[彼実家に年始のごあいさつ]好感度がUPする訪問マナー&ポイント
結婚して初めて迎えるお正月。お客さん気分で訪問してもいいのか、彼と自分の実家のどちらから先に行くべきかなど、迷いどころはいろいろとありそうです。今回は日帰りで彼の実家を訪れて「年始のごあいさつ」をする際のマナーと、彼の親から温かく受け入れてもらえる秘訣(ひけつ)を、マナーデザイナーの岩下宣子先生に伺いました。
【義実家を訪問する際のマナー】
Q.義実家には元日に行く?それとも元日は外した方がいい?
元日に訪問すると迷惑じゃないかな?日をずらした方がいい?(R.Mさん)
「いつでもいいよ」と言われたので、逆にいつ行くべきなのか悩みました。(Mさん)
元日って何かと慌ただしそうだし、避けた方がいいのかなと悩む人は結構いるようです。先輩花嫁の中にも元日に訪れた人もいれば、あえて三が日を外す決断をした人も。本当のところいつ行けばいいのか、マナーの先生の見解は?
A.家族のごあいさつは「元日」に
よその家を訪問する際には元日を避けるのがマナーですが、結婚したらもう家族なのですから、ぜひ元日に訪問して新年のごあいさつを。一年の始まりの日を一緒にお祝いすることで家族の結束も強まります。ただし早朝や、深夜に初詣を済ませてその足で実家を訪れたりするのはNG。親御さんの生活リズムにも配慮しながら訪問時間を決めましょう。(岩下先生)
Q.自分の実家と彼の実家、どちらを先に訪問するべき?
彼の実家が先かな?と思いつつも日程の都合で訪問の順番が逆になっちゃいました。(@um_327___さん)
夫と妻、どちらの実家から先に新年のごあいさつへ行けばいいのかは、多くの新婚カップルの迷いどころ。親の都合や距離的な問題などもあるし、何を判断基準にすればいいでしょう?
A.順番はあまり気にせず、ケース・バイ・ケースで対応を
今は男性側が先で女性側が後という時代でもありませんし、あまり気にせず、お互いの都合を考えながら決めて構いません。どちらかの親御さんが昔ながらのしきたりにこだわる場合は、素直に従うのもひとつの方法。ケース・バイ・ケースで柔軟に対応してください。
ちなみにそれぞれの親と一緒に初詣に出掛ける機会もあると思いますが、こちらは何度足を運んでも大丈夫。家族の幸せと健康を、お互いの実家の氏神様に祈りましょう。(岩下先生)
Q.手土産はどうする?「お年賀」として持っていくもの?
何を持っていけばいいのか分からなくて、すごく困った!(まりすぬさん)
年始のごあいさつだし、ある程度かしこまった手土産がいいのかな?(ぼのさん)
帰省の手土産と違って、年始には特別なものを持参しなくてはいけないのかな?と品物選びに迷ってしまった人たちも。さらにはいくら程度のものを持参するのがマナーなのか、熨斗(のし)の有無なども含めて判断に悩むところですね。
A.せっかくなので「縁起物」を手土産に
「お年賀」とは年始回りに持参する品物のことで、縁起物のお菓子などに「御年賀」と表書きをしたのし紙を掛けて渡します。ごあいさつ程度の500~1000円あたりが相場ですが、暮れにお歳暮を贈っていない場合は少し奮発して2000~3000円程度の品を選びましょう。お正月なのですから、普段の手土産とは違うおめでたい品を渡したいものです。(岩下先生)
Q.親戚の子どもへのお年玉は用意していく?
親戚の子どもはまだ小さいけど、渡すべき?(こげさん)
初めてお年玉をあげる立場に!いくら渡せばいいか迷いました。(あおいさん)
お正月には彼のきょうだいやその家族はもちろん、親戚の人たちが義実家に集まっていることもあります。そこで気になるのがお年玉のこと。渡すべきか渡さなくてもいいのか、もし渡す場合は誰にいくら包めばいいのか、大体の相場も知っておくと安心です。
A.お小遣い程度で構わないのでぜひ用意して
お年玉をもらうと子どもはもちろん親も嬉しいもの。金額は年齢にふさわしいお小遣い程度でよく、小学生なら500~1000円、中学生なら2000~3000円、高校生なら3000~5000円くらいあれば十分です。大学生は大人ですので無理して渡す必要はありません。ちなみに現金以外で渡したい場合は、「こども商品券」や図書カードなどもおすすめです。(岩下先生)
Q.義実家ではどの程度お手伝いをすべき?
エプロンを持っていくかどうか悩みました。ちょっとやりすぎ?(みさみささん)
いつもお客さん扱いしてくれるけど、お正月もそれでいいのかな?(まみさん)
年始のごあいさつって、お客さん気分で訪れてもいいの?それともきちんとエプロンを持参してお手伝いをすべき?どうやって切り出せばいいのか分からないし、「ゆっくりしてね」と言われたら、素直に従って座っていてもいいのかな?そんな悩める花嫁さんたちは結構いるようです。
A.「自分でできることは自分で!」のマインドで
今まではキッチンに入るのを遠慮していた人も多いと思いますが、結婚したらむしろ積極的に動いてくれた方が親は助かります。大事なのは相手を思いやる気持ちと観察力。彼の親の意向も聞きながら、今何をすると喜んでもらえるのか、「気遣い・気配り・気走り(気を走らせる)」の精神で、自分ができる範囲のお手伝いをしましょう。(岩下先生)
【義実家を訪問できないときのマナー】
年始に彼の実家へ行けない場合、どんなフォローをすればいい?ごあいさつから贈り物まで、気になることを岩下先生に尋ねてみました。
Q.新年のあいさつをするタイミングは?
A.できれば元日の朝がいいですね。あまり早朝だとまだ親御さんが就寝中かもしれないので、日頃の生活リズムを彼に確認した上で。長話をする必要はなく、「明けましておめでとうございます。昨年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いします」とシンプルにごあいさつを済ませましょう。
Q.電話じゃなく、メールやSNSで新年のあいさつをしても失礼じゃない?
A. 相手の親御さんとの関係性にもよりますが、普段の連絡手段がメールやSNSなら電話でなくても大丈夫。電話はタイミングによっては相手に手間を取らせることもあるので、時間が空いたときにゆっくりチェックできるメールやSNSを歓迎する人も少なくありません。
Q.オンラインであいさつする際に気を付けるべきマナーは?
A.まず気を付けたいのは背景。散らかった部屋の様子などが写り込まないよう注意して。また、自宅からのオンラインとはいえ、お正月ですからきちんとしたメイクや服装で臨みましょう。身だしなみを整えることが、相手の親御さんへの敬意につながります。
Q.訪問しなくても、年賀の贈り物はした方がいい?
A.いわゆる「お年賀」は自宅を訪問する際のごあいさつの品なので、行けない場合は必要ありません。暮れのお歳暮だけでも十分です。
From 編集部
かしこまったあいさつよりも、楽しく過ごすことが大事
いかがでしたか?義実家への年始のごあいさつの不安が少しは和らぎましたか?お正月は普段離れて暮らす家族が顔を合わせる大事な時間。マナーも大事ですが、それ以上に相手を気遣い、楽しい一日を過ごすことを心掛けてくださいね。
岩下宣子さん マナーデザイナー
現代礼法研究所主宰。NPO法人マナー教育サポート協会理事・相談役。企業をはじめ、学校、商工会議所、公共団体などでマナー指導や講演などを行う。「マナーとは相手を思いやること」を信条に、『ゼクシィ』でも悩める花嫁への愛あるアドバイスでおなじみ。マナーに関する著書多数。
構成・文/南 慈子 イラスト/Meppelstatt
※記事内のコメントは2022年9月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー73人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年11月時点のものです
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