[全文掲載] 花嫁の手紙vol.14~人生の節目となる結婚式で母へ感謝を伝える~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「家族の精神的な大黒柱である母へ、自分の気持ちを伝えました」
今回ご紹介するのは、由香里さんのお手紙。これまでさまざまなことを家族の“絆”で乗り越えてきたことを振り返り、家族の精神的な大黒柱であるお母さまへ花嫁の手紙を書いて読みました。
【基本DATA】
■2021年3月挙式(京王プラザホテル)
■招待ゲスト数…14名(家族、親族、新郎の友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式2カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…15分(原稿)、30分(清書)
■事前練習の有無…有
■挙式で花嫁の手紙を読んだ時間…1分50秒
由香里さんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
家族の絆の強さが伝わってきてGOOD!
由香里さんのお手紙からはご家族の絆の強さを感じました。
お母さまの存在を“太陽”と表現されており、お母さまの育て方や大きな愛情とたくましさを伝える【A】には、お母さまへの感謝の思いが詰まっていますね。
【B】では、困難なことを家族の絆で乗り越える……という絆の強さを感じるエピソードに家族の結束力を感じました。
文中に“絆”という言葉が3回出てきます。お母さまが大事にしていた“絆”、家族の“絆”、新郎さまへのご決意で用いられた“絆”。お母さまの大切にされたことが新婦さまへも引き継がれ、新婦さまの人生を表す大切な言葉になっていることを感じました。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いた由香里さんと、お母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうでしたか?
最初はプランナーさんに「花嫁の手紙の演出は親御さんだけではなく、ご臨席される方も楽しみにしている」とすすめられ義務感で読むことにしましたが、今考えると率直に感謝の言葉を述べる機会があったのは良かったし、うれしく思いました。日々、感謝の言葉を伝えることはたくさんありましたが、このような人生の節目である結婚式で手紙という今までと違う形で感謝を伝えられ、新鮮な気持ちになりました。
苦労&工夫したポイントは?
文章を書くことが嫌いではなかったので、 書くことには苦労しませんでしたが、手紙の表現を華やかなものにするため、「 お母さんは太陽のようだ」 のようなインパクトの強い表現にしました。
また、家族間で「お姉さん」「〇〇くん」 と呼ぶ呼び方にかしこまった印象を受ける人もいるかと、このように呼び合うことにつながる背景として、 親の教えと家族の絆があることも触れました。
これまでの記事を参考にした?
花嫁の手紙の記事をいくつか読み、手紙の構成が非常に参考になりました。プライベートな手紙なら気にしませんが、母以外の方が耳にすることを考えると起承転結があるとわかりやすいです。「起」と「結」は結婚式についてやあいさつを、本当に伝えたいことは「転」に盛り込み、それを裏付ける幼いときの具体的なエピソードを「承」に書きました。また、手紙を書くのは時間がかかるとあったので、早めに書こうと決めました。
後輩花嫁さんにアドバイスを
プランナーさんから結婚式は子育ての卒業式だと言われましたが、私は表彰式のような気がしました。結婚式で気持ちを形にして「ありがとう」を伝えるには互いにとって幸せな経験ですし、みんなの前で「こんな人に育てられて今日の縁に続いている」と紹介できるのは表彰式のようです。恥ずかしいと思わず、思い切り素敵な表現方法を探して「ありがとう賞」を伝えてみると良いですよ。
お手紙を受け取ったお母さまより
(花嫁からの手紙を聞いた当日を振り返って)たぶんうれしかったと思うんだけど、由香里ちゃんが結婚することになって正直ほっとしました。あとは忘れてしまいましたね(笑)。
From 編集部
大切な家族へ、あなたなりの表現で「ありがとう賞」を伝えてみて
由香里さんはお母さまのことを「いないと家族が成り立たない、精神的な大黒柱」と表現してくれました。
お父さまが亡くなった後も、お母さまの明るさで家族が乗り越えていったそう。由香里さんの花嫁の手紙に込められていたのは、お母さまへの感謝と、親御さんから受け継いだ「絆」を大切にする思いでした。あなたも自分なりの表現で大切な家族へ結婚式という表彰式で「ありがとう賞」を伝えてみてくださいね。
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング歴17年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。
花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2022年4月時点のものです
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