[全文掲載] 花嫁の手紙vol.41~一生に一度の場だからこそ伝えたい思いを手紙に書く~
花嫁が親や家族への思いをつづった手紙を読む「花嫁の手紙」は、結婚式の定番演出。普段言えなかった素直な気持ちを伝えられる良い機会ですが、何をどう書いていいかわからない……なんて悩む花嫁さんもいるのでは?そこで卒花の実例から、あなたが花嫁の手紙を書くためのヒントやコツを見つけてみませんか?
「こんな機会がないと改めて感謝の気持ちを伝えられないと思った」
当初は、恥ずかしさから手紙を読む予定がなかったAmiさん。しかし、「こんな機会がないと改めて感謝の気持ちを伝える機会はないのでは」と思い手紙を読むことに。新郎も家族への感謝があるのは同じなのに、どうして新婦だけなのだろうと思っていたAmiさんは、彼に相談しふたりともが手紙を読むことにしました。
■2023年2月26日挙式
■招待ゲスト数…62名(家族、親族、友人)
■花嫁の手紙を書き始めた時期…約1カ月前
■花嫁の手紙を書くのに要した時間…約3週間(下書き)、約10分(清書)
■式で花嫁の手紙を読んだ時間…約3分
Amiさんの「花嫁の手紙」
【GOODポイント&感動ポイント】
2000組以上のウエディングをサポートし、多くの花嫁さんから「花嫁の手紙」の相談を受けている、ウエディングプロデューサーの澤さんにコメントを頂きました。
新婦さまの成長が感じられるお手紙でGOOD!
新婦さまの成長を感じられるようなお手紙だと思いました。【A】では、楽しかった思い出と共に、きっと新婦さまの中にずっと引っかかっておられたであろう思春期の対応があったのでしょう。この場でしっかり「ごめんなさい」と伝えることで、新婦さまの成長をお父さまも感じられ、より絆が強くなったことと思います。
【B】では絶対に手紙に書こうと思っていたという、当時お母さまから言われた言葉や支えに対しての感謝と「心配かけたね」の気持ちを伝えています。当時はきっと素直に伝えられなかった思いでも、手紙だからこそ伝えられたのだと思います。また、お兄さまへ宛てた【C】の一文できょうだいの仲の良さがうかがえました。こんなふうにメッセージがスタートするのも、ご家族の雰囲気が伝わり素敵だと思いました。(澤さん)
花嫁の手紙「書いてどうだった?」「受け取ってどうだった?」
今回のお手紙を書いたAmiさんとお手紙を受け取ったお母さまにお話を伺いました。
手紙を読んでどうだった?
母とはわりと仲が良いのに、ついけんかになることも多く、父とはふたりきりだとほとんど話さないので、感謝を伝えるのは照れくさかったですが、改めて伝えることができてよかったと思っています。親が泣いている姿を見て、心に刺さる手紙が書けたかなと思いました。手紙の下書きをしている時にも、両親にたくさん迷惑をかけていたな、感謝しかないなと改めて両親の偉大さに気が付くこともできてよかったです。
苦労&工夫したポイントは?
母へは、人生の軸になったような強い思い出ともらった言葉を。父とは反抗期から話す機会が減っていたので、幼少期の楽しかった思い出と、過去の態度の謝罪を書きました。長々とゲストに聞いてもらうのも申し訳ないと思い、約3分で読める内容にするため、手紙を短くするのに苦労しました。伝えたいことを、ちゃんと伝えようと思うとすごく長くなってしまったので……。何度も時間を計りながら読んで修正してを繰り返しました。
事前練習はどうした?
通勤の電車の中で、手紙を読む時のBGMをイヤホンで聞きながら、声を出さずに読んでいました。BGMが約3分だったのでその曲の中で納まるように読もうと思っていたのと、当日の雰囲気に近づけようと思って、BGMを聞きながら読む練習をしていました。練習しすぎて手紙の内容を暗記してしまいましたが、当日泣いて読めなくなるのだけは避けたかったので練習してよかったです!
後輩花嫁さんにアドバイスを
人前で、身内への感謝を伝えるのは少し恥ずかしかったり、照れくさかったりしました。でも、結婚式という一生に一度の機会だからこそ、伝えることができる感謝もあると思うので、私はやってよかったと思っています。これまでを振り返る中で、「親のこんな言葉で私はこんなふうな性格になったのかな」とか、発見がありました!まずは、いろいろな思い出や、思いを書き出していくと、きっと伝えたいことが見つかると思いますよ。
お手紙を受け取ったお母さまより
手紙を聞きながらそんなこともあったなぁと思い返していました。改めて27年間いろんなことがあったなと思いました。また、私がかけていた言葉はちゃんと伝わっていたんだな、覚えてくれていたんだなと感動しました。
From 編集部
一生に一度の場だからこそ伝えられる思いを手紙にしたためよう
手紙を書くことで、「ただ当たり前にここまで育ってきたけど、本当に両親のおかげだなと強く思うことができました。まだまだけんかもしてしまうくらいですが、感謝しなきゃなと思うようになりました」と答えてくださったAmiさん。
結婚式のテーマは「many thanks!!たくさんの感謝を!」で、当初は手紙を読むことを迷っていましたが、結婚式のテーマを考えたら省いてはいけないと思い直したそう。家族あっての自分だと思い、今までの「ありがとう」と伝えられなかった「ごめんね」を手紙にしたためました。あなたも、「一生に一度の場だからこそ伝えられる思い」について考えてみませんか?
澤 智子さん
株式会社NEO FLAG.
ウエディングプロデューサー
ウエディング業界歴18年で通算2000組以上のカップルをプランナーや司会者としてサポート。花嫁から手紙の相談をされることが多く、親やゲストにしっかり伝わる手紙の書き方をアドバイスしている。
構成・文/RIE☆ D/ロンディーネ
※掲載されている情報は2024年7月時点のものです
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