[全文掲載] 花嫁の手紙vol.6～飾らない言葉で想いを伝える～

花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは？
そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか？

「憧れていた花嫁の手紙。自分の式では絶対に読みたいと思っていました」

今回ご紹介するのは、りさこまるさんのお手紙。以前から憧れていた花嫁の手紙。「27年間育ててくれてありがとう」を伝えたいと、手紙を読みました。

【基本DATA】
■2019年11月挙式（ANA ホリディ・インリゾート宮崎）
■招待ゲスト数…150名（家族、親族、友人、新郎の職場関係）
■花嫁の手紙を書き始めた時期…挙式の１カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…１カ月
■事前練習の有無…有
■挙式で花嫁の手紙を読んだ時間…約10分

りさこまるさんの「花嫁の手紙」

【GOODポイント＆感動ポイント】

2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。

新婦の飾らない素直さが手紙から伝わってきてGOOD！

このお手紙は、気取らない言葉でつづられており、新婦の飾らない素敵な性格が現れていてGOOD！
お父さまへ向けられた【Ａ】は新婦の夢から始まります。文中では具体的なエピソードを正直に書かれていて、仲の良さが伝わってきました。文末では次の夢について触れられており、文章としてのまとまりもあって良いと思いました。

お母さまへ向けられた【Ｂ】では、仲の良さと同時にお母さまの愛情が伝わりました。観戦席から飛び降りた結果骨折されたという驚きのエピソードからも、愛を感じますね。
文末の「たくさん頼ってください！」という言葉はとても心強いひと言です。

また、【Ｃ】は新郎の親御さまへのメッセージです。相手の親御さまそれぞれへのメッセージがあるのは大変珍しく、とても良いと思いました。「娘のように可愛がってくださって」という表現は、素敵な関係が築けている証し。新婦のご家族も安心されたことと思います。（澤さん）

花嫁の手紙「書いてどうだった？」「受け取ってどうだった？」

今回のお手紙を書いたりさこまるさんと、お母さまにお話を伺いました。

手紙を読んでどうでした？

絶対に読みたいと思っていたので良かった！

花嫁の手紙は、以前からすごく憧れていて、結婚式を挙げるなら絶対読みたいと思っていました！両親、家族が大好きだけどなかなか面と向かってお礼の気持ちを述べる機会もなく、また何もないときに伝えるのは恥ずかしい……と思っていたので、結婚式の場を借りて27年間の感謝の気持ちを伝えたかったんです。大好きな両親、家族に感謝の気持ち、お世話になった気持ちを素直に伝えられたので良かったです。

苦労＆工夫したポイントは？

表現やまとめ方に苦労しました

家族での思い出が多すぎて、すごい量の手紙になり……。まとめるのが難しかったです。友達の式に参列したときのムービーを見返したり、YouTubeなど先輩花嫁の実例を参考に作成しました。また、27歳という年齢もあり、かしこまった感じにするか、自分の言葉で素直な気持ちを書くか迷いました。どうすれば自分の気持ちが伝わるかを考えた結果、自分の言葉で思いの丈をつづろうと、ありのままの言葉と感情で書きました。

手紙をどのように書きましたか？

何度も手書きで書きました

最初は、パソコンや携帯のメモに入力しながら考えていたのですが、なかなか自分の中でまとまらなくて……（なので、完成まで１カ月かかりました笑）。そのため、手書きで考えることにしました。実際にペンを握って紙に書いていると伝えたいことがたくさん出てきて、しっかり手紙を書くことができ、書いていくにつれリアリティーを帯びてきて、結婚式の状況も自分の中で想像しながら、感情を込めて書くことができました。

後輩花嫁さんにアドバイスを

書くなら、早めにスタートさせて

たくさんのエピソードがあると、どう書くか構成に悩むので、できるだけ早めに書くのをスタートさせた方がいいと思います。また、事前練習（私はBGMを流しながら行いました）も前日だと「あぁ、明日結婚式か……」と気持ちが結婚式モードになり、読もうとするたびにグッときてしまうので、２～３日前にすることをおすすめします。前日に練習したり、お手紙を書くと泣いてしまい、翌日目が腫れてしまうのでご注意ください（笑）。

お手紙を受け取ったお母さまより

仲良く楽しい家庭を築いてね

手紙を何度見ても嬉し涙が出ます。
よくケンカもしたけど、みんなにうらやましがられるくらいほんまに仲良し家族だよね。年頃になっても、家族を大事にしてくれて感謝しています。
ママがまさかの病気をし手術しましたが、ほんまに助かって良かった。生きていたから奇麗な花嫁姿を見ることができました。
これからは、Ａさん（新郎）と仲良く楽しい家族でいてください。パパとママも仲良くたまにはケンカしながらも過ごします。

From 編集部

飾らない言葉で素直な想いを伝えよう！

新婦家族や、新郎家族に対しても自然な飾らない言葉で丁寧にエピソードを伝えている、心温まるお手紙でした。
花嫁の手紙は新婦にとって「27年間育ててくれてありがとう」を伝えられるいい機会であり、具体的なエピソードをたくさん盛り込むことで、新郎側のゲストに対して「家族が仲良しなところで育ってきたんだな。ふたりもそんな仲の良い家族になるんだろうな」ということを伝えたいと思ったそうです。飾らない言葉によって、新婦の人柄とともに、新婦が育った環境や新郎ご家族とも良い関係が築けていることが十分に伝わったと思います。
花嫁の手紙の表現に正解はありません。あなたもあなたの言葉で想いを伝えてみませんか？