式直前!会場へのアイテムの「搬入」失敗談&プロからのアドバイス
「結婚式のアイテムはたくさん手作りしたい」「大きな装飾を飾りたい」と意気込んでいる花嫁さん、ちょっと待って!そのアイテム、どうやって会場まで運ぶか考えている?実は会場への搬入で困ったという卒花が多数。そこで、どんなことに気を付けて準備すればいいか、フリープランナーとして活動する清水 恩さんにポイントを教えてもらいました。
アイテムの”搬入”って、どういうこと?
ウエルカムボードや装飾アイテムなどを会場以外で手配したり自分たちで作って、結婚式当日までに会場に持ち込む”搬入”の作業。搬入の方法や日時は、会場から事前に指定されるのが通例です。会場によって預かる日時や期間はさまざまですが、遅くとも結婚式前日までには全てのアイテムを搬入します。自分たちで持っていく以外に宅配便で届けることもOK。外部手配した業者から会場へ直送してもらうこともあります。宅配の場合は、必ず挙式日と両家名を明記します。
【卒花の証言】私、搬入でこんな失敗しました~
卒花108人に「搬入で困ったことがあったか?」をヒアリングしたところ、81人がYesと回答。75%もの卒花が搬入に関して思わぬハプニングに遭遇していました。どんな困り事があったのか、卒花に証言してもらいました。
搬入、焦りました(汗)
キャンドルやギフトなどを搬入したのですが、梱包作業がこんなにも大変だとは思いませんでした!梱包材が足りず、運ぶための車もなく・・・。壊れないよう丁寧に包んだら、ダンボールが大きすぎて通常の宅配便では送れず。小さめの箱に梱包し直しました。搬出の際は会場スタッフさんが梱包してくれたのですが、フォトフレームが壊れていて、やっぱり自分で梱包するべきだったと後悔・・・。(ぷーさん)
ウエルカムスペースにブロック玩具で作った結婚式風景のオブジェを置くつもりだったのですが、壊れないように運ぶのが大変でした。また、ブーケトスの代わりにぬいぐるみを発射するバズーカを選んだのですが、そのバズーカ自体が思ったよりも大きくて苦労しました。(カヨさん)
プチギフトには瓶入りのアップルジュースをセレクト。瓶入りジュースを60個近く搬入することになり、あり得ない重さに気付きました・・・・・・。ガラス瓶で慎重に扱わなければいけなかったので、ヒヤヒヤしました。できれば割れモノは避けた方がよいと思います。(#maさん)
等身大ウエルカムボードはぎりぎり車のトランクに積めたのですが、彼が無理やり乗せて走行中にぶつかったようで、首の部分に折れ目が入ってしまいました。装飾用の巨大バルーンも持ち込んだのですが、ヘリウムガスを一緒に持ち込んで搬入後に会場で自分たちで膨らませたのが大変でした。(O.Rさん)
ドライフラワーのブーケが繊細すぎて、運ぶ際にポロポロ崩れてしまって焦りました。また、コツコツ集めたウエルカムコーナーの小物や写真立てが意外と重くて、レンタカーでの行き帰りの間に割れたりしないか心配しました。(ゆり恵さん)
【プロに聞いた!】搬入で困らないように気を付けることは?
搬入に苦労した卒花さんの声を受けて、会場への持ち込みも多い清水さんに、気を付けたいポイントを聞きました。
――搬入で困らないためには?
「まずアイテムを検討するときに、『運搬→保管→飾り付け→片付け』がワンセットだと考えるといいと思います。また、大きいものや壊れやすいものは、保管も梱包も大変になります」
――プランナーさん側からお願いしたいのは?
「時々手作りに一生懸命になるあまり、搬入期日に間に合わない方がいらっしゃるのですが、理由があって期日が決まっているので必ず守っていただきたいです。また、貸し切りの会場でない限りは、式の直前に飾り、次のお客さまの式前に撤収します。撤収に時間がかかるものは早めに片付けをしなければいけないので、プランナーさんにどんなものを飾りたいか事前に相談するのがおすすめです。突然手間が増えると困ることもありますが、事前に分かっていれば調整できます」(清水さん)
【梱包】【荷ほどき】【搬出】それぞれのポイントを紹介!
【梱包】は、重ねて置ける状態にする!
持ち込むアイテムは基本的に、自分たちの責任で運搬&管理するのが前提。会場のスタッフは届いたアイテムの扱いには細心の注意を払ってくれるものの、届いた状態のまま保管されるので、簡単に壊れないようしっかり梱包を。
「梱包は、段ボールなど重ねて置ける状態にしてもらえると会場側が助かります。壊れやすいものは、ぶつからないようゆとりを持って入れるといいです。
席札はテーブルごとに、同じ順番にしてもらえると助かります。特に席札は前日までに搬入をお願いするアイテムなのですが、それはこの順番を整える作業があるから。メッセージが書けなくて当日の朝持ってくるという方には、順番を整えて持ってきてくれるようにお願いしています。業者に発注するものは、自分で梱包するよりも、会場に直送する方が便利です」(清水さん)
【荷ほどき】を他の人に頼むときには、リストや目印を!
自分で持っていったときにはプランナーと中身を確認できるものの、宅配便などで届ける際は荷ほどきする人が分かるように目印やリストを入れておくと安心。会場からリスト作成の指示がなくても、自分で作成したい。
「見分けがつくようにしてもらえると助かるのがプレゼント関係です。例えば親への記念品は、その場でどの品物かパッと見分けるので、リボンの色を変えるなど分かりやすい印があると間違いがないです。友人や子どもへのプレゼントも同様です。
それから飾り方の指示をする場合は、柔軟性を持たせるのもポイントです。会場によっては開宴後にウエルカムスペースの装飾を披露宴会場内などに移動してくれる所もありますが、スペースなどの関係で最初と同じように飾れるとは限りません。飾り方をある程度任せてもらえれば、スタッフ側できれいに見せる工夫をします」(清水さん)
【搬出】は、式後早めに着払いで発送!
預かり期間は会場によって異なるものの、保管スペースには限りがあるので、式の翌日~翌々日くらいまでに取りに行くのがベター。搬出の際の梱包はプランナーが行ってくれる場合もあるけれど、持ち込み品の責任の所在は自分たちなので、基本は自分で行うと思っておこう。
「衣裳などは返送用の宅配便伝票が付いてくることが多いですが、事前に衣裳店に送料を支払うこともあるので確認しておきましょう。
会場から宅配便で送る場合は、着払い限定がほとんどです。自分で持ち込んだ伝票だと会場から荷物を送れないこともあります。ホテルであれば発払いが可能な受付窓口やフロントを利用できます。
あまり大きなものだと通常の宅配便で扱えず、会場から発送できないこともあるので注意が必要です」(清水さん)
From 編集部
アイテム選びの際には、搬入を考慮して
結婚式への思いが膨らんでくると、アイテムや装飾もどんどんこだわりたくなるのが花嫁の心情。ただしアイデアを考えるときには、搬入のことも頭に入れておこう。当日アイテムを扱う会場のスタッフやプランナーが困らないようにという観点も忘れずに。分かりやすい梱包や指示書作りを心掛けて。
清水 恩さん ウエディングナビゲーター
専門式場やプロデュース会社でウエディングプロデュースの経験を積み、2004年に独立。フリーウエディングプランナーの先駆けとして活動を始め、「しっくりと心になじむ結婚式」をモットーに結婚式を幅広くサポートし続けている。結婚式の専門家として『All About』のオフィシャル・ガイド等メディアでの執筆や監修も多数。
プリーマ ウェディング
https://prima-wedding.com/
構成・文/稲垣幸子 イラスト/ユリコフカワヒロ
※掲載されている情報は2020年5月時点のものです
※記事内のデータおよびコメントは2020年4月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー108人が回答したアンケートによるものです
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