少人数結婚式だからこそできる、親族への“こだわり”引出物
近年増えている、親族中心の少人数結婚式。足を運んでくれた親族へは、感謝の気持ちが伝わる引出物・引菓子を贈りたいもの。この記事では少人数結婚式で、幼い頃から可愛がってくれた祖父や祖母、一緒に遊んでくれたおじやおばなど、大切な親族に喜ばれるギフトの選び方についてご紹介します。
少人数結婚式だからこその
親族への引出物の選び方・3つのポイント
【ポイント1】一人一人に合わせた品物を選ぼう
いまや定番となりつつある引出物の贈り分け。大人数だと親族と友人など大きな分け方になりがちですが、少人数ではかなり細かく贈り分けができるはずです。それこそ一人一人に合わせて、好みのものを選んでもいいでしょう。
品選びをする際は、その人の顔を思い浮かべて、趣味やライフスタイル、家族構成などから、何が喜ばれるか思いを巡らせてみて。同じ品物で揃えることが多い引菓子も、ゲストそれぞれの好みに合わせて贈り分けするのも楽しい試みといえるでしょう。
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<高級フェイスタオル>
日帰り温泉に行くのが大好きで、タオルを車に常備しているほど。タオルはいくらあっても足りないくらいなので、高品質のものがもらえたら嬉しい。(マッシーさん・69歳)
<木製の積み木>
僕の子どもがまだ小さいのを知っていて、木製の積み木を引出物としてもらったことがありました。気が利いているなと思いました。(かえるさん・51歳)
<ひいきの野球チームの特製グラス&紅白まんじゅう>
あるプロ野球チームの熱烈なファン。それを知っている新郎新婦からチームのグッズを引出物としてもらったのが嬉しかった。引菓子の紅白まんじゅうはそのチームのヘルメットを模したものでした。(マーちゃんさん・75歳)
<生菓子>
引菓子というと普通は焼き菓子が多いと思うのですが、生菓子を頂いたときはおっ!と思いました。和菓子が好きなので嬉しかったです。(qoo & rooさん・59歳)
【ポイント2】ふたりらしいもの、思い出になるもので特別感をプラス
祖父や祖母、おじ、おばの世代ともなれば、数多くの結婚式に参列経験があるはず。定番の引出物はもらい慣れているので、ふたりらしさがあるものや、後でふたりの結婚式を思い出せるようなものが喜ばれるでしょう。
ふたりの地元に関係するものはもちろん、思い切って手作り品などもありかもしれません。品物やお菓子などに、ゲストの名前を入れるのも特別感があって嬉しいものです。
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<新郎新婦手作りのグラスセット>
新郎新婦が手作りしたグラスを引出物としてもらったことがあります。誠意が伝わってきましたね。(しんがさん・62歳)
<自分の名前入りのパスケースやストラップ>
パスケースやストラップなど毎日使うものに自分の名前を入れて贈ってくれたら、愛着が湧くし、印象に残ると思います。(かんかんさん・52歳)
<写真立て>
少し大きめの写真立てが引出物なら嬉しい。その結婚式に出席した親族など、みんなの笑顔の写真を入れて飾れたら素敵ですね。(お祝い大好きさん・65歳)
<ふたりの地元の銘菓>
新郎新婦の出身地の銘菓が引菓子なら、お相手のことを知るきっかけにもなりますよね。おいしかったらリピートしたいので、お取り寄せなどができるところなら、さらにいいかな。(まみドラさん・53歳)
【ポイント3】話題のものや手に入りづらいもので気持ちを伝える
話題になっているものや珍しいもの、手に入りづらいものは、ゲストが「わざわざ自分のために手に入れてくれたんだ」という気持ちになり、喜ばれるでしょう。少人数であれば、数を揃えるのもそれほど苦労しないはず。どちらかというと引菓子で実現しやすい方法です。
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<ホテルのオリジナルパウンドケーキ>
ホテルの結婚式に参列したときのこと。引菓子はそのホテルのオリジナルのパウンドケーキでした。デパ地下などでは買えないものだったので、印象に残っています。(PIRANHAさん・67歳)
<高級な新米>
お米のように日常的に食べるもので、普段買わないような高級で希少なものを頂けたら、幸せな気持ちになると思います。(こーらすままさん・54歳)
<売り切れの多い高級食パン>
最近話題の高級食パン。なかなか手に入らないものだから、もらえると嬉しいですね。(ダックス11さん・62歳)
重いギフトは宅配にするなどの配慮を
引出物は重くてかさばるものがいいといわれた時代もありましたが、重量があるものは持って帰るのが大変で、ゲストにも負担です。親族がメインの結婚式では、引出物は後日宅配するようにしてもいいでしょう。
結婚式当日には、引出物は宅配する旨のカードをゲストに渡しておき、結婚式後1週間以内に手元に届くようにするのがお勧めです。なお、引出物の贈り方については、エリアにより考え方がさまざまなので、宅配する場合は事前に親に相談して、了承を得ておきましょう。
ギフトコンシェルジュ裏地桂子さんに聞く、親族へのお勧め引出物
親族へはどんなギフトを贈ったらいいか、具体的な品物について、センスの良い贈り物選びに定評があるギフトコンシェルジュの裏地桂子さんにお伺いしました。
【お勧め1】誰もが認める高級ブランド品や高級品
親族への引出物は、量ではなくて、質にこだわるのがお勧めです。引出物の定番である食器やグラス類も高級ブランド品なら、満足してもらえるでしょう。ただし、知る人ぞ知るというよりは、親族世代にもよく知られているブランドを選ぶのがポイントです。
品選びにも少しひねりを利かせて。すでに持っていそうなワイングラスやマグカップなどではなく、ショットグラスなどはいかが?ショットグラスは本来はテキーラを飲むのに適したものですが、日本酒や冷茶などを飲むのにも使え、使い勝手もいいのできっと喜ばれるはず。
カタログ式ギフトを贈る場合でも、老舗百貨店やこだわりの品物を揃えるセレクトショップのものがお勧めです。(裏地さん)
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<高級ブランドのグラス>
自分では買えないので、憧れの高級ブランドのグラスなんか贈られたら嬉しいですね。(ケンママさん・72歳)
<高品質のバスタオル>
高級ホテルに置いてあるようなバスタオルをもらったら、きっとテンションが上がると思います。(亀吉さん・53歳)
<高級ブランドのフルーツ皿>
ずっと欲しいと思っている高級ブランドのフルーツ皿が頂けたら、幸せな気持ちになりそう。(ん_こさん・71歳)
【お勧め2】家での生活を豊かにする品物
年齢を重ねてくると家の中で過ごすことも多くなってきます。ですから、家での生活を豊かにする品物もギフトとしてお勧めです。
例えば、室内履き、タオルケット、タオル、ルームフレグランスなど。品選びの際は、品質に留意して。自分ではなかなか手が出ないような高品質なものを選ぶのが喜ばれるポイントです。
縁起の良さでも引出物として人気があるお箸は、コクタンのものや山中塗のものなど素材や塗りにこだわったものを贈るといいでしょう。
折敷(おしき/食器などを載せる小さなお盆)など、それがあることで普段の生活をワンランクアップさせるようなものも、センスの良さを感じさせる贈り物といえます。(裏地さん)
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<スズのショットグラス>
スズのショットグラスはなかなか自分では買おうとは思わないものだったから、とても印象に残りました。(ヨッシィさん・61歳)
<上質なカトラリーセット>
カトラリーはすでに揃っていて、わざわざ自分で買うまでもないもの。でも、上質なセットがあれば、毎日の食事もおいしくなりそうだし、もらえたら嬉しいと思います。(PIRANHAさん・67歳)
<漆塗りの高級なお盆>
漆塗りのお盆は普段使いのために自分で購入するのは少し高額なので、頂けたら嬉しいですね。(qoo & rooさん・59歳)
【お勧め3】少量で、高品質の引菓子
大家族で暮らしている人以外は、大量のお菓子や食品をもらっても、持て余してしまうことが少なくありません。特に年輩者であれば、食べる量も限られているので、引菓子は少量でもおいしいものを選ぶのがいいでしょう。
引菓子といっても、お菓子にこだわる必要はありません。お菓子はあまり食べないという人であれば、ご飯のお供や酒のつまみになるようなものでもいいでしょう。
フリーズドライのおみそ汁もお勧め。フリーズドライのおみそ汁とおわんがセットになった商品も気が利いていますよ。(裏地さん)
私たちが嬉しいギフトはコレ!
<老舗和菓子店の落雁>
普段は高くて手が出ない老舗和菓子店の落雁(らくがん)を引菓子で頂きました。おいしいし、軽いし、荷物にならなくて、最高!(ごろべえさん・65歳)
<有名店の高級チョコレート>
食べたことがない有名店の高級チョコレート。引菓子で頂けるのなら、ぜひ食べてみたいです!(ヨッスイさん・65歳)
<高級蜂蜜セット>
蜂蜜は日持ちがするし、毎日ちょっとずつ食べることができるので。健康に気を使う年配者としてはありがたい。(トミーさん・72歳)
親族への内祝いはどうする?
結婚式には参列せずに、お祝いだけを贈ってくれる親族もいることでしょう。そんな場合は、結婚式後1カ月以内に内祝いとしてお返しをします。内祝いの品物の金額の目安は頂いたお祝いの半額~3分の1程度。品物選びの考え方は引出物とほぼ同じです。
From 編集部
思い出を振り返りながら引出物選びを
同世代だと欲しいものも何となくイメージしやすいものですが、年配者となると何を贈っていいか分からないと戸惑う人も多いでしょう。そんなときには、親に相談してみて。また、少人数なら一人一人に合わせて品選びをすることも可能です。親族一人一人との思い出を振り返り、喜ぶ顔を思い浮かべながら品選びをするのも、きっと楽しい時間になるはず。
裏地桂子 ギフトコンシェルジュ/クリエイティブコーディネーター
雑誌や企画展などの商品セレクションをはじめ、ショップのプロデュースや商品企画、商品開発などを手掛け、数社の企業の顧問を務めている。近著に『最上級のプチプラギフト100』(光文社)。
構成・文/粂 美奈子 イラスト/湯浅 望
※記事内のコメントは2021年4月に、過去3年以内に親族の結婚式に参列した経験のある50~70代の男女105人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2021年6月時点のものです
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