【連載】立原綾乃のOne&OnlyウエディングVol.19「ゲスト同士が、自然と仲良くなれるウエディング」
大好きな家族や友人が、結婚式をきっかけに、両家の垣根を越えて仲良くなってくれたらこんなに嬉しいことはありませんよね。今回は、お互いのゲストが自然な雰囲気の中で思い出や感動を共有できた、そんな素敵なウエディングをご紹介します。
「新郎から花嫁へのサプライズギフト」で特別な一日がスタート!
おふたりの結婚式は始まる前からひそかに進行していました。実は新郎のYutaさんから、「結婚式で彼女に何か想いを込めたサプライズをしたい」と相談を受けていたのです。そこで一緒に考えたのは、Yutaさん自らブーケを手作りして、ファーストミートで花嫁のMinahoさんに手渡すというサプライズ。さらにプレゼントしたブーケを後日「プレストブーケ(押し花)」に加工し、ずっと手元に残すことを決めました。
また、ちょうど式の翌々日がMinahoさんの誕生日ということだったので、ウエディングケーキとは別に、パーティでは可愛らしいバースデーケーキを用意。新郎の深い愛情と、素敵な一日を予感させるサプライズでした。
【1枚目】Minahoさんにプレゼントするために、ブーケの手作りに挑戦したYutaさん
【2枚目】完成した可憐な野の花のブーケ。ファーストミートでMinahoさんの元へ
【3枚目】式の翌々日に控えたMinahoさんの誕生日を祝うため、こっそり用意しておいたケーキ
今回のカップル「Yutaさん&Minahoさん」
お付き合いをしていた期間が長いだけあって、両家の親御さん同士も仲良く、常に笑顔で自然体のふたり。「結婚を誓う“挙式”を大事にしたい」というのが花嫁のMinahoさんの願い。
【会場】ハウスオブ軽井沢
※問い合わせは「TRUEwedding」まで(下記プロフィール欄参照)
白一色! カスミソウに包まれたバージンロード
『祝婚歌(詩人・吉野弘)』という詩の朗読から始まった人前式。Minahoさんが「挙式を大事にしたい」とおっしゃっていたので、まずは厳粛な雰囲気づくりを心掛けました。Yutaさんが束ねてくれた大切なブーケを手に、ご両親と入場する花嫁。カスミソウで彩られたバージンロードは、ピュアで優しいMinahoさんをイメージしたものです。
挙式では両家のお父さま方が、わが子である新郎新婦を紹介する場面も。ずっと見守ってきた親御さんならではの温かいエールです。お父さま同士も仲が良く、「みんなで盛り上げよう!」という想いが伝わってくる、そんな素敵な瞬間でした。
【1枚目】たくさんの笑顔と祝福に包まれ、フラワーシャワーの中を退場するふたり
【2枚目】カスミソウに包まれたバージンロードは、ピュアな花嫁Minahoさんのイメージ
【3枚目】「娘をよろしく」「幸せにします!」と、新郎と花嫁の父の熱いハグ
「人前式の雰囲気」をつくるアイデア
「人前式」はふたりらしさを思う存分発揮できる素敵な誓い方です。ただ、挙式の進め方に決まった手順がない分、「厳粛な雰囲気」を求める場合は、自分たちでアレンジする必要がありますよね。私が今回のおふたりの式で取り入れたのは『祝婚歌』の朗読でした。最初にセレモニー感を出すことで、ゲストの皆さんの気持ちが一つになり、厳かなムードですっと入っていけると思ったからです。人前式を考えている人は、ぜひプランナーさんに相談してみてくださいね。
「絵本の世界」を取り入れて、ゲスト同士の会話のきっかけに
パーティ会場は「シンボルツリー」を囲むような配置でテーブルをセッティングし、会場の一角にMinahoさんのお気に入りの絵本シリーズをディスプレーしました。
それぞれのテーブルナンバーに用いたのは、大好きな作家のさまざまな絵本のタイトル。さらに卓上にはシェフが心を込めて焼き上げてくれた「くまくまパン」が。こちらは、同名の絵本に出てくるくまさんたちのお顔を再現したものです。
【1枚目】「くまくまパン」と野の花の飾り付けに着席したゲストも思わずわくわく!
【2枚目】大好きな作家の絵本を並べたコーナー。後ほど、幼稚園の先生でもあるMinahoさんが皆さんに読み聞かせを行う時間も
実は奥深い「絵本」の世界。ストーリーの説明もぜひ♪
「甘いパン作りが得意なくま」と「辛いパン作りが得意なくま」、2匹のくまさんたちが協力し合って作り上げるおいしい「くまくまパン」の絶妙なハーモニー。まさに新郎新婦であるおふたりになぞらえたような素敵なお話だと思いませんか?
絵本って実はとても奥深いもの。見た目の可愛らしさを取り入れるだけではなく、ストーリーをゲストの皆さんに伝えると、もっともっと楽しんでもらえると思いますよ。
気取らないスタイルのパーティで、みんなの親密度もグッとUP!
パーティはまだまだ続きます。テーブルごとに用意した「絵本のピース」を集めてパズルを完成させ、最後にMinahoさんが朗読するという演出は、ゲスト同士が言葉を交わし、楽しいひとときを一緒に過ごしてもらうためのきっかけにもなりました。
そして締めくくりのスピーチを引き受けてくださったのはYutaさんのおじいさまです。人生の大先輩でもあるおじいさまのお言葉は、ふたりがこれから結婚生活を送っていく上での、素晴らしいエールとなったことでしょう。
【1枚目】Minahoさんへの想いをみんなの前で伝えるYutaさん
【2枚目】ゲストと同じテーブルに座って、食事や歓談を楽しむ新郎新婦
【3枚目】自然な雰囲気の中で始まったふたりのファーストダンス
From 編集部
From綾乃「形の前に想いを大切に」
今回、さまざまなところに「絵本」を取り入れていますが、ここがテーマではなく、ふたりの願いはあくまでも「ゲスト同士が仲良くなり、楽しい一日を過ごしてくださること」。
皆さんも、一番伝えたい想いを大切にしながら、どのように形にしていけばよいか楽しみながら考えてみてくださいね。
立原綾乃 TRUEwedding代表/ディレクター
「結婚式という時間そのものをデザインする」という新しい発想で、日本のウエディングデザイナーの第一人者として活躍。特定の会場を持たず軽井沢・ハワイに特化した1日1組のオーダーメイドウエディングプロデュース「TRUEwedding」を手掛ける。
相手の想いを形にする抜群のセンスと彼女にしかつくれない温かな時間は、ウエディングにとどまらず、ライフスタイルにおいても多くの女性から人気を集めている。
TRUEwedding TEL 03-6450-6363
http://truewedding.jp/
企画・監修・写真提供/立原綾乃 構成・文/南 慈子
※掲載されている情報は2017年9月時点のものです
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