夫婦になる今、”ふたりの未来”を描いてみない?彼と話したい4つのこと
恋人から夫婦へとふたりの関係が変化する今。これから始まる生活にドキドキわくわくしている花嫁さんも多いのでは。そんなときこそ、どんな未来にしたいかを彼と話してみない?
今回は、ふたりで話したい4つのテーマを「どんな流れで」「何から」を具体的に分かりやすく紹介。多くの夫婦の相談を受ける行政書士の湯原玲奈さんにアドバイスいただきました。先輩カップルの体験談もぜひ参考に!
そもそも”ふたりの未来”を描くことって、なぜ必要?
未来を想像し擦り合わせをすることで、ふたりの生活がより”幸せ”になる!
ふたりの新生活がスタートする今。未来の自分たちがどう生きていきたいか、というふたりの人生設計を描く、絶好の機会!
家を建てるときの設計図のように、「ふたりの未来設計図(=ライフプラン)を実行するために、ふたりで決める未来の姿(=ビジョン)を考える」ことはとても大事。これを最初のうちにつくっておくと、細かい決め事に直面したとき、目指す未来のためにこの選択は必要かどうかが判断しやすくなるそう。
話し合いでこんなメリットが!
ふたりが、漠然とふんわりと描く将来像を、徐々に具体的なものに落とし込んでいくことで、いつ、何が必要で、そのためにはいつから準備をするか、といったことを逆算して考えられるように。最終的には貯蓄や出産、キャリアなどの選択へとつなげていきましょう。(湯原さん)
theme1/”お金”について考えてみる
ふたりが望む将来を実現するために、どんな家計管理が良さそう?
【Advice】こんな流れで話してみて
1)まずは、日々の家計管理につながる以下の2つを考えてみよう。
●ふたりが暮らしていくために必要な金額
●ふたりが出せる金額
……家賃・光熱費などの固定費、食費、お小遣いなど、人によって何にお金をかけているのか、かけたいのかは違っているもの。お互いの価値観を知ることから始めて。
2)家計の管理方法を決めよう。大きくは以下の2つのパターン。
●ふたりのお金をすべて一つのお財布で管理する『完全共有家計(共同家計)』
●家計に必要な額をそれぞれがふたり用の共通口座に入れて管理する『個別家計』
……共同家計は無駄遣いがしにくく、個別家計はそれぞれが自由に使えるお金が多いのがメリット。どちらにするか決めるときに大切なのは、ふたりが将来どんな生活を望むのかということ。それを実現するにはどの方法がいいか、という視点で選んで。
家計や貯蓄など「お金」のことは、これから生活を共にする上でしっかり話しておきたいテーマ。日々の話から、将来にかかる大きなお金まで、ふたりが望む先の未来を共有しながら話し合って決めましょう。
みんなは何を話した?
毎月の出費やそれぞれの負担額、共通口座の運用など、お金をどうやって出すか、貯蓄を毎月いくらくらいするかを話し合いました。「毎月ふたりでおいしいものを食べられるように頑張って貯蓄しよう」と目標を立てられたのが良かったです。(みさみささん)
お金のことは一番もめそうだったので、自分の考えるライフプラン表を作って彼に見せてみました。今乗っている車の買い替えと、出産の時期の兼ね合いなど、いつ・いくら必要になるのかなどの擦り合わせができました。(藍華さん)
結婚が決まった段階で、お互いの貯蓄や収入を伝え合いました。今までの各自の貯蓄はどのように扱うのか、結婚してからのお金の使い方も早い段階で話せたので、その先の結婚式などのライフプランを考える際もスムーズでした。(りえさん)
【Column】お互いの給料や貯蓄については把握しておくべき?
お金は、価値観が大きく表れるもの。貯める・使うことに対する考え方が人によって違うため、必ずしもお互いのすべてをさらけ出す必要はないのですが、ふたりが共に暮らすためには、ある程度の共有は必要でしょう。
ふたりが望む将来を実現するために共有する、ということを忘れないで。(湯原さん)
theme2/”家族形成”について考えてみる
子どもの有無、親・ペットとの同居など、これからの可能性は?
【Advice】こんな流れで話してみて
さまざまな価値観がある中で、子どもの有無や親との同居など、デリケートな問題であるが故に、話題に出すきっかけが難しいことも。
例えば、子どもについて話をしたいなら、赤ちゃんが出てくるドラマを見ているときや、お出かけ先で赤ちゃんグッズを見つけたときなどに何げなく話題にしてみるのがおすすめ。
こんなことを想像しながら話し合ってみよう。
●自分が望む家族構成って?
●子どもはどうする?いつ頃、何人くらいほしい?
●ペットは飼う?
●親との同居は将来ある?
家族の形はさまざま。どんな家族構成で暮らすのか、特に子どもを持つ場合の時期や人数は、これ以降のテーマ「住まい」や「仕事」にも大きく関わってくるので、早めに話し合っておきましょう。
みんなは何を話した?
妊活の時期や、もし授からなかった場合、不妊治療などをどうするかといった話もあらかじめしました。不妊の場合の話をするのは不安でしたが、子どもが欲しくて結婚したわけじゃないという夫の気持ちや考えを聞くことができて良かったです。(Yurikaさん)
お互い犬が好きなので、将来マイホームを持ったら犬を飼いたいと話し合いました。(あやさん)
自分の親と2世帯で住みたいという夫の希望があり、それを実現させたいと話しています。そのためのお金を貯蓄中!(H.Aさん)
【Column】子どもを持ちたいタイミングが彼と異なっていたら?
子どもについて具体的に考え始める前は、妊娠・出産・育児についての予備知識が少ないことがあります。このタイミングで出産するとしたら、どんな可能性があるのかなど、一緒に勉強しながら話し合いましょう。(湯原さん)
theme3/”住まい”について考えてみる
お互いの思い描く生活に合った環境はどういったもの?
【Advice】こんな流れで話してみて
この先を考えて住環境を選ぶ場合は、以下の3つを考えてみよう。
●今の住環境はお互いにとってストレスはない?
●理想とする家族計画にもとづいて、住まいを想像してみる
●どんな地域に住みたい?マンションor一戸建て?
……住環境に関する話題から、マンション派なのか一戸建て派なのか、などの細かい希望や、マイホームは買う?将来は親との同居もあり得る?など、ふたりのライフプランに大きく影響することも考えて。すぐに全部を決める必要はないけれど、お互いの理想を共有することから少しずつ始めてみて。
結婚するに当たって、ふたりの住まいをどこにするかは早い段階で話すことになるテーマ。取りあえず、今のふたりに合う住まいを選ぶカップルが多いけれど、この先の未来も話し合ってみましょう。
みんなは何を話した?
家は購入するかどうか、を話しました。購入したいと思っていたけれど、調べてみると賃貸にも良さがあり、調べるきっかけになって良かったです。(えぃみぃさん)
将来的に子どもが欲しいという気持ちをお互い持っていたので、家を選ぶ際、両親のサポートを受けやすいよう妻側の実家近くに住むことを彼が提案してくれました。(まあこさん)
老後はお互いの地元に帰って暮らしたいので、今は賃貸で十分だよね、と確認したら、どちらも同じ意見でした。(@misa_petit.floralさん)
【Column】賃貸orマイホーム購入はどんなことを考えて決める?
暮らす場所は、今後の生活の充実度とも直結するもの。賃貸には、住む場所を変えやすいというメリットがあります。すでに住環境をよく知っている場所にいい物件を見つけたのなら、マイホームを購入するのもアリだと思いますが、結婚後はまずふたりで住んでみて、住環境や職場への通いやすさなど、暮らしやすい場所かどうかを見極めることも大切。そのためにもまずは賃貸で新生活スタート、という選択もいいと思います。(湯原さん)
theme4/”仕事”について考えてみる
理想とする働き方や仕事への向き合い方は?
【Advice】こんな流れで話してみて
ふたりの新生活が始まるに当たって、仕事やキャリアなど理想の働き方を考えてみよう。
●ふたりにとって仕事とは?
●生活の変化で仕事と家庭の優先順位はどう変わっていきそう?
●仕事と家庭のバランスを考えた理想の働き方は?
……お互いに思い描いているキャリアプランがあるのなら、家族構成や家事分担などにも関わってくるので、ふたりの気持ちを伝え合って。
仕事はお金の面でも、やりがいという面でも、とても大切な要素。お互いにキャリアプランを持っているなら、しっかりと話し合っておきましょう。
特に子どもを持ちたいと考えている場合、出産のタイミングや育児の協力体制なども併せて考える必要が。それにより、働き方が変わってくることもあるので、まずはお互いが子どもを持つことをどう考えているのか話し合っておくのがベター。
みんなは何を話した?
結婚前から、共働きでやっていきたいと彼には伝えていましたが、子どもができた後もフルタイムで頑張りたいという意思を示して、お互いに「共働き」のイメージの擦り合わせをしました。話し合うことで、それを実現するにはどうすべきかなど、お互いの意見を深掘りすることができて良かったです。(まいちさん)
子育てはほぼワンオペの中で、育休が明けるので「時短勤務が明ける3歳にはパートになり、子どもが少し大きくなったらまた正社員になりたい」と話しました。彼は理解を示してくれ、そのタイミングでまた話し合う予定です。(shokoさん)
彼とこの先の将来について話し、残業時間が少なくても給料が多くもらえる会社へ転職を決めました。(おはぎさん)
【Column】共働きで考えているから、家事についても話すべき?
家事はすべての人にとって必要なこと。ふたりで生活するのなら、共働きかどうかにかかわらず、基本的には「自分のことは自分で」が大前提。その上で、お互いの苦手なところや気付かないところ、時間的に難しいもの、ふたり分をひとりでやった方が効率的なもの(洗濯など)を調整して分担していくのがいいでしょう。
家事のやり方は、今までの習慣や環境がとても色濃く現れるもの。だからこそ、やり方が違う、頻度が許せないなどと小さな衝突が起こりやすいので、最初のうちにお互いのやり方や考え方を知っておくといいです。(湯原さん)
彼に切り出すタイミング、先輩花嫁はどうした?
切り出すタイミングとして大事なのは、この2つ!
●「疲れていないとき」
●「彼の方が話したいことを話し切った後」
実際に、先輩花嫁たちの声をご紹介します。
私たちはこう切り出した!
【リラックスした空間で】
家の中だと深刻な雰囲気になってしまうので、外出したときに切り出しました。(あかやさん)
【関連する内容がテレビに出てきたとき】
普段の生活の中でテレビを見ていて家のCMが出てきたとき、ペット動画が出てきたときなどにさりげなく相手の意向を聞きます。(きーこさん)
【しっかり向き合うため、事前に前置きを】
基本的に、仕事の日の夜は話さないように。疲れやストレスがある状態で話すとけんかになることもあるので。しっかり話し合いたいときは、事前に伝えた上で休みの日の昼間に話すようにしています。(みにどらさん)
【日頃から何でも話し合える雰囲気づくりを】
普段からいろいろなことを話し合っていると、その流れで将来のことについても切り出しやすいし、自分の意見も言いやすいです。(なずなさん)
From 編集部
話し合いで、ふたりが”より幸せ”になれる未来を描ける!
ふたりが思い描く未来について話し合うことはとっても大事。お互いに同じ夢を持っていると思っていたのに……とならないよう、早いうちに話し合っておきたいですね。また、ライフプランは一度決めた後でも都度話し合って、アップデートすることも大事。目標を明確にして、そのために何をすべきか具体的に考えて、ふたりにとっての幸せをかなえてくださいね。
湯原玲奈 行政書士/マリッジデザイン株式会社 代表取締役
行政書士として夫婦のさまざまな相談を受ける中で「幸せな結婚生活を送ってほしい」という思いから、カップルのためのコミュニケーションツール「マリッジノート(R)」を開発。「しあわせふうふ10年プロジェクト」と題した活動を展開している。
文/前川ミチコ イラスト/あべさん 構成/間宮 愛(編集部)
※記事内のコメントは2023年2月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー78人が回答したアンケートおよび、既婚の女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2023年4月時点のものです
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