もう迷わない! プランナーが教える【ゲスト席次決め】のコツ
ゲストが気分よく過ごせるかどうかを大きく左右する席次。上座・下座や人数合わせがうまくいかないなど、多くの人がさまざまな理由で席次決めに悩んでいるようです。そこで今回は数多くの結婚式を手掛けてきたプランナーさんに「席次決めの秘訣(ひけつ)」を聞いてみました。これを読めばもう大丈夫! 安心して準備に臨んでくださいね。
上座と下座、職場関係者の席次はどうする?
プランナーさん教えて!
Q.上座である主賓の席は高砂席に背中を向ける格好に。普通に考えると前を見づらいと思うけど、大丈夫でしょうか?
A.主賓を頼まれる立場の方は上座・下座のマナーをよくご存じで、そのようなシチュエーションに慣れていらっしゃるので大丈夫です。どうしても気になる場合は椅子を少し斜めにずらすように配置してもらったり、高砂席の前に長テーブルを配置して、主賓が横向きになるようなレイアウトを組む方法もありますよ。
Q.上司に「おじさんばかりのテーブルはやめて」と言われました。部下の女性ゲストを同じテーブルにしてもいいのか、やはり上司グループで固めるべきか真剣に悩みます……。
A.上司席・同僚席と無理にテーブルを分けなくてもいいと思います。例えばプロジェクトチームごとにテーブルを作り、その中で上司は上座、部下は下座というような配置をすることも可能です。
先輩花嫁Voice
彼が転勤直後だったため、お世話になった上司が2人。どちらを上座にするか迷いましたが、上司同士が仲良しだったため、真ん中に2人並んで座ってもらいました。話も盛り上がったようで良かったです。(池田裕美さん)
私の同僚と彼の同僚が半端な席になりそうだったので、思い切って1つのテーブルに相席してもらうことに。独身同士、結構盛り上がっていたみたいです。(みらさん)
ここがPoint
身内や友人だけでなく、職場の人も呼ぶとなると上座・下座に注意する必要が。今後のお付き合いにも関わってくるので、分からないことは何でもプランナーさんに相談を。また同じ職位の上司同士の序列に迷った場合は、職場のベテラン先輩に席次表をチェックしてもらったり、人事や総務などに確認してみる方法もあり。
友人ゲストの席次はどうする?
プランナーさん教えて!
Q.幼なじみや大学の友人など2~3人ずつの友人グループが複数。どうやって席を振り分けたらいいですか?
A.他のテーブルとの人数バランスを考えて、少人数グループ同士は一緒のテーブルに。その際、同席する人同士が楽しく交流できるよう、どんな間柄の人たちなのか事前に伝えておくといいですね。
Q.新婦側の友人に男性が1人。こういう場合、女性の友人と同じテーブルにするか、彼側の男性ゲストの席に交じってもらうか、どちらの方がいいでしょう?
A.女性の中に男性が1人交じっていると確かに目立ちはしますが、かといって知り合いが誰もいない男性だけの席に座ってもらうのは気の毒です。基本的には仲良しグループは男女を問わず同じテーブルに。「その人の居心地の良さ」を第一に考えましょう。
先輩花嫁Voice
単独出席の友人は、思い切って私の親族テーブルに。同い年のいとこや弟に事情を伝え、気遣ってもらえるよう頼んでおきました。(江頭藍子さん)
友人の場合、上座下座はあまり気にせず、写真をよく撮ってくれそうな人や、特に近くで見てもらいたい人の席を先に決めた上で全体の調整を。(かっきーさん)
ここがPoint
少人数の異なるグループ同士や、1人で参加する友人の席次が悩みどころという声が多く寄せられました。共通の話題がなくても、そこはよく知る友人たちのこと。「何となく気が合いそうだな」という直感で決めても大丈夫。どうしても悩んだときには、直接友人に「このような人たちと一緒に座ってもらうけどよろしくね♪」と声を掛けておけばスムーズ。
親族の席次はどうする?
プランナーさん教えて!
Q.仲の悪い親戚がいて困っています。お互い近しい間柄だけに、同じテーブルに座ってもらうのが自然だとは思うのですが……。
A.テーブルを別々にできればそれに越したことはありませんね。家族と親戚で2卓分の人数がいるのなら、その中で上手に割り振りするのはいかがですか? どうしても同じテーブルに座らざるを得ない場合は、せめて隣同士や真向かいにならないような配置にしましょう。
Q.親が離婚・別居している場合のスマートな席次を教えてください。
A.別居中でも、式当日は隣同士に座って頂けるようお願いしてみましょう。離婚していて、すでに周知されている場合は、「親権のある親」が本来の親の席に座り、一緒に暮らしていなかったもう一方の親は親族席に座ってもらうケースもあります。いずれにしても決まりはないので、当人同士、親戚一同が違和感を持たない席次に。
先輩花嫁Voice
彼の父親と妹が「家の敷居をまたぐな!」状態の大ゲンカ中。さすがに一緒のテーブルにするのはまずいと思い、妹は遠縁の親族席に。もちろん親戚に根回しをした上での対処です。(さくらさん)
仲の良くない身内同士の席を離したかったので、新郎側と新婦側のテーブルを「親戚卓」ということで1つにまとめることで解決しました。(美織さん)
ここがPoint
ふたりが分からない親戚同士のあれこれ、ここはとにかく親に助言を求めよう。中には親自身が別居や離婚しているケースもあるけれど、まずはどうしたいか本人たちの希望を聞いてみること。その上でどうしてもらちが明かなければ、多くの事例を見てきたプランナーさんに相談するときっといいアイデアを出してくれるはず!
複雑すぎる肩書、どう表記する?
プランナーさん、教えて!
Q.ボランティア団体の先輩・後輩については「先輩・後輩」で大丈夫ですか? 年齢が高い方を友人と書くには違和感が。とはいえ仕事ではないので同僚でもなさそうだし……。
A.まず、どんなグループでも婚礼の場において、「後輩」という肩書はお勧めしていません。質問にあるボランティア団体でしたら一般的には友人としますが、違和感があるなら「●●団体/●●様」というように所属団体の名称をそのまま書くのが自然だと思います。
Q.新郎の父親の義理の母の妹の娘夫婦、というような遠い親戚が多くて、関係がよく分からない。どう書けばスッキリしますか?
A.あまりに遠い間柄だったら「親戚」で構いません。民法上で定められている親族の定義は6親等までですが、肩書に何親等までという明確なルールは存在しません。ゲストの分かりやすさを基準に、書くなら「大伯(叔)父・大伯(叔)母(祖父母の兄弟姉妹)」、「従甥・従姪(いとこの子ども)」くらいまででしょう。それより遠い関係なら「親戚」という表現をお勧めします。
先輩花嫁Voice
彼の会社関係者の肩書が長すぎて席次表に収まりきれず。上司にも確認の上、省ける部分は失礼のない程度に省略してすっきりさせました。(岡川美樹さん)
主賓を立てなかったため、「全員が平等に大切な人たち」ということで、肩書を書くのをやめました。その代わり新郎新婦から紹介コメントをひと言ずつ添えて、ゲスト同士の話が盛り上がるよう配慮しました。(かにこさん)
これでバッチリ! 肩書一覧
・前の職場の人→「元職場同僚」※親しい相手なら「友人」でも
・派遣先の上司・同僚→「職場上司・職場同僚」※会社名・職位などを入れても
・姉の嫁ぎ先の義理の父母→「親戚」
・遠すぎる関係の親戚→「親戚」
・父の親友。親戚ではないが小さいころから可愛がってくれた人→「新婦父友人」
・あまり大っぴらにしたくないコミュニティーの友人→「友人」
・実家の近所のおばさま→「新婦隣人」「新婦近隣」「母(父)友人」
From 編集部
マナーを守り、ゲストが居心地のよい席次を
席次は最初にルールを決めてしまえば後がラク。そして忘れてはいけないのがふたりの都合ではなく、ゲストの気持ちや居心地を優先させるということです。人数やゲスト同士の交友関係などさまざまな事情は付き物なので、最低限のマナーさえ守っていればあまり堅苦しく考えなくても大丈夫! また最近では肩書きが一切ナシという席次表も増えています。しきたりにこだわり過ぎず、気楽にいきましょう。
岡崎 桂さん フリーウエディングプランナー
オーストラリアへの留学後、(株)リクルート入社。『ゼクシィなび』のエージェント業務に従事した後、海外ウエディングプロデュース会社へ。その後ザ・ペニンシュラ東京や東京ステーションホテルで数多くのウエディングを手掛けた後、フリーランスへ転向。フリーウエディングプランナーとして活動する一方で、ウエディング関連各社の商品開発、監修も行っている。
http://www.katsuraokazaki.com
構成・文/南 慈子 取材協力/岡崎 桂 イラスト/ハラアツシ
※掲載されている情報は2016年7月時点のものです
※記事内のデータならびにコメントは2016年4月に「ゼクシィ花嫁1000人委員会」メンバー117人が回答したアンケートによるものです
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