専門式場とは違う!レストランの会場見学で確認するべきポイント10
レストランでの結婚式は、おいしい料理でゲストをもてなしたいふたりにお勧めの選択肢。ただし、会場見学に行く際には専門式場や大きなバンケットがあるホテルとは違う、レストランならではの確認事項があります。レストランウエディングを叶えた卒花さんが教えてくれた、チェックポイントとは?
レストランが専門式場と違うところって?
結婚式専用ではないので、設備や構造などやや不便な部分も
専門式場は、文字通り結婚式専用の施設。新郎新婦の姿がゲスト席のどこからもよく見えるように設計されており、大人数が一度に化粧室を使っても足りるだけの個室があります。
一方、レストランは一般客の食事のもてなしがメイン。隣の席の客とは視線がかぶらないようにテーブルを配置するなど、あえて死角を作っていることも。もちろん結婚式を行う際には“結婚式仕様”に変更しますが、設備や構造など変えられない部分もあります。
専属シェフの料理の味やスマートな給仕は、レストランならではの魅力。10のチェックポイントを押さえて、納得できる会場を見つけて。
【1】ウエルカムスペースの広さ
ウエルカムアイテムを飾る場所があるか、クロークのキャパシティーも確認を
レストランのエントランスは、店舗の規模によって広さがさまざま。見学時には「受付はどの辺りに設置するか」をスタッフに聞いてみて。
ウエルカムボードなどのアイテムを置くスペースが十分にあるかもポイント。広さがあれば、フォトブースも設置できます。
クロークのスタッフが1名だとゲストが渋滞してしまうこともあるので、クロークの担当者数やキャパシティーも見ておくと安心です。
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【エントランスの照明】
全体的に照明が暗くて、エントランスに飾ったウエルカムアイテムがよく見えませんでした。見学時には実際に置く場所やその照明も見ておけばよかったと思いました。(おごぽんさん)
【エスコートカードを飾る場所】
レストランだと受付はあまり広くないので、エスコートカードを置くのであれば壁に貼ったりつるして取れるようにするのがよいです。(なにぬねのさん)
【2】待合室の有無・いすの数
ゲスト全員が入れる広さ、待ち時間の工夫もポイント
ウエイティングルームがあるレストランもありますが、数十人が一度に入れる広さがあるところは多くありません。待合室がある場合でも、ゲスト全員分のいすがあるかは確認が必要です。
座れないゲストには、ウエルカムドリンクでもてなしたり、ガーデンを楽しんでもらうなど、待ち時間を有意義に過ごせる工夫についても、確認してみて。
喫煙するゲストがいるようなら、喫煙場所も聞いておくと◎。
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【オープン前の待機場所】
レストラン開店前に予定よりも早く着いたゲストのために、周辺で休める場所を事前に案内しておきました。待合室が狭いときには、店外も考えておくとよいかも。(ちゃきさん)
【待合室の換気】
見学したときには待合室の広さは十分だと思ったのですが、換気用の窓がない部屋で、ゲスト同士の距離も近かったので、不安になりました。会場内だけでなく待合室の換気状況も大事です。(なみさん)
【3】ブライズルームの部屋数
新郎新婦で1部屋の場合は、間仕切りなどで対応を
結婚式を行っているレストランでは、ブライズルームは完備されています。ただしブライズルームが1部屋しかないと、新郎新婦共に同じ空間で着替えることに。ヘアメイクさんや介添えさんは女性が多く、新郎の方が気恥ずかしい思いをすることもあります。
1部屋しかない場合は、パーテーションを用意してもらうなど、部屋を仕切れるかを聞いてみて。
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【ブライズルーム内の化粧室】
ブライズルームはレストランの部屋の一角だったのですが、部屋の中に化粧室がなかったので、ゲストが集まる前にトイレを済ませておかないといけなくて、焦りました。(なにぬねのさん)
【ブライズルームの雰囲気】
お支度のときから気持ちが高鳴るので、ブライズルームはあまり狭い所や光が入らない場所でない方が良いと思います。当日を意識して、ブライズルームの雰囲気もチェックして。(HaTさん)
【4】新郎新婦とゲストの動線
式前にゲストと鉢合わせにならないかをチェック
結婚式では、新郎新婦が登場する瞬間が演出の一つ。挙式前にゲストと擦れ違ったり、パーティ会場への入場前にゲストと顔を合わせると、感動が半減してしまいます。専門式場だと、新郎新婦とゲストとのニアミスが起こらない動線が考えられていますが、レストランだとそうでないところも。
見学時には、結婚式当日の新郎新婦の動きとゲストの動線が重なるところがないか、スタッフに聞いてみると安心です。
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【挙式前の待機時間】
チャペルのすぐ横がゲストが待機しているレストランの部屋だったため、鉢合わせにならないよう、挙式前の待機時間だけパーテーションを設置してもらいました。挙式後は外してもらい、チャペル前でゲストと写真を撮るなど交流できたのでよかったです。(あやおみさん)
【5】バージンロードの幅
選べるドレスのデザインに影響することがある
レストランのチャペルは、比較的こぢんまりした造りが多いため、バージンロードの幅も専門式場に比べると少し狭いことがあります。
また空きスペースに簡易の挙式場を設置する場合も、バージンロードの幅がどのくらいになるかを確認しておきましょう。
バージンロードの幅によっては、裾にボリュームのあるドレスや裾が長いドレスを選ばない方がよいこともあります。ドレスをイメージしながら見学してみて。
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【チャペルのいすの脚】
バージンロードが選んだドレスに対してちょっと狭くて、いすの脚に引っ掛かってしまいました。退場のときは、フラワーシャワーの花びらがドレスの裾に入り込んで、引きずって歩くというイマイチな感じに・・・・・・。(こりんさん)
【6】ゲスト席からの高砂席の見え方
柱などが視界を遮って、新郎新婦が見えない席も
通常レストランとして営業している店舗では、食事がしやすいよう客同士の目線が合わないようにテーブルをレイアウトしています。結婚式では、高砂席がよく見えるように配置を変えますが、柱や壁などが視界を遮ることも。
見学時には、高砂席がどの位置に設置されるのか聞いてみましょう。ゲスト席からどのように見えるかは、実際に座ってチェックしてみるのがお勧めです。
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【主賓席からの見え方】
柱の位置や流しテーブルのレイアウトだったこともあり、少し見えにくいかなと思っていましたが、後方はかなり見えにくかったと言われました。見学のときに主賓席や友人席になるゲスト卓に座ってみればよかったと思いました。(カモはるさん)
【ゲスト卓のゆとり】
1卓当たりの人数は余裕を持って決めたつもりでしたが、ゲストが座ると隣同士が近く、狭さを感じているようでした。できれば当日のゲスト卓の配置を見てから、席次を決めることをお勧めします。(こりんさん)
【7】映像スクリーンの位置
映像演出を重視するなら要チェック
会場見学で盲点なのが、映像スクリーンの確認です。天井から下りてくる大型のスクリーンを完備しているレストランは、多くありません。スタンド式の簡易なものだったり、白い壁面に映し出す場合も。スクリーンの位置が低いと、後方のゲストからは見えづらいことがあります。
映像演出を重視したいのであれば、スクリーンの確認も忘れずに。
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【スクリーンの高さ】
スクリーンの位置が低いと、前の人の頭が重なって後ろの席の人が下の方まで見られなくなります。そのため自作したムービーはテロップを画面の上の方に流すよう工夫しました。(ASAさん)
【8】化粧室の個室の数
演出の合間に大勢が利用することを想定して
規模が小さいレストランだと、ゲストが利用する化粧室内の個室の数が少ないことがあります。結婚式中は進行や演出があるので、席を立ちにくいもの。お色直しなど演出の合間にゲストが化粧室に集中することを考えて、数が足りるかを確認しましょう。高齢のゲストや赤ちゃん連れのゲストがいるなら、バリアフリーやおむつ替えの台の有無もチェックして。
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【女性用化粧室の設備】
赤ちゃん連れのゲストがいたので、化粧室におむつ替えの台が設置されているかをチェックしました。おむつを捨てるごみ箱があるか、設備の清潔さも確認しておいた方がよいです。(RIEOさん)
【アメニティーの充実度】
化粧室内にマウスウオッシュや綿棒、脂取り紙、アルコール消毒液などが置いてあるかを確認しました。結婚式だと化粧直しがしやすい化粧室はポイントが高いです。(あやさん)
【9】周辺のロケーション
繁華街なら隣接する店、郊外なら生活感や騒音を確認
繁華街に立地しているレストランなら、隣接する店や看板など周辺の環境も確認しておくのがお勧めです。昼間は気にならなくても、お開きの時間帯にはネオンが光っている場合も。
郊外にあるレストランでは、近隣の住宅街の生活感のほか、工事や車の騒音が気にならないかをチェック。
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【工事の日程】
見学に行った際、スタッフから式の頃に近隣で工事があることを教えてもらいました。当日は囲いができていましたが、休日だったので騒音が気になることはありませんでした。(ジェニーさん)
【窓の外の景色】
会場の窓から高速道路の高架が見えていたので、ゲスト席から窓の外が視界に入らないようなレイアウトに調整してもらいました。事前にわかっていれば工夫できるので、窓の外の景色も確認しておくと安心です。(ゆかさん)
【10】会場内のフォトスポット
どんな写真が残せるのか、お勧めを聞いてみて
趣のある建物やデザイン性の高いインテリアは、レストランの魅力。お勧めの撮影スポットの写真を見せてもらうと、イメージが湧きやすいです。レストランの周辺でロケーション撮影ができるポイントがあるかも聞いておくと◎。
親族写真を撮るスタジオがない場合は、集合写真が撮れる場所も確認しておいて。
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【集合写真が撮れる場所】
集合写真は空き部屋の洋室で撮るという説明でしたが、他に案はないか聞いてみたところ、スタッフの提案でレストランの屋上で撮影できることになりました。景色が良く、ゲストから好評でした。(コロッケさん)
From 編集部
ふたりの結婚式に必要な設備があるかを確認しよう
レストランでの結婚式は、ゲスト数によって必要なチェックポイントも変わります。全て満たしていなくても、ゲストが困らないようなら問題ありません。上に挙げた10のポイントは、あくまでも目安。自分たちのイメージする結婚式が実現できる会場かどうかを確認するための参考にしてみて。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/moeko
※記事内のコメントは2021年6月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー24人が回答したアンケートおよび、2年以内にレストランで結婚式をした女性103人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2021年8月時点のものです
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