【専門プランナーがアドバイス!】妊娠中の結婚準備、いつ・何する?
妊娠していても、事前にケアすべきポイントを知っておけば、結婚式の準備は慌てることなく進められます。今回は、マタニティーウエディングに詳しいウエディングプランナーの佐伯エリさんに、結婚式の準備段階ごとのポイントを教えてもらいました。妊娠中の人もこれから妊娠するかもしれない人も、ぜひ参考にしてみて。
Q1.マタニティーウエディングのスケジュールって?
A.準備期間は3カ月。安定期の妊娠6~7カ月に結婚式を
結婚式の準備は、約3カ月あれば十分間に合います。妊娠が分かってから結婚式に向けて動き始めると、妊娠6カ月~7カ月あたりが結婚式当日ということになります。この時期は、妊娠期間の中でも比較的体調が落ち着く安定期に当たります。
会場によってはもっと短期間で準備が可能な「マタニティープラン」もあるので、希望日まで3カ月ない場合でも、相談してみるのがお勧めです。(佐伯さん)
【スケジュールのイメージ】
<式3カ月前>
・会場選び&本契約
・ゲスト選び
・衣裳選び
・招待状の発送
<式2カ月前>
・料理や演出などの打ち合わせ
・装花やブーケの打ち合わせ
・招待状の返信期限
・ギフト選び
・衣裳の最終フィッティング
<式1カ月前>
・席次決め
・司会相談や音楽相談
・ヘアメイクリハーサル
<式2週間前>
・最終確定
Q2.妊娠中の結婚準備で、気を付けたいことって?
A.外出するなら午前中に、体調と相談しながら進めて
妊娠期間中は体調の変化が起こりやすくなるため、無理をしないことが大切です。いつもと違うと感じたら早めにスタッフに伝えるようにしましょう。
体調は一日の中でも変化するので、打ち合わせなどは短く、できれば2時間以内に終わるようにしたいです。
妊婦さんは比較的午前中の方が体調が安定する人が多いです。自分の体調と相談しながら、スケジュールを立てるようにしましょう。
また、妊娠中は香りに敏感になります。少しでも気分が悪いと感じたら、休憩を取るようにしましょう。
妊娠すると眠くなったり、注意力が散漫になりがちなので、大事なことはメモしておくと安心です。(佐伯さん)
自分から伝えるようにしました
できないことはできないとしっかり伝えて、周囲を頼りました。彼やプランナーさんが私の分まで一生懸命準備してくれたので、心強かったです。(みすさん)
できることは限られると思ったので、こだわりたいところと普通でよいところをハッキリさせて、こだわりたいと思ったところだけ打ち合わせに時間をかけるようにしました。(まるたろうさん)
Q3.妊娠中と出産後、式を挙げるのはどっちがよい?
A.マタニティーなら式を挙げてから親になるステップを踏める
マタニティーウエディングのメリットは、結婚式をすることでふたりの心の温度を揃えてから、一緒に父親と母親という次のステップに進むことができることです。
結婚式では、周囲の人たちの思いに触れ、ふたりの決意を承認してもらうことで、夫婦の自覚が芽生えます。
ただし少しでも体調に不安がある場合は、出産後に延期することも選択肢に入れておきましょう。出産後なら、睡眠時間が安定する生後3カ月くらいから徐々に準備を始めて、育児休暇が終わる1歳までに式を挙げるのがお勧めです。(佐伯さん)
Q4.会場見学で、できるだけ負担をなくすには?
A.体調に配慮して、オンライン相談を活用して
妊娠が分かってから会場を探し始める時期は、つわりのピークと重なることが多いです。外出しづらいなら、見積りをもらったりスケジュールを相談するのは事前にオンラインで済ませ、最終決定のために見学に行けばOKです。試食は成約後でも対応してくれますし、味のチェックは彼に任せるのもアリです。
マタニティーの対応に慣れているプランナーを希望するなら『おめでた婚サポートプランナー』の資格保有者がいる会場を選ぶのも手です。(佐伯さん)
Q5.打ち合わせでは、何に気を付ける?
A.オンラインと対面を組み合わせて臨機応変に
打ち合わせもオンラインでできることは済ませ、会って決めないといけないもののみ対面にして、訪問回数を減らすようにしてもらいましょう。体調は自分しか分からないので「これが快適」という希望は、どんどん会場プランナーに伝えた方がよいです。
引出物はカタログ式ギフトにすれば選ぶ手間が省けますし、プチギフトはネット購入が便利です。(佐伯さん)
打ち合わせ、工夫しました!
プランナーさんの方から「なるべく会場に来る回数を少なくしましょう」と言ってくれ、メールや電話でやりとりしてくれたのでありがたかったです。(M.Sさん)
担当プランナーさんとはほとんどメールでやりとりしていました。ペーパーアイテムやヘアメイク、装花や引出物など、全て家にいながら決めることができたので、楽でした。(AMさん)
Q6.ゲストの招き方、招待状はどうする?
A.二部制パーティもアリ。WEB招待状もGOOD!
マタニティーウエディングでは家族だけの結婚式も多いですが、ゲストを招くなら二部制のウエディングがお勧めです。家族のみで挙式と会食をし、後日友人を招いてパーティをすれば、体への負担も少なく、セレモニーもお披露目も叶います。パーティを出産後にして、子どものお披露目も兼ねる手もあります。
招待状を作るのが大変なら、外注したほうが楽。データ入稿すると宛名印刷してくれるサービスもありますし、メールやSNS経由で送るWEB招待状もよいものがたくさんあるので、ぜひ活用しましょう。(佐伯さん)
二部制にしました!
結婚式の準備中に妊娠が分かり、挙式は妊娠4カ月の頃に沖縄で家族だけ、パーティは妊娠後期に友人だけで行いました。挙式は家族だけだったので、気を使わずリラックスすることができました。(こはるさん)
Q7.後で困らないドレスの選び方は?
A.2着選んで最終フィッティングで決定する方法も
マタニティーの場合は、ウエスト部分を調整ができるドレスの中から選んで、最終フィッティングで確認しましょう。ドレスショップの中には、第一希望のドレスが入らない場合を想定して、第二希望まで押さえてくれるところもあります。また、マタニティー対応のドレスを専門に扱うショップもあります。
妊娠中でも着やすいのは、ハイウエストのエンパイアライン。スカートにボリュームがあるデザインやボールガウンドレスも意外とおなかが目立ちません。(佐伯さん)
ドレス、大丈夫でした!
ドレスを決めた後に妊娠が分かったので入らないかもしれないと思っていましたが、スタッフさんがフィッティングの回数を増やして微調整を重ねてくれ、当日は無事にそのドレスを着られました。(h.hさん)
妊娠が分かる前に押さえていたドレスが着られるか心配でしたが、同じデザインでワンサイズ大きいドレスをスタッフさんが押さえてくれて、希望のドレスを着ることができました。(ギノさん)
Q8.マタニティーならではのオススメ演出は?
A.ベビーへメッセージを書いてもらうなど、絆が深まる演出を
マタニティーウエディングならではの演出としては
・性別をサプライズで発表する
・子どもの名前を投票してもらう
・赤ちゃんへのメッセージを書いてもらう
など、ステキなアイデアがたくさんあります。
花嫁本人へのサプライズで、新郎やゲストがベビーシャワー(安産祈願のパーティ)をしてくれた事例もあります。
ダンスをしたり、お酒を飲んだりはできませんが、マタニティーウエディングだからこその演出を取り入れて、絆が深まるひとときを過ごしてもらいたいですね。(佐伯さん)
From 編集部
できることに目を向けて、楽しい結婚準備を
妊娠期間中の結婚式準備は、体調が安定しなかったりDIYまで手が回らないなど、思い通りにならないこともあるかもしれません。でもできることに目を向けて、彼や周囲の手を借りながら進める準備期間は、かけがえのない時間。赤ちゃんを迎える前のふたりの時間を一日一日楽しんで、ステキなウエディングを叶えてくださいね。
佐伯エリさん
REVE&Co.代表
ウエディングプランナー
群馬県内の結婚式場に16年間勤務し、2018年に独立。ホテルやゲストハウス、レストランやペンションなど、さまざまな場所での結婚式をプロデュース。2014年「グッドウエディングアワード」では自身の妊娠出産経験を生かしたプロデュースで「ソウル賞」を受賞。2016年には「クリエイティブ賞」、2019年には「準グランプリ」受賞。おめでた婚サポートプランナー認定講座講師。
www.erisaekiwedding.com
構成・文/稲垣幸子 イラスト/水谷慶大
※記事内のコメントは、妊娠中に結婚準備をした女性103人が回答した2021年4月のマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2021年6月時点のものです
- 結婚式準備全般
- 妊娠・妊活
- 結婚準備全体
- ダンドリ
- 悩み解決
- 安心したい