結婚式ゲスト200人がジャッジ!“ビミョーな席次”のNG度ランキング
新郎新婦が見づらい、狭い、居心地が悪い……。ゲストが「こんな席は嫌!」と思いそうなビミョーな席次について「本当のところどう思うか」を200人に大調査。席次のことで悩んだらこの記事のNG度ランキングとNGをOKに変える対応策を参考に、少しでも快く過ごしてもらえるような工夫を。
【CASE1】
新郎新婦が見えにくい席って?
●柱や撮影スタッフが邪魔で新郎新婦がよく見えない
NGと回答した人の理由は「主役が見えなかったら来た意味がない」「結婚式を楽しめない」「ゲスト卓をずらせばいいのに、配慮が足りない」など。全体のNG度は75%ですが、「花嫁をよく見たい、写真に撮りたい」と思う人が多い20~30代女性は91%と高くなります。実際このような体験をした人も4人に1人と多いので、会場セッティングは重要。「背の高い装花が邪魔だった」というケースも。
●広くてメイン卓が遠く、新郎新婦がよく見えない
これは4割もの人が体験。ただし、同じ「新郎新婦がよく見えない」でも、会場の広さが原因の場合はNG度が約60%と比率が少しダウンします。その理由の多くは「ゲスト数が多い場合は仕方ないことだから」。理解を示したものの「満足度は下がる」と本音を話す人も。
こうだったらモヤッが晴れます
【同じ卓のメンツの方が大事】
たとえ新郎新婦が見えづらい席でも、久しぶりの同窓会のように盛り上がれる席次だったら楽しめます。(ぷるめりあさん)
【テーブル周りの時間をたっぷり】
遠くてよく見えない分、テーブル周りに時間をかけてくれて、新郎新婦と直接話すことができればOK。(まりなさん)
【事前の告知が大切】
あらかじめどんな席になるか伝えておいてくれたら、何とも思わなくなります。新郎新婦の写真も撮りづらい分、ゲストとの写真を撮りに回ってくれるとうれしい。(みさりんさん)
事前の確認とプログラムで「モヤッ」対策を
席を決める前に会場でテーブルの位置や重なり具合、撮影スタッフの定位置の確認を。メイン卓が見えづらい席があったら、テーブルやスタッフの位置をずらすなどの策を取ってもらいましょう。
円卓の場合、新郎新婦に背を向ける席を1席分空けていすをセットするという方法も。
どうしても避けられない場合や、感染症対策であえて広い会場を使用する場合はその旨をゲストに伝えておいて。
プログラムは演出控えめで、ゲストと直接対話できる時間を多めに。入退場時、遠い席の人の近くをゆっくり通るのもおすすめです。
【CASE2】
周囲のゲストが気になってしまう席って?
●強引にお酒をすすめてくる人が近くにいて困る
「お酒の席なので仕方ない」というもいますが、体験者が4人に1人と多く、特に女性から不評。男性でもお酒が苦手な人には苦痛のようで「アルハラ」と断じる人も。
●盛り上げようと話し続ける人が近くにいてうるさい
程度にもよりますが、「にぎやかになるのは良い」「沈黙よりまし」と気にしない人がいる一方、「迷惑」「静かな状態よりもイライラする」と真逆なことをいう人もいて、意見が分かれます。「嫌だな」と思っても初対面の人には注意できず、困りもの。
●両家の親族が同じテーブルになって気を使う
「両家がすでに親しければいいけれど、初対面だと気疲れする」というのがNG派の大方の意見ですが、「親しくなる機会」と前向きな人も多数。
●寡黙な人ばかりのテーブルで会話が弾まない
OK派の理由は「出席する目的はお祝いすることだから」「料理がおいしければいい」「無理に会話する必要はない」。NG派は「居心地が悪いと祝意も薄れる」「会食中も気まずい」「会話がないとお通夜みたい」と、両者真逆の意見。
●同卓になった相手側のゲストがなれなれしい
両家の友人や同僚の混合卓は「仲良くなれたらいい」「めでたい席なので細かいことは気にしない」VS「苦手だし、疲れる」「コンパしに行くわけではない」「両家のゲストは分けるべき」と賛否両論。
こうだったらモヤッが晴れます
【大騒ぎするグループはバラして】
大騒ぎする人が固まっていて、内輪の飲み会のようなテンションだったのが嫌でした。そういう人たちは同じグループでも席をバラしていたらまだましだったと思います。(萌香さん)
【良し悪しは相席になる人次第】
両家ゲストの相席は席のバランス上仕方ないこともありますが、同じ年代のフレンドリーな人同士だったらまだ良いかなと思います。(じゅんなさん)
【雰囲気次第で気持ちも変わる】
あまり会話の弾まない席でも、自由な時間は少なめで、ずっと映像が流れていたり、ゲームをしたりして、時間の流れを速く感じさせる空気だといいですね。(白井香織さん)
個々の性格を考えた配席と根回しで「モヤッ」をできるだけ回避
卒花が取ったNG回避策は「人にお酒をすすめたり、大騒ぎしそうな人は事前にくぎを刺しておく」「止めてくれる人を隣に付けておく」「あまりにもマナーがない人は呼ばない」。
両家の親族やゲストを同じテーブルにする場合、事前に混合席になることを説明しておけば、心の準備をしてもらえ、印象も変わるはず。両家の境目に座る人は相性をよく考え、ナチュラルな会話ができる人同士に。
【CASE3】
事情のあるゲストへの配慮が足りない席って?
●車いすの人や足の悪い人の席が出入りしにくい
体験者は少ないですが、車いすや松葉づえを着いた足の悪い人は「最も配慮すべき人」と思う人が多く、そのような人が出入りしにくい席に座っていると「体の不自由を押して出席している人に気の毒」と感じるよう。
●妊婦の席が冷房が強く出入り口から遠い
妊婦はおなかを冷やしてはいけないので、冷房がきつい席はNG。人によってはトイレが近いこともあり、その場合は出入りしやすい席がおすすめです。このような配慮がないと「おなかの赤ちゃんに影響がありそう」と心配する人も。
●一人参加で話す人がいなくて居心地が悪い
「誰とでも話せるから大丈夫」「仕方ない」と気にしない人もいますが、知り合いが1人もいないテーブルに着くのは「つらい」「気まずい」「楽しくない」とネガティブに感じる人が多い。特に20~30代は76%もいて、幅広い人と話す機会が多い40代以上の人よりも苦手意識が高いよう。
●近くの赤ちゃんがよく泣く&小さな子が騒がしい
赤ちゃんや小さな子どもがいる場合、泣いたり、飽きたりしたとき、外に出やすい席にするのが理想的ですが、子育てが身近な20~30代の76%は「自分にも子どもがいるから」「赤ちゃんは泣くのが仕事」「小さな子がいる方が場が和む」などと好意的。一方40代以上の5割は赤ちゃんの泣き声や子どもの騒々しさを快く思っていません。
こうだったらモヤッが晴れます
【妊婦にはブランケットを】
席にブランケットを用意してくれるだけで心遣いを感じます。私の場合、トイレは問題なかったので、出入り口から遠くても、同じグループの人と一緒のテーブルの方が良いと思いました。(aaaさん)
【同席する人の情報提供を】
一人参加となる場合は、同じテーブルになる人がどのような関係なのか、話のきっかけになる情報を教えてほしいです。(sakiさん)
【子どもの駆け込み部屋の用意を】
私は子どもが苦手なので、子どもが騒ぎ出したときに退席して連れて行ける部屋を用意しておいてほしいと思います。(みさきさん)
相手と席の相談をすることが1番の「モヤッ」回避術
車いすのゲストは、通路が広くて移動がしやすかったら、出入り口付近でなくてもいいですし、赤ちゃん連れでベビーベッドやベビーカーを使用する場合は、それらの置きやすさも席次のポイントに。
ベストな席はその人の状況や希望、会場の造りでも違うので、まずは相手と相談を。
一人参加のゲストにも、「やはり1人は嫌。知り合いを同じテーブルに」という人もいれば、「事前に隣の人とやりとりしたい」「共通点があって話が合う人の隣がいい」という人もいるので、相手の気持ちを聞いて個別に対応を。
【CASE4】
席やテーブルの間隔が狭すぎるor広すぎる席って?
●席の間隔が狭くて食べにくい
各テーブルの定員ぎりぎりだと窮屈で食事の時、隣の人と肘が当たることも。これが気になる人は4人に3人と多く、「隣の人に気を使う」「ぶつかるたびに謝らなければいけない」「狭いと食器同士も当たってうるさい」などの声が。気にしない人も「人数の関係なら仕方ないけれど、適切な間隔は必要」と思っている人が多いよう。
●テーブルの間隔が狭くて歩きづらい、席を立ちにくい
「そんなに席を立つこともないので気にならない」「しょうがない」という人もいますが、「着席時も後ろを通る人が気になって落ち着かない」「もっと広い会場が取れなかったのかと思う」とネガティブな声が多数。特に体格の良い人や着物の人は困るようで、「振り袖の場合、座るときに洋装の2倍いすを引かないといけないのを知って」という声も。
●席の間隔が広すぎて隣の人と話しづらい
OK派は「狭いよりもいい」「話したければ顔を近づければいい」と寛容ですが、NG派は「広いと大きな声を出すことになる」「聞き取りづらいし、聞き返されることも多い」と会話のしづらさを問題視。コロナ下かどうかでも感じ方が異なります。
こうだったらモヤッが晴れます
【スマホも置ける広さが欲しい】
大きな円卓でも1卓10人が限度。みんなスマホを常時持っているので、多少狭くてもテーブルに食器+スマホが置ける余裕があるとうれしい。(みさきさん)
【コロナ下なら間隔が広いのは◎】
感染症対策のためのソーシャルディスタンスなら、むしろ気遣いと感じます。そうでなければ広すぎる意味が分かりません。(daiさん)
少しでもゆとりのあるテーブルセッティングを心掛けて
ゲストを決める前にいすやテーブルの間隔を確認し、狭い場合は広い会場に変更するかゲスト数を減らすのが理想的。それができなくても、動線がすっきりしたテーブル配置にしたり、体格が大きい人の席だけでも余裕を持たせるなどの配慮を。
円卓の場合は、動線が直線で歩きやすく円卓より省スペースで済む長卓に変更するのもおすすめです。
コロナ下では1席以上空けていすを配置するのがスタンダード。このことをゲストに話しておいて理解を求めると共に、安心して出席してもらえる材料に。
【CASE5】
席次のルールが守られていない席って?
●親族の席次がルール通りではない
いとこがおじ・おばよりも上座など、年功序列を無視した席次は、半数以上の人が「年配者には気にする人も多い」「今後の付き合いに響く」と敬遠。残りの人は「披露宴まで上下関係をつくらなくてもいい」「そんなことを気にする時代じゃない」「親しい親族同士で座りたい」という理由で前向き。
●職場の人の席次がルール通りではない
「職場は縦社会。席次の年功序列は最低限のルール」と言い切る人もいますが、「自分の部下や後輩は上座に座るのは良いけれど、自分が上司や先輩より上座に座るのは気まずい」と上司を立てた発言も。
●親の席がゲストよりも新郎新婦に近い
本来、新郎新婦から最も遠い末席が親の定位置ですが、最前列の左右にするケースも。これに対しては「親は迎える側なので、常識外れ」「なんでだろう?と不思議に思う」などと半数以上がNG。OK派の理由は「親が一番結婚式を見たいと思うので」「ふたりが希望したことにあれこれ言うつもりはない」。
こうだったらモヤッが晴れます
【ゲストが了解済みならOK】
ふたりで勝手に決めるのはよくないけれど、席次が年功序列ではないことを事前に説明して、お互いが納得していれば問題ないと思います。(ちびすけさん)
【カジュアルな式なら問題なし】
職場の上司を招待しないカジュアルな結婚式ならルールにこだわらなくてもよいと思います。親が前方に座る席次は会費制のパーティではたまに見掛けます。(ミーチャンさん)
【親が最前列の左右なら自然】
両家の家族が最前列の左端と右端だったらそんなに目立たなくてよいと思います。新郎新婦の真ん前だったら、えっ?って思う。(おやちゃんさん)
微妙な席次は事前に相談。親が前方に座る場合は司会者から説明を
親族の場合、仲の良し悪しで席次も変わってくるので、親に相談を。
職場の場合、「年功序列通りではないのですが、●●さんは〇〇さんの隣の方が話も弾んでよいと思ったのですが、いかがでしょうか?」と事前に話して、了解を得ておくとよいでしょう。
親を前方にする場合、司会者から「本日は新郎新婦がお父さまやお母さまもゲストとして招いており、今まで一番お世話になったご家族を前の方にさせていただいております」などと説明してもらえば、納得してもらえるはず。
NG席次の総合ランキング結果はこちら
1位:席の間隔が狭くて食べにくい
2位:車いすの人や足の悪い人の席が出入りしにくい
3位:柱や撮影スタッフが邪魔で新郎新婦がよく見えない
4位:妊婦の席が冷房が強く、出入り口から遠い
5位:テーブルの間隔が狭くて歩きづらい、席を立ちにくい
6位:強引にお酒をすすめてくる人が近くにいて困る
6位:一人参加で話す人がいなくて居心地が悪い
8位:広くてメイン卓が遠く、新郎新婦がよく見えない
9位:盛り上げようと話し続ける人が近くにいてうるさい
10位:両家の親族が同じテーブルになって気を使う
11位:親族の席次がルール通りではない
12位:席の間隔が広すぎて隣の人と話しづらい
13位:職場の人の席次がルール通りではない
13位:親の席がゲストの席より新郎新婦に近い
15位:寡黙な人ばかりのテーブルで会話が弾まない
16位:同卓になった相手側のゲストがなれなれしい
17位:近くの赤ちゃんがよく泣く&小さな子が騒がしい
全体的に見ると、席次のルールよりも「席やテーブルの間隔」や「弱者への対応」「新郎新婦の見え方」を気にする人が多いという結果に。
From 編集部
できる限りの配慮をして、少しでも心地よく過ごしてもらえる席次に
スペースもテーブル数も限られているところで、全員からOKをもらえる席次にするのは大変ですが、細かいことを気にしそうな人の席は気を付ける、気を使う人同士は隣にしないなど、できる限りの配慮を。
どうしても我慢してもらわなくてはいけない席次になったら、料理や演出、ふたりからのメッセージなど他の部分でカバーして。
構成・文/渡邊博美 イラスト/沼田光太郎 D/mashroom design
※記事内のデータは2022年1月に、5年以内に結婚式に出席したことがあり、自身も結婚式を挙げた経験を持つ20~70歳までの既婚者210人が回答したマクロミル調査、コメントは同調査と「ゼクシィ花嫁会」のメンバー91人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2022年3月時点のものです
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