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一緒でもぐっすり眠れる?ダブルベッドが快適になる寝具選びのPOINT4

これから始まる彼との新婚ライフ。家具や家電も揃えて新しい生活にワクワク♪「でも、毎日同じベッドだと、今までみたいにぐっすり眠れなくなるかも……」、こんな悩みを持つ花嫁さんも多いはず。そこで今回はダブルベッドが快適になる、寝具選びのポイントをプロの視点からお伝えします。大好きな彼と一緒にぐっすり安眠したいなら、ぜひ参考にして。

【POINT1】

「マットレス」は“ふたりの体をしっかり支える”ものを選ぶ

マットレス イラスト

マットレスは「体に無理のない自然な寝姿勢」を一晩中保つためのもので、体を支える土台となる重要なアイテム。軟らかすぎる敷き寝具は、体の中で一番重い腰の部分だけが沈んでしまい、逆に硬すぎる敷き寝具は、腰や肩に体圧が集中してしびれや痛みを引き起こす可能性も。そうならないよう、どちらかひとりだけでなく、ふたり共にしっかり支えられるものを選ぶのが大事です。

スリープマスターのアドバイス

Q 「体に無理のない自然な寝姿勢」ってどうやったら分かるの?
監修者

A. 人間は真っすぐ立ったとき、背骨はなだらかなS字形を描いています。寝ているときもこの姿勢を保持することが、体に無理のない自然な寝姿勢です。要は、立ったままの姿勢がそのまま横になった状態を保てていればOKです。(森さん)

購入時にチェックすべきポイント

【check1:寝姿勢】
まずはしっかりとした寝姿勢が保てるかどうかをチェック。一緒に寝るのではなく、ひとりが寝て、もうひとりが「腰の部分が浮いてないか?」「背中の部分や腰の部分が沈み込んでないか?」「全体がくの字になってないか?」を確認して。寝具売り場の販売員さんにアドバイスをもらうのもおすすめ。

【check2:硬さ・大きさ】
今度はしっかり寝返りが打てるかどうかをチェック。同じ体勢で寝ていると血流が滞ってしまったり、体温が上がってしまうので寝返りはとっても大事。チェック方法は、寝返りが楽に打てるか?硬すぎたり軟らかすぎない?幅は狭すぎない?一緒にごろごろしながら試してみて。

【POINT2】

「掛け布団」は“ふたりで”寝たときの布団内の温度が大事

掛け布団 イラスト

快眠のための環境づくりで重要なのが、温度と湿度。だからこそこの2つに影響する、掛け布団選びはとっても大事です。おすすめは体温調節がしやすく、吸放湿性もある羽毛や真綿などの天然素材のもの。それに加え”軽さ”もしっかりチェック。寝返りを打っても、体をやさしく包み込むことができるかを、ふたりで寝ながら確認してみよう。

スリープマスターのアドバイス

Q. 暑がりな彼 vs 寒がりな私……どうすればいい?
監修者

A. 男女だとどうしても体感温度に差があるため、快適な睡眠を考えると、掛け布団は別々にするのがおすすめ。羽毛布団であれば、お揃いのデザインで中身の量を変えるのもいいと思います。どうしてもダブルサイズがいいという場合は、寒がりな方だけ毛布やタオルケットなどプラスワンアイテムして調節するといいですよ。(森さん)

季節感に合った掛け布団のチョイスを心掛けて

夏は暑いからと何も掛けないで寝る人もいますがそれはNG。人の体温は睡眠中に変化するため、最初は暑くても寝冷えを起こす原因にも。冷風が直接体に当たらないようにタオルケットや薄めの肌掛けなど、必ず何かを掛けること。逆に秋冬は、寒いからと布団を掛けすぎて、体を圧迫してしまいがちなので、軽く、あたたかく、フィット性に優れたものを選びましょう。

【POINT3】

「枕」選びで、いびきや不眠の原因を除去

まくら イラスト

枕って実は“頭”をのせるものでなく“首”を支えるためのもの。そのため、肩口が当たるくらいにしっかりのせるのが正しい当て方。自分の体に合わないものを使っていると、頭痛や肩凝り、いびきや不眠の原因になることもあるから、お互い自分に合った枕を使って。マットレスとの相性も大事なので、ベッドを買う際に、実際試しながら選ぶのがおすすめです。

スリープマスターのアドバイス

Q. 腕枕って、正直どうなの……?
監修者

A. 首に負担がかかり、寝返りも打てない、寝姿勢も悪くなる……とあまり良いことがないので、眠りのプロとしてはおすすめできないですね。腕枕は、眠る前の何分かだけにとどめるようにし、睡眠に入るときはしっかり枕で支えてある状態がベスト。(森さん)

枕選びのポイント

枕は以下の2つの高さが合っているかをチェック
1)仰向けのときに、首と後頭部の隙間を埋められるか? 
2)寝返りをしたときに、肩幅と横向きの高さを埋められるか?

幅は、しっかりと寝返りを打つことができるサイズを選びましょう◎。

【POINT4】

部屋着はNG。 「パジャマ」はふたりでお揃いのものを

パジャマ イラスト

部屋着のままで寝る人も多いけれど、睡眠の質を上げるためにはパジャマの効果は絶大。体を圧迫しないで眠れるだけでなく、着替えることで「これから眠るんだ」と意識できる心理的効果もあるため、部屋着と一緒にせず着替えるのがおすすめ。外でお揃いの服を着るはちょっと恥ずかしい……と思うカップルでも、家の中なら堂々とお揃いにできるから、これをきっかけにペアのパジャマを選んでみて。

スリープマスターのアドバイス

Q. お揃いにしたいけど、彼が暑がりだから着てくれないかも……
監修者

A. 暑い時期、特に男性はTシャツやタンクトップに短パンなどで寝ている方も多いと思います。でも寝る際に大事なのは、しっかり汗を吸収し素早く発散させることなので、夏でも長袖・長ズボンがおすすめ。天然素材で薄手の素材なら、快適に眠れると思います。(森さん)

パジャマ選びのポイント

1)サイズ感:
ウエストがゆるめになっていて、身に着けたとき体の周りに1cmくらいのゆとりがあるものがリラックスできておすすめ。
2)生地の薄さ・素材感:
汗をしっかり吸収して、素早く発散させる性質を持つ天然素材が最適。体の汗が冷えてしまうと寝冷えの原因になるため、体の表面に汗をためにくい薄手の生地を選んで。

最後に(from スリープマスター 森さん)

おすすめは”シングルベッドを2台並べての使用”

前提として、おすすめするのはシングルベッドを2台並べての使用です。

なぜなら……
・夫婦で寝起きする時間が違う
・パートナーのいびきがうるさい 
・パートナーの寝相が悪い
・パートナーの寝返りの振動で目が覚める
・夫婦それぞれ合う寝具が異なる
→このような場合、睡眠の質の低下につながる恐れがあります。

また、ダブルベッドとはいえ、シングルベッド2つ分の広さはありません。縦の長さは同じですが、横幅はシングルベッドが約970cmに対して、ダブルベッドは約1400cm。寝返りを考えると、一人当たりシングルベッドサイズの幅があるのが理想的です。

シングルベッドを2台並べて使用すれば、どちらかが体調不良のとき、別々で寝ることができるので、ゆっくりと休養できたり、出産などの生活スタイルの変化に応じて、ツインにすることも可能です。

新生活に向け、せっかくの寝具の新調なので、今後も長く使えるものを後悔のないよう選んでくださいね。

From 編集部

睡眠時間は人生の3分の1といわれる時間だからこそ、しっかり考えよう!

初めてのダブルベッドで不安なふたりも、この4つのポイントをチェックして寝具選びをすれば、ぐっすりと快適に眠れるはず。ふたりで気持ちの良い朝を迎えるためにも、ぜひ実践してみて。

監修者
Profile

森 優奈 スリープマスター

睡眠科学や快眠環境などの専門知識を備えた眠りのプロフェッショナル。眠りに悩む方へ、快適な眠りにつくための環境の整え方から、寝具の選び方まで、日々個人個人に合わせた提案を行っている。現在は寝具メーカー西川の広報を担当。

【ホームページ】https://www.nemuri-soudan.jp/

取材・文/滝 紀子 イラスト/田中麻里子 監修/森 優奈 構成/紺矢里菜(編集部)
※掲載されている情報は2020年6月時点のものです

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