「馴れ初め」とは?結婚式やプロフィールブックにも使える文例&伝え方
結婚式や周りへの結婚報告で「どうやって相手との馴れ初めを伝えればいいのだろう?」と迷う人も少なくありません。そこで今回は、出会ったシチュエーション別に馴れ初めを素敵に伝えるアイデアを結婚式司会のプロのアドバイスでご紹介します。
結婚式や周りへの結婚報告で「どうやって相手との馴れ初めを伝えればいいのだろう?」と迷う人も少なくありません。そこで今回は、出会ったシチュエーション別に馴れ初めを素敵に伝えるアイデアを結婚式司会のプロのアドバイスでご紹介します。
優月りなさん
MC・司会者・ナレーター・ラジオDJ
ウエディング業界歴18年で東京を中心に全国出張可能な司会者。幅広いスタイルの結婚式で新郎新婦らしさに溢れた人前式や、パーティの演出も提案。ブライダルモデル育成の経験から新婦の立ち居振る舞い、音楽やお手紙の相談など幅広く行っている。また、講師としても15名以上の司会者を輩出し、プロ司会者へオーダーメイドレッスンも行っている。
馴れ初め(なれそめ)とは、ふたりの出会いや交際に至るまでの経緯のこと。結婚式のスピーチやプロフィールブックへの記載、親や友人、職場への報告時などの節目で聞かれたり語られることが多いです。馴れ初めを話すことで、周囲にふたりのこれまでの物語を伝えることができます。
プロフィールブックなどのペーパーアイテムやムービーなどで「馴れ初め」をおしゃれに英文字で表現したい時に使える英語は以下のとおり。
・How we met
「どのように出会ったか」を表す語。シンプルに表現したいときにおすすめ。
・The beginning of our story
「私たちの物語の始まり」という意味。こちらもシンプルでわかりやすい表現です。
・Our love story
Ourとstoryの間に“love”を入れることで、よりロマンチックな印象です。
・Our Journey
“Journey”という旅を表す言葉を入れることで、ふたりが歩んできた過程が伝わり、ワクワク感があります。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によると、ふたりの出会いのきっかけは上記のとおり。1位は「恋活サイト・アプリ」で20.9%。次いで、「同じ会社や職場で」が18.9%、「同じ学校やクラスで」が12.0%と続きました。
卒花に、ふたりの出会いのきっかけから恋に変わるまでのエピソードを教えてもらいました。出会いは、思いがけないところに転がっているものですね。
今や定番の出会いの形となったマッチングアプリ。共通の趣味や価値観で繋がったり、遠距離から始まった恋も。
初めて会った時から違和感がありませんでした。初めのうちはすごく会話が弾んだというわけではないのですが、程よい緊張感がありながらも一緒にいて居心地が良かったです。LINEでのやりとりとデートを重ねて交際に至りました。(まりさん)
青春時代を共に過ごした仲間が、一生のパートナーに。長い時間をかけて育む友情が、恋愛へと発展したケースもありました。
同じ大学に通っていました。彼からLINEで「授業内容の板書を見せてほしい」と頼まれたことがきっかけです。LINEが約3カ月続いた後ご飯に誘われ、その空間が楽しくて意気投合。周りも驚く交際のスタートとなりました。(はるさん)
仕事の同僚や先輩・後輩として出会い恋が始まったり、毎日顔を合わせる中で、惹かれ合ったり…。オフィスラブでの出会いからゴールインした人もいました。
私が新卒で入行した銀行の先輩が彼でした。指導員という形で社会のこと、銀行のことを3カ月付きっきりで教えてくれたんです。もちろんその時には恋愛感情はなく、部署異動のタイミングでお互い意識し始め、交際することになりました。(ともこさん)
共通の友人や信頼できる人を介しての出会いは安心感がありますよね。最初からお互いの人柄を知ることができて、自然な形で距離が縮まっていったようです。
職場の後輩から紹介してもらいました。後輩が私と写っている写真を自分の彼氏に送り、さらに後輩の彼氏が親友に見せたところ、その親友が「私を紹介してほしい」となり食事会をしたのがきかっけです。(MKさん)
偶然の出会いや、ちょっと変わったきっかけなど運命のいたずらが生んだ馴れ初めもありました。
音声アプリの共通のリスナーさんの配信で出会いました。優しそうな声と誠実な性格に好印象を受け、その後互いの配信枠に遊びに行くようになって交流を深めていました。出会ってから2カ月後、彼から「買い物に付き合ってほしい」と誘われたのですが、実際に会った時の彼も紳士的で、私から猛アプローチしました。(沙耶さん)
私が友人のアパートに泊まりに行って、そのアパートから大学に向かおうと駐輪場に行ったら彼がいました。その時に彼から「連絡先を交換してほしい」と声をかけられたことがきっかけです。その後、実は大学入学時から気になっていたことを明かされ、こちらも意識するようになり付き合いました。(ナッツさん)
馴れ初めはどのようなときに聞かれたり伝えたりするのでしょうか?例えば、以下のような場面で馴れ初めを聞かれたり、伝えることがあります。
友人を介した飲み会で出会った私たち。両家顔合わせ時のしおりや結婚式で流すムービーでふたりの馴れ初めを書きました。共通の趣味である旅行の写真なども交えながら、互いの第一印象や出会った日にちを記載しました。(歩さん)
中学校の同級生同士。付き合って12年で結婚!初恋同士です。式のプロフィールブックにふたりの馴れ初めを記載しました。「中学校の同級生で、人生の半分以上を過ごしています」という表現で、思い出の写真と共に時系列で紹介しました。(美咲さん)
互いの友人同士が開催してくれた合コンで知り合いました。親や友人へ紹介したときは「合コンで出会った」とそのまま伝えています。結婚式では司会者の方が、「共通の友人が企画してくれた飲み会で知り合った」と伝えてくれました。(いくみさん)
「ゼクシィ縁結び」で担当からおすすめされて出会い、数回デートを重ねた結果、真剣交際に進みゴールインした私たち。結婚式に呼ぶ主賓へのあいさつ依頼をするメールに、結婚相談所で出会ったこと、交際スタートから婚約、結婚までを箇条書きで詳細に伝えました。(ひかるさん)
ふたりの馴れ初めを伝えるときには、以下の要素を盛り込むと馴れ初めをより素敵に伝えることができます。
実際に数々の結婚式で司会をしている優月さんに馴れ初めを伝えるときのポイントを教えていただきました。
●スピーチで話すとき
第一印象とのギャップなどちょっとしたユーモアを入れると会場が和みます。また、仲が深まったきっかけなどを小さなふたりの物語のように伝えると、ゲストがふたりの馴れ初めをイメージしやすくなります。
●アイテムに記載するとき
ムービーやプロフィールブックなどに文字として記載するときは、あえて細かく書き過ぎずに短めに書くと目に留まりやすいです。あえて細かく書かずに余白を残すことで、当日ゲスト同士やゲストがふたりに質問するなど、会話を広げるきっかけにもなります。
おふたりがどんなテンションで馴れ初めを伝えたいか、また参加しているゲストの雰囲気によってユーモアを入れたり、エモーショナルな表現を入れるなど工夫してみると良いです。時にはプロポーズの言葉など相手の言葉をそのままセリフとして盛り込むと印象的なものになります。馴れ初めを伝えることは、式の空間をつくる大事な要素の一つ。出会いのシチュエーションを、おふたりらしさが伝わるように素敵に表現してみてくださいね。(優月さん)
ここからは、具体的な出会いのパターン別に馴れ初めの伝え方の例をご紹介します。参考にしてみてくださいね。
●口頭で話すとき
例)共通の友人の紹介で出会いました。初めは緊張していたんですが、話すうちに自然と惹かれていって…気付けば、彼のことがとても気になる存在になっていました。
●アイテムに記載するとき
例)共通の友人の紹介で巡り合った運命の出会い。最初の緊張も今となっては素敵な思い出です。
●口頭で話すとき
例)同じ部署で働く中で、仕事の相談をするうちに彼の人柄にどんどん惹かれていきました。気付いたら、仕事以上に彼と職場で話す時間が楽しみになっていました。
●アイテムに記載するとき
例)仕事の相談から始まったふたりの距離。気付けば、彼と過ごす時間が一番の楽しみに。
●口頭で話すとき
例)大学のサークルで出会い、サークルでの活動を通じて仲良くなりました。卒業後、改めて彼の存在の大きさに気付いて、そこから交際が始まりました。
●アイテムに記載するとき
例)大学のサークルで共に過ごした日々。卒業後、友情から愛情へと変わりました。
●口頭で話すとき
例)趣味が合う人と出会いたくて始めたアプリで彼とマッチングしました。初めてメールでやりとりした時から会話が弾んで、“この人だ”と距離が一気に縮まったのを今でも覚えています。
●アイテムに記載するとき
例)趣味が導いてくれた運命の出会い。始まりは一通のメッセージから。
●口頭で話すとき
例)友人が企画してくれた合コンで出会いました。話し上手で、場を和ませてくれる彼に一気に惹かれて、勇気を出して連絡先を交換したのがきっかけです。
●アイテムに記載するとき
例)友人が開いてくれた合コン。彼の笑顔に惹かれ、心を一気に奪われました。
場合によってふたりの馴れ初めを人前でそのまま話すことにちゅうちょしてしまう、迷ってしまうこともあるかもしれません。そんなときはご紹介した「言い換え」を参考にしてくださいね。
パーティで出会った
→食事会の場でご縁があった
友人が介してくれた場で…など
マッチングアプリで出会った
→共通の趣味であるサッカーを通じて
人さし指で見つけた運命の出会い
AIの導きによって…など
合コンで出会った
→友人が企画してくれた食事会
気の合う仲間の集まりで…など
ナンパで出会った
→街角での偶然の出会いで
勇気を出して声をかけたことから始まりました… など
「出会い系」「ナンパされた」など人によっては軽く感じることが想定される言葉は、伝える相手やシチュエーションによっては避けた方が無難なことも。また、「酔った勢いで」「暇つぶしで始めたアプリ」「最初は遊びのつもりだった」など、本人たちは乗りを伝えるつもりでも、不真面目に感じられる可能性があるので、笑いを意識し過ぎる表現には注意を。結婚式のような場では、聞いている親や親族ゲストがどう感じるかという点にも配慮して、表現を工夫すると良いでしょう。
親世代は「ご縁」を大切にする方が多いです。例えば、結婚式ではゲストに対して「幸せです、安心してください」という気持ちに加え、お相手の魅力も伝わる表現がおすすめです。出会いはきっかけに過ぎず、出会いを経て今ふたりがこんなに幸せであることを示すことが大切。二次会や友人との会では、ラフな雰囲気に合わせて表現を変えるのも良いでしょう。(優月さん)
馴れ初めエピソードの伝え方をもっと見てみよう!
マッチングアプリ、職場、友人からの紹介…出会いの形はさまざま。どんな出会いも伝え方次第でグッと魅力的になります。ぜひ、ふたりらしさが伝わる言葉選びで伝えてみてくださいね。馴れ初めを改めて振り返ることは、ふたりにとっても「出会えて良かった」の気持ちを再確認する時間になると思います。
構成・文/RIE☆ イラスト/moeko D/ロンディーネ
※記事内のデータおよびコメントは2025年9月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー96人が回答したアンケートおよび、「ゼクシィ 結婚トレンド調査2024(全国推計値)」によるものです
※掲載されている情報は2025年11月時点のものです