ゲストへのココロ配り、空回りしてない!?【遠方ゲスト編】
ゲストのための心配りが思わぬ方向に進んで「空回り」してしまったエピソードをご紹介するシリーズ第2弾は遠方からのゲストに関すること。ゲストがどう思っているか、どんなことが起こりそうか予測して適切な心配りを!
[宿泊手配]で心配りが空回り
「どのホテルのどんな部屋に泊まってもらうか」の相談と確認をしっかりかつ早めにしないと、予期せぬことが!
疲れを癒やしてもらうはずが‥‥
[高級すぎて逆に緊張させちゃった]
地方から来る祖父母やおじ・おばたちに「せっかくだから、贅沢な思いをしてもらおう!」と、誰もが憧れる高級ホテルを予約。宿泊費も負担して完璧だと思ったのですが、一同「敷居が高くて緊張してしまった」と‥‥。(りささん)
[手配したホテルと違うところをゲストが希望]
子連れ家族のため、会場近くにあるファミリーに人気なホテルを手配したところ、「式を挙げるホテルにしてほしい」と言われ‥‥。宿泊費も負担するつもりだったのに、逆に頂いてしまい、私の思いは伝わらず。(絵美さん)
[男性2人の部屋を指定ミスしてしまった]
部屋割りを考えた上でネット予約。50代の男性親族2人をツインにしたつもりが、当日彼らが部屋に入ったら、ダブルベッドがあって仰天。その話を後で聞いて調べたら、予約時の指定ミス。予約確認メールも見落としていてごめんなさい。(ともみさん)
[ゲストの方が先にホテルを手配]
行ったことのない土地のホテルを探すのが大変なことを知っているだけに「ゲストに負担を掛けまい」と、自分たちで手配する予定でしたが、準備に追われて出遅れ。この件で連絡した時には皆さんすでに予約済みでした。ガァ~ン!(さーさん)
個々の希望に応える方向で話を進めて
遠方でも日帰りしたい人もいれば、挙式前後に観光したい人、親戚や友人宅に泊まりたい人、交通と宿泊がセットになったお得なプランで行きたい人も。
昨今、ホテル不足は深刻なので、招待の話をする時に「宿泊するかどうか」、「宿泊する場合、ホテルの手配はどちらがするか」、「新郎新婦側で手配する場合、前泊、後泊の希望、ホテルの立地やグレード、部屋タイプ(喫煙の有無も含め)に関する希望、朝食の希望、精算方法(新郎新婦側で全額払うなど)」の相談を。
予約したらホテル名等を知らせ、ホテルのパンフレットを送るかURLをメールすると親切。予約後には希望通りになっているかどうかの確認もしっかり。
[交通手配]で心配りが空回り
しっかり送迎バスやタクシー、駐車場の手配をしたつもりでも、思わぬ落とし穴が待っていることも!
困らないように手配したのに‥‥
[送迎バスが住宅地に入れない!]
乗降場所の住所、ルートを伝え、目印となる場所や車幅も分かる写真も送って、親族10人の家を回る送迎バスを手配。当日はよく見掛ける会場の小型バスが来ると信じていたら、現れたのは大型の観光バスで、住宅街に入れず、大通りまで出てきてもらう羽目に。バスの大きさを確認していたら、適切な連絡ができたのに。(TOMOKOさん)
[帰りのバスの時間がかかってあわや‥‥]
駅まで送る帰りのバスに経由地を設けたら、時間がかかってしまい、新幹線で帰るゲストが乗り遅れそうに。ヒヤヒヤさせてしまって、申し訳なかったです。(ゆりななさん)
[プリペードカードが使えるタクシーがいない]
新幹線で来る親戚一同に、東京駅から会場までタクシーで行ってもらおうと、事前にプリペイドカードを発送。ところが、使用できるタクシー会社の車が駅前に停まっていなくて、到着がギリギリに。(E.Sさん)
[空いている駐車場が見つからない]
会場専用の駐車場が少なくて、近くの駐車場を伝えておいたのですが、式当日はお祭りで満車! 空いている駐車場を探すのが大変だったみたい。会場と提携しているすべての駐車場の詳しい地図を作って渡しておけば‥‥と反省。(かおりさん)
念入りな確認と余裕をもった案内や準備が必要
送迎バスを手配する際はバスの大きさと定員、乗車する人数の確認も。帰りだけ利用する人がいて、乗り切れなくなったというケースもあったので、余裕が少しあった方がいい。
バスや車利用の場合、怖いのは挙式や帰りの便に間に合わないことなので、同じ曜日の道路事情や挙式日の周辺のイベントも調べておきたい。
タクシーのプリペイドカードの件はまさに落とし穴。手配するなら、会場におすすめのタクシー会社を確認しよう。
駐車場を伝える際は一方通行など細かい道路状況も地図に書き込んでおくとより親切。
[お車代の用意]で心配りが空回り
遠方からの交通費を負担するかどうかやその金額って重要。たとえ、負担しても、相手に渡らないと空回り。
金銭的な負担を考えたのに‥‥
[誰あてのポチ袋か分からなくなる事態に]
1万円と5000円のお車代を同じポチ袋に入れ、名前を書いた付箋を貼って受付に預けたのですが、付箋が剥がれてしまったそうで‥‥。「どれを誰に渡すのかが分からなくなってしまった」と受付の子たち(涙)。(MUGIさん)
[相手の名前をニックネームで書いて失敗]
お車代を彼から直接相手に渡す予定だったのですが、受付の人が「渡しておく」と言ってくれたので、お願い。ところが、貼っておいた付箋が仲間内にしか分からないニックネーム。その場で名前も伝えたのですが、分からなくなったようで、渡せない人が発生。(ちはるさん)
[交通費負担より料理を重視したのだが‥‥]
交通費を出さない代わりに、料理をグレードアップしてゲストに楽しんでいただこうと思ったのですが、「交通費自己負担で行くのは苦しい」という友人が。配慮が足りなくてすみません。(さっちぃさん)
[ご祝儀辞退の意味が伝わらず]
友人たちの交通手段がマイカー、新幹線‥‥といろいろ。直前まで分からない人もいたので、「お車代は出せないけれど、宿泊代はこちらで全額負担。ご祝儀は辞退する」と伝えたら、「なぜご祝儀は要らないの?」と。往復の新幹線代が3万円くらいだったので、そうしたんだけれど、戸惑わせてしまったよう。(とも。さん)
コミュニケーションと綿密な準備が大事
お車代を新郎新婦から渡せる時間はないに等しいので、まずは親などに預け、当日受付から渡してもらおう。渡す相手の名前は落ちる可能性がある付箋ではなく、ご祝儀袋やポチ袋の表側の左上に直接書こう。そして、渡す相手リストを用意し、袋をあいうえお順に並べておくと完璧だ。
遠方から来る人にとって交通費は大きな出費。自己負担が一般的な地域以外は、片道分でもいいから出してあげたい。「交通費の代わりに宿泊費を負担した」という声も聞くが、交通費の方がうれしいゲストも多いから、招待の話をするとき、相手とよく話し合って。
海外ウエディングでは「交通費を出さない代わりにご祝儀を辞退」というケースが多いが、国内ではまれなことなので、辞退する場合は、その理由も話そう。
[引出物手配]で心配りが空回り
ご祝儀に対するお返しである引出物は式当日渡すのが一般的だけど、遠方の人には荷物が増えて、つらい思いをさせてしまうことも。
気持ちを示したかったのに‥‥
[豪華にした引出物が重すぎて]
引出物をケチったと思われないように4つにしたのですが、なんだかみんな重そう。特に遠方からの人は荷物が多くて大変そうだったので、軽いものにするか、量を減らせば良かったです。(もえさん)
[宅配することを伝えなくて失敗]
引出物を宅配することにしたのですが、そうとは知らない友人が、帰りの荷物が増えると想定して大きなトランクを持参。先に伝えておけば身軽で来てもらえたのに‥‥。(みずえりさん)
宅配の希望を取るのがもっとも親切な方法
引出物の品数を3点、5点にするのが一般的な地域もあるけれど、そうでなければ、品数ではなく、1品ごとの質で豪華さを出した方が喜ばれる。
遠方の人には宅配サービスを案内する方法も。ただし、一人暮らしなどで受け取りが難しい人も。招待状に「ご希望により引出物を宅配させていただきます」と記載して、宅配がいいかどうかと配達日の希望を取れば、個々の状況に合った対応ができる。
[時間設定]で心配りが空回り
遠方ゲストには挙式時間が早いのも、お開きが遅いのも困りもの。披露宴延長も、遠方ゲストをハラハラさせることに。
慌ただしい思いをさせてしまった
[帰りの新幹線に間に合わない!]
「披露宴は2時間半~3時間」と伝えて個々に新幹線のチケットを取ってもらったのですが、ギリギリの時間になり、お開きと同時に慌てて帰られた方が数名。最寄り駅まで距離があったので、こちら負担でタクシーを待機させ、スムーズに帰れるように配慮すれば良かったです。(mutsuさん)
[挙式が早くて前泊させる羽目に]
一番遠い所から来る方のアクセスを調べたら、挙式開始が11時でも大丈夫そうだったのでそのまま契約。でも、その方には朝早く出てくるのがきつかったようで、前泊されていました。(ゆうこりんさん)
[会場で行うヘアセットのため早朝出発に]
挙式開始が早い時間だったので、遠方から来る人のヘアセットをこちらで予約。ところが、結構な人数になり、一部の友人には朝早い新幹線で来てもらわないといけないという事態に。(みずえりさん)
可能なら挙式開始は12~13時がおすすめ
12~13時挙式開始なら、17時までにはお開きとなり、日帰りがラクにできる人も増えるはず。披露宴は2時間半~3時間が目安だが、送賓の時間も考えると、会場を出られるのはその30分後。相手にチケットを取ってもらう場合はそのように伝えて、余裕のある便にしてもらおう。
午前の挙式開始になる場合は日曜にして前泊、遅い時間しか取れない場合は土曜にして後泊してもらうとゲストもゆったりできる。
遠方ゲストの美容着付けは会場でできるように手配したいが、挙式組数が多いと同じ時間帯に集中するので、いち早く希望を取って、ベストな時間を予約したい。
From 編集部
カギは「想像」と「こまめな連絡」
交通に宿泊、荷物、美容、それらの費用‥‥。まずは自分が遠方での結婚式に招待されたら、何が心配か想像してみよう。住んでいる場所も希望することもみんな違うので、よく連絡を取り合って状況を把握することも大切。そして丁寧に個別対応すれば、ふたりの「心」は相手に届きます。
取材・文/渡邊博美 イラスト/てぶくろ星人
※掲載されている情報は2017年5月時点のものです
※記事内のコメントは2017年4月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー138 人が回答したアンケート内容によるものです
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