている花嫁たちが撮っている定番のらせん階段での写真。言わないと撮ってくれないなんて知りませんでした。このらせん階段での写真は絶対必須!と伝えておくべきでした。(s.c.さん)
【メイク中の撮影が早すぎて】
まだヘアメイクの仕上げが終わっていない状態で、お支度ショットの撮影が始まってしまいました。リップやチークが塗られていない状態での写真となってしまい、とても残念。フォトグラファーにヘアメイクが完成していない旨をきちんと伝えれば良かったです。(ROCHIさん)
【写真・動画編】予防・解決策は?
写真について欲しいカットの打ち合わせは綿密に。指示書を用意しておくのも一つの方法です。ただし、結婚式の一日は本当に慌ただしいので、全部のカットが期待通り撮れるとは限りません。撮りたいカットに優先順位をつけて、これだけは絶対撮ってほしい、と撮影者やプランナーにお願いしておきましょう。また、ゲストに撮影を依頼する際は、過度な期待は禁物です。
7.料理、飲物、ケーキ
ウエディングケーキ「見本写真より、見た目がいまひとつ……」
おもてなしの要の料理、飲物、そしてウエディングケーキでは、ケーキがイメージと違って、ビジュアルが地味だったり、貧相だったり期待外れだった……という声がちらほら。また、ドリンクの内容や、デザートビュッフェのボリュームが思っていたのとは違ったという想定外も。
花嫁たちの想定外エピソード
【ケーキの飾りが指定より少ない】
担当のパティシエにケーキの写真を見せて、写真通りに、とお願いしたが、飾りが指定よりも少なかったです。(ふみさん)
【ケーキが写真のイメージと違う】
節約のためにイミテーションケーキを使用しましたが、実物が写真で見たイメージと違っていました。当日だったのでどうしようもなく、諦めましたが、イミテーションケーキは事前に実物も見ておきたいと頼んでおけば良かったと思いました。(ちいかなさん)
【ドリンクの内容が予想外】
ウエルカムドリンクには、アルコール類も含まれていると思っていましたが、含まれていませんでした。プランナーにドリンクのメニューを事前に確認しておけば良かったです。(はるさん)
【料理、飲物、ケーキ編】予防・解決策は?
ウエディングケーキにイミテーションを選んだ花嫁から、イメージと違って残念だったという声がいくつか寄せられましたが、写真映えするのもイミテーションの魅力。本物とは違うことを念頭に置いて、価格、演出としての迫力など、自分の中で、ケーキ入刀の演出では何を大事にしたいか、決めておくことが大事。見た目に心配がある場合は、イミテーションケーキの実物が確認できるかプランナーさんに相談してみて。
8.ゲスト関連(受付・送迎・スピーチなど)
ゲストや家族に「頼んでおいたこと、伝わっていなかった……?」
「渡してね」と頼んだお車代が依頼通りに渡されていなかったり、「短めに」と依頼したスピーチの予想外の長さに、その後の進行が心配になったり……。親やゲストに頼んだことで思うようにいかないこともよくあるようです。また、ゲストへの対応について、黙っていても会場側がやってくれると思い込んでいたことが、そうではなく、ゲストに迷惑をかけてしまったというケースも見られました。
花嫁たちの想定外エピソード
【付箋は外して欲しかった!】
付箋をつけたままお車代を渡されました。付箋を外す案内はしていたが念押しすれば良かったです。(アヤさん)
【スピーチが長くてハラハラ】
時間をあらかじめ伝えていたが、ゲストのスピーチが長めでハラハラしました。他のプログラムが詰まっているということを伝えておけば良かったです。(Mさん)
【受付の友人への説明はなし?】
受付をお願いした友人たちが、会場からの説明などなく放置されていたらしく、率先して自分たちで動いてくれたそうです。(れーたそさん)
【タクシーは呼んでもらえるかと】
帰りのタクシーがなかなか来ず、結局友人が電車で帰っていました。タクシーチケットを会場から頂いていたので、結婚式後はタクシーを呼んでおいてもらえるのかと思っていました。事前に何組タクシーに乗る予定ですと伝えておけば良かったなと思います。(あいりさん)
【ゲスト編】予防・解決策はある?
受付や送迎にまつわる想定外の事態は起こりがち。ゲストに頼んだつもりのことがうまく伝わっていなかったり、また、会場側に頼んだはずのゲスト対応がされていなかったり、会場側がやってくれると思い込んでいたけれど実はふたりからの指示が必要であったり。全部を回避するのは難しいのですが、受付の流れや、お車代の渡し方などは、会場からのサポートがない場合も想定して、ゲストに伝えておきましょう。
From 編集部
当日の「思っていたのと違う」を予防するために
会場やショップ、ゲストへのオーダー。どれだけ目配りしたつもりでも、当日の想定外は起こり得るものです。絶対大丈夫と言い切れる回避策はありませんが、「イメージを伝えるために写真資料を揃える」「好きと嫌い、どちらも伝える」「かなえたいことに優先順位をつけてお任せする」ことはぜひやってみてください。その上で、想定外の事態が起きても、思っていたのと違っていたけれどこれもあり!くらいの気持ちで式当日を楽しんでくださいね。
構成・文/河内千春 イラスト/山崎のぶこ
※記事内のコメントは2023年3月に「ゼクシィ花嫁会」メンバー74人が回答したアンケートおよび、2年以内に結婚式を挙げた女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2023年5月時点のものです
●会場によって映像の持ち込み、および使用する音源に制限があるため、事前に会場に確認をしましょう。
●会場によって音源の再生タイミングの指定など、オペレーションの制限がある場合があります。事前に会場に相談、確認をしましょう。
●北海道、青森、山形の一部エリアでは、会費制ウエディングが一般的です。お礼・お返し・お車代の相場金額が異なるものもありますので、親や会場担当者に相談、確認をしましょう。
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