[席次表] 部署名の省略はあり? 退職した人はどう書く?「職場ゲストの肩書」Q&A
席次表に載せる、職場ゲストの社名や役職名。花嫁さんたちから寄せられた「こんなときどうしたらいい?」というお悩みから、代表的なものを10個ピックアップ!マナーデザイナー・岩下宣子先生がお答えします。
Q1. 社名や部署名が長過ぎてスペースに入りきらない!
「どうしても長くて書き切れない場合、『株式会社』や『有限会社』は省略してもOKです。ただし、(株)、(有)という表記は失礼になるのでNG。本来は省略しないことが望ましいため、『大変失礼ですが、株式会社を省かせていただきます』と事前にひと言伝えておくと、嫌な思いをさせずに済みます。特に目上のゲストには配慮を忘れずに!人によって表記に違いが出るのは良くないので、省略するときは席次表の中で必ず統一しましょう。
部署名については、勝手に判断せず直接本人に確認をするのが一番間違いがない方法です。また、複数の部署を兼務している場合は、その中で最も高い役職を表記してください」
Q2. 社内結婚でどちら側のゲストもみんな同じ会社です
「社名は省略して、名前と役職名だけで大丈夫です。主賓には会社名、役職名をきちんと表記してください。席次表では省略しても、来賓あいさつなど口頭での紹介では『株式会社』を含め、正しい肩書をすべて読み上げてもらえるように司会者と打ち合わせしておきましょう。主賓以外に、親しい同僚など一部の人だけ肩書や紹介文を入れると差が出てしまうので、肩書を入れる際のルールは一律に。冠婚葬祭のフォーマルな場では、公平さが大切です」
Q3. 退職した上司や先輩の肩書は……?
「『元上司』は間違った呼び方ではないので問題ありません。もし『元先輩』という肩書に、縁が切れているような違和感があるなら『お世話になった先輩』『尊敬している先輩』などに言い換えてもよいです。
席次表の肩書を見たとき、ゲストが寂しい、冷たいと感じないように、相手の立場、気持ちになって考えてみてください。新郎新婦はその人のことをよく知っているはずなので『出席してよかった』と思ってもらえるように気を配りましょう」
Q4. 同僚の派遣社員さんの肩書は、派遣元の社名?「職場同僚」?
「派遣元の会社名だと関係性が分かりにくいので、『職場同僚』と付けるケースが多いですが、まずは本人に『この肩書でいいかな?』と聞いてみるのが一番です。善かれと思って『職場同僚』と付けたのに、本人は派遣元の会社に所属していることにプライドを持っているかもしれません。派遣社員が複数いるときは、意見を聞いた上で『この肩書に統一させてください』と事前に伝えておきましょう」
Q5. 上司を招かない友人中心のラフな結婚式は、肩書なしでもOK?
「肩書は必要なく、名前だけで大丈夫です。ただ、名前だけだと初対面のゲスト同士が話をするときに『新郎新婦とどんな関係なんだろう?』と分かりにくいですよね。会話のきっかけになるよう、席札やエスコートカードを活用して、『中学の部活仲間』『大学のサークル友達』など名前と関係性を書いておくのがお勧めです」
Q6. 社内の通称が旧姓の人は、旧姓表記でよい?
「『戸籍上の名前である新姓の方がいい?だけど、会社の人は新姓を知らないから戸惑うかな?』と気を回しがちですが、本人に確認するのが一番。結婚を報告して式への出席を打診する際に、『招待状や席次表は、旧姓の方がいいですか?それとも新姓で送りましょうか?』と確認しておきましょう。郵便物は結婚後の名字でないと届かないこともあるので、直接確認しておくと安心です」
Q7. 席次表を印刷した後に人事異動で肩書が変わったら……?
「『本来ならば刷り直すべきなのですが、異動前の肩書で席次表を作っておりまして……』と事前にごあいさつすることが大事です。こういったやりとりは先手必勝!そこまで丁寧に対応されたら、普通は『それで大丈夫だよ』と言ってくれるはずですが、どうしても難しい場合は、上からシールを貼る、印刷し直すなど、プランナーさんと対応を相談しましょう」
Q8. 転職した元同期。「同期」それとも「友人」にすべき?
A.相手が喜んでくれそうな肩書を選びましょう
「もし自分なら『元同期』と『友人』、どちらが嬉しいか考えてみてください。今も親しくしているなら『友人』でいいと思いますよ。これから続くお付き合いを考えて、ふさわしい肩書を選んでください」
Q9.結婚退職したのですが、元職場の人の肩書は?
A. 「元」を付けた肩書でOK
「相手が退職したときと同様に『元上司』で問題ありません。『結婚で退職したけどとてもお世話になったので結婚式にご招待したい』と感謝の気持ちを伝えてご招待しましょう」
Q10.年上で上司のような人だけど肩書は「同僚」になってしまいます
A.感謝の気持ちを込めた紹介文を付け足して
「役職名のない会社では、とてもお世話になっているのに『同僚』というケースもありますよね。その場合は、素直な気持ちを肩書に込めて『尊敬する人生の先輩』『ご指導いただいている』という一文を付け加えるとよいです。ゲストによって文章量や内容に偏りがないよう、公平に考えてみてください」
From 編集部
役職名や肩書のチェックを忘れずに!
肩書はもちろん、間違えてしまうと失礼になるのは氏名の漢字。招待状の返信はがきやリストと照らし合わせ、彼や親に頼んで二重チェックするなど、ミスがないように気を付けましょう。役職名は、例えば「代表取締役」と「代表取締役社長」など、似た肩書と間違えないよう注意!「迷ったときは本人に確認する」ことを忘れず、準備を進めてください。
岩下宣子先生 マナー講師・現代礼法研究所代表
時代に合うマナーの心を若い人にも分かりやすく伝える。企業や学校などでマナーの指導をする他、執筆活動など幅広く活躍。
構成・文/竹本紗梨 イラスト/moeko D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2020年6月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは2020年4月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー75人が回答したアンケートによるものです
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