【親あいさつのマナー】直前の最終確認「これだけは!」チェックリスト
彼の家に結婚のあいさつに行くのって、緊張しますよね? 訪問するときからおいとまするまでどんなふうに振る舞ったらいいか、直前にこれだけは確認しておきたいことをまとめたので、いま一度しっかりおさらいしておきましょう。
【CHECK1】手土産を渡すタイミングと渡し方は?
彼の家に到着したら、きっと彼の親が玄関で出迎えてくれるはず。ここで焦って手土産を渡しそうになるけれど、ぐっとこえらて。玄関先では「こんにちは。今日はどうぞよろしくお願いします」といったあいさつにとどめ、案内に従って室内に入りましょう。
手土産を渡すのは、席について顔触れが揃ってから。入れてきた紙袋から出して、「甘いものがお好きだと伺ったので。お口に合うといいんですが」などの言葉を添えて渡しましょう。「つまらないものですが……」は謙遜し過ぎ。「つまらないものをなぜ私によこすの?」とも思われてしまうので、避けた方が無難です。
【CHECK2】部屋に通されたら、どこに座る?
部屋に通された際に、彼の親から座る場所を指定されたら、そこに座ればOK。もし指定されなかったら、下座に座るのがいいでしょう。基本的には出入口に近い席が下座となります。例えば、上のイラストでは出入口に一番近い5番の席が下座となり、一番遠い1番の席が上座となります。日本間も基本的には同じ考え。出入口に最も遠く、床の間の前の席が上座となります。
【CHECK3】彼の親はなんて呼べばいい?
まだ結婚したわけではないので、「●●さんのお父さん、●●さんのお母さん」という呼び方が正しいのですが、会話の中では少し回りくどい感じも……。彼の親が親しみやすい人だったり、もうすでに面識がある場合は、シンプルに「お父さん、お母さん」でもいいでしょう。ただ、初対面では「●●さんの」とした方が無難。相手の親の雰囲気を見極めて、徐々に移行していくといいでしょう。
【CHECK4】彼のことはなんて呼ぶ?
基本的には彼の下の名前に「さん」を付けて呼ぶのがいいでしょう。「君」付けも彼を下に見ていると捉えられることがあるので、使わない方が無難。場が和み、緊張がほぐれてくると、ついついいつもの呼び名で呼んでしまいがちになるので、気を付けましょう。
【CHECK5】自己紹介では何を話せばいい?
結婚のあいさつでは基本的には男性が主体となって話を進めます。彼が「こちらが●●さんです」と紹介してくれたら、「●●●●と申します。今日はお時間を頂き、ありがとうございます」と面会のお礼を述べてから、自己紹介に移ります。自己紹介では、出身地や家族構成、現在の仕事などについて簡潔に述べるといいでしょう。
例えば「東京で生まれ育ち、今も父と母、姉の4人で暮らしています。大学を卒業後、□□株式会社に入社し、今は商品開発部にいます。△△さんとは同期で、入社以来仲良くさせていただいています」といった感じです。
【CHECK6】彼が結婚のあいさつをしたら?
結婚のあいさつは男性が切り出します。例えば、「●●さんと結婚しようと考えています。ふたりで協力して幸せな家庭を築くつもりです。どうか僕たちの結婚を認めてください」と彼が言ったら、「△△さんと一緒に支え合いながらこれからの人生を生きていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします」などと続ければいいでしょう。笑顔を忘れずに、堂々と結婚の決意を述べてください。
【CHECK7】食事を勧められたらどうする?
食事を勧められた場合、いったんは断り、重ねて勧められたらありがたく受け入れるというのがマナーとされますが、最近は気にする親は少なくなってきているようです。勧められたら笑顔で「ありがとうございます!」「いただきます!」と素直に厚意を受けた方が好感度アップ。マナー知らずと思われるのが心配なら、「いったんはお断りするのがマナーかもしれませんが、喜んでいただきます!」などと、マナーの知識はあることを示唆する言葉を付け加えてもいいかもしれません。
【CHECK8】おいとまはどう切り出せばいい?
訪問の時間は食事時間を除いて1時間~1時間30分程度が一般的。あらかじめ彼と相談して、どれくらいで退出するかを決めておき、彼の方から「じゃあ、そろそろ……」と切り出してもらうのがいいでしょう。ただ、彼は実家の気安さで、ずるずると時間が経過してしまうことも。実家暮らしの場合はなおさらなので注意。適当な時間においとまできるように、事前に合図などを決めておくのもお勧めです。
From 編集部
緊張してもOK! 誠意を持って気持ちを伝えよう
結婚のあいさつで緊張するのは当たり前。緊張するあまりのミスはきっと大目に見てもらえるはず。大切なのはあいさつのために心を込めて準備をすること、「彼が大好きで、これからの人生をふたりで一緒に歩いていきたい」という気持ちを前面に出すこと。それがしっかり伝われば、彼の親も快く迎え入れてくれるはずです。
岩下宣子 マナーデザイナー/現代礼法研究所代表
全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流小笠原清信氏の下でマナーを学ぶ。マナーデザイナーとして、マナーの指導や研修、講演、執筆活動を行う。
構成・文/粂 美奈子 イラスト/moeko 監修/岩下宣子
※掲載されている情報は2020年5月時点のものです
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