【先輩花嫁78人が回答】「子どもどうする?」の話、彼とどう話した?どこまで話した?
結婚の目的はふたりで共に人生を歩むこと。さまざまな価値観がある中で、結婚後に家族をつくるという選択をする人も多いですよね。一方で結婚と出産とは別だと思う人も。その温度感、あなたと彼とはぴったり一致してる? それとも少し違う部分もある? お互いのこと分かってると思ってるけど、口に出してみないと分からないこともあるはず。先輩たちのリアルボイスを参考にして。
“子どもについて”具体的に話し合った人は55%
先輩花嫁78人に「彼と子どもについて、どうするかを話し合いましたか?」という質問をしたところ、「お互いに子どもが欲しいかどうか、欲しい場合はそのスケジュールなどを、具体的に話し合った」と回答したのは55%。42%の人は「一応話はしたが、家族の人数など夢を語り合う程度で、具体的な話まではしていない」という結果に。
先輩たちがどのくらい具体的に話したのか、また話せていないのか、実のところをヒアリング。話したきっかけや、詳しく聞けなかった理由とは?
「具体的に話し合った」のはどんなキッカケ?
「具体的に話した」と答えた先輩に、どんなきっかけで話をしたのか、どこまで具体的な話をしたのかを教えてもらいました。
【キッカケ1】自宅購入&マイホームの計画を話し合う中で……
結婚後の住まいを話す中で、「子ども部屋ってどうする?」という話に。住まいの計画は、お金や保険、仕事などさまざまなことが絡んでくる。その中の一つとして“子ども”のことを具体的に考えるきっかけになることも。
何を話した?
モデルハウスを見に行ったときに、営業の人に「今後の計画を立てていますか?」と聞かれ、何も考えていなかったことに気付きました。そこで、2~3年はふたりで過ごして、30歳になったら子どもが欲しいね、ということを話しました。将来のイメージが付いたことで、計画的に協力して貯蓄できています。ただ、彼は子どもが好きなので、子どもができなかったときのことは、聞けていません。(ちぃさん)
結納後、会場との打ち合わせが始まる前に話しました。家を建てるので、部屋割りなども決めなければいけなかったので……。高齢出産になる前に子どもが欲しいこと、高齢出産になるなら子どもは諦めて夫婦ふたりだけでよいことを確認しました。30代前半だったので「早めに妊活を始めよう」ということになり、結果、妊活1カ月目に授かりました。話したことで、理想の家族構成を共有できてよかったです。(慧さん)
【キッカケ2】交際中、彼の結婚観を確認する中で……
「子どもが欲しいかどうか」という価値観は、共に人生を歩む上で、できれば同じであってほしい部分。この人と結婚したいかを自問する段階で、率直にパートナーに聞いてみるのもアリ。
何を話した?
結婚前に、率直に彼に尋ねました。彼は人見知りをすることがあるので、小さい子は苦手なのかと感じたからです。すると「他人の子は興味がないが、自分の子は別格だ」という答え。私以上に夫の方が赤ちゃんを待ち望んでいることが意外でした。その翌年結婚し、今は妊活のため病院へ通っています。体のことなのでお互い生々しい相談をするときがありますが、ふたりの関係が心身ともに深まったと感じています。(葉月さん)
付き合ってすぐに子どもが欲しいか話しました。いつ頃欲しいかは婚約中に話したと思います。国際結婚なのでどちらの国で産むか、どちらの国で育てるか、新居はどうするかなど、話すことがたくさんありました。彼の希望と私の希望が一致してることが早いうちから分かったのがよかったです。具体的にどう考えてるかお互い話したので、モヤモヤすることがありませんでした。(にゃんさん)
【キッカケ3】結婚式までや仕事の区切りまでは妊娠したくなくて……
結婚式や大事な仕事が終わるまではまだ妊娠したくないという思いから、具体的なスケジュールを話し合ったカップルも。流れに任せるのではなく、お互いに納得の時期を話し合うことで、“今”に集中できる。
何を話した?
私も仕事をしているのでプロジェクトの区切りやタイミングがあることを伝えました。女性は仕事を休む期間が発生するので、仕事に対する考え方を共有しておくことは必要だと思いました。私の場合、仕事を第一線で続けたいので、そのための準備や計画を伝えました!(やすこさん)
ふたりとも子どもは望んでましたが、ふたりの時間も欲しいと思い、結婚後1年は避妊をしよう、と話し合いました。結婚前にお互い検査までするか悩んだのもあって…できなかった場合はどうするかという話もし、できない場合はしょうがない!という結論に至りました。特に検査はせずにのんびり妊活しようということになったので、話し合ってよかったです。(あかねさん)
【キッカケ4】片方が子どもが欲しくないと思っていたから……
どちらかが子どもを望まない場合、子どもについての話し合いは、とても重要。「欲しくない」という気持ちは、まだ時期が満ちていないという場合もあれば、一生望まないという場合も。互いの意見が同じであってもニュアンスが異なることもあるので、納得がいくまで話し合いを。
何を話した?
私は子どもが欲しい、夫は欲しくないと意見が分かれ、なぜ欲しいのか欲しくないのか、時間がたてばいいのかなど、本音で話し合いました。今はいったん産まないこととしましたが、自宅購入や昇給のタイミングでもう一度話すことにしています。最終的には、どちらかが気持ちを飲み込まなければならないので、自分の気持ちは伝えたものの、もっとよい伝え方があったかなと思っています。(匿名さん)
私自身子どもが嫌いで、付き合って1年した頃に産みたくないと伝えました。結婚後も子ども嫌いが直らないので、隠すことなく彼に伝えています。子どもが嫌いなことで女性としての人格が否定されたり、軽蔑されるのでは?という不安があったのですが、彼に「それはそれでいいんじゃな~い」と言われてとっても救われました。(ぽらさん)
【キッカケ5】年齢的に高齢出産になることを考えて……
妊娠には年齢が関わってくるため、高齢出産といわれる35歳を意識したという人も。女性に比べると、男性の方が知識が少ない部分もあるので、体のことを詳しく伝えることが、次のステージへの第一歩に。
何を話した?
私が36歳なので、不妊治療のことも話しました。話し合った結果、少しでも早く妊娠した方がいいということになり、結婚が決まってからすぐに妊活を始めました。ただ、結婚式当日にもし妊娠していたら…と体調が少し気になりました。話し合っていたおかげで、式が終わってすぐに不妊治療を始めました。(Hさん)
彼とは33歳手前で相談所を介して出会いました。付き合ってすぐに、35歳までには妊活にチャレンジしたいという思いを伝えました。彼はすんなり私の希望を受け入れてくれ、現在妊娠中です。はっきり「35歳までに妊活したい」と伝えたことで、彼の方が結婚までの期間を逆算してしっかり考えてくれて、逆に私の方がびっくりしました。すごく嬉しかったです。(とろろもちさん)
「一応話したけど…」具体的な話はしなかった理由って?
半数強の人が詳しく話したと回答した半面、具体的な話まではできなかった人も半数弱。自分から突っ込んで聞けなかった理由についても、先輩たちに聞いてみました。
それ以上は話が進まなくて……
マイホームを持ちたいとお互い漠然と考えていて、しばらくはふたりだけの生活を楽しみたいということで「いつかは」という話になりました。ただ、なんとなく恥ずかしくて具体的なスケジュールやブライダルチェックの相談はできませんでした。また自分はあまり子どもが得意じゃないのですが、そのことも正直には話せていません。(のんさん)
彼は子ども好きなので、欲しいと思ってくれているだろうなと思っていますが、具体的な話は出ていません。自分はすぐにでも欲しいと思っていますが、彼はゆくゆくはというくらいに考えていそう……。本心をきちんと伝えられていなくて、スケジュールの話などはしていません。(mさん)
女性として子どもができなかったらと考えると怖くて、深くは話していません。授かりものだから、できなかったら毎年海外旅行に行こうね、という話題が出た程度です。(Sさん)
私の方が「子ども欲しいね」って一方的に話していたような感じです……。彼からはその時に具体的な話が出なかったので、なんとなく温度差を感じて、それ以上はあまり聞けませんでした。(いのママさん)
【専門家に聞いた】“子ども”の話をすることの意味とは?
“子ども”についての話をすることで、よりよいパートナーになれるコツを、行政書士でマリッジデザイナーとしても活動する湯原玲奈さんに聞いてみました。
――ふたりで“子ども”について話し合うことの意味とは?
現代は、パートナーがいても結婚という形を取らない、結婚しても子どもをつくらない、などさまざまな選択肢があります。結婚の意味も、以前は「家族をつくる」ことでしたが、最近は多様化してきています。
大切なのは、結婚する段階で相手が人生をどうつくろうと思っているかを知っておくこと。「子どもをどうするか」という話をすることは、ふたりがこれからどんな生き方をしたいのか、この結婚をどんな形にしていきたいか、を確認し合うことにつながります。
また、時間がたつにつれて考えが変わることも。お互いが心の変化を把握できるよう、日々コミュニケーションをおろそかにしないことがポイントです。
――まだ話していない人にアドバイスを。
子どものことは、口に出すことをちゅうちょする人も多いです。マイホーム購入や貯蓄計画などお金の話の際に、自分の仕事や、稼ぐお金・貯めるお金の話をする中で、「子どものことはどう考えてる?」と軽く振ると聞きやすいです。
自身の年齢や仕事のスケジュール、産休・育休のタイミングや、保育園の問題など、懸念点についても彼にきちんと伝えましょう。男性って「子ども欲しいなぁ、いずれできるだろうなぁ」という感じで、驚くほど妊娠・出産・育児についての情報を知りません。ただ、ロマンチストな方もいるので、あまり露骨になってしまわないように……。
――お互いの意見が異なる場合は、どうしたら?
すぐに答えが出るものではないので、期間を空けて何度か話し合う時間をつくってみてください。自分の人生をどうつくるのかに直結する問題なので、お互いが納得できるまで話し合うことが大切。その際には、親や友人、親戚など周囲の意見を織り交ぜずに、それぞれ自分の思いだけで話すようにしましょう。
From 編集部
「ふたりの結婚の形」について話し合おう
彼が子どもについてどう思っているのかを知りたいのなら、まずは自分自身の意思を伝えることから始めてみて。子どものことをも含めて、“ふたりの結婚の形”を彼と考えてみよう。
湯原 玲奈さん マリッジデザイナー
行政書士として離婚相談を多数受ける中で、「何とかして離婚を回避し夫婦を幸せにしたい」という思いを抱くようになり、素敵なカップルになるためのコミュニケーションツール「マリッジノート(R)」を開発。良質なパートナーシップを創るためのメソッドを新婚カップルに伝えている。著書に『一生幸せなふたりでいるための10のワーク【マリッジノート(R)】』(朝日新聞出版)。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/masami ushikubo
※掲載されている情報は2019年8月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは、2019年7月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー78人が回答したアンケートによるものです
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