【ケーキ入刀】どんな演出にする？意味や歴史から最新アイデアまで！

「新郎新婦の初めての共同作業」として紹介されるケーキ入刀。「幸せのお裾分け」としてケーキをゲストに振る舞うことも多く、結婚式では欠かせないプログラムの一つ。タイミングは披露宴の前半が多いけど、お色直し再入場後や挙式と披露宴の間のミニパーティで実施するケースも。

ケーキ入刀の起源には諸説あり、愛し合うふたりが一つのパンを分け合って永遠の愛を誓ったというギリシャ神話が由来とも。新郎新婦が並んでケーキにナイフを入れるシーンは、仲の良さをアピールできるのも魅力。

入刀後、互いにケーキを食べさせ合う「ファーストバイト」は、今やほとんどのカップルが実施。新郎からの一口は「一生食べ物に困らせません」、新婦からの一口は「一生おいしい料理を食べさせます」という意味が込められている。

オーソドックスなケーキ入刀の流れをご紹介。この流れをベースにしつつ、ふたりらしくアレンジするカップルも増えています。

１　ふたりでケーキの前に進む

会場のスタッフがタイミングを見計らって声を掛けてくれるのでふたりでケーキの前に。このとき、新郎が新婦をエスコートするとエレガント。

２　ナイフを持ち、合図で入刀

ナイフはスタッフが渡してくれる。新郎新婦はできるだけ寄り添って立つとキレイ。司会者の合図でケーキにナイフを入れよう。入刀と同時にBGMの曲が流れ、一気に盛り上がる！ケーキ入刀の代わりにケーキにソースをドリップしたり、チョコペンでサインをするアレンジも人気。

３　写真撮影タイム

ケーキをナイフに入れた状態で撮影タイムがスタート。フォトグラファーだけでなく、ゲストも写真を撮ってくれるので全方向にふたり揃って笑顔を向けて。司会者が「正面を見て」「次は右側のゲストに笑顔を」など指示してくれることが多い。

４　ファーストバイト

入刀後、ケーキを一口ずつ食べさせ合うファーストバイト。大きなスプーンを用意して新郎をびっくりさせるのも楽しいアイデア。最後に親から食べさせてもらう「ラストバイト」や感謝を伝えたい人に食べさせる「サンクスバイト」といったアレンジも。

ウエディングケーキにはいろいろな種類があり、定番の生ケーキ、高さがあることから大きな会場に映えるイミテーション（セレモニー）ケーキ、オリジナリティーを追求した変わり種のケーキなど。結婚式のテーマはもちろん、ふたりの好きなものをデザインしたケーキをオーダーするカップルも増えている。

結婚式のテーマが星だったので、星形の３段ケーキをオーダー。入刀の代わりにキャラメルソースをふたりでドリップしました。（ひかるさん）

春の挙式らしく、いちごのケーキに桜の花のモチーフをあしらいました。「季節感があって華やか！」とゲストにも大好評でした。（おもちっこさん）

姿勢と目線に注意すると◎

ケーキ入刀は絶好のシャッターチャンス。ふたりが頼んだフォトグラファーだけでなく、ゲストも写真を撮ってくれるので姿勢やふたりの目線を意識して素敵な一枚を残そう。

［ふたりの距離］
できるだけ寄り添うのが理想的。新郎が左手を新婦の腰に回すスタイルは、自然にふたりの距離が近づいてキレイに決まる。新婦が先にナイフを握って新郎が新婦の手を包むように持つ方法と、新郎の手に新婦の手を添える方法があるので、事前にやりやすい方で練習しておくと安心。

［姿勢］
入刀では猫背やうつむき過ぎにならないよう、顔を上げ、背すじを伸ばそう。ふたりが少しだけ向き合うよう「ハ」の字の状態で立つと写真映えもバッチリ！ファーストバイトではケーキに集中してしまい、首だけを前に出した姿勢になりがち。ゲストに見られていることを忘れずに！

［目線］
「後で写真を見たら新郎新婦の顔の向きがバラバラで残念」というのは、やりがちな失敗例。ふたりの視線が合っているとカメラ目線じゃないカットでも自然で素敵。司会者が誘導してくれることも多いけど、ふたりで見る方向を小さな声で伝え合うのもいいアイデア。

見つめ合っている写真が残るかな、と思って途中で彼に話し掛け、目を合わせる場面をつくりました。雰囲気の良い写真が残せて満足。（chihiroさん）

新郎側に少し重心を寄せるとふたりがキレイに並んで見えると習い、実践。カメラを向く方向は新郎の声掛けに合わせました。（歩美さん）

◆インパクト抜群の演出でゲストをびっくりさせたい！

登場しただけでゲストから歓声が上がるようなビジュアルのケーキをご紹介。ファーストバイトで驚かせた花嫁も！

大きな「新米夫婦」おむすびにしゃもじで入刀！

お米が大好きな私の希望で大きなおむすびに入刀することに。「新米夫婦」と書かれた大きなおむすびを見た瞬間、ゲストからは笑いと「すごーい！」という歓声が！　特注した名入りしゃもじで入刀し、お互いが握ったおむすびでファーストバイト。私たちらしさが出せ、みんなにも楽しんでもらえて最高でした。（友紀さん／@yukimidaifuku71）

結婚式テーマともリンクした“野菜ジェンガ”

プランナーさんが私たちの関係を見てテーマを「e-balance＝良いバランス」と決めてくれました。そこで、バランスつながりで野菜の「ジェンガ」風ケーキをオーダー。入刀の代わりにそれぞれが野菜を引き抜こうとすると「倒さないでね～！」とゲストの声援。野菜でファーストバイトも行いました。（S.Kさん／＠kata_sa_Wedding）

インパクト大！ 巨大ハンバーガー入刀

生クリームが苦手だったので、彼の提案でケーキではなく、ハンバーガーに入刀することに。巨大なハンバーガーが運ばれてくるとゲストはびっくり！入刀後、ファーストバイト用に用意してもらったハンバーガーにふたり同時にかぶりつくとゲストからは笑いと拍手が。「ふたりらしいね」と大好評でした。（yurikaさん／＠yrk.620）

ファーストバイトで大きな注射器が登場！？

私の職業「看護師」にちなんだ演出がしたくて注射器でのファーストバイトを思い付きました。大きな注射器にスプーンを付けたアイテムを手作りし、さらに演出にひと工夫。実は新郎の母も看護師なので、白衣に着替えて巨大注射器を運んでもらうことに。新郎母の登場にゲストは大爆笑！新郎の母にもゲストにも楽しんでもらえました。（たくたくさん）

◆写真映えするおしゃれ演出で「さすが！」と言われたい！

センスのいいデザインはもちろん、会場の雰囲気や結婚式のテーマにマッチしたケーキでみんなに褒められた花嫁が登場。

大人ナチュラルなドーナツケーキ

ドーナツウォールからヒントを得て、ドーナツをアレンジしたネイキッドケーキをオーダー。入刀ではなくキャラメルソースをドリップし、ドーナツの食べさせ合いも。自然体のふたりをみんなに見てもらえて満足。ケーキはドレスやブーケの雰囲気に合わせ、ナチュラルに仕上げてもらいました。（izumiさん／＠tatemi＿wedding、＠tatemichi_izumi）

『不思議の国のアリス』の世界観を淡色で表現

「アリスのティーパーティ」が結婚式のテーマだったので、ケーキはそのシンボルとしてゲストの印象に残る存在にしたいと希望。本物のポットとカップを取り入れ、インパクトたっぷりに仕上げたケーキはみんなに大好評。ゲストとの会話のきっかけにもなりました。淡い色調が大人可愛く、お気に入りです。（服原優香さん）

◆ハートフルな演出でほっこり感動してもらいたい！

ケーキセレモニーでゲストや家族に感謝を伝えた心温まる実例。ふたりだけでなく、ゲストも主役にしたまねしたくなるエピソード。

ゲスト全員の名前入り！マカロンケーキ

ゲスト100人の名前入りマカロンをケーキの上にデコレーションしました。ケーキが登場するとゲストが「わー！」と歓声を上げてケーキに駆け寄り、大盛況！　デザートビュッフェでは全員に切り分けてサーブも。名前入りマカロンを撮影するゲストもたくさん。みんなが喜んでくれて大満足です。（トムとジェリーさん／＠tms_wd1123）

「お手本バイト」で親にも主役気分を！

親にも主役気分を味わってもらいたいという思いから、ふたりがファーストバイトを行う前に両家の父と母をサプライズで呼び出し、「お手本バイト」をお願いしました。普段「あ～ん」と食べさせている様子を見たことがなかったので、私たちにとっても新鮮！　ゲストも盛り上げてくれ、楽しい時間になりました。(ayumiさん）

サプライズバースデーケーキのプレゼント

結婚式当日は新郎と新郎父の誕生日だったので、内緒でサプライズを用意しました。新郎へのファーストバイトのタイミングで会場が暗くなり、バースデーケーキが登場！　新郎は驚きつつも嬉しそうにそのケーキを一口。その後、新郎父にもバースデーケーキを届けると、満面の笑みで受け取ってくれ、大成功でした。（DAHANEさん）

取材・文／関原のり子　イラスト／Ricco.　構成／小田真穂（編集部）
※記事内のコメントは2020年3月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー101人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2020年5月時点のものです

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