新妻が負担に感じる家事TOP5「それ、もっと楽にしない?」
夢にまで見たふたり暮らしは楽しいけど、私ばっかりやること多くない? そこで、先輩花嫁に「一緒に暮らし始めて負担に感じる家事」をリサーチ。TOP5に入った家事について、『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(光文社新書)著者でナチュラルライフ研究家の佐光紀子さんにアドバイスをもらいました。
家事の分担、「私が8割以上」と感じている人が半数越え
パートナーと同居後1年以内の先輩花嫁188人に夫と妻の家事の分担率を聞いたところ、57.4%の人が「妻が8割以上」と回答。多くの女性が仕事をしている現状を考えると、やや負担を感じる数字に。「よい妻でありたい」と新婚ゆえに、自ら率先して頑張っている部分も。夫との分担が半々か、夫の方が家事をしている人夫婦はわずか1割程度。
そこで、新妻が負担に感じている家事について、アンケートを実施。TOP5の家事について、プロがアドバイス!
【新婚妻が負担に感じている家事TOP5】を発表!
「負担に感じている家事」第1位:夕食作り 92人
頑張り過ぎは禁物! 家事を愛のバロメーターにしない
【こんなところが負担!】
「お互い正社員で働いているので、仕事が遅くなったときには負担」(ふみかさん)
「一人のときと違い、栄養バランスを気にして作るから大変」(sanaさん)
「食べる量が違い過ぎて、何を作ればいいか悩む」(まなぱんださん)
「彼がお酒を飲むのでおつまみを作るのが面倒」(かすみんさん)
「ふたり分になって手を抜くことができなくなった」(あんびさん)
強制ではないけれど、妻として「やらなきゃ」という思いで頑張っている様子。でも毎晩帰宅後に、栄養バランスや彩りを考えて料理するのは負担……。
【advice1】
自分でハードルを上げずに許せる範囲を広げて
夫婦なので食事は作れる方が作ればOK。彼が作れないなら、お手軽メニューでも文句なしです。「愛情たっぷりのみそ汁」という言い回しがありますが、一から出汁(だし)を取ったみそ汁だけが愛情たっぷりなのではありません。疲れたときにはインスタントのみそ汁でもよしとして、料理の品数や手の込みようを愛情のバロメーターにしないことが大事。最初にハードルを上げてしまうと、下がったときに不満になります。おつまみなど、彼が食べたい物は自分で買ってきてもらいましょう。
また夫の健康は家の食事だけで管理はできません。健康診断の結果を一緒にチェックするなどして、彼が自己管理できるようになるのが先決です。(佐光さん)
「負担に感じている家事」第2位:弁当作り 65人
自分の体力との費用対効果を長い目で考えてみて
【こんなところが負担!】
「ふたり分の弁当を毎日作るのはなかなか体力がいる」(Jさん)
「節約といっても朝起きて作るのは眠いし疲れる」(由紀さん)
「男性のお弁当箱は大きくて埋めるのが大変」(りこさん)
「少しでも食費を抑えたいので作るように」(めぐみさん)
「前は冷凍食品のおかずだったけれど、栄養面も考えて手作りのおかずを作っています」(富貴子さん)
節約と健康のためにお弁当作りを始めた人が多数。でも毎朝30分早く起きるのは正直眠いという声も……。
【advice2】
わが家のお弁当も有料化してスッキリした気持ちに
お弁当作りで体調を崩しては本末転倒。体力的につらい人は、自分の体力や健康と比較して本当に節約になるかを今一度考えてみるとよいと思います。負担感があるなら、夫にお弁当代を請求するのも手。例えば1回300円と決めてお弁当代を貯金箱に入れてもらい、週末のレジャー代に回すなどすれば、お弁当作りという家事労働が視覚化されて、作る側の気持ちがスッキリします。
またコンビニ弁当でも、野菜を意識して取るなどバランスを考えれば、活用価値は十分あります。手作りにこだわらず臨機応変に。(佐光さん)
「負担に感じている家事」第3位:献立を考える 59人
ひとりで抱え込まず、献立で彼とコミュニケーションを
【こんなところが負担!】
「レパートリーが少ないので、ネットで検索して開拓している」(ひとさん)
「夫がおかずにうるさいので大変。何度かケンカも」(美香子さん)
「彼の好きな物を取り入れつつ、栄養バランスも考えている」(あんずさん)
「同じものだと飽きてしまうと思い、毎日考えている」(めぐみさん)
「なるべく一汁三菜になるようにしている」(たれこさん)
毎日違う味付けにしたり、いくつも品数を作るには、かなりのスキルと経験が必要に。献立を苦にしないためにはどうする?
【advice3】
一汁三菜にとらわれず、味付けに責任を感じ過ぎない
献立決めには、彼を巻き込むのがお勧め。例えば、冷蔵庫にある食材を伝えて、できるメニューの中から選んでもらったり、足りないものを帰宅時に買ってきてもらうなど、ふたりで決めた感覚があれば、楽になります。
また、一汁三菜と言いますが、これは昔の武家など女中さんがいる家でのスタイル。結婚後も女性の多くが働く時代に同じ物を作るのは無理。野菜もとる、油物は少なめになど、ポイントを押さえれば品数にこだわることはありません。
料理の味付けで作った人が謝るのは日本だけ。欧米のように「口に合わなければ自分で調味料をかけてね」と割り切るのも、ポイントです。(佐光さん)
「負担に感じている家事」第4位:食事の片付け 54人
作らなかった方が片付ける、が大人のルール
【こんなところが負担!】
「せめてお皿は下げてほしいのに、食べっぱなし残しっぱなしですごく嫌」(けいかさん)
「調理器具や食器が増えたので時間がかかるように」(真由美さん)
「仕事をして帰ってきて作って食べてからの片付けは眠たいしやりたくない」(由紀さん)
「一人のときは翌日まで置いとくことがあったけど、それをしなくなったから」(ひとみさん)
「実家では食洗機があったけど今はないので手で洗わないといけない」(らんさん)
品数が増えると調理器具や鍋も増えて、洗い物も大幅増加。一人暮らしのときは「ま、いいか」と先送りもあったけど、なんとなくそうもいかなくて……。
【advice4】
共働きなら食洗機を。次の日に片付けてもOKにする
大人ふたりの生活なので、基本的には作らなかった方が片付けることをルール化したいところ。片付けは、任せたら口出ししないのが大事です。
共働きなら、食洗機はもはや必須アイテム。備え付けがなければ、卓上でもいいので優先的に購入を。
日本と海外の家事比較調査によれば、毎食後食器を洗う人は日本では約半数でしたが、イギリスでは約27%、アメリカやスウェーデンでは約8%でした。昭和初期の日本でも、茶わんにお茶を注いで飲み干し拭くだけで済ますのが一般的だったとか。疲れて皿洗いがしんどい夜は生ゴミだけ捨てて、除菌効果のある過炭酸ナトリウムを溶かしたお湯に食器をつけおきして寝てしまう手も。(佐光さん)
「負担に感じている家事」第4位(同率):日用品や食料品の買い物 54人
週末のまとめ買いをやめて、心と時間に余裕を
【こんなところが負担!】
「ふたり分なので買う量も頻度も増えた」(ひとさん)
「彼に頼むと余計な物を買って出費が増えるので重くても自分で行く」(みづほさん)
「必要な日用品がなくなっても気付いてくれない」(canaさん)
「米が重過ぎて車がないので手が腱鞘炎(けんしょうえん)に」(arisaさん)
「平日早く帰れれば夜、または週末にまとめてひとりで食材と日用品を買いに」(あきさん)
買い物もふたり分となると量や回数が増えて重労働に。節約を考えずに買う彼にイラッとすることも。買い物を楽にするコツとは?
【advice5】
宅配をフル活用して、彼にも買い物の仕方を伝授
週末のまとめ買いは、ついつい多めに買ってしまいがち。時間も取られるので、日常で必要な物の買い物はできるだけ平日にするのがベストです。
共働きで買い物の時間が取れないときには、玄関前まで宅配してくれる食材宅配やネットスーパーを活用しましょう。私は、別々の曜日に届く生協を2社契約して、買い物の時間を減らしていました。食材宅配のカタログを彼と一緒に見ながら、商品の選び方や節約の仕方を彼に伝授することで、だんだんと彼の買い物能力も向上します。(佐光さん)
From 編集部
大事なのは「ふたりで一緒に生活することを楽しむ」ということ。
夫婦ふたりの生活では、お互いが得意なことを担当すればOK。ただし役割分担の中で、夫を収入で、妻を家事や育児で評価しないことが大切。家事を完璧にこなすことを愛情表現と捉えずに、お互いにとって心地よい家事分担の方法を見つけよう。一緒に暮らしたくて始めた結婚生活を楽しむ、という意識を忘れずに。
佐光紀子さん 翻訳家、ナチュラルライフ研究家
翻訳をきっかけに自然素材を使った家事に目覚め、研究を始める。日本の家事労働についての研究のため、上智大学大学院で修士号を取得。『心の負担を半分にする 常識やぶりの「家事半分」術』(PHP研究所)、『やめたらお家スッキリ!-モノと手間がグンと減る「楽チン生活」70のヒント』(大和出版)、『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(光文社新書)など著書多数。
構成・文/稲垣幸子 イラスト/南 夏希
※掲載されている情報は2018年5月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは、2018年4月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー85人が回答したアンケートおよび、パートナーと同居して1年以内の既婚女性103人が回答したマクロミル調査によるものです
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