ドライフラワーの“くすみ” が今っぽい! 大人の装花コーデ実例
結婚式の雰囲気づくり、ゲストにおもてなしの気持ちを届けるなど、重要な役目を担う装花。フレッシュな生花が主流ですが、ニュアンスのあるくすみ色のドライフラワーを取り入れた装花も人気を集めています。先輩花嫁の実例写真をもとに、今っぽくおしゃれに飾るテクニックをフラワーデザイナーが解説します。
ドライフラワーでトレンドのアンティークテイストを演出
「ドライフラワーブーケのオーダーも、ここ最近ぐんと増えました」と話すのは、ドライフラワーショップ・Tida Flowerのフラワーデザイナーとして活躍するスズキトモコさん。「ドライフラワーならではのシックでくすんだ色合いは、流行のアンティーク風ドレスやアクセサリーとも相性がよく、大人の雰囲気を出せます。結婚式後は、そのままインテリアとして飾ることができるのもいいところです」
【高砂席】大人の装花コーデ
CASE01:スモーキーなホワイト×グリーンでナチュラルに
オフホワイトのパンパスグラス、淡いグリーンのユーカリなどの葉物をメインにした装花コーデは、ウッドアーチやタペストリー、キャンドルなどのカントリーテイストな装飾アイテムともマッチ。キャンプが好きな彼も大満足だったそう。
ドライフラワーを選びました!
ナチュラルでおしゃれな雰囲気を出せるところがお気に入り。ドライフラワーをメインに使いつつ、料理も映えるオレンジ色の生花をミックスしてもらいました(t_k_wedさん)
CASE02:モダンな会場に映えるアーバンリゾート装花
パンパスグラスやビロウヤシなど、存在感のあるドライフラワーを使ったアーバンリゾートな装花コーデ。自然な曲線、葉を重ねたふんわりボリュームで華やかに。フレームのように見える装花の配置テクニックもおしゃれに見せるポイント。
ドライフラワーを選びました!
全体的にくすんだ色合いの装花にしたくて、パンパスグラスや木の枝などの使う素材を指定。花のテーマカラーはホワイトやベージュと決めていたので、生花のコチョウランの花びらにファンデーションを塗って色を調節しました(@msnweddingさん)
CASE03:和装にも洋装にも合うボタニカルをセレクト
ゲストと距離が近くアットホームな雰囲気の高砂ソファは、高さのある装花で特別感をプラス。パンパスグラスやアレカヤシを幾重にもレイヤードして、立体感のあるデザインに。くすんだグリーンのドライフラワーに生花でメリハリを効かせて。
ドライフラワーを選びました!
くすみ色の装花で色みを抑えて、カジュアルな雰囲気に。草原の風が通るような気持ちいい空間を目指し、堅苦しく見えないアシンメトリーなデザインにしてもらいました(@dear_1019さん)
CASE04:つり下げオーナメントでフォトジェニックに
歴史ある洋館でのオリジナルウエディング。高砂チェアスタイルのカジュアルシックな披露宴を彩るアジサイ、ポワプランツ、ユーカリ、パンパスグラスの巨大なドライフラワーオーナメントがおしゃれ。左右対称に飾った花瓶のフレーム効果で写真映えもばっちり。
ドライフラワーを選びました!
会場提携のフラワーデザイナーさんに依頼。やりたいイメージを言葉で伝えるのが難しかったので、飾り方や植物がわかる写真を多めに用意して打ち合わせしました。高砂席、ゲスト卓、ウエルカムスペースの会場の装花代は合計30万円ぐらい(mr_b_wdさん)
CASE05:ドライフラワー×高砂ソファでリラックス感を演出
ゲストハウスウエディングのmiicoさんは、高砂ソファーの両サイドにドライフラワーを飾ってナチュラルな空間を演出。白やベージュ系の甘すぎない色合いのドライフラワーを使用することで、ピンクのネオンサイン&生花のローズとの組み合わせもゴージャスになりすぎず大人かわいい仕上がりに。
ドライフラワーを選びました!
装花費用は30万円ぐらい。パンパスグラスを使いたかったので、白やベージュ系のドライフラワーでまとめました。フラワーベースにブリキバケツを使ってお花屋さんのようなイメージに(miicoさん)
プロが解説!【高砂席の装花コーデ】成功テクニック
「新郎新婦の定位置となる高砂席は写真を撮られる機会も多いスポットなので、フレームをイメージしたレイアウトがおすすめです。生花と比べて軽いドライフラワーは、空間を生かしたアレンジに最適。つるす、重ねて高さを出す、奥行き感を出すなどして自由度の高い装花を楽しめます」(Tida Flower フラワーデザイナー スズキトモコさん)
【ゲスト卓】大人の装花コーデ
CASE01:アースカラーのテーブル小物で統一感を
ブラウン系の小物を飾って落ち着いた大人の雰囲気に。長テーブルの装花は対面で座るゲスト同士の距離が近いため、視界を遮らないことが必須。バンクシア、パームフラワーなどの存在感のあるドライフラワーなら、ボリュームを抑えながらおしゃれ感を出せる。
ドライフラワーを選びました!
秋の結婚式だったため、くすんだ色合いのドライフラワーで季節感を表現しました。打ち合わせには理想の装花コーデをまとめたスクラップブックを持参したので、イメージを細かく伝えることができました。装花費用は約40万円(shioriさん)
CASE02:配置を変えてテーブルごとに印象をチェンジ
ゲスト卓に飾ったドライフラワーブーケは立てたり、寝かせたりしてランダムに配置。会場全体を見渡したときに、テーブルごとに少しずつ表情の違う装花を楽しむことができる。シャビーシックなキャンドルホルダーもくすみ色のドライフラワーとよくなじむ。
ドライフラワーを選びました!
赤いりんごを飾りたかったので主張しすぎないドライフラワーをセレクト。松ぼっくりやキャンドルなどの小物は装花セットに含まれていました。ちなみにドライフラワーはレンタル扱いで持ち帰りNGでしたが、気にならないくらい満足しています(シーナさん)
CASE03:パンパスグラスが効いた低めアレンジ
会場は格式高い迎賓館で。グレー系のテーブルクロスを敷いた丸形テーブルの真ん中に、ドライフラワーを使った装花がマッチ。ランダムに配したパンパスグラスの動きがアクセントに。キャンドルを飾って高低差をつくることも低めアレンジが華やぐポイント。
ドライフラワーを選びました!
ピンクのキャンドルを飾って、予算内に収めつつ地味に見えないように。フラワーデザイナーさんとのイメージのずれを防ぐためには、具体的に使用したい花材を指定しておくといいと思います(@uro__wedさん)
プロが解説!【ゲスト卓の装花コーデ】成功テクニック
「ドライフラワーを立てたり、寝かせたりと単調にならないように配置して立体感をつくるのがポイント。テーブルランナーや土台となるトレーを置くのもよいでしょう。高さが出てしまってゲストの視界に邪魔にならないように気を付けるのも忘れずに」(Tida Flower フラワーデザイナー スズキトモコさん)
【ウエルカムスペース】大人の装花コーデ
CASE01:ゴールドの小物を合わせてスタイリッシュに
パンパスグラスは透明の花瓶に挿して床にじか置き、スワッグは大理石テーブルの上に寝かせて飾ることで、ウエルカムスペースのディスプレーに動きが加わりより魅力的になる。
ドライフラワーを選びました!
少量でも華やかに仕上がるパンパスグラスを。大理石のテーブル、インテリアショップで購入したきゃしゃなゴールドの小物やフォトフレームを組み合わせて大人っぽい雰囲気に(t_k_wedさん)
CASE02:茶系ドライフラワーでウエルカムボードを高見せ
シンプルなグレージュ×ホワイトの新郎新婦の名前入りウエルカムボードに、ブラウン系でまとめたドライフラワーをあしらっておしゃれを格上げ。落ち着いた色合いでまとめることで、大人の雰囲気も演出できる。
ドライフラワーを選びました!
披露宴のテーマカラーはホワイト、ベージュ系にしたかったのでドライフラワーを使用。ウエルカムボードをオーダーする際、会場の装花のデッサンも送っていたので統一感を出せました(@msnweddingさん)
CASE03:細長いブリキ缶に挿してラフに飾る
新郎新婦のイラスト入りウエルカムボードに、ドライフラワーをプラスして華やぎを。パンパスグラスを多めに入れることでボリューム感も出しやすくなる。アンティーク調のブリキ缶、イーゼルの肩肘張らない雰囲気も相性◎。
ドライフラワーを選びました!
高砂席に飾ったドライフラワーと同じ種類の植物を取り入れて一体感を。ウエルカムボードはインスタグラムでフォローしていたデザイナーさんにオーダーしたもの。結婚式後は自宅のインテリアとして飾って癒されてます(mr_b_wdさん)
プロが解説!【ウエルカムスペースの装花コーデ】成功テクニック
「ウエルカムボードや写真など、ゲストに見てもらいたい部分をフォーカスするやや控えめの装花を心掛けましょう。ナチュラルなパンパスグラスは、主張しすぎず華やかさを与えられるのでおすすめです」(Tida Flower フラワーデザイナー スズキトモコさん)
From 編集部
ドライフラワーを使えば、装花コーデの幅が広がる!
ドライフラワーはくすみ感のある色合いがおしゃれなだけでなく、軽量なのでつるしたり、レイヤードしたり……生花では難しいレイアウトも可能に! また、フラワーコーディネーターさんに早めに相談しておけば、結婚式の時期に出回らない花もドライフラワーで確保しておいてもらえることもあるとか。先輩花嫁の実例を参考に、理想の装花コーデを叶えてください。
スズキトモコさん Tida Flower フラワーデザイナー
東京・南青山にあるドライフラワーと雑貨をメインに扱うライフスタイルストア「TOKYO FANTASTIC OMOTESANDO」プロデューサー。ドライフラワーを使ったスワッグやブーケ、リース、フラワーボトルなどのアレンジメントを手掛ける。ブライダルブーケ、髪飾りも事前に相談・オーダーが可能。
<Instagram>
Tida Flower(@tidaflower_official)
TOKYO FANTASTIC OMOTESANDO(@tokyofantastic)
取材・文/岸田雅子 イラスト/Studio Nox 監修/スズキトモコ(Tida Flower) 構成/藤木萌恵(編集部)
※掲載されている情報は2020年3月時点のものです
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