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【親族への引出物】相場とマナー&迷いがちケースQ&A

結婚式に参加したゲストに感謝とおもてなしの気持ちとして贈る引出物。中でも多くの花嫁さんが「親や親族への引出物」に頭を悩ませていました。『同居している親には必要?』『ご家族で招待した場合に渡す個数は?』など、先輩花嫁のアンケートから見えてきた疑問をマナー講師岩下先生に聞いてきました。

【1】親族への引出物の【相場】

4000円~6000円未満がボリュームゾーン

親族への引出物の相場円グラフ

今回実施した親族への引出物金額の相場を聞くアンケート(※)では、5000円~6000円未満が19.7%、次いで1万円~1万1000円未満が13.4%、4000円~5000円未満が12.7%という結果に。1万5000円以上の方も8.3%いました。

ゲスト全体の引出物金額を調査した「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(※※)」によると、ゲストへの引出物(品物)の相場は全国平均で6000円。1位の3000円~4000円未満が34.1%、続いて5000円~6000円未満が20.0%、4000円~5000円未満が14.0%となっており、ゲスト全体への引出物と比べ、親族へは金額の高い引出物を用意している先輩花嫁が多いことがわかりました。

【2】親族への引出物(ギフト)の【品目数】

ゲスト全体への品目数と変わらず、3品目が1位

親族への引出物の品目数円グラフ

同様に、引出物の品目数については他のゲストと親族の場合は異なるのでしょうか。こちらも「ゼクシィト結婚トレンド調査2023」と比較してみると、以下のような結果に。

トレンド調査では、1位が3品目の53.9%。次いで、2品目が20.4%、1品目が11.9%の順(※※)。親族に絞って聞いた今回のアンケートでは、3品目が43.3%、2品目19.1%、4品目15.3%と3品目がボリュームゾーン(※)。品目数においては、他のゲストとほぼ変わらない結果でした。

相場と品目数のアンケート結果を見ると、品目数は他のゲストと同じでも、親族から頂くご祝儀は、高額な場合もあるので、それに伴い引出物の金額も上がっていることがわかりました。

【3】マナー講師が教える引出物の【基本知識】

親族へ引出物を渡す花嫁

これから永く続く親戚関係において、引出物はこちらから贈る初めての物になる場合も。だからこそ「失礼に当たらないようにしたい、しくじりたくない」という気持ちも当然のこと。

今回実施したアンケート(※)からも、先輩花嫁たちが親族への引出物を考える際に、さまざまな悩みを持っていることがわかりました。ここでは、「親族への引出物の基本知識」をマナー講師の岩下先生に教えていただきました。

親や親族への引出物についての一般的な考え方

引出物本来の考え方は、ゲストへも親族へも同じ

昔は、他のゲストと同様に親族の方にも同じ引出物を用意しておりました。ご祝儀を多く頂いたから、引出物の金額を高めにするというのは、近年の習慣です。引出物は本来、結婚するふたりの記念品、留守をしている家族へのお土産の意味があったので、ご祝儀を多く頂いたからといって、内容に差をつけることはありませんでした。

ご祝儀を頂いて、そのお返しをしたらそれでお付き合いが終わりにはなりません。頂いた金額を覚えておいて、頂いた方にお祝い事があったら、同じ金額のご祝儀を贈り、お付き合いは続いていきます。これが、贈り物は「心のキャッチボール」といわれるゆえんです。判断に迷ったら、この「引出物の本来の意味」を考えてみるとよいです(岩下先生)。

気にした方がよい地域のしきたりはありますか?

迷ったら、その地域のしきたりに従うのが正解

例えば、富山などはタイの形をしたかまぼこを引出物として贈ることが多く、宅配する方も多いと聞いています。基本的には、その地域の習慣に沿って考えればよいと思いますが、故郷を離れた所での結婚式では、ゲストも故郷でする結婚式のような引出物は期待しないと思います。もし、そのことが心配ならばお開き前のあいさつ時に「本日の皆さまへの引出物は、故郷の習慣と違いますが、今日の日に免じてお許しいただけますよう、お願いいたします」と言えばよいと思います。また、親や親戚の方に地域のしきたりを聞いてみるのもよいですね。

北海道など会費制の地域でも、引出物は自分たちのために時間を割いていらしてくださった方へのお福分けですから、用意した方がよいと思います(岩下先生)。

「これはNG!」 などタブーはありますか?

パッと見て差がわかってしまうのはNG

明らかにゲストによって差のあることがわかる引出物を用意することは失礼に当たるのでやめましょう。引出物を入れる紙袋はもちろんですが、中身の品物の大きさも差がないように配慮しましょう。「あちらの親戚の引出物は何だったのかな?」などと、引出物を受け取った方たちを変な気持ちにさせないことが大切です(岩下先生)。

【4】こんなときどうする?【Q&A】

親族への引出物を考えている花嫁

ここからは、先輩花嫁さんのアンケート(※)から見えてきた疑問や悩んだことについて、岩下先生に聞いてみました。

Q.親やきょうだいにも引出物は渡すもの?

アンケートでは、親ときょうだいにも引出物を渡す必要があるのか、親ときょうだいが同居している場合は、それぞれに渡す必要があるの?という質問が複数ありました。近い存在だからこそ、渡すべきかどうか迷われている方が多いようです。

A.引出物は「ふたりの結婚の記念品」

引出物は、「ふたりの結婚の記念品」としての意味もありますので、親やきょうだいにとっても、記念になると思います。お渡ししたら喜ばれると思いますよ。中には、親に式の最後で贈呈品を渡される方もいると思いますが、引出物は贈答品とは別です。贈答品はもともと親へのお礼として、結婚式の前の日に渡していた物を、結婚式当日に皆さまの目の前で渡すようになったものです。

親と一緒に住んでいるきょうだいには、それぞれには贈らず、一家に1つでよいです。親と別世帯の場合は、それぞれに贈りましょう(岩下先生)。

Q.引出物は一家庭に1つ? それとも、1人1つずつ渡すもの?

ご招待した親戚で、ご夫婦でまとめて1つご祝儀を頂くか、ご夫婦それぞれからご祝儀を頂くかでお渡しする引出物の数は変わったりするものでしょうか。
また、ご家族をご招待して複数名に参加してもらった場合は、引出物は参加していただいた人数分渡す必要があるのかという質問もありました。

先輩花嫁VOICE

相談している顔

一家庭にまとめて引出物を用意するか、来てもらった人数分渡すべきか迷いました(かーぴーさん)

相談している顔

叔父と叔母、成人しているいとこへの引出物は分けて渡すべきか迷いました(めぐめぐさん)

A.同居なら一家に1つ。別居なら別々に

ご夫婦でまとめてご祝儀を頂いたり、別々にご祝儀を頂くことがあるかもしれませんが、引出物は「ふたりの結婚の記念品」としてお渡しする物ですから、一家に1つお渡しすればよいです。同じように、叔父叔母やいとこをご招待して参加してもらった場合も、同世帯の場合は、一家に1つお渡しすればよいです。叔父叔母といとこが別居している場合は、一家に1つなので別々に用意した方がよいです(岩下先生)。

Q.ご祝儀が思ったより多かった場合はどうする?

ご祝儀は当日にならないと幾ら頂戴したかわからないものです。幾らくらいご祝儀を頂けるのか想像しながら……というのも大変なことですよね。結婚式が終わって、いざご祝儀を確認すると予想より多く入っていた! なんてことも。そんな場合はどうしたらいいのでしょうか。

先輩花嫁VOICE

相談している顔

ご祝儀の金額が事前にわからないので、いくらの引出物を用意したらいいか困りました。最後までどうするか悩みました(まるこさん)

相談している顔

親族によってご祝儀の金額が少し違っていましたが、引出物の中身は同じでよいのでしょうか(すえひろがりさん)

A.頂いた方にお祝い事があった際にしっかりお祝いを!

ご祝儀の金額が多いか少ないかは問題ではありません。引出物はお返しではなく「ふたりの結婚の記念品」なのです。多く頂いた親戚には、その方にお祝い事があったときに同じ金額のお祝い(10万円のご祝儀を頂いたら、お祝いとして10万円)を差し上げればよいのです(岩下先生)。

Q.カタログ式ギフトを引出物として贈るのは、高齢の親族には避けるべき?

カタログ式ギフトは受け取った人が好きな物を選べるし、贈る側としても選ぶ手間が省けて便利。アンケートでも多くの花嫁さんがカタログ式ギフトを引出物として贈られていました。しかし、中には高齢の方にカタログ式ギフトが不適切では……?と悩まれている方も。

先輩花嫁VOICE

相談している顔

年配の親族にカタログ式ギフトは手間がかかって喜ばれないだろうと思い、品物で渡す場合は何がよいかすごく悩んだ(ぽけっとさん)

相談している花嫁

引出物は一律でカタログ式ギフトにしようと思っていたが、親族が高齢で地方の人なのでそういうものになじみがあるか不安だった(かもめさん)

A.相手を思い浮かべながらカタログ式ギフトの内容を選んで!

高齢者として個人的に申し上げると、カタログを拝見しても欲しい物はあまりなく、「これは」という物がないのも本当です。でも、今は昔と違って、お肉などの食料品や植物などをもらえるものや、レストランで使えるカタログ式ギフトもありますので、私なら食べ物など消耗品も選ぶことができるカタログを頂けると有難いです。また、実際にカタログから選ぶのが大変そうだなと感じたら、後から選ぶのをお手伝いしたりするのもよいですね(岩下先生)。

【5】親族に贈った引出物【卒花体験談】

引出物を喜んでいる親族

先輩花嫁は、どのようなことを重視して引出物を選んでいるのでしょうか。「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(※※)」によると、先輩花嫁が引出物を選ぶ際に重視したポイントとして、

・実用的であること60.6%
・好き嫌いが分かれない無難な品であること54.6%
・持ち運びが便利であること30.5% 
・費用が手頃であること21.7%  
・直接招待客の自宅へ配送できること17.4%

というのが重視したポイントのTOP5でした(複数回答)。

今回実施した親族への引出物に絞ったアンケートの回答(※)を見てみると、「遠くから来る親族に持ち帰りの負担がない物」や「高齢のゲストにも喜んでもらえる物」など相手の顔を具体的に思い浮かべて配慮し、選んでいる傾向が。中には「親世代はほとんどの物を持っているだろうから、何を贈ったらいいか迷ってしまいます……」や「これまでに他の親族の結婚式にも参加していると思うので、見劣りしないように」と悩まれている方も。年齢や好みもバラバラで、相手をよく知っているからこそ、「もらって一番うれしい物は何だろう」と迷うこともありそうです。

最後に、先輩花嫁が実際に贈った親族への引出物について教えていただきました。

先輩花嫁が選んだ親族への引出物

花嫁さん

【性別やカタログを贈る世帯を想像してセレクト】
親世代は昔ながらの伝統のようなものを気にするかなと少し悩みましたが、親・親族全員にカタログ式ギフトを贈りました。性別と世帯によって違うカタログにし、とても喜んでもらいました。また、贈ったカタログは、注文後にはアルバムとして使えるものだったので、その点も好評でした(理緒さん)

花嫁さん

【形に残るものが大好評】
親族の引出物で特に叔父・叔母には何がいいのか非常に迷いました。結果、親には食事券と手作りのフォトフレームを、叔父と叔母にはカタログ式ギフトを、いとこへはブランドの夫婦箸や食器を選びました(子どもがいてなかなか自分たちにお金をかけられないと思ったので)。祖父母から「形に残る物がよい」と言われていたので、いつでも見られるような時計を贈りとても喜んでもらいました(英里奈さん)

先輩花嫁

【ゲストごとに贈る物を変えて、値段の差がわからないよう工夫】
どの親族にも一律の値段の引出物にするかどうか、差をつけるかどうか悩みました。結局贈る物を変えて値段の差をわからないようにしました。叔父や叔母は、好みがわからなかったのと遠方の人もいたので、重さや大きさを考慮してカタログ式ギフトにしました。祖父母へは、カタログで選ぶ負担を掛けたくなかったのと軽さを重視してタオルを贈りました(あんなさん)

先輩花嫁

【親と相談し、引出物の金額に差が出ないよう配慮】
引出物のランクにとても悩みました。叔父や叔母への引出物については、親に相談し、「そこまで高い物を用意しなくてよい」ということだったので、その通りにしました。これまで親戚の結婚式に参加した様子なども聞いていたので、自分たちだけそれらと比べて金額に差が出すぎないように確認しました(ayk0さん)

From 編集部

引出物が持つ本来の意味を考え、贈る人のことを思いながら選んでね

ふたりが自分のために選んでくれたことがうれしい引出物。親族とはこれから長い付き合いが続くので、やっぱり喜んでいただきたいですよね。引出物の本来の意味を考えて大きなマナー違反をしなければ、きっと喜んでいただけますよ!

マナー講師
Profile

岩下宣子先生 マナー講師・現代礼法研究所代表

時代に合うマナーの心を若い人にもわかりやすく伝える。企業や学校などでマナーの指導をするほか、執筆活動など幅広く活躍。

構成・文/RIE☆ イラスト/moeko 
※掲載されている情報は2020年2月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは、「ゼクシィ結婚トレンド調査2023(全国推計計値)(※※)」、2019年12月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」のメンバー114人が回答したアンケートおよび過去2年以内に結婚式を挙げた方で、親や親族に引出物を渡したことがある女性157人が回答したマクロミル調査によるもの(※)です

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