【もらい忘れ注意】結婚から出産まで、申請すればもらえるお金
結婚によるお祝い金や自治体からの助成金、出産のための手当金など、もらえるお金があるって知っていましたか?今回は、結婚お祝い金をはじめ、退職、妊娠・出産など、結婚に伴うライフイベントで申請すればもらえるお金をご紹介します。「いつ」「どんなお金」がもらえるか見てみましょう。
結婚後に、職場・組合からもらえるお金
【結婚お祝い金】目安:1万~5万円程度
「結婚お祝い金」は、会社の福利厚生として支給している会社が多く、申請方法や支給額は会社によって異なります。支給金額や申請窓口などの詳細は、最新の就業規則で確認を!どこに記載があるか分からない場合は、人事や総務などへ結婚が決まったら問い合わせるのも一つです。
職場で共済会や組合、互助会などに加入している場合は、申請することでお祝い金をもらえることもあるので、こちらも確認を忘れないようにしましょう。
私ももらいました!
会社規定の申請フォーマットに記入し、住民票を一緒に提出。お祝い金として、5万円が振り込まれました。(夏さん)
人事課へ申請し、結婚お祝い金を2万円もらいました。また所属している課からも1万円もらいました。(yuyanさん)
会社の福利厚生でお祝い金5万円を頂きました。本来は手渡しなのですが、コロナ下で在宅ワークのため、現金書留で受け取りました。(robiさん)
加入している共済会から2万円、労働組合から1万円、それぞれ結婚祝い金として、もらいました。(ゆきゆきさん)
互助会制度で3万6000円もらいました。互助会制度の中に、結婚祝い金の支給制度があるのを知っていたので、会社に申請書を提出。後日振り込みで受け取りました。(のんぴさん)
結婚後に、自治体からもらえるお金
【結婚助成金】目安:1世帯当たり最大60万円(条件により異なる)
内閣府が少子化対策の一環として実施している「結婚助成金(結婚新生活支援事業)」。夫婦として新生活をスタートする世帯を対象とし、家賃や引っ越し費用など新生活を始める際にかかる費用を支援する制度です。
補助の上限額は1世帯当たり最大60万円ですが、申請内容により異なります。
また、必要書類も自治体によって異なるため、詳細は各自治体の窓口やHPで確認しましょう。
<対象条件>※2022年11月時点
事業を実施する市区町村に住んでいることを前提に……
1.令和4年1月1日から令和5年3月31日までに入籍した世帯
2.世帯年収が約540万円未満
3.婚姻届提出日における年齢がふたりとも39歳以下
4.その他、お住まいの市区町村が定める要件を満たしている
私ももらいました!
地域でやっている支援サービスから2万円もらいました。インターネットで情報を知り、郵送で申請しました。(華さん/三重県在住)
市に前年の収入など必要な書類を送付し、補助金で40万円もらいました。夫の同僚が補助金について書いてある新聞の記事を教えてくれました。(マーメイドさん/千葉県在住)
結婚した際に引っ越しすることになったので、引っ越し資金の補助として47万円もらいました。インターネットで申請方法を検索し、申請書を市役所に郵送して受け取りました。(とちさん/秋田県在住)
自治体によっては、婚約・新婚カップルを応援する取り組みがある場合も♪
例えば……
■TOKYOふたり結婚応援パスポート(https://www.futari-passport.metro.tokyo.lg.jp/)
東京都では都の発行する「TOKYOふたり結婚応援パスポート」を提示することで、協賛店から結婚応援サービス(料金割引やポイント付与、記念品プレゼントなど)を受けることができます。
■いばらき結婚応援パスポート iPASS(https://www.kids.pref.ibaraki.jp/kids/ipass/)
茨城県では、満18歳以上の「2018年4月1日以降に結婚したカップル」「2年以内に結婚予定のカップル」を対象に、いばらき結婚応援パスポート「iPASS」カードまたはアプリを協賛店舗などで提示すると料金割引や粗品進呈など、協賛店舗が設定した優待サービスが受けられます。
結婚に伴い退職した際にもらえるお金
【失業給付金】目安:最低日額2125円(条件により異なる)
結婚に伴い退職することになった場合、失業給付金を受け取れることも。
一定期間雇用保険に加入していること、新しい仕事を探しているなど条件を満たせば、管轄のハローワークで失業給付の申請をすることで、基本手当が受け取れます。
自己都合での退職の場合を除き、「結婚に伴う引っ越しで通勤が困難になった」などの理由で退職した場合は、3カ月の給付制限期間なしで受け取ることができます。
■申請先:管轄のハローワーク
■申請方法:雇用保険被保険者離職票など必要書類を準備し、ハローワークで直接申請する
<CHECK>
出産や育児などで就業ができない状況では受け取ることができないので注意。ただし、受給期間の延長申請を行えば、就業できる状況になった後に受給手続きが可能に!
私ももらいました!
結婚を機に退職したので、失業給付金をもらいました。勤務していた職場から案内を受けて、ハローワークで指定された日にちまでに求職活動をして合わせて72万円受け取りました。(きなこさん)
結婚に伴い彼の住む地へ移住したため、退職せざるを得なくなり、退職後に失業給付金を申請。約40万円受け取りました。以前に家族が退職によって失業給付金を受け取っており申請方法は分かっていたので、私もハローワークで申請しました。(miiさん)
社会保険労務士に聞いて、ハローワークへ申請に行きました。トータルで80万円もらいました。(長谷川さん)
ハローワークに申請し、銀行口座への振り込みで失業期間中、合計で約50万円もらいました。(りんごさん)
【確定申告による還付金】目安:数万円(収入により異なる)
結婚後に退職し年内に再就職しなかった場合は、勤務先で年末調整ができないため、自分で税金を計算し「確定申告」を行いましょう。
確定申告の結果、多めに税金を支払っていた場合は納め過ぎていた税金が還付金として戻ってきます。
■申請先:納税地を所轄している税務署
■申請方法:直接税務署へ行く、または、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を使用する
<CHECK>
退職時に勤め先から受け取る「源泉徴収票」や加入している生命保険会社などから発行される「保険控除証明書」などの書類が必要なので、捨てることなく保管を!
私ももらいました!
退職に伴い、自分で確定申告を行いました。1万円ちょっと戻ってきたので、申告して良かったです!(あおいさん)
年度途中に退職したため、職場で年末調整が受けられませんでした。ネットで調べて税務署へ確定申告し、1万円受け取りました。(きなこさん)
私が退職したので、確定申告をして源泉税が3万円還付されました。インターネットで申請方法を調べ、確定申告書を税務署へ提出しました。(みっちょさん)
結婚と同時に妊娠・出産した際の出産育児でもらえるお金
【出産手当金】目安:月額報酬を平均した額÷30×3分の2の金額
「出産手当金」は、勤務先の健康保険に加入している人(被保険者)が、出産のために会社を休み、その間給与の支払いがなかった場合に受け取ることができる産休中の生活の保障を目的としたもの。
もらえる金額は、支給開始日以前の12カ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30×3分の2の金額が1日当たり支給されます。
■申請先:勤務先、あるいは各健康保険の窓口
■申請方法:勤務先で申請用紙を受け取り、担当医師や助産師などに必要事項を記入してもらい、提出する
【育児休業給付金】目安:[休業開始時賃金日額×支給日数]×50~67%
雇用保険に加入している復職前提の育休取得者が対象となり、休業前に雇用保険への加入期間が12カ月以上あるなどの条件があります。「育児休業給付金」は子どもが原則1歳になるまでの間、受け取ることが可能。
もらえる金額は、以下の計算式で算出されます。
育児休業開始から180日間:[休業開始時賃金日額×支給日数]×67%
育児休業開始から181日目以降:[休業開始時賃金日数×支給日数]×50%
■申請先:勤務先を管轄しているハローワーク
■申請方法:育児を行っている事実が確認できる書類(母子健康手帳の写し)や本人確認書類など申請者が用意するものと、会社が用意する支給申請書や休業開始時賃金月額証明書などの書類が必要になる
<CHECK>
令和4年10月から育児休業給付制度が変わり、育児休業を分割(原則2回まで)して取得したり、「産後パパ育休(出生時育児休業)*」制度でも育児休業給付が受けられるように!
*)産後パパ育休は子の出生後8週間以内に4週間まで取得することができる制度です。育児休業給付金は、母親と父親で支給期間が異なるので注意を。詳細は、厚生労働省のHPをご確認ください。
【出産育児一時金】目安:50万円
出産にかかる費用負担の軽減を目的として支払われる「出産育児一時金」。
健康保険加入者または被扶養者で、妊娠4カ月目(85日)以上で出産した人が対象となり、出産費用として子ども1人につき基本50万円受け取れます。
出産後はバタバタしがち。必要書類の準備などは、時間の余裕のあるときに進めておきましょう。
■申請先:直接支払制度の場合は産院、それ以外の受取代理制度や産後申請方式の場合は健康保険の窓口
■申請方法:保険証や母子健康手帳、医療機関などが交付した領収書などの書類を用意し、申請する
<CHECK>
直接支払制度の場合、金額により支払い時の対応が異なるので注意して!
・支給額を超えた差額分は退院時に窓口で支払いが発生
・出産費用が50万円に満たなかった場合は、自己負担は発生せず、健康保険組合への請求で差額分が支給される
私ももらいました!
職場の健康保険から出産育児一時金を42万円もらいました。そのほか妻1年間、夫3カ月間育休を取得したので、育児休業給付金をそれぞれの職場の雇用保険より月収の67%の金額を受け取りました。また、切迫早産で2週間入院したため、加入していた2つの保険から約26万円受け取りました。(Ayakaさん)
出産手当金45万円、出産育児一時金42万円、育児休業給付金を1回につき20万円受け取りました。人事担当者に教えてもらい、書類を人事部へ提出して申請しました。(MKさん)
出産育児一時金の42万円のほか、帝王切開で高額療養費制度を利用したため、12万円ほど返ってきました。(みーちゃるさん)
出産育児一時金の42万円を病院への直接支払制度で利用しました。また、付加給付金として2万6000円もらいました。そのほか、会社からは子育ての手当金として2万円、市からも子育て一時金として1万5000円を支給されました。(美紗さん)
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From 編集部
もらえるお金はしっかりもらって、日々の生活に活用を!
今回紹介した「もらえるお金」は、申請することで受け取ることができるもの。自分に当てはまるものがあるかどうか、確認してみましょう!対象となるものがあれば、提出時に必要な書類や申請期限などを調べ、もらえるお金はしっかり受け取るべし。日々の生活に活用していきましょうね。
飯塚知世さん 社会保険労務士
スピカ社会保険労務士事務所代表。職場のダイバーシティ推進を専門とし、経営者、従業員が共に生き生きと輝く「前途洋々」な会社作りをサポートしている。プライベートでは2児の母で、ヨーヨーパフォーマーとしても活動中。
https://spica-sr.jp/
取材・文/RIE☆ イラスト/平井さくら 構成/間宮 愛(編集部)
※記事内のデータならびにコメントは2022年9月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー87人が回答したアンケートおよび、既婚女性110人が回答したマクロミル調査によるものです
※掲載されている情報は2022年11月時点のものです
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