花嫁の必携アイテム「ブライダルハンカチ」の選び方・使い方・マナー講座
新郎新婦が使う「ブライダルハンカチ」。結婚式では感極まるシーンや緊張する場面などが多々あり、涙や汗を拭ったりするための必携アイテムといえそうです。今回はそんなブライダルハンカチの上手な選び方や、エレガントに見える使い方について、現場をよく知るプランナーさんのアドバイスを基に解説します。
新郎新婦が使う「ブライダルハンカチ」。結婚式では感極まるシーンや緊張する場面などが多々あり、涙や汗を拭ったりするための必携アイテムといえそうです。今回はそんなブライダルハンカチの上手な選び方や、エレガントに見える使い方について、現場をよく知るプランナーさんのアドバイスを基に解説します。
「ブライダルハンカチには“特別な日の感動を支えるアイテム”という大事な役割があります」とウエディングプランナーの柴田美樹さん。花嫁の手紙など、結婚式には思わず涙が流れてしまう場面が結構あるもの。あふれる涙を拭くために、新郎がハンカチをサッと差し出すシーンなども結婚式でよく見かける光景ですよね。ゲストの視線が集まる瞬間、そこに素敵なブライダルハンカチがあれば、エレガントな印象を演出することができます。
意外と役に立つのがブーケを持つ時。生花のブーケは持ち手部分がぬれていることがあります。そこでハンカチと一緒に持てば、水分で手元が滑ったり、手やドレスを汚したりするのを防ぐことができます。
また、新郎新婦が持つだけではなく、ゲストのイニシャルを入れたハンカチを席札やエスコートカード代わりに用いるアイデアも。そのままお見送りの際のギフトとして手渡してもいいですね。(Coco style WEDDING プランナー/柴田美樹さん)
色は上品さと清潔感を兼ね備えた「白」が基本。純白やオフホワイトなど白にもさまざまなタイプがあるので、ドレスに一番しっくりくるものを選びましょう。お色直しドレスに合わせて持ちたい場合は、白にプラスし、ごく薄いピンクやブルーなどのハンカチをセレクトしても大丈夫です。
ブライダルハンカチの素材は、フォーマルな場にふさわしいシルクやリネンがお勧め。「汗かきだから」と、ついタオル素材のハンカチを使いたくなる気持ちも分かりますが、ドレスとの相性はあまり良くありません。吸水性を重視したいならコットンを選びましょう。特にずっと身に着けている新郎は、タオル素材のハンカチだとかさばってタキシードの内ポケットが膨らんでしまうので気を付けて。
白が基本のブライダルハンカチだからこそ、ディテールにこだわりたいもの。例えばハンカチの縁にレースをあしらったデザインは、華やかなウエディングシーンにぴったり。ふたりのイニシャルなどを刺しゅうすると、オリジナリティーあふれる特別なハンカチになります。新郎と新婦で色を変えてもいいし、サムシングブルーにあやかって、青い糸の刺しゅうを施すのも素敵ですね。
新郎のハンカチも花嫁と同様、白が基本です。ペアでそろえるのが理想ですが、見た目より吸水性などの実用面を重視したいなら、花嫁と素材が異なっていても大丈夫。その場合、イニシャルなどでおそろい感を出す方法もあります。花嫁に自分のハンカチを差し出す場面があるかもしれないので、できれば2枚携帯しておくと安心です。
ここからは、実際に卒花さんたちが結婚式で使ったブライダルハンカチをご紹介。ぜひセレクトする際の参考にしてください。
ふたりのイニシャルを入れたブライダルハンカチ。サイズ違いで2種類ずつ用意
市販のハンカチを購入し、自分でイニシャルを刺しゅうしました。大きな出番はありませんでしたが、お守りのような感じでメイクさんに預けていました。(m.nさん)
新婦のハンカチは新郎よりやや小ぶり。縁にレース模様をあしらったデザインに
ネットで探したブライダルハンカチ。ふたりの名前と婚姻届の提出日の日付、お花の刺しゅうを入れてもらったハンカチは、大事な思い出のアイテムです。(annaさん)
白地にゴールドの刺しゅうが入った上品なデザイン。ハンカチ+刺しゅう代で1枚当たり800円
オーガニックコットン素材の白いハンカチを購入し、ゴールドのイニシャルを入れてもらいました。同じハンカチを両親たちへの記念の品として結婚式前日にプレゼント。(KASUMIさん)
新郎はタキシードの内ポケットに入れておけますが、ウエディングドレスにはポケットがないため、花嫁のハンカチは介添スタッフか新郎に預けるのが一般的です。高砂席に座っている間は、卓上の手が届くところに。なお、高砂席は写真に撮られることが多いので、丁寧に畳み、レースや刺しゅうが見える状態で置いておきましょう。
2枚用意する場合、1枚は新郎、もう1枚は介添スタッフやヘアメイクさんというように分けて預けておけば、使いたい場面でサッと手にすることができるので安心です。
ブライダルハンカチは涙や汗を拭うだけではなく、ブーケを持つ手に添えたり、ギフトを兼ねてゲストの席札代わりに使ったりと、思った以上に大活躍!アクセサリーなどの衣裳小物と一緒に撮影されることも多いので、そのあたりも意識しておくと良いでしょう。
涙を拭う時には、こすらずにハンカチを上から当てて軽く押さえるように。額ににじんだ汗を拭いたり、メイクの崩れをカバーしたりする際も同様です。
ブライダルハンカチはギュッと握り締めて持たないこと。大きく広げず、刺しゅうやレースなどを外側にし、畳んで使うとエレガントで写真映えもします。ふとしたしぐさが美しく見えるよう、意識しながら使いましょう。
汗や洗った手を拭いたりと、日常と変わらない使い方をすることの多い新郎用ハンカチ。ヨレヨレになってしまいがちなので、できれば2枚以上用意しておくのがお勧め。また、花嫁が涙ぐんだ時にサッと差し出したり、涙を拭いてあげるのも新郎の役目。いざという時の予備も持っておくといいでしょう。
彼のハンカチを借りて。花嫁のハンカチはレース+刺しゅうが施されたタイプ
感動で涙が出る場面が多かったので、準備をしていて良かったです。ファミリーミートで母への手紙を読んだ時には、彼がハンカチを貸してくれました。(Hさん)
新郎だって泣くんです!彼の涙を優しく拭う花嫁
ファーストミートで彼が泣いてしまった時に、そっと拭いてあげました。私自身も友人スピーチなど、さまざまな場面で使いました。(ベルさん)
タキシードのポケットに入れていたハンカチ。高砂席では卓上に置き、よく汗を拭っていた
友人によるスピーチの際、恥ずかしさからか彼の額に汗が吹き出ていて、大判のハンカチが大活躍。私は同じ場面で涙を拭くためにハンカチを使用しました。(MYさん)
シルクなどは形崩れする恐れがあるので、新品であればそのまま使っても大丈夫です。もし気になる場合は洗濯表示に従い、生地が傷まないよう優しく手洗いしましょう。一方、リネンや麻など素材が固いものは、一度洗っておいた方が吸水性が高まり使いやすくなるのでお勧めです。その際、きちんとアイロンをかけておくことも忘れずに。
思い入れのあるブライダルハンカチは、宝物として大事に残しておきたいですよね。「サムシングフォー」にあやかって、将来自分の子どもが結婚する時に、サムシングオールド(何か古いもの)やサムシングボロー(何か借りたもの)としてプレゼントするアイデアも。赤ちゃんのスタイにするなど、リメイクして使う人もいるようです。
タキシードの胸元を飾るポケットチーフ。実は汗を拭ったりするハンカチとは使途が異なり、完全な装飾小物なのです。素材は主にシルクやサテンで、タキシードに合わせて選ぶのが一般的。お色直しの際にはドレスと色を合わせてコーディネートするケースもあります。
ブライダルハンカチの用意の仕方や使い方が分かる記事をチェックしてみて!
結婚式は、ありのままの感情を表に出してもいい特別な日。そしてブライダルハンカチは、そんな感動の涙や汗を受け止めてくれる幸せのアイテムです。ふたりが使いやすいもの、気に入ったものを選び、大事な一日を彩ってくださいね。
柴田美樹さん
Coco style WEDDING/フリーウエディングプランナー
舞台照明の仕事を経験後、ウエディングプランナーへ転身。プロデュース会社・ゲストハウスで約6年ウエディングプランナーを務めた後、自身の結婚式を機に一度現場を離れるが、その後フリーウエディングプランナーへ。
オーダーメイドウエディングチームのCoco style WEDDINGで、「おふたりらしさを大切にした結婚式」を届けている。
構成・文/南 慈子 イラスト/寺澤ゆりえ 取材協力/Coco style WEDDING
※記事内のコメントは、2025年4月に「ゼクシィ花嫁会」のメンバー87人が回答したアンケートによるものです
※掲載されている情報は2025年6月時点のものです