「結婚式、しなくてもいいかな…」悩んだ花嫁たちが式を挙げた理由は?
お金がかかる、目立つのが苦手、コロナ下、妊娠など......「結婚式を挙げなくてもいい」という言葉の背景には、さまざまな事情が見え隠れしています。この記事では、当初そんな思いを抱きながらも、それぞれの形で結婚式を挙げた6組のカップルのストーリーをご紹介。先輩花嫁がどんな思いから結婚式を挙げようと思ったのか、挙げたことでどんな気持ちの変化が起こったのか。ぜひ参考にしてみてください。
Case1:あやこさん夫婦のストーリー
コロナ下で自粛を強いられていた期間だったので、無理して実施することはないかな、と思っていたあやこさん。一方、彼は結婚式を行ってお世話になった人たちに感謝を伝えたいと考えていたそう。
コロナ下で集まりにくい状況の中、わざわざゲストを招くことに抵抗がありました。彼はお世話になった人に感謝を伝えたいと思っていたようですが、私自身は迷いがあり、悩んでいました。(あやこさん)
結婚式を挙げることに消極的だったあやこさんに、彼が「家族が一堂に集まる機会はこれが最初で最後かもしれないよ」とひと言。遠方に住むお互いの家族を引き合わせられるのは、確かに今しかないと思うようになり、実施を決意。
彼の言葉を聞いて「結婚式をしよう」と決意できました。家族にはかしこまらず、普段通りに過ごしてもらいたかったので、食事会スタイルの結婚式を選び、和気あいあいとした雰囲気を目指しました。(あやこさん)
コロナ下の状況でも諦めずに家族での結婚式を実施したあやこさん夫婦。アルコール提供ができない時期だったため、ノンアルコールワインで乾杯をするなど工夫をしつつ、リラックスして会話を楽しむ時間を過ごしました。親やきょうだいの笑顔に囲まれ、家族が増えたことを実感できたのだとか。
結婚式当日は、両家の親やきょうだいと思った以上に会話が盛り上がり、家族が増えたんだと実感できた一日でした。チャペルでの挙式では、幸せな家庭を築きたいと思ったのと同時に、家族への感謝の思いが溢れてきて、忘れられない時間になりました。(あやこさん)
あやこさんの結婚式DATA
会場タイプ:ホテル内のレストラン
ゲスト人数:9名
かかった費用:140万円
Case2:カナタさん夫婦のストーリー
人前で目立つことが苦手というカナタさん夫婦。特に新婦のカナタさんは、招待する友人が少ないので結婚式を積極的に考えられなかったのだとか。しかし、一方で記念に残ることをしたいという思いが心のどこかにあったそう。
結婚式というと人前に出てふたりが注目を浴びる印象があり、当初、結婚式を挙げたいという強い思いはありませんでした。彼に比べて私の方の友人が少ないことも理由で、もともと結婚式に乗り気ではなかったです。(カナタさん)
当初、結婚式を挙げるつもりはなかったというカナタさん夫婦。結婚式は挙げなくても「何か記念になることをしたいね」と話し合い、フォトウエディングをしようという結論に。せっかくならチャペルでの写真を残したいと思うようになっていったそう。
見学で訪れた会場で、チャペルでの撮影だけでなく、挙式もできることが判明。挙式は披露宴とセットだと思い込んで諦めていたのですが、できると知ってすぐに申し込みました。(カナタさん)
撮影メインの前撮りのような雰囲気で結婚式が行えたらいいなと思っていたカナタさん夫婦は、チャペルでの挙式とフォトウエディングを実施。挙式には彼の家族も参列してくれ、厳かで温かいひとときを過ごすことができた。
挙式+フォトウエディングという、自分たちにちょうどいい形でできたと思っています。神父さんの「病める時も健やかなる時も」という誓いの言葉にジーンとしました。聖歌隊やパイプオルガンの音色の中、主役として歩いたことはとても良い思い出です。きちんと挙式を行ってよかったなと思っています。(カナタさん)
カナタさんの結婚式DATA
会場タイプ:独立型チャペルのあるホテル
ゲスト人数:4名
かかった費用:53万円
Case3:shokoさん夫婦のストーリー
結婚式は費用がかかるし、堅苦しいイメージなので「わざわざやらなくてもいい」と思っていたshokoさん夫婦。新郎新婦ばかりが目立って恥ずかしいという気持ちもあったそう。
結婚式といえば高額、堅苦しいスピーチや決まったプログラムなどのイメージがあったので、そこまでして挙げなくてもいいと思っていました。ふたりだけが目立つことにも恥ずかしさがあり、結婚式というものに苦手意識がありました。(shokoさん)
同じ高校出身のshokoさん夫婦には共通の友人がたくさん。結婚式は挙げなくてもいいと思っていたふたりですが、出会いのきっかけをつくってくれた友人に感謝を伝えたいという思いはあったそう。だんだん「友人だけのカジュアルなパーティならやりたい」と思うようになっていきました。
「感謝を伝えたい」という思いから、友人たちと共に楽しく過ごす、カジュアルなパーティをやろうと決心しました。ゲストにも負担をかけず、気軽に参列してもらえるように考え、お金をかけずにできる工夫やアイデアを取り入れました。(shokoさん)
ドレスコードをカラフル&カジュアルに指定したり、ゲストによる余興はなくして歓談中心のスケジュールにしたりと、かしこまった雰囲気にならないようアイデアを盛り込んだふたりの結婚式。費用を抑えるためにDIYのアイテムも取り入れたそう。
まず、友人たちに会えたことが単純に嬉しかったし、久しぶりに皆でワイワイ飲みながら騒ぐことができたこと、カジュアルな雰囲気で照れくささが軽減されたことなど、結婚式はよいことばかりでした。コロナ下で人との関係が希薄な時期に集まってくれた友人たちの温かさを感じ「挙げてよかった!」という気持ちになりました。(shokoさん)
shokoさんの結婚式DATA
会場タイプ:一棟貸しの専門式場
ゲスト人数:約60名
かかった費用:約350万円
Case4:yukkoさん夫婦のストーリー
最初に結婚式についてさりげなく彼と話し合ったとき、興味がないことが伝わり、無理をさせても後悔するだろうと思ったyukkoさん。自分としては結婚式をしたい気持ちがあったものの「まあ、しなくてもいいか」と考えを変えたのだとか。
私は結婚式を挙げたいと思っていましたが、彼は結婚式に一切憧れがなく、結婚式に対する温度差がひしひしと伝わりました。嫌なことをさせてもよくないので私が考えを変えることにしました。(yukkoさん)
あるとき、yukkoさんが憧れていたホテルの歴史を彼に伝えたところ、彼の琴線に触れ、興味を示してくれたそう。彼の母も挙式を行うことを後押ししてくれたおかげで「一生に一度なので挙げないと後悔する」と彼が挙式を決断。
会場となったホテルには、ふたりだけの挙式プランがあり、それも決定の理由になりました。一生に一度の記念になるイベントなので、行わなかったら後悔すると彼が考えを変えてくれ、結婚式を行うことになりました。(yukkoさん)
ふたりだけの挙式を実施。両家の親たちがサプライズで電報や花束を送ってくれたり、ホテルのスタッフが挙式に参列してくれたりと、ふたりきりでも温かな結婚式を叶えられた。
挙げなければ、節目がなかったと思いますが、結婚式を挙げたおかげで記念日が増え、思い出して「結婚式、よかったね」と話せることが嬉しいです。披露宴はせず、ふたりだけの結婚式でしたが、挙式だけに集中できたのもよかったなと思います。(yukkoさん)
yukkoさんの結婚式DATA
会場タイプ:ホテルの教会
ゲスト人数:新郎新婦のみ
かかった費用:80万円
Case5:みさりんさん夫婦のストーリー
親しい友人が少ないことや、コロナ下だったことからあまりゲストが集まらず、寂しい式になるのではないかと心配していたみさりんさん。一方で、彼は「節目として結婚式をしたい」と考えていたとのこと。
親しい友人が多くないので、招待客が少なく、寂しい結婚式になるのでは?という不安がありました。コロナ下ということもあり、誘ってもあまり来てもらえないかも、という思いもあり、迷っている状態でした。(みさりんさん)
彼から会場探しのためいくつかブライダルフェアへ行くことを提案されたみさりんさん。会場の素敵な写真を見るうちにふたりとも自然に見学に行ってみたいという気持ちになったのだとか。会場を訪れ、チャペルに入ったとき「やっぱり結婚式がしたい」と思ったそう。
美しいチャペルを見たら、ゲストに祝福してもらえたら幸せだなぁと思えました。プランナーさんに相談しているうちに不安がなくなり、仲の良い友人に囲まれたアットホームな結婚式を目指そうという気持ちに。準備の段階でお招きしたいと思う人が増えていき、予想より多くのゲストを招待することになりました。(みさりんさん)
親族、友人、職場関係など、思いの外多くのゲストが集まってくれたという、みさりんさん夫婦の結婚式。久しぶりに会う友人をはじめ、多くのゲストに祝福されたチャペルでの挙式は特に印象的なシーンとなった。
率直に、結婚式を挙げて本当によかったです!こういう機会じゃないと揃わないメンバーに久々に会え、感激しました。親友に「参加して、結婚式してみたいと思った。自分たちのやりたいことをやっている感じで楽しそうに感じた」と言ってもらえたのが最高に嬉しかったです。(みさりんさん)
みさりんさんの結婚式DATA
会場タイプ:一棟貸しの専門式場
ゲスト人数:48名
かかった費用:252万円
Case6:さほさん夫婦のストーリー
目立つことが苦手というさほさん。彼も同じように人前に出るのが好きではなく、ふたりとも結婚式に興味があるものの、実際には挙げなくてもいいと思っていたそう。
ふたりとも人前に出て目立つことが苦手で、プロフィールムービーなどで自分たちの過去が見られるのも恥ずかしいと思っていました。なので、結婚が決まった当初は、結婚式をやるつもりはありませんでした。(さほさん)
結婚式を挙げない予定だったさほさんは、ある日、友人の結婚式に参加。とても感動し、「恥ずかしいから結婚式をしない」という考えを改め、自然体でできる結婚式を計画しようという気持ちに変化していった。
友人の結婚式への参列をきっかけに、私たちが「いつものふたり」でいられる結婚式がしたいと思うようになりました。高砂席なしでパーティっぽくできそうな会場に見学に行ったところ、結婚式のイメージができ、彼も前向きになってくれました。試食した料理がおいしかったのも、結婚式をする決め手になったようです。(さほさん)
高砂席を設けず、ゲストと近い距離で会話を楽しむパーティを行ったふたり。新郎新婦に注目が集まるプログラムではなく、インタビュースピーチやゲームなど、ゲスト参加型の演出を盛り込んだ。花嫁の手紙も「恥ずかしいから」という理由で迷っていたが、親が遠方在住ということもあり実施。やってよかった、と思える大切なシーンになった。
自分でもびっくりするほど恥ずかしさはなく、楽しさいっぱいの一日になりました。普段の自分のまま、大好きな人たちと笑い合いながら過ごすことができたことが何よりも最高でした。家族や友人と今でも結婚式の思い出話をする機会があり、夫だけでなく大切な人たちと共通の思い出ができたことも幸せだなと思いました。(さほさん)
さほさんの結婚式DATA
会場タイプ:ゲストハウス
ゲスト人数:47名
かかった費用:278万円
From 編集部
結婚式のカタチは、人それぞれ違っていて正解
6組の先輩カップルのストーリーからわかること、それは「結婚式のカタチは人それぞれ違っていていい」ということ。ふたりだけの挙式、家族水入らずの挙式、カジュアルなパーティ……。それぞれのカタチがあるけど、共通して言えるのはふたりが「結婚式、挙げてよかった」と思っていること。
もしかしたら、今は「結婚式は挙げなくてもいいかな」と思っているかもしれません。でも、後悔しないためにも少しだけ視野を広げて、ふたりに合った結婚式のスタイルを検討してみてはいかがでしょう。
取材・文/関原のり子 D/mashroom design 構成/紺矢里菜(編集部)
※記事内のコメントは2022年10月に「ゼクシィ花嫁会」メンバー84人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年12月時点のものです
- 挙式・披露宴
- 式イメージ収集期
- 花嫁実例
- スタイル提案
- 悩み解決
- ふたりらしい
- じっくり読む